背景 目 的 [Si-C≡C]単位を有する有機ケイ素化合物の加水分解 実験

伊藤研究室(物質・環境システム工学専攻)
[Si-C≡C]単位を有する有機ケイ素化合物の加水分解
Hydrolysis of organosilicon compounds which has a [Si-C≡C] unit.
1年
折笠 匠
背景
・ 従来のスーパーエンプラを大きく超える耐熱・耐酸化性
を有する新規な含ケイ素熱硬化性樹脂ポリ(フェニルシ
リレン)エチニレン-1,3-フェニレンエチニレン(以下、MS
Pと略)を見出した。
・MSP/金属酸化物の溶融成型体が空気中に数ヶ月放置
したところ崩壊した。
Si C C
H
伊藤教授
C C
n
MSPの構造
目 的
[Si-C≡C]単位を有する有機ケイ素化合物の触媒下での加水分解反応の調査、および反応
機構の解明を目的とする。
実験
① MSPおよびそのモデル化合物の加水分解
MSP
モデル化合物
+
H2 O
触媒
C
CH
C
Si CH3
CH3
Si-O-Si
Si
分析
不均一系
MgO, SiO2-Al2O3, TiO2, Al2O3
均一系
HCl, NaOH, KOH, B2O3, K2CO3, NH4F
Ba(OC3H7)3, Pt[P(C6H5)3]4, n-BuLi
CH3
C
Si-OH , HC≡CR ,
THF還流下
加水分解生成物
モデル化合物
Si
触媒
C≡C
H
ガスクロマトグラフィー
ゲル浸透クロマトグラフィー
赤外吸収スペクトル法
核磁気共鳴(NMR)法
② 溶融成型体の加水分解
MSP
溶融成型(150℃)
金属酸化物
MgO, SiO2-Al2O3, B2O3
MSP / 金属酸化物混合物
経時変化観察
(25℃、相対湿度50%)
期待される成果
・ [Si-C≡C]単位の触媒存在下における加水分解反応の解明
・ 吸湿加水分解性ポリマーの開発
実験装置