決 定 要 旨 被 審 人(住所) (氏名) 東京都 A 上記被審人に対する平成27年度(判)第28号金融商品取引法違反審判事件につ いて、金融商品取引法(以下「法」という。)第185条の6の規定により審判長審 判官髙橋良徳、審判官城處琢也、同君島直之から提出された決定案に基づき、法第1 85条の7第1項の規定により、下記のとおり決定する。 記 1 主文 被審人に対し、次のとおり課徴金を国庫に納付することを命ずる。 金236万円 (2) 課徴金の納付期限 平成28年5月6日 2 (1) 納付すべき課徴金の額 事実及び理由 課徴金に係る法第178条第1項各号に掲げる事実、法令の適用及び課徴金の計 算の基礎は、別紙のとおりである。 被審人は、第1回の審判の期日前に、課徴金に係る法第178条第1項第16号 に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書を提出しており、上記 事実が認められる。 平成28年3月3日 金融庁長官 - 1 - 森 信 親 (別紙) 1 課徴金に係る法第178条第1項各号に掲げる事実 法第178条第1項第16号に該当 被審人は、平成26年10月29日、東京都港区新橋四丁目30番6号に本店を 置き、精密機器の開発事業等を営む会社の株式を所有することにより、当該会社の 事業活動の支配・管理を目的とし、その発行する株式が東京証券取引所JASDA Q市場に上場されていた(平成27年8月1日上場廃止)石山Gateway H oldings株式会社(以下「ゲートウェイ」という。)の社員であるBから、 同人がその職務に関し知った、同社が有価証券報告書の虚偽記載をしたとする金融 商品取引法違反の嫌疑事実により証券取引等監視委員会の強制調査を受けた旨の、 同社の運営、業務又は財産に関する重要な事実であって投資者の投資判断に著しい 影響を及ぼす事実の伝達を受けながら、法定の除外事由がないのに、上記事実の公 表がされた平成26年10月30日午後4時45分頃より前の同日午前9時頃、C 証券株式会社を介し、東京都中央区日本橋兜町2番1号の株式会社東京証券取引所 において、自己の計算において、ゲートウェイ株式合計3万8700株を売付価額 合計367万6500円で売り付けたものである。 2 法令の適用 法第175条第1項第1号、第166条第3項前段、第2項第4号、第176条 第2項 3 課徴金の計算の基礎 ⑴ 法第175条第1項第1号の規定により、当該有価証券の売付けについて当該 有価証券の売付けをした価格にその数量を乗じて得た額から業務等に関する重 要事実の公表がされた後2週間における最も低い価格に当該有価証券の売付け の数量を乗じて得た額を控除した額。 (95 円×38,700 株)-(34 円×38,700 株) = 2,360,700 円 ⑵ 法第176条第2項の規定により、上記⑴で計算した額の1万円未満の端数を 切り捨て、2,360,000 円。 - 2 -
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