2015/9/6 5.原始星とその活動性 Ken Tatematsu Shu collapse 原始星降着率 • 原始星降着率は、(実効的)音速aのみの関 数である。 • M*= (dM/dt) t • dM/dt = m0 a3/G • m0=0.975 1 2015/9/6 簡単な算数で導出可能! • ビリアル平衡のコア: M=R v2/G • Collapse 時間は自由落下時間程度であろう: t = 1/(G )1/2 • ~ M/R3 ~ v2/G R2 • dM/dt ~ M/t ~ M (G )1/2 ~ M (G M/R3 )1/2 ~ G1/2 (M/R)3/2 ~ v3/G 0.5M☉の原始星をどう作るか? • 温度T = 10 K • 音速a = 0.2 km/s • 降着率dM/dt = 2X10‐6 Mo/y これは、分子雲(暗黒星雲)の場合. もし、ライン幅(実効的音速)が、外圧や磁場の 効果で大きくなっている場合には、それに応じ て原始星降着率が大きくなる。 2 2015/9/6 ヘルツスプルング・ラッセル図 主系列星とその他の星ぼし 明るい (Hertzsprung‐Russell diagram) 高温 3 2015/9/6 恒星の進化(主系列星の後) 年齢=数百万年 年齢=(8‐10)E9年 4 2015/9/6 A:巨星枝 B:準巨星枝 C:漸近枝(AGB=Asymptotic Giant Branch) D:水平枝 MS:主系列 5 2015/9/6 6 2015/9/6 星の誕生:若い星の進化 分子雲 →原始星(Class I) →Tタウリ型星(Class II) →(大人の)恒星 主系列星とその他の星ぼし (Hertzsprung‐Russell diagram) 明るい • • • • 高温 7 2015/9/6 若い星のヘルツスプルング・ラッセル (HR)図 ○:T Tau型星 ●:Weak‐line T Tau 型星 斜線領域:誕生線 若い星の等時線isochrones 誕生線→~105 yrs, より若い星は可視光では見えず 8 2015/9/6 Deuterium burning and the birthline YSO物理量の時間変化 9 2015/9/6 YSOの進化 • 林トラック:林の禁止領域のすぐ横を、星の内部が ほぼ全域対流状態で収縮。表面温度Teffほぼ一定。 • ヘニエイ収縮:中心から輻射平衡層がどんどん大き くなり、対流層は薄くなる。光度ほぼ一定で収縮。 • 星の中心の温度が107Kになると水素が燃える核反 応が始まる→ほとんどのLを熱核反応でまかなえる ようになると(年齢をリセットして)Zero‐Age Main Sequense(ZAMS)となる。 YSOの光度 • L=4 R2 Teff4 • 林トラックTeffほぼ一定→L∝R2で光度減少 • ヘニエイ収縮Rほぼ一定(若干減少、準静的 収縮)→Lの増加、Teffの増加 • L=d/dt(GM2/R)∝‐1/R2 dR/dt 10 2015/9/6 若い星の進化 Class I→II→III 低質量星の形成 11 2015/9/6 低質量星の形成 原始星 • 狭義の原始星は、エネルギーの大半を動的 質量降着でまかなっている若い星(cf.Tタウリ 型星の準静的収縮) • Class I以前を原始星と呼ぶことが多い。 12 2015/9/6 原始星のHR図?(Beichman et al. 1986) SSTモデル(Stahler et al. 1980)による進化 13 2015/9/6 SSTモデル(Stahler, Shu, Taam 1980) 原始星の進化:SSTモデル 14 2015/9/6 SST的原始星の進化 • L~G M* (dM/dt)/R • R=一定とできそう、原始星表面3‐5 Ro、ダスト シェル100‐1000Ro • 原始星降着率一定 dM/dt=10‐5 Mo/yr、星が 1太陽質量になるまで • M*=(dM/dt)t • L~G(dM/dt)2 t • L=4 R*2 Teff4 BLT diagram (Chen et al. 1995) Bolometric Luminosity‐Temperature, not Bacon, Lettuce, Tomato 15 2015/9/6 若い星の光度 • L=4 R2 Teff4 • 林トラック: Teffが一定, 光度は L∝R2 で減少 • ヘニエイ収縮: R がほとんど一定(若干減少) →光度が増加しTeff が増加 L=d/dt(GM2/R)∝‐1/R2 dR/dt 原始星 • せまい意味では、エネルギーの大半を動的な 質量降着による星表面の衝撃波で開放して いる天体(cf.準静的収縮で光っているT Tau型 星) • 通常は、Class Iかそれより若いもののことを言 う。 16 2015/9/6 太陽はなぜTE ~ 300 K? • 太陽の表面温度は6000 K • 太陽の輻射強度はI = To4 / (Stefan‐ Boltzman’s law) • 輻射流束はF=I = I (Ro2/4d2) = To4(Ro/d)2 /4 • 地球は熱平衡にあるはずなので • F RE 2= 4 RE2 TE4 / よって, TE = (Ro/2d)1/2 To ~ 300 K 17 2015/9/6 原始星の進化 • L~G M* (dM/dt)/R • R はほぼ一定, 原始星半径は3‐5 Ro, ダスト シェル半径は 100‐1000Ro • 原始星降着は原始星が1太陽質量に達する までdM/dt=10‐5 Mo/yr • M*=(dM/dt)t • L~G(dM/dt)2 t • L=4 R*2 Teff4 18 2015/9/6 若い星のHR図 ○ 輻射平衡のはじまり ● 中心での水素の核反 応のはじまり 19 2015/9/6 Hayashi (1961) PASJ 13, 450 Citation = 177 Hayashi (1961) PASJ 13, 450 Citation = 177 20 2015/9/6 Hayashi, Hoshi, Sugimoto (1962) HHS model • Progress of Theoretical Physics Supplement, No. 22, pp. 1‐183 • Citation= 165 Chushiro Hayashi (1920‐2010) 林忠四郎 京都大学名誉教授 21 2015/9/6 Stahler, Shu, Taam (1980) citation= 326 Steven Stahler UC Berkeley 22 2015/9/6 若い星からのジェットや分子流 • Harbig‐Haro天体 可視光 H輝線 • H2O メーザージェット • 電波ジェット thermal emission (free‐free) COで観測される双極分子流(ここではこれのみ 取り扱う) L1551における発見 Snell et al. 1980, ApJ 239, L17 23 2015/9/6 L1551におけるCO (1‐0)スペクトル 双極分子流のイメージ 24 2015/9/6 HH211 (Gueth & Guilloteau 1999) H2 2micron (color), CO (white), 1.3 mm dust (red) Mechanical luminosity vs 光度 L* (Lada 1985) • Radius R, velocity V, momentum P, kinetic energy T • Dynamical time d =R/V • Momentum rate dP/dt =dM/dt V = MV/ d =MV2/R • Mechanical luminosity LHMF =dT/dt =T/ d =MV3/2R 25 2015/9/6 Mechanical luminosity LHMF vs L*の比 較からわかること • LHMF は L*とある程度相関 • LHMF < L* 輻射は分子流をドライブするのに 十分なエネルギーを持つ Momentum rate (force) vs luminosity Lada (1985) • dM/dt V >> L* /c 輻 射圧は分子流をドライ ブするには不十分 26 2015/9/6 分子流の形成メカニズム • 恒星風 (無理がある) • Disk‐driven wind – poloidal磁場による遠心力風(Pudritz & Norman 1983) – 磁気流体風シミュレーション(Uchida & Shibata 1985) • 境界領域風 – X‐wind (Shu et al. 1988) 星は強い磁場を持つと 仮定 磁気流体風 27 2015/9/6 Uchida & Shibata (1985) X‐wind (Shu et al. 2000) 28
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