会 議 録 会議の名称 第 2 回那珂川町地方創生推進委員会 開催日時 平成 27 年 10 月 9 日(金) 開催場所 19:00 ~ 21:00 勤労青少年ホーム 第 1・2 会議室 1.委員 包清委員長(九州大学教授)、松園副委員長(西日本シティ銀行地域 振興部部次長)、板橋委員(西日本旅客鉄道㈱福岡支社総務企画課 長)、竹下委員(西日本鉄道㈱まちづくり・交通企画部まちづくり担 当課長)、佐伯委員(農家)、石橋委員(福岡広域森林組合福岡南支 店長)、藤田委員(九州大学准教授)、園田委員(㈱キャリア研究所 代表取締役)、江藤委員(西日本新聞社筑紫支局記者)、森重委員(NPO 出 席 者 法人ミディエイド職員)、髙原委員(大学生) ※欠席 谷源委員(町商工会会長) 2.執行機関(事務局) 三浦経営企画課長、土師協働のまち推進担当係長、重富(協働のま ち推進担当) 3.その他 都市計画課 鶴田計画担当係長 オブザーバー 木下氏(福岡県市町村支援課) 他傍聴者 配布資料 公開区分 ・資料 開示 地方創生推進委員会関係書類 ・ 一部開示 ・ 非開示 (理由:情報公開条例第 9 条第 1 項第 号に該当) 地方創生の概要について、資料に基づいて事務局より説明。 ○説明① 福岡県人口の現状について ○説明② 福岡県人口ビジョン、地方創生総合戦略の基本フレームについて 松園副委員長:10 代後半~20 代前半は、大学・就職等によって町外に流出してい く傾向があり、筑紫圏域、福岡市への移動が多いようである。また、宗像市周辺や 糟屋郡の方へも移動しているようである。 江藤委員:宗像・糟屋圏域には、60 代の方々の移動が多いようであり、糸島もその 傾向にある。 竹下委員:県内どの圏域も、60 代で増加している傾向が読み取れるので、退職期を 迎え、県外から帰ってきているのではないかと思われる。 松園委員:福岡市圏域および筑紫圏域は農地が少なく、住宅地が多いようである。 逆に宗像・糸島圏域は農地が多い。 森重委員:宗像は個人的に市民活動で関わっており、県内でも地域コミュニティの 活動が活発であると感じている。そのため、地域コミュニティの観点から、戻りや 1/4 すい状況、住みやすい条件等があるのか、調べてみることも必要ではないか。 ○説明③ 地方版総合戦略策定のための手引きについて 包清委員長:国の人口推移について、木下氏より見解をお伺いしたい。 木下氏:2008 年をピークに日本の人口は減っており、2008 年までは「少子化」と 言われていたが、それ以降は「減少」と言われるようになった。社人研(厚生労働 省国立社会保障・人口問題研究所)は、以前より人口減少について言及していたが、 数値的に表していなかった。昨年、日本創成会議によって数値が可視化され、「消 滅可能性自治体」という言葉を使って表したことによって、日本の市町村に危機感 を持たせるための資料となった。このまま人口が減少すると、日本の社会が成り立 たなくなり、市町村も長期的には存続できなくなる可能性があるようだ。 江藤委員:アウトプット指標とアウトカム指標は、どこが違うのか。 木下氏:アウトプットは「自分が何をしたか」という指標であり、例えば「自分で 講習会を何回開催した」というものである。アウトカムは、その結果として「どの くらい成果が上がったのか」という指標であり、例えば「講習会によって健康寿命 が何年延びたか」というもので、自分で操作できない数字のことである。 松園副委員長:総合戦略の目標値を設定するうえで、達成度合いを測る指標を持っ ていないと、達成したかがわかりづらい。達成度合いを測ることのできる指標を設 定することが、目標値を決めるうえで重要となる。目標値を立てるだけでは意味が ないので、それが測定できる仕組みを作っていかないといけない。 包清委員長:例えば「幸せな人を増やしましょう」という目標を立てたとすると、 幸せ度合いを測る指標を立てることができない。一方で、達成できる指標のみで構 成されたものも発展性がないので、あくまでチャレンジ目標を立てるべきである。 また、福岡県に先立って市町村が総合戦略を立てることは構わないようだが、県と の整合性を当然考える必要があり、福岡県の目標達成にも寄与し、結果として国の 目標達成にも貢献できるものが望ましい。 国の総合戦略基本フレームの中で、仕事(雇用)を生み出すことが最初の方に掲 げられているが、那珂川町で仕事を生み出すことはなかなか容易なことではない。 人の流れを作ることは重要であり、交流人口数は指標化もしやすいが、結婚・出 産・子育ての関連の施策については、工夫しないと指標化がなかなか難しい。 江藤委員:福岡県の総合戦略はいつ策定予定なのか。 松園副委員長:福岡県は人口ビジョン、総合戦略の素案を 10 月 7 日にリリースし た。現在 10 月 23 日までの期間でパブリックコメントを募集している。先日の議会 で、小川知事が「12 月の県議会に人口ビジョンと総合戦略をかける」と答弁してお り、12 月策定というスケジュールで動いているようである。 ○説明④ 地域住民生活等緊急支援のための交付金(地方創生先行型)の上乗せ交付 について 竹下委員:移住促進事業ということで、今後の移住者たちの住居として、既存の空 き家を活用するというイメージを持ったが、移住者が土地を購入して新築の住宅を 建てることも促進するのか。 2/4 事務局:空き家への居住だけでなく、土地の購入についても調査・検討し、促進し てきたい。 佐伯委員:町営住宅を建設する予定等はないのか。 事務局:南畑の人口が減っているからといって、臨時的に集合住宅を建てることは 実態にそぐわないので、今のところ予定していない。 江藤委員:この事業は何か年の事業か。コーディネーターがいつまでも在籍してい るわけではないという説明であったので、事業年数が決まっていると思っていた。 目標値はどの程度の移住者数を設定しているか。 事務局:具体的な計画はこれからであり、成果が出るまでは継続したい。コーディ ネーターは永続的に配置するわけではなく、地元住民も含めてコーディネートスキ ルを身につけてもらえるようにしたい。平成 28 年度の新規発掘物件数を 10 件、 平成 32 年 3 月までに南畑地区での物件契約数 30 件という目標値を設定している。 森重委員:上乗せ交付金については、総合戦略に盛り込んで PDCA サイクルを回す のか。参考までに申請書・企画書等を見せていただきたい。 事務局:次回委員会時に資料を提示する。10 月末に交付金の採択の有無が決定す るが、不採択の場合であっても、町の一般財源で事業を行う意向を町長にも確認し ている。また、福岡は九州内の他県と比べて、移住関連事業をうまく進めている市 町村が多く、その分野を得意とする企業も多いので、知恵を借りながら、南畑の実 情に合った事業にしていきたい。 包清委員長:外部の人が地域に入り込みやすい雰囲気を作るための事業であると考 えている。 ○説明⑤ 本町の人口動態、産業等について ○説明⑥ 第 5 次総合計画について ○説明⑦ 都市計画マスタープランについて 江藤委員:福岡県の都市計画区域マスタープランは、人口規模や工業生産額等、非 常に細かく決められているようなので、それを超える企業誘致は厳しいのではない か。 鶴田計画担当係長:基本的には町の都市計画マスタープランも、福岡県の都市計画 区域マスタープランに準ずることにはなるが、県において現在改定作業中のよう で、平成 28 年度中に新たに策定されると聞いている。現行のものは 10 年以上前 に策定されたものである。 竹下委員:人口増加策の効果と、そのなかでも住宅取得奨励補助金の効果について 教えていただきたい。 事務局:前者については、平成 24 年に一時的に人口が減り出した時が、約 49,900 人であったが、現在は 50,134 人まで増加していることから、効果は上がっている と考えている。後者について、平成 26 年度は 158 件(536 人)の申請があった。 この数字は町内転居数も含まれているため、純粋な人口増加数ではないが、内部で データはとっているので細かい数字を提示することはできる。 森重委員:住宅取得奨励補助金と不動産事業者等向け転入促進事業補助金制度の、 実施前後の数値等のデータがあるか。 3/4 事務局:次回委員会時までにまとめて提示したい。 髙原委員:日頃からかわせみバスの本数が少ないように感じているが、今後増やし ていく予定はあるか。これから住みたい人や現在住んでいる人にとって、とても重 要な問題であると感じている。 鶴田計画担当係長:平成 27 年度よりかわせみバスの新しい運行体制が始まったこ ともあり、今のところ増やす予定はない。 江藤委員:市街化調整区域の開発等については、町の一存ではどうにもならないと 聞いたことがあるが、やはり現実的に難しいのか。 鶴田計画担当係長:市街地の拡大は基本的には行わない流れにあるが、それがすべ ての市町村に当てはまるわけではないので、拡大が妥当と判断されると、容認され るケースもある。 木下氏:一般的に市街化調整区域の歴史を考える時に、東京都武蔵野市の住宅乱立 によって、街並みが荒くなった事例がよく話に挙がる。単純に住宅地を増やすだけ でなく、よりコンパクト化を図っていくことが重要である。 <その他> ・第 3 回の推進委員会については、できる限り多くの委員が出席できる日に設定させ ていただきたい。 終了 4/4
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