第11号 3月 5日発行

第11号
平成27年3月5日
牧の池中だより
牧の池中だより11号(本書)は、卒業式特集号として、
卒業式当日の3月5日(木)に発行しました。
◇◇◇
1年生
3年間の足跡 ◇◇◇
1組 鈴木 直樹 先生 伊藤 咲野 先生、2組 山田
索 先生
3組 伴
直道 先生、4組 井澤 敏子 先生 高橋 英樹 先生
【主な行事】入学式(H12.4.9)、校外学習(5.11 リトルワールド)、
MCP(5.25)、環境学習(6.8)、体育大会(9.21優勝1組)、合唱コ
ンクール(10.31 曲目 1組「生命が羽ばたくとき」2組 「夜
汽車」3組「カリブの夢」4組「Good day Good time」最優秀
賞)、芸術鑑賞(11.5太鼓演奏 志多ら)、作品展(11.21/22)、
音楽三味線授業(11.17/24)、福祉体験(2.8)、3年生を送る会(3.4)、修了式(3.22)
2年生
3年生
1組 鈴木 直樹 先生 山田 索 先生、2組 伴 直道 先生 松谷 彩加 先生
3組 井澤 敏子 先生 伊藤 咲野 先生
【主な行事】始業式(4.8)、MCP(5.31)、環境学習(6.6JAXA宇宙授業)、
稲武野外学習(6.17-19)、体育大会(9.24 優勝1組)、合唱コンクー
ル(10.31曲目 全体「COSMOS」 1組「輝くために」2組「H
EIWAの鐘」3組「この地球のどこかで」最優秀賞)、作品展(11.
21/22)、職場体験(2.6/7)、3年生を送る会(3.3)、修了式(3.20)
1組 鈴木 直樹 先生 伊藤 咲野 先生、2組 山田 索 先生 井澤 敏子 先生
3組 町田
哲 先生 大倉 彩加 先生
学年目標 Let’s Search for Tomorrow !
【主な行事】始業式(4.7)、全国学力学習状況調査(4.22)、MCP(5.23)、防犯教室(5.
26)、環境学習(6.6)、作品展(11.20/21)、修学旅行(6.30-7.2)、体育大会(9.25 優勝
2組) 合唱コンクール(10.30 1組「走る川」2組「信じる」3組「はじまり」最優秀
賞)、3年生を送る会(3.2)、卒業式(3.5)
◇◇◇
卒 業 式
式次第
◇◇◇
日 時
平成27年3月5日(木) 午前9時30分 開式
式 場
牧の池中学校 体育館
開式の辞、国歌斉唱、卒業証書授与、校長式辞、PTA会長祝辞、来賓紹介、
在校生送辞 卒業生答辞、
「仰げば尊し」合唱、「旅立ちの日に」合唱、
「蛍の光」合唱、校歌合唱、閉式の辞
【校長式辞】
冒頭一部省略
さて、卒業生の皆さん。昨年の春赴任した私は、たった1年間しか皆さんと一緒に過ごすこと
ができませんでした。それでも修学旅行、牧野池の清掃ボランティア活動、体育大会、合唱コン
クールなどたくさんの思い出があります。
牧野池の清掃ボランティア活動では、人の役に立てることはうれしいことだと知ることができ
ました。体育大会や合唱コンクールでは勝利を目指して仲間と力を合わせて頑張ることの楽しさ
充実感を味わいました。中学校教育の目的の一つは、周りの人間を仲間だと感じ、仲間と共に生
きる幸せを知ることです。私は、どの行事にも一生懸命に取り組む皆さんの姿を見て、牧の池中
学校での3年間でその目的が十分に達成できたと感じています。
ところで、皆さんは本年度の始業式に私が話したことを覚えていますか。私は、皆さんに未来
の自分の理想像を思い浮かべるように言いました。実現が可能かどうかなんて考えなくてもいい
から最高の自分の姿を想像するように言いました。そして、思い描くことのできる夢は実現が可
能だ、夢に向かって頑張りなさいと言いました。皆さんの中には、私のことを無責任なロマンテ
ィストだと思った人もいたと思います。
もちろん、夢を叶えて思いどおりの生き方ができる人は、ほんの一握りしかいないことは分か
っています。ほとんどの人が挫折や失敗を繰り返して進路を変えながら生きることになると思い
ます。それでもあえて皆さんに言います。夢を追いかけて生きてください。
皆さんが中学校に入ってきた2012年の10月に、山中伸弥博士がIPS細胞の研究でノー
ベル医学生理学賞を受賞しました。そのことは皆さんもよく覚えていると思います。山中先生の
最初の夢は、整形外科医になることでした。ところが山中先生は手先が不器用でいくら練習して
も手術がうまくなりません。そこで整形外科医になるという夢を諦めて研究者の道に進もうとし
ました。ところが、勉強のために留学をしようとしても、受け入れてくれる研究機関がなかなか
見つかりませんでした。研究者になってからの道のりも苦難の連続で、鬱病になりかけたことも
あったそうです。それでも、山中先生は夢を追い続け、世界で始めてiPS細胞の培養に成功し
ました。
山中先生のような研究の世界では、自分が立てた仮説を実験によって証明できる確率は10パ
ーセント以下だと言われています。山中先生のように、後世に名を残すような成果を残すことが
できるのはほんの一握りで、ほとんどの研究者は世間から注目されることはありません。しかし、
そういった人たちの費やした時間は無駄だったのでしょうか、一つの偉大な発見はおびただしい
数の失敗があって始めて生まれます。たくさんの名も無き研究者たちが残した、たくさんの失敗
のデータがあったから、山中先生の研究が実を結んだのです。成功者として名前は残りませんが、
iPS細胞の研究にたずさわってきた多くの研究者たちは、iPS細胞技術の発展に自分が貢献
したことに誇りを感じていることと思います。
夢をもって一生懸命生きた人間は、たとえ夢が叶わず、思い描いたような生き方ができなくて
も、自分の生き様に満足し、悔いのない一生を送ることができると思います。
この国の未来は皆さんが背負っています。それは、全ての皆さんに特別な人間になれというこ
とではありません。一人一人が自分の可能性を信じ、困難にめげず、失敗や挫折にへこたれず、
未来に向かって一生懸命生きてくれればよいのです。
皆さんの前途が幸多いことを祈り、私の式辞といたします。