島 県 ︻研究論文︼ 徳 一 は じ め に の 盆 棚 前 年 の盆 先 祖を迎 え ま つる盆行 事 に 実際 には二種 の霊 先祖 新仏 ︵ ま つり手 のな い霊︶が ま つられ て い から当年 の企ま での死幸 経 ▼ 無縁仏 ︵ ることは つと に言わ れ つづけ てきた り 柳 田国男 は ﹃先 布 の話﹄にお いて ≡ の三種 の霊 のま つ を認めた上 で っ 先 祖を ま つる のが本 来 であ って ま つられな い何 か に対 し て の意 識があ →、 また 柳 回 一九 六九 九 二︺であ った 死議 の恐怖が我 々の弱 み ［ た こと と指様 し これら に外来 め仏散 が結 び つと 企 に策縁 仏を ま つち あ る い 柳 日 一九 は新 仏をま つると いう習俗が加 わ， 左 化したも のと説明 した ” 。 り 六九 九 二］ さら に 新 たに変 化したも のであ る無縁 仏や新 仏 のま つ が 先 祖を 柳 日 一九 本九 九 一∼六 四 九 七一 表 面だ つて いる ことを筆 告 し ［ 柳 日 一九 六九 一〇 ま つる のが 日本■ 来 の信 仰 であ る こと を強 調 した ［ 人︼ ら成され てきた く 柳 田が解釈 した盆 にま つる三頼 の霊 の位相 に ついては そ の後多 の議 臨が積 み重ねられ てきた そ の議輸はおもに二 つの方 向か 一つは 盗行 車 の本質 を痢 辺諸国 の類似 例 を視 野 に入れ て検討す るも の 庄 憲 子 である こ つ日は孟開社会に関する史料によ って 仏教 の改革がど のよう に漫透したか また三種 の霊がま つられるよ クにな つた変速過程をみるも のである こ つ目は 三掴 の霊 のま つり方 特にま つり場として設置され る企榔 の各地様 ，な標式を比破校対することによ って こ穂 の霊 のま つち れるに差 つた変通過程を検討するも のである その結果 一つ目の方向からは 企行事 の本質は先祖をま つること では なく ひもじ い霊 の大群をして食 い飽 かせる儀礼 つまり斑叡え であるこ 人∼人六］ とが指椅されている［ 鈴木 一九ＡＡ 一一 ハ 日中 一九人六 ■ 一 二 つ日からは 企に本来先祖をま つることはなく︻ 人］ ﹁ 仏説孟聞企機﹂に基づく寺院 の孟蘭盆会 の行事が 人々が末法を吉 戦するようにな つた 一０世紀末から 一一世紀を機に 新仏をはじめ 自分 たちの知る死者が級鬼道 で告 しむのを助けるものとして人 々に浸透したも ． 日中 一九人六ｂ 九七∼ 一一七︺ のであることが言われている［ こ つ月からは 企 のま つりは 本来屋外 で行われていたものが 仏壇と 位牌が定着することによ って屋内で行われるようにな った変選が言わ れて 喜参村 一九人人 一六六］〓向浴 一九 いる［ 最上 一九人八 一０一面 ［ 八人 一九 五一 一方三種の駐 の位相に ついては 無捜仏または新 仏の霊を 17 鎮めるために仏教が取り入れられ屋外でのま つめが起 こ った後 屋内 での 先祖ま つりが盛んにな つて 無緩仏 新仏 の祭 りが屋内 の先祖ま つりに映 引されたとする説 ［ 最上 一九人八 一０こ︺ 屋外 で何らかのま つりが行 つ概念が取り入れられ 三槌 の霊 のま つ われていた のが 先祖と坪線と いヽ ，に分化してい つたと いう説 市 革多村 一九人人 一六六︺ 昼外での先祖 。 に ついて の考 環 を 報告 し た い 二 事 例 平成 一二年 神山 町 で行 った部 査 から得 た情 報をま どめた も のであ る また 末尾 に つけた表 ﹁と 写真 打∼ ５に平成 八年相生 町 平成 一 一年大吹 町 のま つりが屋内 に移 つていく際 に 座外 のま つ，親に 無様をま つると い う説明が つけられたと いう説 ﹃ などに分かれてい 高谷 一九人人 一九 二﹂ 表 ２は県内 五〇市 呼村 それぞ れに ついて 刊 行さ れ ている 一冊 以上 の市 町 ≡︶をま つる 線 と して いる ことがわかる 例 は 長 ︱事例 希オ ａ 対 事 ４ 事 例 香 号 ヽ ｆ ｌ ｌ ② 仏空 前 に飾 り付 けを し てま つる︱ 人 例 ︵ ８ ６ ３ ， ６ 巧︶ ４ 事 例番号 １ 拓 車 “ 御 Ｏ 床 の間に位牌 を移 し てま つる︱ 人例 ︵ つま のよ つにな る ３ 事 例番号 い れ ０ ７ ■︶ ０ 仏壇 でま つる︱ 五例 ︵ つど に三二例 がど のような 柵を ま つり携 にし て いるかを分縞 し てみると ４ ６ ｂ Ｆの三例 豪 ２事 例 番号 １ ６ ７ ■ １ ” 錬 ” 布 ３ ︲ ” ウ 車 車 革 卸 ω ｍ ω ｍ ｉ甘 “ 節 便 ７ “ ４ ５ ， ７ お ”の三０例 の合計 三三例をみる ことが でき る 先狙 ︵一︶先相をま つる対象 とす る事捌 ま ﹁ 表 ２を もと に徳 島県 の盆棚 の事 例 をま つる打集 ご と に区分 し そ ． の算態 をみ ていく こととす る 村史詰をあ たり 盆棚 の事例を項 日ご とに抜 き出 し てｉどあたも のであ る 。 塗欄 に ついては 該 当す る記述 を 見 つけ出 せな か つたも のである る 企 行事 の本来 は先祖 ま つり であ ったとす る柳 出 のれが ゆら いでは いるも のの 二紙 の霊 の位榊 に ついては不 明憶な点 か なさ れ ており 研究 の今 地 があ ると考え る 衛 島県内 で伝 えら れ て言た猟棚 に関 す る習俗 は 三 つ目 の議 論 の方 向 の 中 で 無 蔽仏 ど新 仏 の祭 りが 霊ど鎖 あ る目的 のヽど屋外 で共 同 で行わ れ て いた ことを 示す い 最上 一九 人人 九二 九九中 新仏ｔ先祖 のま つり方 に は区別がな いこと また先祖が 本来外 の制 でま つら れ ていた ことを示す 中 高 谷 ，九八 人 一七六 一人 ０≡ 先 祖を得 る のは 一 メ外から家 の中 の仏娘 に移 つてきた変 遷過 程を 示す 口十多 村 一九 人人 一五六 王 ハニ な ど の革 。 例と し て取 り上げ ら れ てき た 徳畠 県内 め盆 側 の習 谷方 先 祖 無 様 仏 新仏 のま わり方 に ついて多様 な蛮 化 を持 って いる ことど 予想 さ せ るも ので ある 埠内 の企棚に ついての事例を整理し全体像を見直す ことは盗にま つろ三 稲 の蕉の位相を考える上で重要な手かかりになると考え 調査と資料収集 を討みた 以下県内 の盆側に ついて屋外調査 によ つて得た貰料 合わせて市 町村史 話から事例を抜〓出し 一覧にした貰特を紹介 し 見出せる三穂 の霊 の位相 18 ０ 配 ”︶ 事例 外綾 市 下︶ に棚を 設置 し てま つる︱ 四例 ︵ Ｏ屋内 屋 外 の中問 ︵ ︲ 番号 ヽ 徳 ａ ７︶ ︼ 中阜 ︶ 事例番号 ６ ７ ｍ︶ ① 屋外 に栖ど 設置 し てま つる︱二 例 ︵ ︱ 事例 番 仏域 床 の問︶ のニケ所 でよ つる 四例 ︵ ③ 設に した制 ど昼内 ︵ 号誓 事 例春号 ｍ︶ 〇 設置 場所は不明 てあ るが棚 でま つる︱ 一例 ︵ ４ ・ ５ ｋ ヤ 如 ︻ 万 ” 姫 ５ ４ ” 号 ３ ５ ， Ｈ い １ ｍ ａ Ｏ い “の合計 〓王例であ る これら新仏をま つる対象 に つい ては先れ の場合とは異な つて すべての例が専用 の制を設けるとしている ． そこで制を設ける住巳別に分類してみると以下 のよ ，になる ︲ ４ 事例番号 ０ １ い “ ∞ ６ の ０川 経などの水辺︱九 例 ︵ ま つるにあた っては 盆ご どにま つり堀 盆 制を 設け てま つる のが本来 で 仏壇 だけ ではな く制を 設置 し 〓 ”所 でま つる例があ る こと から 先 祖を 以上から徹島県内 では先祖とは区別して新体をま つり そのま つり増は 亦 姫︶ 〇位置不明︱ 〓例 一 事例番号 如︶ ④募と外産の二”所︱ 一例 ︵ ． 事例番号 ２︶ ⑤緑側︱ 一例 ︵ 事例番号 ど︶ ④埜︱上 例 ︵ ａ “︶ １ 事例番号 ａ Ｓ ， １ セ ” Ｗ︶ ②墓︱ 七例 ︵ 事例番号 ● ｆ い ” ︼ ”︶ ０家 の外成︱ 六例 ︵ あ つたと考 え る 机 いてま つり場 の位置 に ついてみ ると ① ② Ｏ に分 昼内ではなく屋外 であるとしていることが いえよう ０に分類した革例番 以上 から まず 先 担をま わる常 設 のま つり場 は複 があ る にヽか かわ ら 類 した事 例数 から 屋内 でま つるとす る例 が多 い 一方 で④ 屋内 ど屋外 の境 号 いに ついては氏子がお堂 に集ま って共同 で新仏どま つ， この時同時に ず 別場所 によ つり場を 設け る例が多 いことが わ かる また② に分類 した であ る縁制 軒 下 ⑤ 昼 外 ０ ニガ所 でま つると分類 でき る例 があ り ま 藩攻時代に不通で死んだ谷貞之となる人物 の壺も 一緒にま つるというも の よう に仏壇 でま つる場合 でヽ特 別 の飾 り付 けをす る ⑤ に分類 したよ クに つる位置 に ついて決ま りがな い こ の状況 に ついてはす でにお 摘さ れ て い で 屋外をま つり携としている例と考えち 企に先祖どは区別して新仏を屋外でま つるとする傾向は 柳 田が指摘し 高 各 一九 人人 一人六一 仏壇 と 喜多 村 一九 人人 一六六 ］ 中 るよ うに 中 位牌 と いう先 祖を ま つるたち の明稲な 対象 物が宗 の中 に導 入さ れたと いう た ﹁ 死は ヽの恐怖 ｉど が理由であ ったと考える 表 ︱事例番号 ｅ大吹町Ｈ山繭手野では盆に新仏をま つるためにミズダす ︱てま つ って いたも の 要因があ った ことを考 え合わ せると 屋外 に棚 ど 設︱ が 仏壇 と位府 に吸 引さ れ て屋内 でま つると いう変 化を起 こした枯 泉だと と いう柵を つくる この制にはま幾恒子を校せるとする ︵ 写真 ５摩熙︶ 事 カダす﹂と呼ばれるも のと同じとしている例である 福各地方 一常でも全 も のであ った いい 葬式 の際にもミズグすを作 っていたと いう ｏ ｆの ムイ ”ヴヤ﹂﹁ 事例は盆に新仏をま つる御を 郵送伎れ の際に つくられる ﹁ 例語号 ｆ穴吠 町大吹岩 手ではミズプすに被 せる帽子は以前に菱笠を つるす 考える ︵ 三︶新仏をま つる対象 とす る事例 新仏をま つる対焦とする草例は ま ﹁事例番号 ａ ・ ， 表 ｚ事例番 ‐1, リヤ﹂も しく は ﹁ムイ ルダ す﹂ と呼ば れ るも のを つくり それ に奏 笠 を使 ” Ｆ死核 六 日日 に ﹁ 藤 一九八 二 一〓二四］ 術 局県内 では 死日 あ る いｉ Ｏ基ＩＬ 例 ︵ 事 例 番号 １︶ ４ ７ ②家 の外姪︱ 口例 ︵ 事 例審け ｏ ｄ ｌ ３︶ ０川 海など の水 辺︱ 五例 ︵ 事 例若号 ” ｍ ″ お ”︶ ており 他 一口例と合わせて 一五例を 制を設ける位置 で分類すると以下 用す る例が 京担 谷山村 西祖 谷 “付 池 田町 木丘平付 神 山 町 穴攻 ０将︱ 一例 ︵ 事 例番号 中︶ に財仏 をま つる棚ど葬送儀礼 に つく る ﹁ ”リ ヤ﹂ ﹁ムイ カダ す﹂ を伺 じとす 町 で報をさ れ て いる ﹃ 近藤 一九 人 三 一〓〓０∼ 〓二八︺ ”，ヤ は供物 が ⑤位置 不明︱ 口例 ︵ 事 例活号 力 ■ 抽 殉︶ のよう にな る なさ れま つられ た のち に 川 谷 菫 地 に捨 てられ る 装 笠を つけ る こと 位置 不明なも のが多 いので明 和な判 断は で宮な いが新仏 をま つる対象 と る事 例があ ることがす でに指摘さ れ ている ﹃ 武 日 一九 五王 す〇 一］ ［近 は死者 の霊ど 表 し それど弊式 後捨 てに いく こど は 死者 の霊を す みやホ 表 １事 例審丹 ∞の加 生 い の事 例 は新 仏をま つる対笠 と した事 例と し てヽ する鯛 の位 置を重 な る傾 向があ ると考 え る 葬送隆 礼 のため に設け るも のと 盆 に新 仏ナ ま つる制を 同じと考 え る例 が に他界 に進 ，出すため のも のと考 えられ て いる 中 口六︺ 近藤 一九 人 こ 十一 みら れ る こと は 盆 にま つる新 仏 に ついても葬式 直後 の死者 の需 に対 し て 新仏 と録鬼 仏 を同様 な性 優 でま つるにわ た つては 新 仏 と無 擦 仏 の性格 番号を あげ た ここ では 鎖 に つく つてあ る制を 三 うに区 切 つて大 師と新 ． 仏ど鍛残 仏をま つると し ている ︵の恐 情Ｌ 同楳 な も の いわば ヽ売触 ︵の恐怖 ﹂を抱 いていた ことを 示す と考 え る 他 に ﹁ ムイ カグ す﹂など の習俗が 報告さ れ て いな い地 カリ十﹂ 、 ４ 域 表 ”事例 春号 ５の那貿 川町 に野島 では盆 に制を つく つて新仏 をま つる て いるよう に ≡︶ らヽ が類似 すると いう点 か 徹切 もある しかし事 例器号 ∞は 指摘さ れ ，、 新 仏 の供養 に仏敬 行事 の盆血餓鬼 が明確 に結 び ついて い こＬを 一 ムカ フレ﹂ ︵一周忠 の意味 ︶と い つて葬基儀礼 と結 び つけ て いる例 によ って七 世 め父母 およ び現在 の父母 の餓員道 におけ る者 しみが抜 かれ る ことを説 く 、 仏龍 孟開給 経﹂ に基づ く行事 だとさ れる 中回中 ，九人六 ヽ 。 九九 ］ ［日中 一九 人 人 一二ｔ ］ ま た有他 の情 に仕養す る こと によ つて る こＬを 示すも のと考 え る キ院 で の置間 盆禁 は 常本 憎 をは養 す る こと ヽ みえ 企 の新 仏 には ﹁死職 ︵の恐怖﹂ があ つた ことを 示す も のだ と考 え ． ヤ う Ｃ一 ︼無線仏をま つる対象とする事例 血鬼道 にあ るも のと故 う施 盤亮 会が のう に五開 埜会 ど密岩 し盆施 餓鬼 と し て 一般寺院 の年中行事 でも重要な位置を占 めてきた とさ れ る ［ 伊藤 一九人 ９の二０例てあ る うち ” ７ 事例番号 Ｈ 算 位では ま つる場所は設け 価 の情︶ と血鬼仏 に供 物を す ると いう仏教 行事 の盆施餓亀 会 が行 われ て い 事 例 番号 ∞は 一つの制 で新 仏 の死後 の苦 しみが抜 かれる よう に大怖 ︵ 有 一 ハ 三九ネ ず 無榛仏 の供物をすると いうも のである ≡た事例番号 範 砲 ”は寺 る ことを 示すも のではな いだ ろうか 他 にも新仏 の供韮 に盆 施館鬼 の行 事 担縁仏 ｉ︶をま つるとしている例は 義﹁事例き号 ｃ ａ 表 ２事例春号 ︲ Ｓ ９ ４ ２ ２ 拓 ヤ 亜 布 ｍ ５ １ ︲ Ｓ ５ ∞ ｍ 拘 ″ 万 院 での施離鬼 の行事 である 事例番号 ”では家 でも施餓鬼制を つくるとし 20 が結 び ついた ことを明藤 に示す事 例があ る 表 １事例 番号 ｏ この神 山 町左右 内 では盆 に つく ち棚 に紙 に 京如 来ど 記 した施鯛鬼 幡を つける ︵ 写真 ２ ３ ４参熙︶ 制 に置 く挫物 は″キボ トケ れが あ つた ので，な いかと述 本て宮た 柳 同が ﹃先 祖 の話﹄ で想定 し て い た傘行事 への仏教 の働ど かけを示すも のだ と考え る では 盆行事 の中心 であ る先福 の■ つり の位 置おけ に ついてど う てあ っ がホ 菜屋外 であ った 可能 性が高 いことを考 え合わ せ ると 先 租も もと もと た かに ついて加 えさ せ ても らうと 事 例 から みて先祖 を ま つ つて いた位 置 またメ キボ ト ケ のた め に制 を つく ると いう 明ら か に施 除亮 のた め の棚 は新 仏と同様 に ﹁ 死機 末の恐怖﹂ を感 じる も のと考え られ て いたよ う に考 のために仕 えると い え であ ると いえよう 一方 でこ の鯛 は新 仏 つあ る家 が初 盆 から 三年 つく るも える の面区し﹂という着物を つらしていたとし 事例番号 お経常 町川上 でも仏 の前に ﹁ 仏さん の販かくし﹂とい クトウ モ ｏコンの葉 であんだヽのど つる 例えは先祖をま つる陳 表 ﹁事例を号 “由岐呼志和岐 では仏壇 の前に ﹁ 仏 のであ ると し て いる つま り斯仏 めため に施鍛鬼 を し て いる のであ る 他 に新仏 のあ る家が 施鮮鬼 柵を設 ける ︵ 表 １事 例審号 ” ″︶ ま たはこ界 万 霊ど ま つる ︵ 表 １事例番 号 ”︶ どす る例もみられる こ のよう な状 況 から新 仏 と無縁 仏を 同様 な位 置 でま つる さ らに は企 に したとされている これらの事例は仏堕や位牌が導入され 先祖が屋内 で ま つられるようにな つても やは， ﹁ 死構 への恐怖﹂ のあるものとして 察 に は縁 のな い無 緩 仏を ま つると いう のは 新佑 の供養 のため に仏数有事 であ る企施織鬼 を受 け 入れた こＬ が少な からず 影響 し て いると考 え る 加 壺を隔離したいと いう気持ちがあ つたまれ ではな いたろうか てな いもの 何をしてかすかわからな いも のヽ﹁ 世に禍をひ営おこす のでは ま の余に近わけまい﹂︹ 柳 口 一九六九 九二﹄ ﹁ 十分に落ち着くに いた つ つち制 の方 に ﹁ 新たに世をと つた人の強 の議れを すでに浦まは つたみた には区別がな いとしている そ の例証としてあげられているのは先祖をま 盆棚に ついて のこれまでの研究では 先福をま つる栖ど新仏をま つる制 え てなせ新 仏 の供 養 に集中 し て盆施悦鬼 が 取り 入れら れた かを考え ると 先述 したよう に死者 にな ってから の経過時 間 の少な い新 仏 に ついて ﹁ 死構 へめ憩れ ﹂が強 くあ ったからだと考え る 〓一 まと め 鬼会が結び ついて いる事例が みられることがあげられる この二点 から 葬送健礼との重なりが見られること 新仏 の供養として仏散行事 の盆術無 座内 いいかえれば生者 の世界に，入 ってき てほしくな い 一 死薇 への恐怖﹂ の点からも盆にお いて先祖ど新仏 無緑仏ｉ ｌ木求区別なくま つられており 区別された新仏や無験仏をま つる柵 の形態 の特徴と同懐なものがあると い うも のである﹁ 幕多村 一九人人 一凹九］［ 高谷 一九人人 一ｔｔ﹄ こ な いかど懸念される恐ろし いも の﹂ ﹁ 最■ 一九 八Ａ 一０ 一］などとし て 給にま つる三橿 の盛 のうち新仏と々緑仏 の位相 に ついて 死者に対する ﹁ 死 を生者に抱かせる 死者 の熊として瞥外 でま つられていたと考える 徳島県内 の企棚 の事例を見直した結果 特徴として森 の新仏 めま つりと 死確 ︵の恐怖﹂を強く感じる新仏 のために仏散行事 税 ︿の恐怖﹂があり ﹁ の盆施級鬼会を行う ことを取り入れ無態仏 のま つりを行うようにな つた流 2 1 四 お わ り に 史料 から 寺院 で行 われ て いた転開盆 会 の行事 が 末 ほど機 に 両親 等 の霊を ま つる家 ″ の行 事と し て浸透 し て い った過 程 Ｌ明強 に示さ れ ている 九 ︺ また盆におけ る霊 田中 一九八六 ｂ 九 九 ］︹田中 一九 八人 一一一 ﹁ 供 は初企 をき つかけに生者 のれ る死者 の最に ま で対象 を広げ 行わ れ るよ う 先 にな った過程が示さ れ ここにはま つり方 に区別かな いことから な仏 ︵ 祖 の霊︶と斯 仏 の性格 に区別がな いことか いわ れ て いるい日中 一九 八六ｂ 仏説 孟南盗教 ﹂による議 会 一０ 一∼ 一０ 二］ 公行 事は中国から信 米 した ﹁ 日中 一九 人六 ａ 一 全こ が 日本 に定着 したも のと考える向をもあ る ［ る［ 藤井 一九八人 ，≡５ 藤井 一九人〇 一〓〓ｂ ［ 紹介 したように 県内 では盆制を水辺に設置すると いう事例散が非常 に 死 多 い なせま つ，期を水辺に嶺く のか詳細に検討す ることで 予想した ﹁ 穣 ︿の恐れ﹂以外に周辺許目ど の顎似を説 明できるよ っな企行事 の基層 の ，ｉ 姿がまれてくるのではｔ いかと考える 調査事例も少なく 問題点をまだまだ多 くなすと考えるが 以上 つかみ つる徳昂県の盆棚 の実怒として報告を維えた い 注 心ざ す 一座 の柿 スは霊 ︵１︶ 祀と祭 の違 いを述 本る上 で 記 本″ とが ﹁ のみに 供仰を進めるだ ， の式 では無 く 周囲 にな い不定数 の志加 者 民裕事例 にお いては 盆 に制を つく って供 物をす ると いう 要素 が 重要な 仏 位置を古め て いる のは否定 できな い革受 であ る こ の■ から 盆行 事は ﹁ ︵″︶ 先祖 祖先 の霊 位 牌 仏を ま つると いう 記述 のあ るも のを取 り上 ヽ のとし ﹁ 是が成 ば今 日 の盆 の無縁仏 外宿 霊など と いふ思想 の基く 。 柳 山 一九六九 人 〓﹁ 所 の別 にも何 かあ った こと﹂ と述 べ て いる 中 目に見えぬ村 羅者と いう 本音も のを手朝 して いた ことが推測 せられ る﹂ 説孟闘 盆経 ﹂ の教 えを受 け取 った のみ で成 立 した行 事 ではな く 史料 に は げ た 結 霊を ， つるとし て いるも のに ついては判断 が でき な い ので省 しか し自恣 僧 も しくは布徳 の情 に供 勅す る行革 であ った も のが なぜ 漕 、 接的 に速 に供物 を お こなう行車 どな った のかは判然 と し て いな い ま た 表れな い基 盤があ ったと考えた い そ の基 盤 は 県内 の盆 棚 め事 例 の状 況 いた 〓た仏整 をま つり場どす る事 例 は先 祖を ま つうど音 馳 し て いる ︵４︶知緑 仏 ほか銀鬼 鯛 鬼仏 施 織鬼 麟鬼直 三界 万荏 と いう表 現 の 柳 日 一九 六九 九 二︺ て﹂と い っている ［ の祭 りに近づ けま いと した心造 ひは今 でヽ荒抑 の構造 の上 に現れ て い ︵３︶ 柳 日は ﹁ 新 た に世を 去 った 人 の蓑 の議れを す でにお ま ， つた みたま から ﹁ 死触 への恐怖 ﹂ に関係 し 葬送 の習 俗 にあ つたと 予想す る 今 後 企行事 と弊 送機礼 の詳細な比破 を行う こと によ つて姿が表 れ てくる ので は 。 冷 いかと考 える もう 一つ 日本 をふ く”周 辺諸国 に施雛鬼 の行事 か基 屑と し て認めら れ る ことが指補 され て いる点 に ついて考え ておかなければ いけな い ３︶最 上 は ﹁ Ｆな いかと懸念 舛禄仏 船鬼 仏 は性 に糾を ひき お とす のでｉ ︵ あ る事例をま とめて来緑仏 をした ︵ 水 辺に近 いＬ ころ に棲 むど いう悪塊 特 逮を供 物を なげ て有 め る こと に始 さ れ るる ろし いも の﹂ ﹁ 新 仏 は十分 に洛ら着 くに いた ってな いも の 日本 に おけ る壷簡 益会が 中 国にお いて 孟間企 会 地 盛鬼会 水陣会 ま つたとさ れ る︶ が摺合 し す でに変質 した も のを ，采 したと の考え があ 22 何 を し でかす かわ からな いも の﹂と し て 新 仏か しば しば 無緑 同様 に 取 り扱 われ ると い って いる ︹ 最上 一九人人 一０ 一ヽ 一０こい また 厨書 刊行会 ︼九 人口年 刊︶ の中 で 伊藤 唯票 は 申体教 と民 俗宗教 ﹄ ︵ 三種 の霊を本 仏と新 仏 無 縁 仏 の工系 列 にわ け 新 仏 無縁 仏 に景が 口中 一九 きわめ て不安定 であ ると いう 類似 性を指摘 して いると いう ［ 一ｔ三∼二 人 試日明 一九五五 ﹃祖谷山民俗訟﹄ 古今害院 日中人夫 一九人六 ｏ ﹁ 平安時代 の先祖祭記﹂ 日中人夫編 弓 祖先奈記 の症賞と民俗﹄ 弘文堂 四三∼八〓 日中人夫 一九人六 ヽ ﹁ 素聞盆会と無緩仏﹂ 伊藤唯真編 ﹃は数民俗学 大系六 仏数年中行事﹄ 名若出版 九七∼ 一一ｔ 日中久夫 一九八人 ﹁ ま開生会 鍛鬼神 日の紳﹂ 大島建凄編 ﹃無様 人六 ヽ 九 七キ 伊 新仏︶ に対 して施 蹴鬼会が 行われ ると いう 中 ︵６︶伊藤 はと くに新特 霊 ︵ 日中久夫 一九九九 コ 拒麟鬼 ﹂ 福日アジオ他編 ﹃日本民俗文辞典 上﹄ 予七ｔＯＩ 八０七〇 徳島市人万町向寺■ １ 徳島県立博物館︶ ︵ 本民俗学﹄ 一人ｔ 一 二一∼六六 七夕 盆行事にみる水神奈祀としての性格﹂ ﹃Ｈ 吉成直樹 一九九 一 ﹁ 先和 の話﹂ ﹃ 定本柳 田図男集 一０﹄ 筑様書 房 柳 日国男 一九六九 ﹁ 三ヽ 一五二 八七∼ 一〇二 無緑仏考﹂ 大島越彦編 ﹃無様仏﹄ 岩崎美術社 感井正整 一九人人 ﹁ 盆 の第り﹂ 大島建凄編 ﹃ 無縁仏﹄ 岩崎美術社 長上幸軟 一九人人 ﹁ 教〓 仏教民俗学﹄ 弘文墜 一一〓 ∼ 一四二 吉川弘文館 九二九 孟開盆を民俗︼ 五来重他濡 ﹃講座日本 の良俗宗 藤井正姓 一九人０ ﹁ ∼ 一四三 仏﹄ 岩碕美術社 一一〓一 口中 に抑 埜に こそ盆 麟鬼 の本 来 の姿 をみる こ 二九 施 藤 一九八 六 一 ］ 。 とが でき るとし て いる ［日中 一九 九九 九 二九］ 筆者 の不勉強 のた めど のような事例 を例証 とし て いる のかが 不明 であ る ︵７︶ たとえば盆行事 の中に水神第 記 の要茉 を見出す 研究 などがあ る ﹁ 小野 一九 人四 一七四∼ 一人人］ 雪向 成 一九九 一 一 二十∼六六中 参考文献 伊藤唯英 一九人六 ﹁ 総説 囚奉 の仏教行奪と民俗信仰﹂ 伊藤唯真編 九∼九六 ﹃仏教民俗学大系六 仏数年中行事﹄ 名著出版 一一 小野立朗 一九人四 ﹁ 正月と盆﹂ 官 口登他 的日本民裕文化大孫九 暦と 祭事十 日本人の手節感覚﹄ 小学お 一一一 七∼ 一人人 吉多村理手 一九人人 、 絞に迎える逮に ついての再検討︱先祖を祭る場 所を通して﹂ 大島庵彦編 ﹃ 無緩仏草 岩崎実術社 一四四∼ 一七二 近藤直也 一九八〓 ﹃ 蔵 いの構造﹄ 創元社 鈴木満男 一九人八 ﹁ 盆 にくる観﹂ 大島建彦編 ﹃無縁仏﹄ 岩崎美 人∼人六 術社 一一 高 谷嵐夫 一九八人 ﹁ 餓鬼 の制ヽ 大島座彦編 ﹃拒禄仏﹄ 岩崎美術社 23 写真 " 相 生町稿 石 新 仏 宮ま つ る柄 写真 2 神 山町 を右 内整 " ミズすナ 写真 0 神山町を有内= 部 ミズタす 写真 4 伸山町を有 内E 部 ミズ すナ こと りつ け ら れた紙離鬼騒 24 ヨ再 5 穴味町 回 山醐子野 ミズ すナ 手 部前 ド 叫Ｓ ， ■ 芹 営 軒判ド 書 Ｓ ｉ彗 ■に ”Ｘ ヽ ■ 引前 打印 Ｓ■ ， ■ド ，高 Ｓ■ 翔■Ｓ戯彗 石８ ラＡＳ割鵬 報ョ ミ磁 可 ０ こ■ ー ≡ コ■ ≡ 菖 ■ ■印 話 ヽ い ヽ ヨ 市 ヽ ● ”‘ 卜 Ｆ “ ，キ■ ︿ じ ︻ “ ３ 一 ︼ 占コ一 ≡ コＳ ヽ ■ ≡ Ｆ 部 ■ 一ユ ■ ﹁ｒ書 ●■ 卜 ，高 い≡ ■ ｄ 苦 ≡ Ｓ ≡ Ｊ川 ■ ■ ヤ 姉 ■ す●■ ３ Ｉ ′Ｈ 計 ■ ● テ■ ヽド“ さ “ ■ ︼ ヽ■ ヽ ■ＳＳ゛ 弔 Ｆ■ ヽ ■印 討 ヽ ｉ■ キ ■ ，一 ■■﹁ ︱ 十 ︱付 皿やド ”︻ 章 ≡ ≡ ≡ Ｈ対 可書 ド ーヽ コヽ げ ︲ 古 叫● ＾Ｊ ”市 ﹁コ■Ｈ ■ ｎ ●≡■ ≡ Ｊ 車Ｆ 中 “ｂ ＯＡ， ヽ●■ ヽ 十 ｉ ，ヽ ■ ，じＡ Ａ よ ヽ Ｓ ヽ ■ユ 一ヽ ３ す● ■き 中ｔ ハ︻ 仁ヨ ム Ｉ市 田●ド 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ｉ時 Ｓ 口万Ｓ ，ｉ十 ﹁ Ｌ 許 ≡■ 中，■ ■ ，Ｄ ●■ ｗ ︵■， テ ■ ヽ 中 ヤ■ Ｌ ，■ 付加 “ ●Ａ ■ → “ヽ ■● ●“ 市， ヽ ヽ● ︻ ■ ヽ■ ，ヽ■ ● 丼 ｉｂ ，ド≡ ヽ ●ヽ ■，≡ ｉｔ≡ ヽ﹁ ， 料 ● ■﹁〓 中﹂ 一 ■一 河ｔ≡ ≡ さ ■ ￨ い ヽ中 _ ■ヽ ■, 中 コ 承r ■ ド 引 ヨ 取 存 志 ≡ヨ い ■ コ〓 ■ ヽ﹁≡七 一Ｄ Ｅ 辞 ド 曽 ﹁岬 ド占 卦≡ ヽ十i rr ■ ヽ● デ 日Ｐ ｉ刑 ３ｂ ≡■ “ “さ■ ド い ● ■ ■ ヽ ど ，■ ‘●︻喜 中， Ａ出 ﹁■ ド ● ヽ■Ｓ■ 対 ヽ ヨ■ ヨ 庁 ︼ ｉ＝ 掛 面ヽ ■車キ Ｊ ヽ ﹁ル ■≡ トコ ●︻ Ｊ ヽ■ 様 ＋ ヽ市 ﹁ ≡≡ ≡ Ｆヽ ヽ “，十 一 時︶ Ｈ庁 ■ ■■ 喜 市中 ！も Ｏ Ａ ≡■ ⅢⅢ 市 ≡≡ ﹁市 ヽ ３● ４ ■Ｈ ｉ■ ■ 詢 ≡ 畳ドヨ Ⅲ う● 言Ⅲ さ ■竜 , 草Ⅲ■ 市 ) 十 H A " ヽヽ ■ , ヽ →F ヽ ヽヽ ! ,￨ HJ ●ド ど E 1 0 編 屁■市 J]沖 ■ ユ ヨ車 ぶ ≡部 ｇ はョ 弾ｍ 済賢 旨０ 〓郎 ヨお 獅前 ﹂ ﹃〓様 ↓ｉ Ｆ二 〓拝 ヨ お 覇 コｉＳ ■ せ ０ 胡 ヽ 手前ョ 串獣 済首 “ヽ■ ヽ富 鱗宙 ミ韓 ≡ 口≡ ｉ 者 ≡ど 、 ョ ≡ さ Ｓ浄 付 ヤ ０卜 ＦＳ ド 日ヽ 市， ≡″ Ｌ● 叫 Ｏ ｃＷ ド ︱ 中瑚 ■﹁引剣訊﹁田嘲川引捌判曰ｍ﹁ ■ 卜ｓ都 ｓ ｓ ｕ、 ﹁ ＾担＝ ︶ Ｓ蔵 附練 Ｓｂ ≡■ Ｈ●ド隣ド心︱︱︱︱︱︱︱ ︱ ＝ ●Ａ ≡ 寸 ， 中 高 ヽ Ｓ席 ド し ド 小 珊珊湘細拙卿嚇即漕響闘隅押 ＮＭ Ｓ爺 さ “〓さ ＦＨ ︻ ＡＯ 十 コ Ｎ命 Ｆ “ キ ヤ ”︶ ヽ Ｓ ， Ｆ熟 ＾ 常 え ︻湘 ≡ ”■需 苺 Ｓ 国 市ヽ ﹁営 中京 ０■ “Ｓ Ｎ “ ●ｒ■ よ ヽ ４話 ≡ ■営 ｓヽ■ ■日ｉ蘇 Ｓ滞 ヽ ●Ｆ □ 対 対 判 到 出 劇 冊 綱 引 封 剰 引 日 割 州 ヽ 卜 庁 ヽ ︱ 所 Ｆ≡ コ“４ 葦 ｓ 中 期曽 Ｓ対 ヽ市■ まや ■事 鋼調 酬劇測 欄 ギ 縄 珊 ● “≡ ｉ壁 刈勝 に彗 ＋ ざ加 ≡ 丼閣 “≡ 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