伏木地区ストリート構想 【概要版】 1 目的 高岡市では、歩いて楽しいまちづくりを推進するため、市内に点在する地域資源を 有機的に巡る歩行系周遊ルートの開発、整備を図ることとしている。 「伏木地区ストリート構想」は、古くから政治・経済の中心として栄え、大伴家持 が多くの秀歌を残した景勝地でもある伏木地区において、歴史的・文化的資源等を巡 る回遊ルートの設定やソフト・ハード両面から魅力ある「通り」の開発を進めていく ための指針として策定するものである。 2 対象エリア 高岡市歴史まちづくり計画(歴史的風致維持向上計画)の重点区域や JR 伏木駅を 中心として、伏木コミュニティセンターから万葉歴史館や正法寺を含む範囲を対象 とする。 3 ゾーニング 対象エリア全てを歩いて巡るにはかなりの時間が必要となることから、観光客等が 一定の時間内で楽しめるルートも設定するため、地域資源を歴史特性及び地形特性に より3つのゾーンに分け、ゾーンごとに検討を行った。 ① 二上丘陵山麓に広がる万葉の歴史ゾーン ・万葉集に関する豊富な資料をそろえる万葉歴史館を中心として、重要文化財の氣 多神社や正法寺、越中国分寺跡等を含むゾーンである。 ② 勝興寺を中心に旧寺内町の高台にある歴史の町並みゾーン ・浄土真宗本願寺派の古刹である重要文化財勝興寺を核として、当地区が高台にあ ることから、坂道や階段が特徴的な風景を醸し出しており、伝統的な町屋が残る 寺内町や伏木気象資料館等、多くの資源が点在するゾーンである。 ③ 旧伏木浦に栄えた近代みなと町ゾーン ・近代に港町として栄えた旧射水川の平地部で、登録有形文化財である棚田家をは じめとして、みなと町の歴史を感じることができるゾーンである。 4 ルートの設定及び特徴 各ゾーンを結ぶ骨格軸となるメイルート及び、対象エリア内における回遊性を確保 するため、各ゾーンにおいて複数のサブルートを設定する。 1 ア メインルート ・周遊拠点であるJR伏木駅から、一つは勝興寺を経て万葉歴史館までの山麓に 向かう軸線、もう一つは伏木コミュニティセンターまでの外港に向かう軸線を 設定する。 イ サブルート ・メインルートから分岐するループ状の動線とし、回遊性の高いルートとする。 ループ状のルート設定がしにくいところは、行き止まりのルートとするが、環 境整備をより充実することにより、周遊の動機づけを高めることとする。 5 取り組み方針 今後、 「歩いて楽しいまちづくり」を進めるためには、各ルートの特徴を活かしな がら、諸課題に対応した整備を推し進めていく必要がある。また、伏木へ訪れる観光 客を受け入れ、もてなす環境づくりと同時に、地元の人が安全で快適に、そして誇り を持って歩けるような歩行空間づくりも重要である。 そのため、行政のみならず、市民や民間事業者、その他の各種まちづくり団体等が それぞれの役割分担のもとに協働で取り組みを進めるものとする。 2 □ルート図 ルート図 3
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