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測定工具、測定基準器、計測システム
長さの基準器
Catalog No.4364w
1本1本のゲージブロックに高精度な熱膨張係数の値が付いた
「K級を超えたゲージブロック」
ミツトヨは保有技術を結集し、新たな高精度時代の要求に答えるため高精度な温度
補正を可能とした熱膨張係数付ゲージブロックを提供します。
■仕様
呼び寸法
100、125、150、175、200、250、300、400、500mm
材質
スチール、
セラミックス
規格
K級 JIS/DIN/ISO
熱膨張係数の不確かさ
0.035 ×10−6 / K(k=2)
中央寸法の不確かさ
30nm(k=2)
(100mm において)
熱膨張係数:Coefficient of Thermal Expansion
※校正結果及び校正証明書付
熱膨張係数の不確かさは長さ測定にどのくらい影響するのか。
使用温度による温度補正誤差
20℃以外の環境でゲージブロックを使用するときに
nm
は熱膨張係数による温度補正が必要になります。
ISO/JIS規格
α=11.5±1
熱膨張係数を用いて温度補正を行います。この時、熱
膨張係数の不確かさに応じ、
温度補正誤差が生じます。
500mmのゲージブロックを例に温度補正の誤差を
表したのが次の図です。
熱膨張係数付のゲージブロックの補正誤差75nm に
対し、ミツトヨの標準品は10倍の750nm、ISO/JIS
規格品は20倍の1500nmの誤差が推測されます。
温度補正誤差(20℃基準)
例えば、温度23℃でゲージブロックを使用するとき、
例:500mm ゲージブロック
23℃における
温度補正誤差
3000
2000
±1500 nm
標準ゲージブロック(ミツトヨ)1000
α=10.8±0.5
熱膨張係数付ゲージブロック
α=10.--±0.05(k=3)
これが高精度なゲージブロックにおいて熱膨張係数の
不確かさが重要な項目である理由です。この時、温度
の測定も必要なレベルで校正、測定されていることが
±750 nm
±75 nm
0
14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26
−1000
−2000
−3000
温度(℃)
必要であることは言うまでもありません。
高精度と高品質へのキーワードは、正確な熱膨張係数です。
ゲージブロックの熱膨張係数
熱膨張係数の干渉計測技術(特許出願中)
ゲージブロックの熱膨張係数は、材質、熱処理によって異なります。
ゲージブロックの寸法の変位量及び2個のゲージブロックの寸法差を
また、同じ材質でもメーカにより異なり、細かいところでは各生産ロ
高精度に測定するためにゲージブロック両側の測定面に同時にレーザ
ットでも異なっていますので、厳密にはゲージブロック1個1個異な
光をあてる両端干渉測定法を開発し、より微小な寸法変化を捉えるこ
った値を持っています。
とに成功しました。この技術と温度測定技術を融合し、より高精度な
熱膨張係数の測定を実現しています。
熱膨張係数付ゲージブロックの熱膨張係数の
不確かさは0.05×10−6/K
(k=3)
ミツトヨは、更なる高精度化に対応するために、1本1本のゲージブ
ロックの熱膨張係数を高精度に測定し、その値を付けた「熱膨張係数付
ゲージブロック」を提供します。測定された熱膨張係数の不確かさは
0.05×10−6/K
(k=3)
であり、ISO/JIS 規格値の20分の1と非常に
小さい値を実現しています。これは長年に渡って築いてきたゲージブ
ロック中央寸法の高度な測定技術と温度校正、測定技術をベースにし
た高精度な熱膨張係数の測定技術によるものです。
ミツトヨの標準ゲージブロックの熱膨張係数の
不確かさは0.5 ×10−6/K
ISO/JIS規格の熱膨張係数の不確かさは
1×10−6/K
ミツトヨは従来、熱膨張係数の不確かさに関しISO/JIS 規格の1×
ゲージブロックの熱膨張係数について熱膨張係数値及び熱膨張係数の
10−6/Kを採用してきました。昨年、ますます高精度化を要求されて
不確かさが明記されていないゲージブロックは ISO/JIS規格に適合
きている産業界のために、30年以上にわたり、測定してきたゲージ
することが規定されています。
ブロックの熱膨張係数の測定結果を基に熱膨張係数の不確かさをより
したがって、規格に適合して作られたゲージブロックのうち、熱膨張
正確な値0.5×10−6/Kに改訂しています。
係数の不確かさが明記されていないものの熱膨張係数は1×10−6/K
の不確かさを持っていることになります。
三次元測定機の検査を高精度に行うには
熱膨張係数の不確かさが小さいゲージブロックが必要です。
三次元測定機の検査規格 ISO10360-2(JIS B 7440-2)の改訂
現在、ISO10360-2の改訂が進められています。この改訂により、
張係数の不確かさも小さいゲージブロックが使用されています。
検査時に用いるゲージブロックのうち少なくとも1本は8∼13×10−6
今回の改訂により、今後はこれにスチール等の熱膨張係数の大きいゲー
/Kの熱膨張係数を持っていることが必要となります。
ジブロックを最低1本加えることが要求されます。そのため、そのゲー
現在、三次元測定機の検査を高精度に行う時は、基準器の温度の影響
ジブロックの熱膨張係数の不確かさは、検査する三次元測定機の精度
を小さくするために低膨張ガラスなど熱膨張係数が小さく、その熱膨
に見合った小さい不確かさであることが必須条件となります。
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