平成26年度国有財産監査の結果について(福岡財務支局管内分)(PDF

平 成 26 年 度 国 有 財 産 監 査 の 結 果 に つ い て
(福岡財務支局管内分)
平 成 27 年 6 月 16 日
福岡財務支局
国有財産の監査の充実・強化
監 査
財務大臣は、国有財産法第10条第1項等の規定に基づき、各省各庁が所管する国有財産等について、実地監査を実施
しています。具体的には、国有財産法第9条第2項等の規定に基づき、財務大臣の定めるところに従い、各省各庁の所管
に属する国有財産等について、財務局等が実地監査を実施しています。
26年度における監査結果
26年度については、未利用国有地の洗い出しや空きスペースの創出などに主眼を置いた「庁舎等、省庁別宿舎の公用
財産」の監査に事務量を重点的に配分し、監査を実施しました。
26年度における監査結果は次のとおりです。
福岡財務支局において、48件の監査を実施し、そのうち11件(22.9%)について問題点を指摘しました。
指摘事案の内容は、庁舎の余剰スペースに他官署に受け入れるよう求めたもの、移転に伴い用途廃止や借受解消を求
めたもの、職員が非常駐・未配置でその使用実態が非効率となっていることから用途廃止を求めたもの等があります。
指摘事案11件を省庁別にみると、農林水産省5件、法務省3件、財務省1件、国土交通省1件、防衛省1件となっていま
す。
平成26年度監査結果(指摘等の状況)
指摘内容別
指摘区分別
是正
4件
(8.3%)
検討
7件
(14.6%)
余剰面積等の有効活用 3件
低利用 4件
指摘件数
11件
監査実施件数
48件
借受解消 1件
指摘なし
37件
(77.1%)
是正:その使用状況について、効率性・経済性・社会ニーズ等の観点か
ら、他の用途への変更、用途廃止等の適切な措置を講じなければ
ならないもの
国有財産関係法令及びこれらの運用に係る通達に明らかに違反す
る処理
検討:事案の内容等から、改善に向けた方策が種々見込まれ、部局等の
間で最適な方策について慎重な検討を要するもの
留意:是正を要すると認められるが、監査対象部局において既に是正等
の措置に取り組んでおり、是正されることが確実なもの
簡易:上記の指摘事項には至らないが、監査対象部局に注意喚起等を求
める必要があると判断する事項及び軽微な不備事項は、通達の規
定に基き、管理責任者による通知事項(簡易指摘)として特別・
統括国有財産監査官名で通知するもの
機能移転の検討が必要 3件
指摘内容
庁舎等の有効活用
余剰面積等の有効活用
財産管理の不備
借受解消
未利用国有地の洗い出し
件数
3
3
1
1
7
機能移転の検討が必要
3
低利用
4
平成 26 年度監査指摘事例
(福岡財務支局管内分)
福岡財務支局指摘事案
≪非効率な庁舎に借受庁舎を移転させ、借受解消を図った事例≫
部局名等 国土交通省九州地方整備局
【福岡国道事務所】
〔所在地:福岡県福岡市東区名島3−24−10〕
土地:5,821.60㎡
対象口座等
建物:1,529.88㎡/4,424.68㎡
(RC-3、昭和44年10月新築)
(一般会計)
本財産は、建物の使用実態が非効率であることか
ら、有効活用を図る必要があった。
一方、近隣に所在する自衛隊福岡協力本部福岡募集
案内所については、民間建物を借受けしている状況と
なっていた。
指摘内容
自衛隊福岡協力本部福岡募集案内所を福岡国道事務
所に移転入居させることにより、同事務所の非効率使
用の解消が図られ、国有財産の有効活用に資すること
となる。
よって、福岡募集案内所は福岡国道事務所へ移転入
居し、借受解消を図る必要がある。
監査対象財産の現況
平 成 26 年 度 国 有 財 産 監 査 結 果 一 覧 表
(福岡財務支局管内分)
指摘内容
記号
庁舎等の有効活用
余剰面積等の有効活用
A
財産管理の不備
借受解消
B
未利用国有地の洗い出し
機能移転の検討が必要
C
低利用
D
公用財産
番号 記号
1
A
2
A
省庁名
法務省
部局名
福岡法務局
農林水産省 九州森林管理局
3
A
国土交通省 九州地方整備局
4
B
防衛省
5
C
法務省
6
口座名
建物延床面積
(㎡)
会計名
勘定名
所在地
指摘区分
事例の内容
一般
-
直方支局
943.00
福岡県直方市新町2174-1
検討
福岡法務局直方支局は、約30㎡の余剰が生じており、非常駐庁舎で
ある福岡地方検察庁直方支部・直方区検察庁を移転入居させ、有効活
用を図る必要がある。
一般
-
長崎森林管理署
眉山治山事業所
274.30
長崎県島原市眉山564376
検討
長崎森林管理署眉山治山事業所は、約50㎡の余剰が生じており、島
原森林事務所を移転入居させ、有効活用を図る必要がある。
福岡県福岡市東区名島
4,424.68
3-24-10
検討
九州地方整備局福岡国道事務所は、余剰(約300㎡)が生じており、
非効率な使用となっていることから、借受庁舎である自衛隊福岡地方
協力本部福岡募集案内所を移転入居させ、非効率使用の改善を図る必
要がある。
福岡県福岡市東区和白
丘2-2-63
検討
近隣に所在する九州地方整備局福岡国道事務所に余剰(約300㎡)が
生じており、非効率な使用となっていることから、借受庁舎である自
衛隊福岡地方協力本部福岡募集案内所は、同事務所へ移転入居し、借
受解消を図る必要がある。
福岡県直方市丸山町
4971-1
検討
福岡地方検察庁直方支部・直方区検察庁は、非常駐庁舎であり、非
効率な使用実態となっていることから、近隣に所在し空きスペースが
生じている福岡法務局直方支局へ移転入居し、本財産は用途廃止する
必要がある。
一般
-
福岡国道事務所
九州防衛局
一般
-
自衛隊福岡地方協
力本部福岡募集案
内所
44.65
福岡地方検察庁
一般
-
直方支部・直方区
検察庁
306.66
C
農林水産省 九州森林管理局
一般
-
長崎森林管理署
島原森林事務所
84.05
長崎県島原市白土町字
下1073-1
検討
長崎森林管理署島原森林事務所は、近隣に所在する長崎森林管理署
眉山治山事業所の有効活用による余剰スペースに移転入居し、本財産
は用途廃止する必要がある。
7
C
農林水産省 九州森林管理局
一般
-
長崎森林管理署
大村森林事務所
82.81
長崎県大村市松原1487-5
検討
長崎森林管理署大村森林事務所は、近隣に所在する九州地方整備局
長崎河川国道事務所大村維持出張所の有効活用による余剰スペースに
移転入居し、本財産は用途廃止する必要がある。
8
D
法務省
福岡矯正管区
一般
-
福岡矯正管区
福岡県福岡市東区若宮
5-176
是正
福岡矯正管区は、庁舎敷地が非効率な使用となっていることから、
余剰部分(約1,700㎡)を用途廃止する必要がある。
9
D
財務省
福岡国税局
一般
-
直方税務署庁舎
960.92
福岡県直方市殿町51363 外12筆
是正
福岡国税局直方税務署は、別地の駐車場(約360㎡)が非効率な使用
となっていることから、用途廃止する必要がある。
10
D
農林水産省 九州森林管理局
一般
-
福岡森林管理署
秋月森林事務所
74.17
福岡県朝倉市秋月字橋
口294-2
是正
本財産は、森林官非配置の無人事務所であり、存置する必要性が認
められないことから、用途廃止する必要がある。
11
D
農林水産省 九州森林管理局
一般
-
佐賀森林管理署
春日森林事務所
87.57
佐賀県佐賀市大和町大
字尼寺917-3
是正
本財産は、森林官非配置の無人事務所であり、存置する必要性が認
められないことから、用途廃止する必要がある。
2,392.47
23、24、25 年度の指摘事案のフォローアップ結果
(福岡財務支局管内分)
23∼25年度の指摘事案のフォローアップ結果
財務省では、実地監査に基づき指摘した事案について、毎年度、進捗状況を把握し、財産を管理する各省各庁に対
して処理の促進を図るため、フォローアップを行っています。
26年度に行ったフォローアップの結果、23年度監査で指摘した27件のうち、是正・改善が図られた事案は24件
(88.9%)、24年度監査で指摘した10件のうち、是正・改善が図られた事案は3件(30%)、25年度監査で指摘した9件のう
ち、是正・改善が図られた事案は2件(22.2%)となっています。
23年度の指摘事案(27件)については、特別会計所属普通財産が、13件(48.1%)と約半数を占めていたことから、是
正・改善は9割近く進んでいます。
24年度の指摘事案(10件)については、公共用財産が7件(70%)、公用財産が2件(20%)、25年度の指摘事案(9件)
については、公共用財産が6件(66.7%)、公用財産が3件(33.3%)を占めており、公用財産や公共用財産は用途廃止
までに所要の手続きが必要なことから、 23年度指摘事案に比べて是正・改善に時間を要しています。
今後も、引続き是正・改善の促進のためのフォローアップを実施していきます。
23∼25年度の指摘事案のフォローアップ結果
◎23年度指摘事案の是正状況
◎25年度指摘事案の是正状況
◎24年度指摘事案の是正状況