EARの管轄範囲 - So-net

PART 734
SCOPE OF THE EXPORT ADMINISTRATION REGULATIONS
輸出管理規則の適用範囲
Sec.
Page
734.1
序文----------------------------------------------------------------------
1
734.2
重要なEARの用語と原則-----------------------------------------------------
1
734.3
EARの対象品目-------------------------------------------------------------
3
734.4
DE MINIMIS 米国成分-------------------------------------------------------- 5
734.5
EARの対象となる米国人及び外国人の行為-------------------------------------
8
734.6
輸出許可及びその他の要求事項を決定するためBISから利用可能な援助-----------
8
734.7
公開された情報及びソフトウェア--------------------------------------------
8
734.8
基礎研究の結果得られた情報------------------------------------------------
9
734.9
教育に関する情報---------------------------------------------------------- 10
734.10
特許出願------------------------------------------------------------------ 10
734.11
契約上の規制によってカバーされる政府出資の研究---------------------------- 11
734.12
外国の法律及び規則に対する効力-------------------------------------------- 11
SUPPLEMENT NO.1 Q&A-EARの対象となる技術及びソフトウェア
SUPPLEMENT NO.2 DE MINIMIS基準のガイドライン
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§734 Scope of the Export Administration Regulations
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Part734(第734章)―輸出管理規則の適用範囲
§734.1 序文
(a) 本章において、輸出管理規則(EAR)というときは、15 CFR chapter VII をいう。
本章では、輸出管理規則(EAR)の適用範囲を定め、また、EAR で用いられる特定の重要な用語と原則に
ついて説明する。本章では、品目及び行為が EAR の対象となるか否かを判定するために用いるべき規則
を規定している。本章は、EAR に基づく義務を判定する際の第一歩である。あなたの品目又は行為 のい
ずれも EAR の対象でない場合、EAR に基づくいかなる義務もないし、EAR の他の章をチェックする必要
もない。あなたの品目又は行為が EAR の対象であることをすでにわかっている場合、本章をチェックす
る必要はなく、あなたの義務を判定するために EAR の他の章のチェックに進むことができる。本章では、
EAR で用いられる特定の重要な用語と原則も定めている。特に、次の用語を収載している:
"EAR の対象"、"EAR の対象品目"、"輸出"及び"再輸出"。
これらの用語及び他の用語は、EAR§772(用語の定義)にも収載されており、EAR で用いられる用語の
意味について、EAR§772 を調べなければならない。最後に、本章では、EAR の順守が、外国の法律に基
づいて課されるいかなる義務も免除するものではないことを明確にしている。
(b) 本章は、EAR§760(制限的取引慣行又はボイコット)で示されるいずれの条項にも言及していない。
(c) 本章は、輸出管理法及びその他の法規において見出せる輸出(再輸出を含む)又は行為を規制する法
的権限の適用範囲については明記していない。本章で行なうことは、EAR により執行された法的権限の
範囲を示すことである。
§734.2 重要な EAR の用語と原則
(a) EAR の対象-定義
(1) "EAR の対象"とは、BIS が EAR のもとに規制の管轄権を執行する品目及び行為を定めるために、EAR
の中で用いられる用語である。逆に、EAR の対象でない品目及び行為は、EAR の規制の管轄権外にあ
って、これらの規則によって影響を受けない。EAR の対象となる品目及び行為は、本章の§734.2 か
ら§734.5 の中で定められている。品目又は行為が EAR の対象であるか否かを判定するために、商務
省規制品リスト(CCL)及び EAR の適用される部分をチェックしなければならない。しかし、品目又
は行為が EAR の対象であるか否かを判定する際に、手助けを必要とする場合、本章の§734.6 を参照
しなさい。EAR の対象とならない一般に入手可能な技術及びソフトウェアは、本章の§734.7 から§
734.11 と Supplement No.1 で定められている。
(2) EAR の対象となる品目及び行為は、他の省庁により執行される輸出関連プログラムに基づき規制さ
れる場合もある。EAR の対象となる品目及び行為は、必ずしも他の省庁の規制プログラムから免除さ
れることはない。国家安全保障及び外交政策理由で規制を維持する BIS 及び他の省庁は、管轄圏の重
複を最小化する努力をしているが、若干の場合において、複数の規制プログラムを順守しなければな
らない場合があることを知っていなければならない。
(3) 用語"EAR の対象"とは、EAR の他の箇所で課せられる輸出許可又はその他の要求事項と混同しては
ならない。単に、品目又は行為が EAR の対象であるからといって、輸出許可又はその他の要求事項が
自動的に適用されることを意味していない。EAR の他の箇所が、そのような品目又は行為に対し輸出
許可又はその他の要求事項を課す場合にのみ、輸出許可又はその他の要求事項が適用される。
(b) 輸出及び再輸出
(1) 輸出の定義
"輸出"とは、EAR の対象となる品目の米国からの実際の出荷若しくは転送、又は EAR の対象となる技
術若しくはソフトウェアを本節の(b)(2)(ii)項に定める如く、米国内にいる外国籍の者への提供を意
味する。EAR の対象となる暗号ソースコード及びオブジェクトコードのソフトウェアの輸出に適用さ
れる定義については本節の(b)(9)項を参照しなさい。
(2) 技術又はソフトウェアの輸出
(暗号ソースコード及びオブジェクトコードのソフトウェアに適用される条項については(b)(9)項
を参照しなさい。)技術又はソフトウェア("EI"規制の対象となる暗号ソフトウェアを除く)の"輸出
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"には、以下を含む:
(i) 外国において、EAR の対象となる技術又はソフトウェアを提供すること;又は
(ii) 外国籍の者に対して、EAR の対象となる技術又はソースコードを提供すること。このような提
供は、外国籍の者の本国(1国又は複数国)に輸出したものとみなされる。このみなし輸出の規
則は、米国の永住権取得を合法的に認められた者、及び移民帰化法(8 U.S.C. 1324b(a)(3))に
基づいて保護されている者には適用されない。違反が今にも起ころうとしていることを知りなが
ら、いかなる当事者へのいかなる品目の提供も、EAR§736.2(b)(10)によって禁止されていること
に注意しなさい。
(3) 技術又はソフトウェアの"提供"の定義
技術又はソフトウェアは、次の方法により輸出として"提供"される:
(i) 米国原産の装置及び設備の外国籍の者による視察;
(ii) 米国内若しくは米国外において、口頭で情報交換を行うこと;又は、
(iii) 米国内で習得した個人の知識又は技術的な経験を外国での状況において適用すること。
(4) 再輸出の定義
"再輸出"とは、EAR の対象となる品目の外国から他の外国への実際の出荷若しくは転送、又は EAR の
対象となる技術若しくはソフトウェアを本節の(b)(5)項で定める如く、米国外にいる外国籍の者への
提供を意味する。
(5) 技術又はソフトウェアの再輸出
EAR の対象となる技術又はソースコードを他の国の外国籍の者に提供することは、外国籍の者の本国
(1国又は複数国)への再輸出とみなされる。しかし、この再輸出とみなす定義は、永住権取得を合
法的に認められた者には適用されない。用語"提供"は、本節の(b)(3)項で定義されている。違反が今
にも起ころうとしていることを知りながら、或いは知り得る根拠を持ちながら、いかなる当事者への
いかなる品目の提供も、EAR§736.2(b)(10)によって禁止されていることに注意しなさい。
(6) EAR でいうところにおいて、EAR の対象となる品目の輸出若しくは再輸出であって、一国若しくは
複数国を通過するもの、又は一国若しくは複数国で新たな国へ積替えられるもの、又は新たな国へ再
輸出を行おうとするものは、その新たな国への輸出とみなされる。
(7) もし、外国の領土、領地又は海外県が EAR§738 Supplement No.1 のカントリーチャートにリスト
されていない場合、EAR 対象品目のこのような仕向地への輸出又は再輸出は、EAR の下では当該外国
への輸出とみなされる。例えば、英国の属領ケイマン諸島への出荷は、英国への出荷であるとみなさ
れる。
(8) EAR の対象となる品目の輸出又は再輸出には、米国の州、プエルトリコ自治連邦区、又は北マリア
ナ諸島自治連邦区又は米国の準州、保護領、若しくは領土内での出荷を含まない。これらの仕向地は、
国勢調査局発行の米国輸出統計のための別表C(分類コード及び分類上の記載)にリストされている。
(9) 暗号ソースコード及びオブジェクトコードのソフトウェアの輸出
(i) EAR でいうところの暗号ソースコード及びオブジェクトコードのソフトウェアの輸出は、以下を
意味する:
(A) 米国からの実際の出荷、移転若しくは転送(本節の(b)(9)(ii)項についても参照しなさい);
又は
(B) 米国内にある上記ソフトウェアの外国の大使館若しくは関係団体への移転。
(ii) 商務省規制品リスト(EAR§774 Supplement No.1 参照)の ECCN 5D002 で "EI" 理由により規
制される暗号ソースコード及びオブジェクトコードのソフトウェアの輸出には以下を含む(ただ
し、当該ソフトウェアを利用可能にする者が、このようなコードの許可されていない移転を防ぐ
ための適切な予防措置を取っている場合を除く):
米国外のロケーション(電子掲示板、インターネットのファイル転送プロトコル及びウェブサ
イトを含む)で、当該ソフトウェアをダウンロードすること、若しくはダウンロードを可能と
する行為をとること;又は
米国外に所在する者がアクセス可能な電話線、ケーブル、無線、電磁波、光学、光電子若しく
はその他の同等の通信設備により、米国外において当該ソフトウェアを移転できるようにする
こと(電子掲示板、インターネットのファイル転送プロトコル及びウェブサイトからの転送を
含む)。EAR§734.3(b)(3)の条項に適合する一般入手可能とみなされる暗号ソースコードソフ
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トウェアの輸出又は再輸出に対する届出要求事項については EAR§740.13(e)を参照しなさい。
§740.13(e)のもとに許可例外 TSU が適格になる暗号ソースコードに対応するオブジェクトコ
ード形式の一般に入手可能な暗号ソフトウェアは、EAR の対象とならない。
(iii) EAR§736 で定められる一般禁止事項に従って、EAR§740.17(b)(2)に基づいて輸出できる製品
(暗号ソフトウェア製品、特定の暗号ソースコード及び汎用の暗号ツールキット)のインターネ
ットによる転送のための予防措置には、以下の手段を含めなければならない:
(A) アクセスコントロールシステムが、自動化された方法又は人手を介した方法のいずれかによ
り、米国又はカナダ以外において転送を要求している又は転送を受け取るすべてのシステムの
アドレスをチェックし、それらのシステムが、外国政府系のエンドユーザのドメインネーム又
はインターネットアドレス(例えば".gov"、".gouv"、".mil"又は類似のアドレス)を持って
いないことを検証すること;
(B) アクセスコントロールシステムが、要求している又は受け取るすべての当事者に対し、転送
されるものには輸出管理規則に基づく輸出規制の対象となる暗号ソフトウェアを含んでいる
か若しくは含むことになり、かつ、このような転送を受け取るいかなる者も、輸出許可やその
他の認可がなければ、そのソフトウェアを輸出できないという警告をすること;並びに
(C) そのようなソフトウェアの転送を要求している又は受け取るすべての当事者は、そのソフト
ウェアが§772 で定義される政府系エンドユーザによる使用を意図していないこと、及び、そ
の暗号ソフトウェアが輸出管理規則に基づく輸出規制の対象であることを当事者が理解して
いること、及び、その転送を受け取るいかなる者も輸出許可又はその他の認可なしに、そのソ
フトウェアを輸出できないことを肯定して承諾しなければならない。BIS は、電子形式の承諾
書について、それが書面での承諾書と同様に法的保証を確実なものとするのに充分なものであ
る場合、電子形式の承諾書を考慮に入れる。
§734.3 EAR の対象品目
(a) 本節の(b)項で除外される品目を除いて、以下の品目は、EAR の対象である:
(1) 米国にあるすべての品目(米国の外国貿易ゾーンにあるもの、又は米国を経由して外国から他の外
国に輸送中のものを含む);
(2) いずれにあろうともすべての米国原産品目;
(3) 規制される米国原産貨物を組み込んでいる外国製貨物、規制される米国原産のソフトウェアが"バ
ンドル"[添付]された外国製貨物、規制される米国原産のソフトウェアで commingle"[混合]された外
国製ソフトウェア、及び規制される米国原産の技術で"commingle"[混合]された外国製技術:
(i) 本章の§734.4(a)で定めるものについては、いかなる量においても組込んでいるか、混合して
いる場合;又は
(ii) 本章の§734.4(c)及び§734.4(d)で定める de minimis 基準を超える量を組込んでいるか、混
合している場合;
(4) 米国原産の技術又はソフトウェアを直接用いて製造された特定の外国製品であって、EAR§
736.2(b)(3)で定めるもの。用語"direct product[直接製品]"は、技術又はソフトウェアを直接用い
て製造された immediate product[第一次製品](プロセス及び役務を含む)を意味する;並びに
(a)(4)項の注:許可例外 ENC に基づいて輸出された米国原産の暗号品目から開発又は製造された
特定の外国製の品目は、EAR の対象である。EAR§740.17(a)及び§740.17(b)(4)(ii)を参照しなさい。
(5) 米国原産の技術又はソフトウェアを直接用いて製造された米国外に所在するプラント又はプラント
の主要な構成装置により製造された特定の貨物であって、EAR§736.2(b)(3)で定めるもの。
(b) 以下の品目は、EAR の対象ではない:
(1) 国家安全保障又は外交政策上の目的で輸出又は再輸出を規制する米国政府の以下の省及び機関によ
ってのみ輸出又は再輸出が規制されている品目:
(i) 国務省
防衛取引管理部によって執行される国際武器取引規則(22 CFR §120 から§130)は、米国軍需
品リストに掲げる防衛物品及び防衛役務に関連する。武器輸出管理法(22 U.S.C. 2778)第 38 節。
(本節の(b)(1)(iv)項も参照のこと)
。
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(b)(1)(i)項の注:防衛物品又は防衛役務が国際武器取引規則で示される米国軍需品リストにより
規制されている場合、その輸出及び一時的輸入は国務省により規制される。大統領は、永続的な輸入
を目的とする防衛物品及び防衛役務を規制する権限を司法長官に委任した。国務長官及び司法長官に
よって規制される防衛物品及び防衛役務はひとまとめにして、武器輸出管理法(AECA)に基づく米国
軍需品リストを構成する。司法長官が永続的な輸入規制のために防衛物品及び防衛役務を指定する委
任された独立した権限を行使するので、司法省によって管理される永続的な輸入規制リストは、国際
武器取引規則で示されるリストと区別するため、別途、米国軍需品輸入リストに分類された。AECA
に基づいて司法長官に委任された機能を実行する際に、司法長官は、世界平和並びに米国の対外安全
保障及び外交政策に影響を及ぼしている問題に関して、国務長官の見解によってガイドされなければ
ならない。
(ii) 財務省、海外資産管理局(OFAC)
OFAC によって執行される規則は、特定の外国との広範囲な規制の実施及び取引の禁止を行ってい
る。これらの規則には、特定の国への輸出及び再輸出の規制を含んでいる(31 CFR chapter V)。
対敵通商法(50 U.S.C. 付録 第 1 節以降参照)
、及び国際緊急経済権限法(50 U.S.C. 1701 以降
参照)
(iii) 米国原子力規制委員会(NRC)
NRC によって執行される規則は、原子炉容器に関連する貨物の輸出及び再輸出を規制している(10
CFR 第 110 章)。1954 年改正の原子力エネルギー法(42 U.S.C. 第 2011 章以降参照)。
(iv) エネルギー省(DOE)
DOE によって執行される規則は、特別な核物質の製造に関連する技術の輸出及び再輸出を規制し
ている(10 CFR 第 810 章)
。1954 年改正の原子力エネルギー法(42 U.S.C. 第 2011 章以降参照)。
(v) 特許商標庁(PTO)
PTO によって執行される規則は、特許出願又はその修正、変更若しくは補足、又はそれらの分割
の形での機密扱いでない技術の外国への輸出について規定している(37 CFR 第 5 章)。BIS は、
EAR の対象となるそのような技術の輸出及び再輸出の承認に対する輸出管理法に基づく権限を
PTO に委譲した。PTO の規則に基づいて承認されない当該技術の輸出及び再輸出は、EAR に従わな
ければならない。
(vi) 国防総省(DoD)と国務省の対外有償軍事援助(FMS)プログラム
引合状及び受諾書(LOA)に基づいて、武器輸出管理法の対外有償軍事援助プログラムのもとに外
国又は国際組織に売却、リース又は貸付される EAR 対象品目であって、その LOA が当該移転が"EAR
の対象"ではなく、武器輸出管理法の管轄下にあることを認可したもの。
(2) 録音済レコードであって、書籍、パンフレット及び種々の出版物(製本された新聞及び定期刊行物
を含む)の内容を、全体又は一部を再生するもの;書籍、パンフレット及び種々の出版物(製本され
た新聞及び定期刊行物を含む);子供の絵本と塗り絵帳;未製本の新聞及び定期刊行物(ゴミのもの
は除く);楽譜書;楽譜ピース; カレンダー(1冊に綴じたもの及び1枚のもの)
;地図、海図、地
図帳、地名辞典、地球儀カバー及び地球儀(地球儀及び天球儀);露光され、現像されたマイクロフ
ィルムであって上記の内容の全部又は一部が複写されたもの;露光され、現像された動画フィルム及
びサウンドトラック;並びにそれらに専ら関連する広告印刷物。
(3) 一般に入手可能な技術及びソフトウェア(商務省規制品リストの ECCN 5D002 のもとに番号分類さ
れるソフトウェアを除くであって、次のいずれかに該当するもの:
(i) 既に公開されているか公開されようとしているもの(本章の§734.7 で規定される)
;
(ii) 基礎研究の過程において又はその結果として生じたもの(本章の§734.8 で規定される)
;
(iii) 教育に関するもの(本章の§734.9 で規定される);
(iv) 特定の特許申請書に含まれるもの(本章の§734.10 で規定される)。
本節の(b)(2)及び(b)(3)項の注釈:暗号ソースコードを掲載した書籍又はその他の印刷物自体は、
EAR 対象外である(§734.3(b)(2)参照)。ただし、§734.3(b)(2)に関わらず、電子形式又はメディ
ア(例えば、コンピュータディスケット又は CD-ROM)に記録された暗号ソースコードは、EAR の対象
である(§734.3(b)(3)参照)。ECCN 5D002 のもとに番号分類される一般に入手可能な暗号オブジェ
クトコードソフトウェアは、対応するソースコードが EAR§740.13(e)で指定される基準を満たして
いる場合、EAR の対象とならない。
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(c) "EAR の対象となる品目"とは、EAR§774 の商務省規制品リスト(CCL)でリストされた品目、及びその
用語の定義に合致するその他のすべての品目から構成される。参照と分類を容易にするため、EAR の対
象ではあるが、CCL にリストされない品目は、"EAR99"として指定されている。一時的に CCL 規制の対象
となる品目は、EAR§742.6(a)(7)に基づき、ECCN 0Y521 シリーズ(すなわち、0A521、0B521、0C521、
0D521 又は 0E521)に番号分類され、その間に改正された若しくは新規の ECCN のもとでの番号分類が適
切であるか、又は EAR99 の指定記号が適切であるかに関する決定が行われる。
(d) BIS によって交付される貨物番号分類決定及びアドバイザリーオピニオンは、EAR§748.3 で規定する
ところにおいて、問合せの品目が、"EAR の対象である"とする決定ではないし、かつ、"EAR の対象であ
る"とする決定に依存することができない。
(e) EAR 対象品目は、国際武器取引規則(ITAR)の§120.5(b)及び§126.6(c)(22 CFR 120.5(b)及び 126.6(c))
に基づいて、国務省防衛取引管理部からの輸出許可、同意又はその他の承認のもとに、輸出、再輸出又
は国内における移転を行うことができる。ITAR の§120.5(b)のもとでの輸出許可、同意又はその他の承
認の条件によらない輸出、再輸出又は国内における移転については、BIS からの別の認可を必要とする。
ITAR の§126.6(c)の適用範囲又は国務省政治・軍事局地域安全保障及び武器移転課の適用範囲を超える
対外有償軍事援助事案に基づく EAR 対象品目の輸出、再輸出又は国内における移転については、BIS か
らの単独の認可を必要とする。
§734.4 DE MINIMIS 米国成分
(a)de minimis 基準がない品目:
(1) コンピュータ Tier3(第 3 層)の国に、ECCN 3A001 に分類される米国原産の規制半導体(記憶回路
を除く)を内蔵している加重最高性能 (APP)が 8.0 実効テラ演算(WT)を超える外国製コンピュータ
の外国からの輸出、又はキューバ、イラン、北朝鮮、スーダン及びシリアに、ECCN 3A001 に分類さ
れる米国原産の規制半導体(記憶回路を除く)若しくは高速内部接続デバイス(ECCN 4A994.j)を内
蔵している APP が、0.002WT 超の外国製コンピュータの外国からの輸出については、de minimis レベ
ルはない。
(2) ECCN 5E002 で規制される米国原産の暗号技術を組込んだ外国で生み出された暗号技術は、米国原産
成分の量に関係なく、EAR の対象となる。
(3) 次のいずれかに該当する外国製品目については、de minimis 基準はない:
(i) 商務省規制品リスト(EAR§774 Supplement No.1)の ECCN 7A994 で定める種類の民生用の基本計
器システム又は非常時計器システムであって、当該システムが QRS11-00100-100/101 マイクロマ
シン角速度センサーを集積したもの;
(ii) 民生用の自動飛行制御システムであって、当該システムが QRS11-00050-443/569 マイクロマシ
ン角速度センサーを集積したもの;及び
(iii) ECCN 9A991 で定める種類の航空機であって、当該航空機が QRS11-00100-100/101 センサーを
集積した基本計器システム又は非常時計器システム又は QRS11-00050-443/569 センサーを集積し
ている自動飛行制御システムを組込んだもの。
(a)(3)項の注釈:QRS11 マイクロマシン角速度センサーは"ITAR の対象"(22 CFR §120 から§130
を参照のこと)である(ただし、バージョンが QRS11-00100-100/101 のセンサーが ECCN 7A994 で定
める種類の民生用の基本計器システム又は非常時計器システム、若しくはそのような集積されたセン
サーを持つ民生用の基本計器システム又は非常時計器システムを組込んだ ECCN 9A991 で定める種類
の航空機に集積される場合及び集積部品として組み込まれている場合、或いは単に当該システムに集
積するためだけに輸出される場合;又は QRS11-00050-443/569 が ECCN 7A994 で定める種類の民生用
の自動飛行制御システム、若しくはそのような集積されたセンサーを持つ自動飛行制御システムを組
込んだ ECCN 9A991 で定める種類の航空機に集積される場合、或いは単に当該システムに集積するた
めだけに輸出される場合を除く)。
(4) ECCN 9E003.a.1 から a.8、.h、.i、及び.j で規制される米国原産の技術であって、国外において、
書き直し、使用、参照、又は別な方法で混合されたものについては、de minimis レベルはない。
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(5) ECCN 6A003.b.4.b に分類されるカメラを組み込んでいる外国製の軍用貨物について、当該カメラが
単独の品目として EAR の対象となる場合であって、かつ、その外国製の軍用貨物が国際武器取引規則
(22 CFR§120~§130)の対象でない場合、de minimis レベルはない。
(6) 9x515 及び"600 シリーズ"
(i) 9x515 又は"600 シリーズ"の ECCN の.a 項から.x 項において、列挙又はその他の形態で規定され
ている米国原産の 9x515 又は"600 シリーズ"の品目を組み込んだ外国製品目について、EAR§740
Supplement No.1 のカントリーグループ D:5 にリストされている国を仕向国とする場合、de
minimis レベルはない。
(ii) 米国原産の 9x515 又は"600 シリーズ"の.y 品目を組み込んだ外国製品目について、EAR§740
Supplement No.1 のカントリーグループ E:1 又は E:2 にリストされている国又は中国(PRC)を仕
向国とする場合、de minimis レベルはない。
(7) EAR の de minimis 基準にもかかわらず、海外資産管理局により発行された特定の規則のもとに、米
国が所有又は管理する事業者による国外からの特定の輸出について、禁止される場合がある。それに
加えて、de minimis 基準は、EAR§744.6 で規定される大量破壊兵器及びミサイルの拡散支援を抑制
する義務を米国人から免じることはない。
(b) 特定の暗号品目に対する特別な要求事項
本項にリストされている米国原産の品目を組み込んだ外国製品目は、本節の(c)又は(d)項の de minimis
基準及び仕向地の要求事項並びに本項の要求事項を満たさない限り、EAR の対象となる。
(1) 米国原産の貨物又はソフトウェアは、ECCN 5A002.a.1、.a.2、.a.5、a.6、a.9、.b、又は 5D002 で
規制される場合、次のいずれかの条件を満たしていなければならない:
(i) EAR§740.13(e)の届出要求事項を満たしていることにより、許可例外 TSU が是認されていること;
(ii) EAR§740.17(b)(3)による番号分類のあと、BIS による許可例外 ENC が認可されていること;
(iii) EAR§740.17(b)(2)による番号分類のあと、BIS により許可例外 ENC が認可されており、かつ、
その外国製の製品が EAR§740 Supplement No. 1 のカントリーグループ E:1 の仕向地に送付され
ないこと;
(iv) EAR§740.17(b)(4)に基づいて許可例外 ENC が是認されること;又は
(v) EAR§740.17(b)(1)に基づく暗号登録の提出のあと、許可例外 ENC が是認されること。
(2) 5A992、5D992 又は 5E992 に分類される米国原産の暗号品目。
(b)項の注:de minimis 計算の手順及び報告要求事項については、本章の supplement No. 2 を参照
しなさい。
(c) 10% deminimis 基準
次に掲げる再輸出については、世界中のいかなる国に行なわれる場合であっても、EAR の対象とならな
い(ただし、本節の(a)及び(b)(1)(iii)項で規定されている場合を除く。また、[暗号品目については]
本節の(b)(1)(i)、(b)(1)(ii)及び(b)(2)項の規定に該当する場合に限る)。計算値に関するガイダンス
については本章の SupplementNo.2 を参照しなさい。
(1) 外国製の貨物であって、外国製貨物の総価額の 10%以下において、米国原産の規制対象貨物を組み
込んだもの又は米国原産のソフトウェアが"バンドル"[添付]されたものの再輸出;
(c)(1)項に対する注:
(1) 米国原産のソフトウェアは、外国製品目から別々に(すなわち、"バンドル"[添付]されてい
ないか、組み込まれていない状態で)輸出又は再輸出される場合、de minimis の除外が適用で
きず、EAR の対象となる。
(2) 本節でいうところの'bundled'[バンドル(添付)された]は、当該品目と一緒に再輸出される
ソフトウェアであって、当該品目に応じて設定されるソフトウェアであるが、必ずしも当該品
目に物理的に統合されたものではないソフトウェアをいう。
(3) (c)(1)項における de minimis の除外は、商務省規制品リスト(CCL)にリストされるソフト
ウェアであって、反テロリズム(AT)の規制理由のみを持つソフトウェア又は EAR99(EAR の
対象ではあるが、CCL にはリストされないもの)に指定されるソフトウェアについてのみ適用
される。その他のすべてのソフトウェアについては、そのソフトウェア自体が EAR の対象であ
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るか否かの独立した評価が実行されなければならない。
(2) 外国製ソフトウェアの総価額の 10%以下の範囲で、米国原産の規制対象ソフトウェアを組み込んで
いる外国製ソフトウェアの再輸出;又は
(3) 外国製の技術であって、当該技術に混合された或いは基となった米国原産の規制対象技術が、外国
製の技術の総価額の 10%以下であるものの再輸出。
規制される米国原産の技術で commingle[混合]された外国製技術について de minimis 除外に依存す
ることができる前に、ワンタイムレポートを提出しなければならない。
提出要求事項について、§734 の SupplementNo.2 を参照しなさい。
(d) 25% De Mininis 基準
次に掲げる再輸出は、EAR§740 の Supplement No.1 のカントリーグループ E:1 にリストされる以外の国
に行われる場合、EAR の対象とならない(ただし、本節の(a)項で規定されている場合を除く。また、[暗
号品目については]本節の(b)項の規定に該当する場合に限る)。計算値に関するガイダンスについては
本章の SupplementNo.2 を参照しなさい。
(1) 外国製の貨物であって、外国製貨物の総価額の 25%以下において、米国原産の規制対象貨物を組み
込んだもの又は米国原産のソフトウェアが"バンドル"[添付]されたものの再輸出;
(d)(1)項に対する注:
(1) 米国原産のソフトウェアは、外国製品目から別々に(すなわち、"バンドル"[添付]されてい
ないか、組み込まれていない状態で)輸出又は再輸出される場合、de minimis の除外が適用で
きず、EAR の対象となる。
(2) 本節でいうところの'bundled'[バンドル(添付)された]は、当該品目と一緒に再輸出される
ソフトウェアであって、当該品目に応じて設定されるソフトウェアであるが、必ずしも当該品
目に物理的に統合されたものではないソフトウェアをいう。
(3) (d)(1)項における de minimis の除外は、商務省規制品リスト(CCL)に類別されるソフトウ
ェアであって反テロリズム(AT)の規制理由のみを持つソフトウェア又は EAR99(EAR の対象
ではあるが、CCL にはリストされないもの)に指定されるソフトウェアについてのみ適用され
る。その他のすべてのソフトウェアについては、そのソフトウェア自体が EAR の対象であるか
否かの独立した評価が実行されなければならない。
(2) 外国製ソフトウェアの総価額の 25%以下の範囲で、米国原産の規制対象ソフトウェアを組み込んで
いる外国製ソフトウェアの再輸出;又は
(3) 外国製の技術であって、当該技術に混合された或いは基となった米国原産の規制対象技術が、外国
製の技術の総価額の 25%以下であるものの再輸出。
規制される米国原産の技術で commingle[混合]された外国製技術について de minimis 除外に依存す
ることができる前に、ワンタイムレポートを提出しなければならない。提出要求事項について、§734
の SupplementNo.2 を参照しなさい。
(e) あなたは、de minimis 条項があなたの状況に適用されるかどうかを判定するために必要な計算をする
ことに対して責任がある。米国規制成分の計算に関するガイダンスについては、§734 Supplement No.2
を参照しなさい。
(f) 混合された米国オリジン技術及びソフトウェアに適用される原則については、EAR§770.3 を参照しな
さい。
(g) 記録保管要求事項
あなたが、外国製ソフトウェア又は技術の中の米国成分の割合を確定した方法は、文書化し、EAR762 の
記録保管要求事項に従って、あなたの記録に保持されなければならない。あなたの記録は、あなたの計
算で使用した値が、実際のアームズレングス取引[独立企業間取引:資本関係のほか、血縁関係などや
その他特別な関係を介さない、独立した第三者同士で行われる商取引]の市場価格であるか、或いは比
較可能な取引若しくは製造原価、間接費及び利益から導き出されたものであるか否かについても示さな
ければならない。
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§734.5 EAR の対象となる米国人及び外国人の行為
以下の種類の行為は、EAR の対象となる:
(a) EAR§744.6 で定める核爆発装置、化学生物武器、ミサイル技術の拡散、及び、EAR§745 で定める化学
兵器の拡散に関連する米国人の特定の行為。
(b) EAR に基づいて発行された命令(EAR§766 に従って発行される剥奪命令を含む)によって禁止される
米国人又は外国人の行為。
§734.6 輸出許可及びその他の要求事項を決定するため BIS から利用可能な援助
(a) "EAR の対象"となる貨物、ソフトウェア、技術若しくは行為が EAR に基づく輸出許可若しくはその他
の要求事項の対象となるかどうかについて確信がない場合、BIS に対し、助言又は貨物番号分類の判定
を請求することができる。
ある品目が"ITAR の対象"であるか否かを判定するために、ITAR の米国軍需品リスト(22 CFR§120.3、
§120.6 及び§121.1 を参照のこと)を調べなければならない。また、論点になっている貨物、ソフト
ウェア、若しくは(又は ITAR の用語では、論点になっている防衛物品、技術資料若しくは防衛役務)
に関して公式の管轄権の決定の請求を、防衛取引管理部に提出することができる。
(b) EAR を執行する責任機関として、BIS は、品目又は行為が EAR の対象になるかどうか、もし対象であれ
ば EAR に基づいてどのような輸出許可又は他の要求事項が適用されるかの決定に対し責任を持つ唯一の
機関である。このような決定は、EAR の要求事項のみに影響を及ぼすものであって、その他の規制プロ
グラムの適用には影響を及ぼさない。
(c) BIS の輸出許可又はその他の要求事項を判定する際に援助を必要とする場合、EAR§748.3 で定める手
続きに従って、BIS に援助を要求することができる。
§734.7 公開された情報及びソフトウェア
(a) 情報は、以下の場合を含む形態において、関心がある公衆により一般に入手可能になった場合、"公開
された"とする:
(1) 公衆のいずれかのメンバーに対して或いは科学分野若しくは工学分野におけるような事柄に関心が
ある人々の集団に対して、無償又は複製と配布の費用を超えない価額で、一般の流通で入手可能な定
期刊行物、書籍、印刷物、電子的又はその他のメディアでの出版物(本章の Supplement No.1 の問
A(1)から A(6)を参照しなさい);
(2) 公共に開放されている図書館又は大学図書館で既に利用可能な場合(本章の Supplement No.1 の問
A(6)を参照しなさい);
(3) いずれかの特許局で入手可能な特許及び公開(発行された)特許出願書;及び、
(4) 公開の会議、集会、セミナー、見本市又はその他の公開の集まりで公開される場合。
(i) 会議又は集会は、公衆の専門的キャリアのあるすべてのメンバーが出席する資格があり、かつ、
出席者が議事及びプレゼンテーションのメモをとるか、別な方法で個人の記録(必ずしも録音を
とることではない)を許される場合、"公開"とみなされる。
(ii) 出席者が申し込み順か、関連する科学的若しくは専門的な能力、経験若しくは職責に基づいて
選ばれるかのいずれかである限り、登録料金(費用に対して正当に見合ったもので、すべての関
心があり専門的なキャリアのある人々が参加できる意図を反映したもの)或いは実際の参加に対
する制限にもかかわらず、公衆のすべての専門的なキャリアのあるメンバーは、会議等の集まり
に出席する資格があるとみなすことができる(本章の Supplement No.1 の問 B(1)から B(6)を参照
しなさい)。
(iii) "公開"には、好意的に受け取られるなら、論文が一般に入手可能にされることを承知のうえで、
国内若しくは外国の雑誌編集者若しくは校閲者、又は公開の会議等の公開の集まりの主催者にそ
の論文を提出することを含む。(Supplement No.1 問 A(1)及び A(3)を参照しなさい)
。
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(b) ソフトウェア及び情報は、無償又は複製及び流通コストを超えない価額で、一般の流通で入手可能な
場合、公開されたとされる。Supplement No.1 問 G(1)から G(3)を参照しなさい。
(c) 本節の(a)及び(b) 項に関わらず、
商務省規制品リスト(EAR§774 Supplement No.1 を参照)の ECCN 5D002
のもとに番号分類される公開された暗号ソフトウェアは、EAR の対象であることに注意しなさい(ただ
し、ECCN5D002 のもとに番号分類される一般に入手可能な暗号オブジェクトコードソフトウェアのうち、
対応するソースコードが EAR§740.13(e)で指定される基準を満たしている場合を除く)。許可例外 TSU
に基づく一般に入手可能な暗号ソースコードの輸出及び再輸出についての適格要件については、EAR§
740.13(e)を参照しなさい。
§734.8 基礎研究の結果得られた情報
(a) 基礎研究
本節の(b)から(d)項及び本章の§734.11 は、個々の研究機関の状況における研究が、"基礎研究"とみな
されるか否かの判定に用いられる特別なルールを規定する。これらのルールの背景にある趣旨として、
研究の結果得られた情報が通常は公開され、科学界の中で広く共有される科学・工学分野における基礎
研究及び応用研究を、"基礎研究"として特定している。このような研究は、営利を目的とした研究並び
に産業的な開発、設計、製造及び製品利用から区別することができる(通常、これらは結果として、本
章の§734.11(b)で定める通り、営利目的の理由又は特定の国家安全保障上の理由により制限される)。
(本章の Supplement No.1 質問 D(8)を参照しなさい)。本節の条項は、商務省規制品リスト(EAR§774
Supplement No.1 を参照)の ECCN 5D002 のもとに番号分類される公開された暗号ソフトウェアには適用
されない点に注意しなさい(ただし、ECCN5D002 のもとに番号分類される一般に入手可能な暗号オブジ
ェクトコードソフトウェアのうち、対応するソースコードが EAR§740.13(e)で指定される基準を満たし
ている場合を除く)。許可例外 TSU に基づく一般に入手可能な暗号ソースコードの輸出及び再輸出につ
いての適格要件については、EAR§740.13(e)を参照しなさい。
(b) 大学での研究
(1) 本節の(b)(2)から(b)(6)項で定める通り、大学において科学者、エンジニア又は学生によって行わ
れる研究は、通常、基礎研究とみなされる。("大学"は、米国内に所在する公認の高等教育機関を意
味する。)
(2) 大学の研究のスポンサーによる公開前の審査は、スポンサーが研究者に提供した独自に所有する情
報をその公開により不注意に漏らさないことを、単に保証するためであれば、基礎研究としての研究
の位置付けを変えることはない。しかし、企業のスポンサーから大学研究者への情報提供は、研究結
果が公開前の審査の対象とされる場合、EAR の対象となる。
(本章の Supplement No.1 質問 D(7)、
D(9)及び D(10)を参照しなさい)。
(3) 公表することが特許権を侵害しないことを単に確認するために行なう大学研究のスポンサーによる
公開前の審査は、審査が研究結果の公表に一時的な遅れしか起こさない限り、基礎研究の位置付けを
変えることはない。
(4) 産業界のスポンサーから大学研究者への情報の最初の移転は、このように提供されたいくつかの又
はすべての情報の公開をスポンサーが差し控えることができることに当事者が同意している場合、
EAR の対象となる(本章の Supplement No.1 質問 D(2)を参照しなさい)。
(5) 大学又はその研究者がプロジェクト又は活動の結果として得られる科学的及び技術的情報の公開に
対するその他の制約を(例えば、産業界のスポンサーの要求により)受け入れる場合、大学での研究
は"基礎研究"とはみなされない。それにもかかわらず、研究の結果として得られた科学的及び技術的
情報は、すべてのこのような制限が一旦期限切れになるか、解消された場合、基礎研究とみなすこと
ができる。(本章の Supplement No.1 質問 D(7)及び D(9)を参照しなさい)
。
(6) 大学又はその研究者が米国政府がスポンサーになる研究プロジェクト又は活動において(§734.11
で定義される)特定の国家安全保障上の規制を受け入れる場合、本章の§734.11 の条項が適用され
る(本章の Supplement No.1 質問 E(1)及び E(2)を参照しなさい)。
(c) 連邦機関又は FFRDC での研究
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連邦機関又は連邦政府負担研究開発センター(FFRDC)で働く科学者又は技術者によって実施される研
究は、当該科学者及び技術者による情報公開を制限するために機関又は FFRDC により考案されたしかる
べきシステムの中において、"基礎研究"であると指示することができる(本章の Supplement No.1 質
問 D(8)及び D(11)を参照しなさい)。
(d) 企業の研究
(1) 事業体のために働く科学者又は技術者により行われる研究は、研究者が、研究の結果得られた科学
情報及び技術情報を、所有権に関する事に基づく、或いは本章の§734.11(b)で定義される特別な国
家安全保障上の規制に基づく制限や遅延なしに一般に入手可能とさせることが自由な時点及び範囲
において、"基礎研究"とみなされる。
(2) 企業による公開前の審査は、企業より研究者に提供された独自に所有する情報がその公開によって
漏洩されないことを単に確認するためのものであれば、本節の(d)(1)項における所有権に基づく制限
とはみなされない。しかし、本節の(d)(1)項は、大学研究者への情報の提供に対しては、研究結果が
公開前の審査の対象とされる場合、是認していない(本章の Supplement No.1 質問 D(8)、D(9)及び
D(10)を参照しなさい)。
(3) 公開が特許権を侵害しないことを単に確認するための企業による公開前の審査であれば、その審査
が研究結果の公開において一時的な遅れを生じる以外に何も引き起こさない限り、ここでいうところ
の所有権に基づく制限とはみなされない。
(4) しかし、事業体から研究者への情報の最初の移転は、このように提供されたいくつかの又はすべて
の情報の公開を事業体が差し控えることができることを当事者が同意している場合、"基礎研究"の条
項のもとで是認されない。
(e) その他での研究
本節の(b)から(d)項で記述されるいずれかの機関のために働いていない科学者又は技術者によって行
われる研究は、本節の(d)項で定める企業の研究として取扱われる。(本章の Supplement No.1質問 D(8)
を参照しなさい)。
§734.9 教育に関する情報
本章の§734.3(b)(3)(iii)で言及される"教育に関する情報"は、それが学術機関の履修便覧掲載講座にお
ける授業及び関連教育実習により提供される場合、EAR の対象とはならない。学位論文の研究については、
本章の§734.8(b)で論じられる。(本章の Supplement No.1 質問 C(1)から C(6)を参照しなさい)
。本節の
条項は、商務省規制品リストの ECCN 5D002 のもとに番号分類される暗号ソフトウェアには適用されない点
に注意しなさい(ただし、ECCN5D002 のもとに番号分類される一般に入手可能な暗号オブジェクトコード
ソフトウェアのうち、対応するソースコードが EAR§740.13(e)で指定される基準を満たしている場合を除
く)。許可例外 TSU に基づく一般に入手可能な暗号ソースコードの輸出及び再輸出についての適格要件につ
いては、EAR§740.13(e)を参照しなさい。
§734.10 特許出願
本章の§734.3(b)(3)(iv)で言及される情報は、以下の通りである:
(a) 外国のオリジナルの技術資料のみで作成された特許出願書に含まれる情報であって、その出願書が、
完成され、その後に米国特許商標庁への提出のため米国に返送するため、外国の発明者に送付されよう
としているもの;
(b) 特許出願書又は出願書の修正、変更、補足又は分割に含まれる情報であって、特許商標庁規則 37 CFR
第 5 章[1] に従い外国での出願が認可された情報;あるいは
[1] 37 CFR 第 5 章において特許商標庁により発行された規則で、特許出願書又はその修正、変更又は補足、
若しくは分割の形態での機密扱いでない技術資料の外国への輸出について規定している。
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(c) 発明時に米国にいた発明者又は米国在住の者と共同発明者である発明者の署名を得る目的で、米国特
許出願の提出前又は提出後 6 か月以内に外国に送付された特許出願書に含まれる情報。
§734.11 契約上の規制によってカバーされる政府出資の研究
(a) 研究が米国政府によって資金助成され、研究の結果得られる情報を保護するために特定の国家安全保障
上の規制が同意される場合、本章の§734.3(b)(3)は、このような規制に違反する当該情報の輸出又は
再輸出に適用されない。しかし、研究の結果得られた情報の輸出又は再輸出であって、特定の規制に矛
盾しないものについては、それにもかかわらず、この条項に基づいて行なうことができる。
(b) "特定の国家安全保障上の規制"の例には以下の規制を含む:
公開の許可を保留にする権利によって政府が行う公開前の審査の要求;
米国以外の市民若しくは他の範疇の人々への情報の公開前の配布に対する制限;又は
研究に従事する米国以外の市民若しくは他の範疇の人々の参加に対する制限。
一つ以上の輸出規制法若しくは規則に対する一般的な言及又は政府が機密扱いにする権利を保有する
一般的な注意事項は、"特定の国家安全保障上の規制"には当らない。(本章の Supplement No.1 質問
E(1)及び E(2)を参照しなさい)。
§734.12 外国の法律及び規則に対する効力
EAR の輸出許可又はその他の要求事項を順守するいかなる者も、適用される外国の法律及び規則を順守す
る責務を免れるものではない。逆に、外国の法律又は規則の輸出許可又はその他の要求事項を順守するい
かなる者も、EAR を含む米国の法律及び規則を順守する責務を免れるものではない。
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§734 Supplement No.1 Q&A - EAR の対象となる技術及びソフトウェア
この Supplement No.1には、EAR の対象となる技術及びソフトウェアに関する説明のための Q&A を収載し
ている。BIS が本章をどのように解釈しているかを理解する際に、包括的な説明ではないが、実例に限っ
て公式のガイダンスを与えることを意図している。それに加えて、Q&A で示された事例と、何らかの重要
な点で異なる事実又は状況については、EAR のしかるべき条項に基づいて考慮しなければならない。
輸出者は、この Supplement の条項が、商務省規制品リストで"EI"理由により ECCN 5D002 に分類される暗
号ソフトウェア又は ECCN 5D992 に分類される対称鍵の鍵長が 64 ビット超のマスマーケット暗号ソフトウ
ェアには適用されない点に注意しなければならない。
この Supplement は、次のようにトピックにより 9 の項に分けられている:
A 項:技術の公開並びに既に公開された技術或いはこれから公開される技術の輸出及び再輸出
B 項:会議における技術の提供
C 項:教育における説明
D 項:研究、連絡、及び非公式の科学的交流
E 項:連邦政府との契約に基づく規制
F 項:民間コンサルタント
G 項:ソフトウェア
H 項:公共の図書館で利用可能なもの
I 項:その他
A 項:公開
質問 A(1):
私は外国の雑誌に、私の研究結果を記載した科学論文を公表する予定ですが、その論文は EAR
において、カナダを除くすべての国に対して輸出許可が必要なものとしてリストされた分野に
おけるものです。私は、海外の出版社にコピーを送るのに、輸出許可を必要とするでしょうか?
答:いいえ。この輸出取引は、EAR の対象ではありません。EAR は、すでに一般に入手可能な技術と
同様に、質問にある取引により公表される技術についても対象としません(本章の§734.3 及び
§734.7)。あなたの研究結果は、計画されている出版によって公表されることになるでしょう。
あなたは、輸出許可を必要としません。
質問 A(2):
この答は、私がどこで働いているか或いは私がどこで研究を行なったかによって違いますか?
答:いいえ。もちろん、あなたの雇主又はあなたの研究のその他のスポンサーがその公表に制限を課
した場合、結果は違ってきます(本章の§734.8)。
質問(A)3:
出版のために受理されるかどうかを決定する審査のために外国の雑誌編集者に、論文を送るの
に輸出許可が必要でしょうか?
答:いいえ。好意的に受け取る場合、論文が公表される意図で、その論文を編集者に提出するので、
この輸出取引は EAR の対象にはなりません(本章の§734.7(a)(4)(iii))。
質問 A(4):
私の論文で報告しょうとしている研究は、エネルギー省(DOE)の助成金により援助されていま
す。その助成金では、DOE による公表前の決裁が必要です。これは、輸出管理規則に基づいて何
らかの相違が生じるでしょうか?
答:いいえ。この取引は EAR の対象とはなりません。しかし、あなたが助成金を受ける際に承諾した
エネルギー省の規制に違反して公表した場合、他の法律に基づいて、しかるべき行政上、民事
上又は刑事上の制裁の対象となる可能性があります。
質問 A(5):
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我々は、集積回路プラント及び生産ラインの設計、レイアウト及び建設のコンサルティングサ
ービスを提供しています。我々のビジネスの主要な部分は、設計と製造プロセスの重要な側面
に関する詳細なハンドブックとリファレンス・マニュアルのクライアントへの販売出版です。
そのようなハンドブックとマニュアルの出版の代表的な原価は 500 ドルはするであろう、代表
的な販売価額は、およそ 15,000 ドルです。そのようなハンドブック又はマニュアルの出版と販
売は、EAR の対象となりますか?
答:はい。その価額は、複製と配布の費用を超えています(本章の§734.7(a)(1))
。従って、これら
のハンドブック又はマニュアルのいずれかを輸出又は再輸出が可能となる前に、輸出許可を得
るか、許可例外の適用を受ける必要があるでしょう。
質問 A(6):
私の博士号論文は、EAR において、カナダを除くすべての国に対して輸出許可が必要なものとし
てリストされた技術に関するものであって、これまで一般配布としては公表していませんでし
た。しかし、この論文は私が学位をとった機関で入手できます。私は、海外の同僚に別のコピ
ーを送るのに輸出許可が必要でしょうか?
答:それは、その論文を入手できるのがどの機関であるかによって決まる可能性があります。それが
大学の図書館で、容易に(例えば、開放型書架において図書目録の中の参照によるファイリン
グにより)利用できない場合、それは"一般入手可能"ではなく、輸出又は再輸出はその理由に
より EAR の対象となります。あなたの博士号研究が本章の§734.8 における"基礎研究"とみな
される場合、輸出又は再輸出は EAR の対象とならないでしょう。しかし、そうでない場合、外
国にコピーを送付できる前に、輸出許可を得るか、許可例外の適用を受ける必要があります。
質問 A(7):
我々は電子的に記録された情報(ソフトウェア及びデータベースを含む)を卸売り及び小売り
で販売しています。我々の製品は、様々な分野の専門家を対象としていますが、通信販売によ
って一般のどんなメンバーも入手可能です。それらは、それらの分野の人々への販売が最大に
なるように価格付けされています。我々は、我々の製品を外国の顧客へ販売するのに輸出許可
が必要でしょうか?
答:その技術及びソフトウェアがその技術団体に対して製造と配布の原価を超えない価格で一般に入
手可能としている場合、あなたはそれ以外の場合では規制される技術又はソフトウェアについ
て輸出許可を必要としないでしょう。たとえ、より高い価格であっても、図書館で一般に利用
可能な技術又はソフトウェアソースコードの輸出又は再輸出については、EAR の対象とはなりま
せん(本章の§734.7(a))。
B 項:会議
質問 B(1):
私は、EAR においてカナダを除くすべての国に対して輸出許可が必要としてリストされているテ
ーマに関する著名な国際科学会議に論文を提出するために招待されました。その分野の科学者
は、出席の申込みを提出する機会が与えられています。招待状は、その分野の指導的研究者で
あると判断される人に与えられ、出席者は招待者だけです。出席者はノートをとることは自由
ですが、発表又は議論の電子的な記録又は一語一語の逐語的な記録はできません。出席者の一
部には外国人がいます。私は、私の論文を提出するのに輸出許可が必要でしょうか?
答:いいえ。公開の会議での情報の提供、及び公開の会議で提供された情報については、EAR の対象
ではありません。あなたが説明した会議は、公開の会議の定義に適合しています(本章の§
734.7(a))。
質問 B(2):
もしその会議で明らかになったことをノートにとること又は他の方法で個人の記録をとること
が禁止された場合、何らかの相違がでてきますか?
答:はい。"公開の"会議とみなすためには、出席者がノートをとること又は他の方法で個人の記録を
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とること(ただし、録音をとることについては必ずしも対象としない)が許可されていなけれ
ばなりません。ノートをとること又は個人の記録をとることが全く禁止されている場合、その
会議は"公開の"ものとはみなされません。
質問 B(3):
また、登録料金が有料の場合も、何らかの相違が出てきますか?
答:それは、その料金が費用に対して妥当であるかどうか、並びに、関心があり、専門的キャリアが
あるすべての人が出席できるようにすべきとの意図を反映しているかどうかによります(本章
の§734.7(a)(4)(ii))。
質問 B(4):
もし、その会議が他の国で開催された場合、何らかの相違が出てきますか?
答:いいえ。
質問 B(5):
私は、上記の外国での会議で発表を申し込む論文を、審査のために会議の主催者に送るのに輸
出許可を取得しなければならないでしょうか?
答:いいえ。好意的に受け取る場合、その論文がその会議で配布され、それにより一般に入手可能に
されるとの意図を持って、公開の会議又はその他の集会の外国の主催者に対して論文を提出す
るのに、EAR に基づく輸出許可は不要です。その論文の提出は、EAR の対象とはなりません(本
章の§734.7(a)(4)(iii))。
質問 B(6):
私の仕事が連邦政府により援助された場合、前述のいずれかの質問の回答は違ってくるでしょ
うか?
答:いいえ。たとえ論文の発表があなたの政府スポンサーと交わした何らかの合意に違反するとして
も、その論文を輸出及び再輸出することができます。しかし、EAR におけるどの条項も、連邦政
府の助成金又は契約においてあなたが同意した規制に従うことに対する責務をあなたから取り
除くものではありません。
C 項:教育における説明
質問 C(1):
私は、超高速集積回路の設計と製造について大学の修士課程で教えています。学生の多くは外
国人です。私は、この講座で教えるために輸出許可が必要でしょうか?
答:いいえ。学術研究機関の履修便覧掲載講座における授業及び関連教育実習による情報の提供は、
EAR の対象ではありません(本章の§734.9)。
質問 C(2):
一部の学生が、輸出許可証が必要な国から来ている場合、何らかの相違があるでしょうか?
答:いいえ。
質問 C(3):
私が私の研究所での最近の、かつまだ未発表の研究結果について話す場合、何らかの相違があ
るでしょうか?
答:いいえ。
質問 C(4):
たとえ、その研究が政府より資金を助成されていてもですか?
答:しかし、その場合でも、あなたは、あなたの助成金又は契約で受け入れた個別の義務を免除され
ないでしょう。
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質問 C(5):
私が外国の大学で教えた場合、何らかの相違があるでしょうか?
答:いいえ。
質問 C(6):
我々は、高性能工作機械の設計及び製造について専用の講座で教えています。
我々の講習における教育は、EAR の対象となりますか?
答:はい。あなた方が独自に運営する事業は、本章の§734.9 の意味する範囲内の"学術研究機関"と
はみなされないため、その教育は、本章の§734.9 に基づく"教育における情報の提供"とはみな
せません。しかし、恐らく、その教育は本章の§734.7(a)における"公開セミナー又はその他の
公開の集会での提供"とみなされる可能性があります。このようなセミナー又は集会を"公開"と
してみなす条件(料金が、"費用(会議費であって、データ作成費ではない)に対して妥当であ
るかどうか、並びに、関心があり、専門的キャリアがあるすべての人が出席できるとの意図を
反映している" ことを含む)が満たされなければならないでしょう。
D 項:研究、連絡、及び非公式の科学的交流
質問 D(1):
外国の大学院生が私の研究所で働くために、輸出許可が必要でしょうか?
答:外国の学生が従事している研究が、本章の§734.8 における"基礎研究"とみなされる場合は不要
です。この場合、その研究は EAR の対象とはなりません。
質問 D(2):
我々の会社は、大学の研究グループと共同研究の協定を結んでいます。そのグループの研究者
の 1 人は、中国人です。我々は、我々が独自に所有する情報の一部を大学の研究グループと共
有することを望んでいます。我々には、この情報が中国の科学者の手に入らないことを保証す
る方法がありません。我々は、その可能性から防御するため輸出許可を取得する必要がありま
すか?
答:いいえ。企業と大学間の明確な協定に基づく産学協同研究の講座の中で、米国の大学の科学者、
エンジニア又は学生に対して行う情報開示については、その協定が、スポンサーが研究者に与
えている情報の公表を差し控えることをスポンサーに容認していない場合、EAR の対象としてい
ません。しかし、あなたの会社と研究者が公表の禁止について同意した場合、その情報を大学
に移転する前に、あなたは輸出許可を取得するか、許可例外が適用できなければなりません。
企業スポンサーであるあなたと大学は、外国籍の者がその情報にアクセスすることになるか否
かを論議するために集まることが重要であり、その結果、その情報を研究チームに移管する前
に、必要な認可を取得することができます。
質問 D(3):
私の大学は、中華人民共和国から、機能性セラミックスと複合材料研究の専門家である著名な
科学者を招待するつもりです。その分野における最新のまだ未発表の研究結果を、我々の招待
客に話す前に輸出許可が必要でしょうか?
答:おそらく必要はないでしょう。あなたが大学で研究を行う場合であって、研究の公表に関する契
約上の規制の対象でなかった場合、あなたの研究は"基礎研究"とみなされます(本章の§
734.8(a))。このような研究の中で或いは研究の結果として生じた情報は、EAR の対象とはなり
ません(本章の§734.3(b)(3))。しかしながら、おそらくあなたは、あなたの招待客があなた
から学んだ潜在的軍事価値のある何らかを、帰国後報告されるであろうことを想定しなければ
なりません。彼にそのような情報を与えることが、たとえ許可されるとしても、米国の安全保
障上の国益を危険にさらす可能性があるとあなたが懸念する場合、商務省は、あなたにアドバ
イスできるしかるべき政府の科学者と連絡がとれるようにすることができます。書面によるメ
ッセージを宅急便で以下の宛先に送付しなさい:
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§734 Scope of the Export Administration Regulations
Supplement No.1
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商務省産業安全保障局
Room 2099B
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Washington, DC 20230
質問 D(4):
私が中国において中国の専門家と話すことを計画していた場合、何らかの相違があるでしょう
か?
答:いいえ、質問の情報が同じ"基礎研究"の中で生じたもの或いは"基礎研究"の結果として生じたも
のである場合、相違はありません。
質問 D(5):
私は、中国国内の彼の研究室で彼と何らかの仕事を正当に行うことができますか?
答:米国で習得した個人の知識又は技術的な経験を国外で適用することは、知識及び経験の輸出に相
当し、その輸出は、EAR の対象となる可能性があります。あなたがこの方法で輸出する知識又は
経験のいずれかが、EAR における輸出許可が必要な場合、輸出許可を取得するか、許可例外が適
用できなければなりません。
質問 D(6):
私は、私の分野(カナダ以外のすべての仕向地に対して輸出許可が必要な技術を扱っている)
において、イランの専門家と研究結果を連絡したり共有することを望んでいます。私は、そう
することについて輸出許可を必要とするでしょうか?
答:本章の§734.8(a)で説明される規則において"基礎"とみなされる研究の中で生じた情報或いは研
究の結果生じた情報については、我々が今まで論じている限り、輸出許可は不要です。
質問 D(7):
質問の研究が企業のスポンサーによって資金を供給され、研究から生じるいずれの論文も公表
前の審査を受けることに私が同意したらどうでしょうか?
答:あなたの研究が依然として"基礎"とみなされるかどうかは、公表前審査の性質と目的によって決
まります。審査があなたの公表が特許権を侵害しないこと、又はスポンサーがあなたに提供し
た独自に所有する情報の不注意な漏洩がないことを単に確認する意図だけである場合、研究は
依然として"基礎"とみなすことができます。しかし、スポンサーがあなたの新しい研究結果を
営業上の秘密又はその他の形態の独自に所有する情報として保持することを望むかどうかを公
表前審査の一部として考慮する場合、(たとえ、そうすることに関して、あなたの自発的な協力
が必要とされようとも)あなたの研究は、もはや"基礎"とはみなされません。これらの規則で
用いられている通り、研究が"基礎"とみなされ、それが EAR の対象とならないかどうかを主と
して決定するのは、研究結果の実際の公開性及び意図された公開性です。
質問 D(8):
研究がこのようにオープンで、それ故、"基礎"とされるかどうかを決定する際に、研究が行な
われる場所又は研究が行なわれる機関の種類が問題なのでしょうか?
答:原則的にそうではありません。"基礎研究"は、大学においてと同様に、産業界、連邦研究所、又
はその他の種類の研究機関においても行われます。この規則では、個々の研究行為が対象にな
るかどうかをある程度の正確さで決定するために、その規則の対象となる者及び彼らを管理す
る者の両方で用いることができるいくつかの使用可能な仮定と手順を取り入れています。異な
る種類の機関においても共通で予測できる基準が機能するとの認識にたって、この規則では、
これらの仮定と手順の出発点として研究機関の場所を用いています。それでもなお、"基礎研究
"を特定するものは、依然として、研究の種類、及び特に公表の意図及び自由であって、研究機
関の場所ではありません(本章の§734.8(a))
。
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質問 D(9):
私は、産業法人の中央基礎研究所で、高出力レーザーの研究をしています。私が私の研究結果
を公表できるか、別な方法で公開することができる前に、公表前の審査のためにその研究結果
を提出することを要求されています。私はベトナム出身の科学者の同僚が米国を訪問した時、
彼女と研究結果を比較し、研究結果を議論することを望んでいます。私は、そうすることに対
して輸出許可が必要でしょうか?
答:あなたは、恐らく輸出許可を必要とするでしょう(本章の§734.8(d))。しかし、その情報のい
ずれかを公表することに対する唯一の制約が、公表が特許権を侵害しないこと又は企業から研
究者に提供された独自に所有する情報を単に確認するための公表前の審査である場合、あなた
の研究は"基礎研究"とみなすことができ、その場合、それが EAR の対象ではない理由によりあ
なたは情報を共有することができます。公表前の審査が、研究結果の公表を差し控えることを
意図している場合、当該情報は EAR の対象となる点に注意しなさい。
質問 D(10):
私が、すでに私の会社の審査プロセスをクリアーしており、私の同僚と共有する予定であるす
べての情報を自由に公表することができる場合、どうでしょうか(ただし、まだ公表していま
せん)?
答:あなたの企業からの決裁が、すべての情報を制限又は停滞なく一般に利用できるようにすること
に対しあなたが自由であることを意味する場合、その情報は EAR の対象とはなりません(本章
の§734.8(d))。
質問 D(11):
私は、政府傘下の受託運営の研究センターで研究者として働いています。私は、EAR に基づく輸
出規制に心配することなく外国籍の者と私の未発表の研究結果を共有することができるでしょ
うか?
答:それは、後援する機関とセンターの運営次第です。センターの科学者及び技術者による情報の提
供を規制するために彼らにより考案されたしかるべきシステムの中において、あなたの研究が"
基礎研究"であると指定される場合、それは商務省によりそのように扱われ、その研究は EAR の
対象とはならないでしょう。さもなければ、公表するか、別な方法で公開することができる場
合を除いて、あなたは輸出許可を取得するか、許可例外が適用できる必要があります(本章の
§734.8(c))
。
E 項:連邦政府との契約に基づく規制
質問 E(1):
国防総省(DOD)と締結した研究実施契約において、我々は特定の国家安全保障上の規制に同意
しています。DOD は、我々が提出するいずれの論文も、それが公表される前に 90 日間の審査期
間があり、そのプロジェクトへの外国籍の者の任命に対しては承認しなければなりません。質
問の研究職場は、別途、本章の§734.8 における"基礎研究"部門とみなされています。この後援
を受けている研究の中で或いは研究の結果として生じた情報は、EAR の対象となりますか?
答:本章の§734.11 に基づいて、政府出資の研究から生じる情報の輸出又は再輸出であって、あな
たが同意した契約上の規制に違反するものは、"基礎研究"とみなされず、このような輸出又は
再輸出は EAR の対象となります。この規制に合致する輸出又は再輸出については、本章の§
734.8(a)で示される"基礎研究"のルールに基づいて、引き続き輸出及び再輸出ができます。こ
のように、あなたが同意した特定の規制に従う場合、あなたは EAR 違反について心配する必要
はありません。あなたがそれらの規制に違反して、本章の§734.8(a)に基づく"基礎研究"とし
て情報を輸出又は再輸出を行う場合、あなた自身、EAR で定めた制裁(他の法律に基づく契約不
履行に対する行政上及び民事上の処罰に加えて、刑事上の制裁を含む)を受ける可能性があり
ます。
質問 E(2):
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輸出管理規則は、私の研究結果を公表できることを制限するでしょうか?
答:輸出管理規則は、あなたが同意した国家安全保障上の規制を強いるための手段ではありません。
そのような公表が契約に違反する場合、あなたは他の法律に基づいて、行政上、民事上及び場
合によっては刑事上の罰則を受けるでしょう。
F 項:民間コンサルタント
質問 F(1):
私はサブミクロンデバイスの設計と作成の専門知識を有する米国大学の教授です。私は、その
ようなデバイスの製造を望む"第三世界"の会社のために顧問になるよう依頼されています。私
は、そうするために輸出許可を必要としますか?
答:そのとおり、できる限りそうしなさい。米国で習得した個人の知識又は技術的な経験を国外で適
用することは、輸出管理規則の対象となる知識と経験の輸出に相当します。あなたの輸出又は
再輸出の対象となる知識又は経験のある部分が、EAR における輸出許可が必要な技術を扱う場合、
あなたは輸出許可を取得するか、許可例外を適用できる必要があります。
G 項:ソフトウェア [2]
質問 G(1):
機械可読コード形式のソフトウェアの輸出又は再輸出は、このソフトウェアのソースコードが
一般に入手可能な場合、EAR の対象となりますか?
答:ソフトウェアプログラムのソースコードが一般に入手可能な場合、ソースコードからコンパイル
された機械可読コードは、一般に入手可能なソフトウェアであり、従って EAR の対象とはなり
ません。
質問 G(2):
複製と流通の原価を超えない価額で販売されるソフトウェアの輸出又は再輸出は、EAR の対象と
なりますか?
答:機械可読コード形式のソフトウェアが、複製と流通の原価を超えない価格で一般公衆に入手可能
となっている場合、そのソフトウェアは、publicly available[一般に入手可能]です。そのよ
うな複製と流通原価には、あなたの会社又はサードパーティのいずれかの流通システムにおけ
る複製及び流通業務の諸経費の変動費及び固定費並びに通常の利益を含めることができます。
あなたの会社において、この原価に開発、設計又は購入品の回収費を含めることはできません。
この場合、ソフトウェアの供給者は、ソフトウェア固有の価値に対する料金を受け取りません。
H 項:公共の図書館で利用可能なもの
質問 H(1):
情報が図書館で利用可能であって、かつ、電子的又は印刷サービスを通して販売されている場
合、その情報の輸出又は再輸出は EAR の対象となりますか?
答:情報の配布のための電子的及び印刷サービスは、情報を便利な方法で検索し、系統立ててまとめ
ることにおいてベンダーが付加した価値のため、市場において比較的高価になる場合がありま
す。このような情報が、図書館(図書館自体が公共に利用できるものである図書館)で利用可
能な場合、又は何らかの方法で公開されている場合、その情報は、それらの理由により"一般に
入手可能"であり、たとえあなたが、あなた又はあなたの雇主が相当な料金を支払った電子的又
は印刷サービスを通して、その情報にアクセスするとしても、その情報自体は、依然として EAR
の対象とはなりません。
[2] 輸出者は、これらの条項が国際武器管理規則のもとで規制されるソフトウェア(例えば、特定の暗号
ソフトウェア)には適用されないことに注意しなければならない。
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質問 H(2):
その情報が図書館において電子的な形式で図書館の利用者に無料で利用可能な場合、その情報
の輸出又は再輸出は EAR の対象となりますか?
答:公共で利用可能な図書館において電子的な形式で図書館の利用者に無料で利用可能な情報は、た
とえ図書館が電子的な検索サービスのために相当な購読料金を払うとしても、一般に入手可能
な情報です。
質問 H(3):
情報が図書館で利用可能であり、かつ、複製と配布の費用より高い価額で販売されている場合、
その情報の輸出又は再輸出は EAR の対象となりますか?
答:図書館において利用可能な書籍、雑誌、学位論文、論文集、電子データベース等の情報であって、
公共で利用可能な情報は、EAR の対象ではありません。たとえあなたがこのような書籍を、複製
と配布の費用より高い価額で購入するとしても、変わりません。言い換えると、たとえ著者が
あなた方の個々の購入において情報本来の価値に対する利益を得るとしても、このような情報
は"一般に入手可能"です。
I 項:その他
質問 I(1):
私が働いている製造プラントは、プラント施設見学に一般市民の団体を受け入れを始める計画
をしています。見学の団体に外国籍の者を含む場合、輸出許可が必要になるのではないかと懸
念しています。このような見学は、輸出になるでしょうか?もしそうなら、その輸出は EAR の
対象となりますか?
答:EAR は、技術の輸出及び再輸出には、米国原産の装置及び施設の外国籍の者による視察を通して
の提供を含むものと定義しています。その見学があなたの競争会社を含む一般のすべてのメン
バーに実際に開放されており、見学を実施する費用からみて妥当ではない料金を徴収しない限
り、このような輸出又は再輸出は、"一般に入手可能"条項に適格であり、EAR の対象とはならな
いでしょう。さもなければ、外国籍の者にあなたの施設を見学することを許可する前に、輸出
許可を取得するか、許可例外が適格としなければなりません(本章の§734.7)。
質問 I(2):
その情報が図書館にないか或いは公表されていないが、複製と配布の費用を超えない価格で販
売されている場合、その情報の輸出又は再輸出は EAR の対象となりますか?
答:公共で利用できる図書館にはない情報であって、いかなる方法でも公表されていない情報は、そ
れでもなお、あなたが、その情報を個々人からなる団体に上記のいずれも利用可能とした場合、
並びに、複製及び流通の費用を超えない価格で販売する場合、"一般に入手可能"とすることが
できます。そのような複製と流通原価には、あなたの会社又はサードパーティのいずれかの流
通システムにおける複製及び流通業務の諸経費の変動費及び固定費並びに通常の利益を含める
ことができます。あなたの会社において、この原価にその技術若しくはソフトウェアの開発、
設計又は回収の費用を含めることができません。この判定の理由は、情報の供給者が情報本来
の価値に対して何も受け取っていないからです。
質問 I(3):
電子掲示板に投稿された情報の輸出又は再輸出は、EAR の対象になりますか?
答:以下の各々について仮定します:
1. 情報が、その情報の所有者又は発信者によって電子掲示板にアップロードされる場合;
2. 上記の者が、掲示板管理者又は掲示板の会員に料金を請求しない場合;そして
3. その掲示板が、購読料の如何を問わず、所定の団体のどの会員にも申込が可能である場合。
このような情報は、たとえ、他の方法で公表されておらず、図書館にない場合であっても、"一
般に入手可能"であり、従って EAR の対象とはなりません。この判定の理由は、その掲示板の購
読料又は回線料金が専ら配布のためのものであり、情報の供給者が情報本来の価値に対して何
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も受け取っていないからです。
質問 I(4):
公文書により完全に開示される特許情報の輸出又は再輸出は EAR の対象となりますか?
答:一般に公開された特許登録において開示された範囲内の情報は、たとえあなたが複製と配布の費
用を超える料金を支払った後にだけこのような情報を利用できるとしても、EAR の対象とはなり
ません。この場合、販売者は技術資料本来の価値に対する料金を受け取っています;しかし、
それでもなお、いかなる人も公文書からその技術を取得でき、かつ、更にその情報を開示した
り、公表することができるため、その情報の輸出又は再輸出は EAR の対象とはなりません。そ
の理由により、その情報へのアクセスを拒絶する輸出規制を課すことは不可能です。
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§734 Supplement No.2 DE MINIMIS 基準のガイドライン
(a) 外国製品目の中の規制される米国原産成分の価額の計算は、本章の§734.4 でいうところにおいて、
米国原産成分のパーセンテージが de minimis[些事]であるか否かを決定するために、実行されるべきも
のである。(外国製品目が懸案の仕向地に対して輸出許可を必要としない場合、これらの計算を行なう
必要がないことに注意しなさい。)そのような計算を実行するため、以下のガイドラインを使用しなさ
い:
(1) 米国原産の規制される成分
de minimis 基準でいうところの米国原産の規制される成分を特定するために、外国製の製品に組み
込んでいる各米国原産品目の輸出規制分類番号(ECCN)を判定しなければならない。次に、それらの
米国原産品目が、あなたが外国製の製品の仕向国に向けて(あなたがそれらを受け取った形態で)輸
出又は再輸出された場合、それらの米国原産品目のどれが BIS からの輸出許可を必要とするかを、も
しあれば、特定しなければならない。米国原産の規制される成分を特定するために、EAR の§738 の
Supplement No.1 の商務省カントリーチャートと EAR§746 で定める規制を調べなければならない。
EAR§744 は、de minimis 基準の適用可否を判定する目的においては、規制される米国成分を特定す
るのに使用しないものとする。米国原産の規制される成分を特定する際に、仕向国に輸出許可なしに
輸出若しくは再輸出することができる(すなわち、"NLR"として指定される)又は許可例外 GBS のも
とに輸出若しくは再輸出することができる(EAR§740 を参照しなさい)貨物、ソフトウェア又は技
術については、考慮に入れてはならない。供給不足物資規制のみに対象となる貨物は、米国成分の計
算には含まれない。
(a)(1)項に対する注:
de minimis でいうところにおいて、米国原産の規制される品目が以下に該当する場合、米国原産
の規制される成分は、'組み込まれている'とみなされる:
外国の装置の機能に不可欠であること;
通例において、外国の装置の販売に含まれていること;並びに
外国製の品目に内蔵して再輸出されること。
米国原産のソフトウェアは、外国製の貨物に'バンドル'[添付]されている場合がある;本章の§
734.4 を参照しなさい。de minimis 基準の確定でいうところにおいて、外国製の貨物又はソフト
ウェアを設計又は製造するために用いられる技術及びソースコードについては、当該外国製の貨
物又はソフトウェアに組み込まれているとはみなされない。
(2) 米国原産の規制される成分の価額
米国原産の規制される成分の価額は、外国製品が生産されている市場における当該成分の公正な市場
価格を反映しなければならない。ほとんどの場合、この価額は、米国原産の貨物、技術又はソフトウ
ェアの外国の製造業者に対する実際の対価と同じものとなる。外国の製造業者と米国のサプライヤー
が提携し、結果として市場より低い価格となる特別な契約があった場合、米国原産の規制される成分
の価額は、同じ外国市場において提携していない顧客に通常、請求される公正な市場価格を反映しな
ければならない。懸案の米国原産の規制される成分について、実際のアームズレングス取引データに
基づく公正な市場価格が決定できない場合、公正な市場価格を計算したり、導き出すための他の信頼
できる査定方法を決定しなければならない。そのような方法には、比較可能な市場価格又は製造及び
流通のコストの使用を含むことができる。EAR は、いずれか一つの会計システム又は米国会計標準に
基づく計算を要求していない。しかし、あなたが用いた方法は、あたたの業務慣行に沿ったものでな
ければならない。
(3) 外国製の製品の価額
(i) 通則
外国製の製品の価額は、その外国製品が販売される市場における当該製品の公正な市場価格を反
映しなければならない。ほとんどの場合、この価額はその外国製の製品のバイヤーへの実際の対
価と同じものとなる。これらの製品の外国の製造業者とバイヤーが提携し、結果として市場より
低い価格となる特別な契約があった場合、外国製の製品の価額は、同じ外国市場において提携し
ていない顧客に通常、請求される公正な市場価格を反映しなければならない。懸案の外国製の製
品について、実際のアームズレングス取引データに基づく公正な市場価格が決定できない場合、
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公正な市場価格を計算したり、導き出すための他の信頼できる査定方法を決定しなければならな
い。そのような方法には、比較可能な市場価格又は製造及び流通のコストの使用を含むことがで
きる。EAR は、いずれか一つの会計システム又は米国会計標準に基づく計算を要求していない。
しかし、あなたが用いた方法は、あたたの業務慣行に沿ったものでなければならない。
(ii) 外国製のソフトウェア
de minimis 基準でいうところにおいて、外国製のソフトウェアの価額を計算する際に、その外国
製ソフトウェアの将来の販売を見積ることができる。外国製ソフトウェアの総価額は、以下を合
計したものとなる:
当該ソフトウェアの実際の販売高であって、外国製ソフトウェアが米国原産成分を組み込んだ
時点における受注に基づくもの、並びに、もし該当する場合、当該ソフトウェアの将来の総販
売予測額。
(a)(3)項に対する注:
あなたが事業を運営する中で用いている会計システム、会計標準又は会計慣行の別に関係なく、
報告された公平な市場価格を減額すること、或いはその他の形態で関連する会計慣行を通して公
平な市場価格を減額することはできない。価額は、実績値又は予測値でも良い。しかし、予測額
については、それがあなたの裏付書類に矛盾しないでとどまる範囲においてのみ依存することが
できる。
(4) 米国原産の品目のパーセンテージ値の計算
外国製の品目に組み込まれた、或いは commingle[混合]された、或いは'バンドル'[添付]された米国
原産の規制される成分のパーセンテージを確定する際に、米国原産の規制される成分の価額を外国製
の品目の価額で割り算し、その計算結果に 100 を乗じなさい。組み込まれた米国原産品目のパーセン
テージ値が EAR§734.4 で定める de minimis 基準以下であるなら、その外国製の品目は EAR の対象と
はならない。
(b) ワンタイムレポート
§734.4 の(c)項及び(d)項で記述する通り、技術について de minimis 基準に依存する前に、ワンタイム
レポートが必要である。このレポートの唯一の目的は、米国成分の計算が正しく行なわれたか否かを、
米国政府が評価できるようにすることである。
(1) レポートの内容
レポートには、レポートの対象である外国製技術の範囲及び種類についての説明並びにその公正な市
場価格の説明を、その外国製技術の見積り価格の論理的な根拠及び基準と一緒に収載しなければなら
ない。レポートには、米国原産の規制される成分が 10%を超える場合、米国原産の規制される成分が
本 Supplement の(a)(1)項に基づいて正しく特定されているか否かについて BIS が評価できるように、
外国製技術の再輸出の仕向国を収載しなければならない。レポートは、再輸出される外国製技術の最
終用途又は最終需要者に関する情報については不要である。レポートには、BIS があなたのレポート
に関して連絡できる担当者の名前、肩書き、住所、電話番号、電子メールアドレス及びファクシミリ
番号を収載しなければならない。
(2) レポートの提出
次の方法のうちの一つを用いて BIS にレポートを提出しなければならない:
(i) 電子メール:[email protected];
(ii) ファックス:(202)482-3355;又は
(iii) 郵送又は配達/宅配便:
米国商務省産業安全保障局政策調整部門、
14th and Pennsylvania Avenue, NW., Room 2099B, Washington, DC 20230.
(3) 報告と待機
あなたが BIS にレポートを提出してから 30 日後以内に、あなたのレポートに関して BIS より連絡を
受けなかった場合、BIS があなたに連絡し、別途指示しない限り、レポートに記載された計算に依存
することができる。BIS は、あなたのレポートに関する疑問点についてあなたに連絡をとるか、あな
たの計算に関する前提条件若しくは論理的根拠を BIS が認めないことを指摘するために、あなたに連
絡をとる場合がある。
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BIS にレポートを提出してから 30 日後以内に BIS からそのような連絡又は通知を受けた場合、BIS
が当該計算が正しく行なわれたと指摘するまで、レポートに記載された計算に依存することができな
いし、さらに、本章の§734.4 で定める技術についての de minimis 基準を使用することができない。
(a) 規制除外の立証、又は認可請求の提出のために価額を判定する際に、以下のガイドラインを使いなさ
い:
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