平成27年5月14日(木) 平成27年度災害復旧実務講習会 改良復旧の技術上の実務について 国土交通省 水管理・国土保全局 防災課 改良技術係長 亀岡 知志 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 1 災害復旧事業の復旧方法 ○災害復旧事業とは,被災箇所を原形に復旧する ことを目的。原形復旧とは,単なる元どおりだけで はなく、従前の効用を復旧。 ○原形復旧が困難な場合や不適当な場合には,形 状,材質,構造を改良する等,従前と異なる施設 形状で復旧することができる. -参考- 公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年三月三十一日法律第九十七号) (抜粋) (定義) 第二条 2 この法律において「災害復旧事業」とは,災害に因って必要を生じた事業で,災害にかかつた施設を原 形に復旧する(原形に復旧することが 不可能な場合において当該施設の従前の効用を復旧するための施設をすることを含む.以下同じ.)こと を目的とするものをいう. 3 災害に因って必要を生じた事業で,災害にかかつた施設を原形に復旧することが著しく困難又は不適当 な場合においてこれに代るべき必要な施設をすることを目的とするものは,この法律の適用については、 2 災害復旧事業とみなす. 原形と異なる施設形状での復旧 ①広域の地盤沈下,極端な河床の洗掘 原形での復旧が不可能な場合 → 従前の効用(防災機能など)を復旧 ③木橋が全橋被災 原形での復旧が不適当である場合 コンクリート橋で復旧 被災前 被 災 復 旧 ②大規模な山腹崩落 原位置での原形復旧が困難な場合 → トンネルで復旧 ④「越水被害」が発生, 背後地の集落、主要交通幹線路が浸水, 原形での復旧が不適当である場合 堤防を嵩上げして復旧 洪水で木橋が流出 3 コンクリート橋で復旧 災害復旧事業の限界 • 「災害復旧事業」は、被災した施設を原形復旧 (従前の効用の復旧も可能と)するが・・・・・・・・ ・「原形復旧}だけでは 事業の効果を発揮する区間・箇所が限定される。 • 「原形復旧」だけでは、 再度の災害に対して防御出来ない区間や箇所を放置 するリスクがある。 • 「原形復旧」は、次の改修時に 工事に手戻りが生じることがある。 改良復旧事業 4 災害復旧は大半が原形復旧で行われている。 間知ブロック 空石積み 根を深くした新規玉石積み 環境ブロック 根継ぎをした護岸 布団籠 既設のままの護岸 原形復旧だけで大丈夫 ? 5 再度災害防止に十分とはいえない事例 (河 川1) 越水により護岸 背面が崩壊 原 形 復 旧 復旧した護岸が 越水により再度 被災する 6 再度災害防止に十分でない事例 (河 川3) 被災原因の寄州 流下能力不足の橋梁 流下能力不足区間・ 横断工作物等による 影響で越水、乱流が 生じて、護岸崩壊 原 形 復 旧 被災原因が残って いるため、復旧し た護岸が再度被災 する 7 復旧工法が手戻りを生じる事例 (道 路) 道路幅員不足 曲線半径不足 異常な降雨による橋脚 部の洗掘と兼用護岸が 崩壊 曲線半径不足 原 形 復 旧 道路構造令を解消するため の改築時に原形復旧した箇 所の手戻りが生じる 8 復旧工法が手戻りを生じる事例 (橋 梁) 基準径間長不足 異常な降雨による 橋桁の落下 原 形 復 旧 河川構造令違反の解消で、 改築時に、原形復旧箇所 の手戻りが生じる 9 (参考)改良復旧事業について 改良復旧事業 ○被災箇所の災害復旧事業のみでは 再度災害の防止が十分でない場合に, 被災していない箇所を含む一連区間において,川幅を広げ たり堤防の嵩上げなど、施設機能の強化等を図る事業。 改良復旧 改良復旧 被災は部分的である が、脆弱部や狭窄部を 含む 一連区間で、 川幅を広げたり堤防を 嵩上げたりして、洪水 防御機能を強化 緩傾斜堤 改良復旧 被災していない道路 も含め一連区間で 道路幅を広げ、交通 機能を強化 被災していない箇所を含めた 一連区間で、人工リーフを設置し たり護岸を緩傾斜とすることで、 海岸の防御機能を確保した上で、 利用機能を強化 10 改良復旧関係事業 被災箇所の復旧 単災<河川等災害復旧事業> 一定災 災 害 復 旧 関 係 事 業 被災箇所と周辺 をあわせた一連 の改良 関連<河川等災害関連事業> 助成<災害復旧助成事業> 小川<特定小川災害関連環境 再生事業> 被災箇所上下 流の障害物の 除去・是正 災特<河川等災害関連特別対 策事業> 火山の爆発によ る降灰の除去 降灰除去<降灰除去事業> 11 一定災(災害復旧事業費) 公共土木施設が広範囲にわたって激甚な被災を受けた場合, 一定の計画に基づいて復旧する事業で全額災害復旧事業費で 改良復旧を行う災害復旧(要綱第3・二・ト) 【一定災の条件】 ①被災が広範囲にわたっていること 通常500m以上(規定はない) ②被災程度が激甚であること 激甚な被災とは、完全決壊した延長が一定計画で復旧しよ うとする区間の8割程度以上であること(査定方針) 【一定災の特徴】 ①国の補助率は2/3以上 【留意事項】 ①一定災で申請するか、助成もしくは関連事業で申請するか事前に決定 ②下流区間への影響の確認 12 一定災採択事例 海岸災 しぶさかいばま 平成23年 東日本大震災【福島県:渋佐萱浜海岸】 平成16年以来6年ぶりに採択 海岸堤防延長 2,758.5m 堤防被災延長 2,547.5m 被災率 92.4% 東日本大震災での海岸の一定災 岩手県 2 宮城県 8 福島県 5 合 計 15地区海岸 13 一定災採択事例 道路災 平成23年 台風12号【和歌山県:県道たかの金屋線】 道路延長 道路被災延長 被災率 529m 544m 86.5% 道路の一定災は,災害原因に対して十分耐える道路を復 旧することに主眼を置くべきであり,改良工事のように 道路構造令にあわせて幅員を拡大する等効用が増大する ものは,原則として一定災の対象とならない(申合) 14 河川等災害関連事業 3年施工 河川又は海岸,砂防,地すべり,急傾斜地,道路,橋梁にお いて,再度災害を防止するため,被災箇所あるいは未被災箇 所を含む一連の施設について,災害復旧費に改良費(関連 費)を加えて実施する改良事業. 【採択基準(一般基準)】 ①総工事費のうち災害関連工事費の占める割合が原則として 五割以下(1:1の原則) ②一箇所の災害関連工事費が 都道府県、指定都市:2,400万円以上 市(指定都市を除く)町村:1,800万円以上 ③原則として他の改良計画がないもの ④災害関連事業によって得られる効果が大であるもの ※一定計画に基づく事業は,上限6億円まで 災害関連工事費が1億8千万円以下は、現地で決定、その他は、本省間協議 15 平成26年災 トンネル改良復旧事業【静岡県】 地すべり被災した道路を、トンネルで復旧 駿河湾 【事業内容】 事業主体:静岡県 事業箇所:静岡県焼津市 路線名:(主)静岡焼津線 事業期間:H26~H28 事業費:2,863百万円 (災害費1,452百万円、 改良費1,410百万円) 延長:L=965m(トンネル 881m) 16 今後30年間で約3 5億円の維持費、保 全費用が発生 改良費用 約28億円 ●経済的に有利 ●孤立対策、渋滞解消 延長L=965m トンネル881m トンネルで復旧し、再度災害の危険を回避 焼 津 市 静 岡 市 駿 河 区 17 駿河湾 平成25年災害に係る改良復旧事業箇所【福井県】 平成25年9月小浜市、台風18号二級河川南川、飛川橋の橋桁2径間と 橋脚1基が流出、残る橋脚1基も洗掘を受け通行不能 事業 事業主 採択事業 No 河川・路線名等 工種 種別 体 費 ① 市道飛川線 (飛川橋) 施行位置 被災状況写真 橋梁 小浜市 約3.1億円 小浜市下中井 関連 施工延 長 (m) 事業 期間 68.4 H25~ H27 異常気象 9月15~17日 の台風18号 北川 小浜市 役所 おおい町 若狭町 ①飛川橋 関連(橋梁) 18 平成25年災 飛川橋 橋梁災害関連事業【福井県】 全景写真 ○幅員を2m→4m ○桁下高を上げ ○橋脚を無くし ○新橋に架け替え 3.1億円 被災写真 側面図 幅員2m→4m拡幅 桁下高を1.2m上げ 河川断面を確保 橋脚を撤去し河川 断面を確保 19 平成25年災害に係る改良復旧事業箇所【兵庫県】 N 河川・路線 事業 事業 採択事 工種 o 名等 種別 主体 業費 (主)三木 ① 宍粟線 粟田橋 関連 橋梁 施行位置 施工 事業 延長 期間 (m) 異常気象 兵庫 約17.7 小野市住永 H25~ 9月15〜16日 250.0 県 億円 町 H27 台風18号 三木穴粟線(みきしそうせん) ①(主)三木宍粟線 粟田橋 関連(橋梁) 位置図 採択箇所 小野市 ①(主)三木宍粟線 粟田橋関連(橋梁) 被災状況写真 平成25年9月台風18 号、橋脚が洗掘沈下、 20 平成25年災 粟田橋 橋梁災害関連事業 【兵庫県】 【概要】 幅員を5.5m→6.5mに改良、 径間長等も構造令に改良 【事業内容】 17.7億円 事業主体:兵庫県 事業箇所:小野市住永町地内 路 線 名 :主要地方道 三木宍粟線 事業期間:平成25年度~平成27年度 延 長 :L=250.0 m 事 業 費 :17.7億円(内改良費 5.9億円) 被災状況写真 工事概要:旧橋撤去、橋脚工、橋台工、上部工 21 関連事例: H23十日町川西線(新潟県) 【平成23年度関連事業拡充(方針第19(二)ヘ道路工事(チ))】 被災状況:函渠断面が狭小であることから上流側でダムアップし,道路本体が被災. 対策概要:被災原因となった函渠(未被災)の断面を拡大させ,再度災害防止を図る. 【平面図】 ① ③ ④ ② ③ ② ① 【縦断図】 ④ 【函渠断面図】 断面拡大 22 河川等災害復旧助成事業 基本4年で施工 助成工事費が30億円を超えると5年施工 河川又は海岸において激甚な災害が発生した場合, 再度災害を防止するため災害復旧費に改良費(助成費)を加え, 一定計画のもと実施するものが河川等災害復旧助成事業。 採択基準 ①都道府県管理の一級河川(指定区間),二級河川, 都道府県,指定都市管理の海岸 ②被害激甚で災害復旧工事のみでは十分な効果がないもの ③総工事費のうち助成工事費の占める割合が で助成工事費が六億円を超えるもの ④原則として他の改良計画がないもの ⑤得られる効果が大であるもの ⑥上下流(前後)に悪影響を与えないもの 原則五割以下 23 河川等災害復旧助成事業 助成工事費の占める割合が原則として五割以下が原則 しかし ○一般被害が激甚であり、 ○効果が著しく大きく、 ○用地及び補償費が多額の場合等には、 助成工事費が1:1を超えても採択されることもある。 効果が著しく大きい場合とは 経済効果の算定 効果比 2以上 γ=(β1+β2)/α β1 : 土木施設等の被害額 β2 : 一般効果換算額(公共建物換算) α : 全体計画の助成費 γ > 2 妥当投資額 > 全体事業費 E=(B1+B2)/(I+I/(1+I)n-1+0.005) B1:計画区域内の既往最近10ヶ年の平均公共 土木施設被害の80% B2:既往最近10ヶ年の平均一般被害額の内、 助成事業実施による防御の80% I:利子率=0.045 24 平成25年災害に係る改良復旧事業箇所【滋賀県】 施工延 事業 施行位置 長 期間 (m) 約18.70 H25~ ① 鴨川 助成 河川 滋賀県 高島市宮野他 3200.0 億円 高島市 H28 位置図 平成25年9月台風18号による豪雨、鴨川右岸側が破堤 河川・路線 事業 事業主 採択事業 No 工種 名等 種別 体 費 かもがわ しがけん たかしまし みやの たかしまし 異常気象 9月14~17日 の台風18号 多数の家屋や農地など甚大な浸水被害 N 高島市 × 大お お 谷たに が 川わ かもがわ ①鴨川 助成(河川) 淀川水系 採択箇所 高島市 ①鴨川 助成(河川 JR湖西線 161 琵琶湖 びわこ 凡例 おおつし 流域界 大津市 市町界 0 1km 2km 県管理区間 25 平成25年災 鴨川河川災害復旧助成事業【滋賀県】 ○決壊区間の堤防強化 耐水化 ○法線是正 高水敷の確保 ○流下能力向上 河道掘削 ○狭窄部の改良 (橋梁 堰) 18.7億 円 鴨川断面図 あおいがわ はったがわ かもがわ かもがわ 堤防 補強 法線是正 遮水矢板 助成区間 L=3,200m 改良済区間 L=4,300m N 26 平成25年災害に係る改良復旧事業箇所【山口県】 No 河川・路線名等 事業 種別 工種 事業主 採択事業費 体 ① 阿武川① 関連 河川 山口県 施行位置 あとう ② 阿武川② 施工延長 (km) 事業 期間 異常気象 2.7 H25~H27 7月28日の豪雨 とくさし 約8.6億円 山口市阿東徳佐下 も あとう とくさし 関連 河川 山口県 約8.3億円 山口市阿東徳佐下 2.2 H25~H27 7月28日の豪雨 ③ 須佐川・唐津川 関連 河川 山口県 約4.4億円 2.0 H25~H27 7月28日の豪雨 2.3 H25~H27 7月28日の豪雨 4.8 H25~H28 7月28日の豪雨 ④ 位置図 原中川・大江後 川 関連 河川 山口県 も 約5.9億円 萩市須佐 なかおがわ ひがしぶ ん 萩市上小川東分 なかおがわ ⑤ 田万川 助成 河川 採択箇所 萩市 ③ 須佐川・唐津川 ④ 原中川・大江後川 ⑤ 田万川 採択箇所 山口市 ① 阿武川① ② 阿武川② 山口県 約42.9億円 萩市中小川 平成25年7月山口県萩市、24時間雨量378mm、時間雨量112mmを観測、 越水や堤防欠壊による家屋浸水、県道の橋台欠壊等、甚大な被害発生。 関連+助成=約70億円 島根県 山口市 萩市 山口県 27 平成25年災田万川河川災害復旧助成事業【山口県】 【事業内容】 43億円 【凡例】 事業主体 : 山口県 :H25.7.28浸水区域 事業箇所 : 萩市中小川 :越水箇所 河 川 名 : 二級河川田万川水系田万川 事業期間 : 平成25年度~平成28年度 事 業 費 : 42.9億円(うち改良費20.1億円) 延 長 : 4.8km 事業概要 : 河道掘削、築堤工、護岸工、橋梁架替 二級河川田万川水系 たまが わ 田万川 やまぐちけん 山口県 お がわ 小川小学校 再度災害防止のため、 ○河道掘削や川幅拡幅、橋梁架替 による河積拡大。 ○越水区間の築堤嵩上げ、 護岸の整備 災害復旧助成事業 た ま がわ L=4.8km 田万川 被災状況写真 (堤防欠壊) 田万川断面図 拡幅 4.00 4.00 .0 1:2 1:2 1:2 .0 1:0 .5 0 1.00 . 1:2 .0 十字ブロック ブロック張工 ブロック積工 28 助成事業採択事例 H24災矢部川(福岡県) 【事業概要】 事業主体:福岡県 事業箇所:福岡県八女市 河川名 :一級河川矢部川水系 矢部川・星野川・笠原川 事業期間:平成24年度から概ね5年間 事業費 :119億円 延長 :L=35,900m (矢部川9,700m・星野川17,500m・笠原川8,700m) 工事概要:河道の拡幅など 国道3号 【平面図】 【星野川下流横断図】 A s 河道の拡幅 矢部川災害復旧助成事業(星野川) L=17,500m 国道209号 広内川 下横山川 矢部川 笠原川 星野川 御側川 星野川 横山川 龍川内川 矢部川災害復旧助成事業 矢部川災害復旧助成事業 日向神ダム (矢部川) L=9,700m (笠原川) 樅鶴川 L=8,700m 大根川 松尾川 国道442号 29 改良復旧事業 災特<河川等災害関連特別対策事業> 改良復旧事業による復旧効果の確保に 支障となる原因の除去 寄州、屈曲部などの自然の障害物、橋梁、堰等の工作物に よってせき上げ → 改良復旧の効果の確保に支障 → 障害物の除去・是正 30 河川等災害関連特別対策事業 ■採択のポイント ・直上下流において助成事業又は関連事業が採択 ・災特事業と関係改良事業との距離は,おおむね200m ・他の改良計画がないもの、かつ得られる効果が大 ・工事費は,原則として関係改良事業の災害復旧費の 範囲内とし,1,600万円以上(ただし,市町村1,200 万円以上)1億円未満 ・災特事業の現地調査は,助成事業又は関連事業と同 時に行う.また,関連事業がミニ関の場合は,災特 の調査額も現地調査時に調査額を決定し,助成又は 本関(親災が保留)の場合は,本省間により決定す る. 31 災特事業採択事例 H20梅谷川(岐阜県) 豪雨に伴う異常出水により護岸が被災,河川よりの越水氾濫による浸水面積約40ha,床上浸 水2戸,床下浸水3戸,県道,町道が冠水. 洪水を流下させる上で支障となる区間の改良を実施,災害関連事業と一連で効果発現. 被災状況 府中小学校 河川等災害関連事業 L=1,361.5m 河川等災害関連特別対策事業 L=253.5m 河川等災害関連特別対策事業区間 標準断面図 災害関連区間 L=253.5m 取水堰改築 取水堰改築 河床掘削 河床掘削 32 改良復旧事業 小川<特定小川災害関連環境再生事業> 環境に配慮した川づくりができる 3カ年 ½補助 背後地に市街地、学校、公園、病院、史跡 歴史的記念物、文化財、貴重種が確認 未被災箇所の改良 環境に配慮 脆弱箇所の改良 流下能力が 100m3/s以下、 川幅30m未満 33 特定小川災害関連環境再生事業 改良復旧断面 完成イメージ 34 小川事業採択事例 もんべつ H13捫別川小川関連(北海道) にょらいどう H8如来堂川小川関連(青森県) 被災区間、またはこれに接続す る未被災箇所を含めた区間を階 段護岸等の親水護岸で復旧し、 その一連区間の河積の拡大を図 る。 35 平成26年度 改良復旧事業の採択結果概要 北海道 合計 青森 ・・・100億円以上 200未満 ・・・ 50億円以上 100未満 ・・・ 20億円以上 50未満 ・・・ 20億円未満 岩手 山形 宮城 石川 福井 鳥取 新潟 山口 福岡 佐賀 長崎 大分 福島 群馬 栃木 長野 岐阜 京都 滋賀 愛知 兵庫 大 広島 阪 香川 奈良 三重 徳島 和歌山 愛媛 高知 岡山 (うち改良費 44億円) 秋田 富山 島根 21 件 98億円 埼玉 山梨 東京 静岡 神奈川 茨城 千葉 順位 県名 被害額(百万円) 1 静岡県 2,863 2 兵庫県 2,075 3 山形県 1,802 4 岐阜県 1,119 5 広島県 508 熊本 宮崎 鹿児島 沖縄 ※集計は水管理・国土保全局防災課所管(補助):助成、関連、災特、小川) 平成26年災害 改良復旧事業一覧 県 河川名等 工種 事業主体 № 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 宮崎県 高知県 千葉県 静岡県 山形県 山形県 山形県 京都府 兵庫県 兵庫県 兵庫県 兵庫県 兵庫県 岐阜県 岐阜県 岐阜県 岐阜県 三重県 広島市 広島市 北海道 45 二級河川 平田川 河川 宮崎県 39 法寿院橋 橋梁 高知県黒潮町 12 主要地方道市原天津小湊線 道路 千葉県 22 一般県道静岡焼津線 道路 静岡県 6 一級河川 吉野川 河川 山形県 6 一級河川 織機川 河川 山形県 6 主要地方道 米沢南陽白鷹線 道路 山形県 26 一級河川 榎原川 河川 京都府 28 一級河川 市の貝川 河川 兵庫県 28 一級河川 市の貝川 河川 兵庫県 28 一級河川 美和川 河川 兵庫県 28 一級河川 前山川 河川 兵庫県 28 普通河川 山田川 河川 兵庫県丹波市 21 一級河川 川上川(福寄工区) 河川 岐阜県 21 一級河川 川上川(巣野俣工区) 河川 岐阜県 21 一級河川 今谷川 河川 岐阜県 21 河渡橋 橋梁 岐阜県高山市 24 一級河川鈴鹿川水系内部川 河川 三重県 64 普通河川 高谷川(たかやがわ) 河川 広島市 64 普通河川 高谷川(たかやがわ) 河川 広島市 橋梁 北海道名寄市 1 市道 風連初音線 初音橋 事 業 費 災害費 改良費 計 187,440 172,909 360,349 38,238 25,324 63,562 47,659 37,598 85,257 1,452,335 1,410,812 2,863,147 282,526 267,694 550,220 296,924 254,935 551,859 373,772 326,546 700,318 265,970 176,448 442,418 244,489 169,106 413,595 99,834 99,834 271,800 171,375 443,175 440,411 374,687 815,098 213,327 89,516 302,843 369,236 161,943 531,179 107,216 77,127 184,343 138,187 113,827 252,014 78,366 73,213 151,579 350,525 90,616 441,141 235,433 227,417 462,850 45,540 45,540 32,019 20,991 53,010 0 5,425,873 4,387,458 9,813,331 改良復旧事業の採択推移 改良復旧事業(全体)の推移(一定災含む) (件数) H7災 阪神淡路大震災 豪雨災害等 160 154,727 147 (百万円) 180 180,000 162 改良費(H) H16災 新潟中越地震 新潟・福島豪雨 福井豪雨 135 140 167,545 160,000 H23災 東日本大震災(一定災) 新潟・福島豪雨 台風12号等 140,000 121,724 120 120,000 105,496 100 108 100,000 92 80 H23災 九州北部豪雨等 67 69 59,965 60 53 46 20 9,930 11,013 53 27,564 36 H8 H9 40,000 28 27 24 11,649 5,541 12,914 4,602 6,381 0 H7 60,000 55 40 27,037 80,000 74 22,524 13 1,271 21 13 2,420 15,493 169,235 4,387 20,000 0 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 年災 38 改良復旧事業の実績 (件数) 改良復旧事業(全体)の推移(一定災含む) 件数 改良費(H) 20,000 兆円 5.0 16,747件 4.5 18,000 昭和9年以降の77年間で改良復旧事業の 事業箇所数は1万6,747箇所、 事業費は約3.7兆円(現在価値換算値)にのぼる 16,000 14,000 3.73兆円 4.0 3.5 12,000 3.0 10,000 2.5 8,000 2.0 6,000 1.5 4,000 1.0 2,000 0.5 0 S9 S13 S17 S21 S25 S29 S33 S37 S41 S45 S49 S53 S57 S61 H2 H6 H10 H14 H18 H22 H26 0.0 事業数および改良事業費は、河川等災害関連事業および河川等災害復旧助成事業(河川、海岸、砂防設備、地すべり防止施設、急傾斜地崩壊防止施設、道路関係事業)の合計。 事業費は、H17を基準とした建設工事費デフレーター(公共事業※S26以前は土木総合Ⅰ)を使用して算出したH26換算値 39 改良復旧事業の選択と進め方 40 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 事業選定の検討手順 災害発生 災害緊急調査 即時対応・現地調査等 原形復旧 改良復旧 YES 被害広範囲で全壊区間8割以上 NO NO 工種が河川・海岸 YES 一定計画改良費6億円超える YES NO 助成 関連 改良で支障除去必要 YES 災特 一定災 河川環境の創設必要 YES 小川関連 41 改良復旧事業の活用 1)被災を繰り返している箇所 2)隣接に脆弱な残存施設 3)手戻りが想定される施設 4)改良事業と補助復緊・直轄復緊の活用 5)親災の手法(越水させない原形復旧の活用) 42 多自然川づくりアドバイザー制度 (1)対象事業(必須) ・河川激甚災害対策特別緊急事業 ・河川災害復旧等関連事業緊急事業 ・河川等災害関連事業 (一定計画に基づいて実施するもの) ・河川等災害復旧助成事業 災害の規模,従前の河川環境の状況等を踏まえ,以下の事業においても,必要に応 じ,本制度を活用することができる. ・河川等災害関連事業(関連)((1)に該当するものを除く) ・河川等災害復旧事業(単災) 43 多自然川づくりアドバイザー制度 事 業 者 要請 ( 多 自 然 川 づ く り 担 当 ) 地 方 整 備 局 事 務 局 経 由 本 ( 多河省 自川事 然局務 川河局 づ川 く環 り境 担課 当 ) 人選依 頼 結果連 絡 ( 環国 境土 研技 究術 部政 河策 川総 環合 境研 研究 究所 室事 )務 局 人選 大 学 国土技術政策総合 研究所 独立行政法人土木 研究所 44 災害復旧助成事業における再調査制度の導入 災害復旧助成事業は、原則として事業費の増額については認められていなかった。 ○ 近年の公共事業における労務単価の上昇・資材価格の急騰 ○ 平成26年4月の消費税率引き上げ ○ 当初予測できなかった事由による状況変化 等 事業採択以降、やむを得ない理由によって当初計画事業費に不足が生じるリスク 事業費決定後の状況変化に対応すべく、再調査制度を導入し、 災害復旧助成事業で目標とする防災効果の達成を着実に図る ■再調査(4年目に実施)イメージ 被災箇所ごとの不足事業費・ 理由を調査 当初決定事業費 未竣工事業費 (未発注・未契約) 労務単価上昇 物価高騰 その後の状況変化等 やむを得ない事由 2年目までの竣工事業費 (契約済のもの) 増額する部分 再調査において、全体計画の変更を審査する 要綱「過年発生災害復旧事業の再調査について」の改訂など所要の措置
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