マネジメント体制

マネジメント体制
コーポレート・ガバナンス
基本的な考え方
コーポレート・ガバナンス体制
テルモは、
「医療を通じて社会に貢献する」
という企業
テルモは、中長期的な企業価値向上を支えるコーポ
理念のもと、世界中のお客様、株主、社員、取引先、社会
レート・ガバナンス体制の強化を目的として、
2015年6月
などのステークホルダーの期待に応え、長期にわたる持
「監査等委員会設置会社」へと移行しました。社外取締
続的成長および企業価値の最大化を達成するために、
役の増員による監査・監督機能の強化、経営の透明性向
価値ある商品とサービスを提供します。企業理念の具体
上ならびに業務執行の権限委譲による意思決定の迅速
化のために、5つのステートメント
「開かれた経営」
「新し
化を図ります。海外のステークホルダーからも理解しや
い価値の創造」
「安全と安心の提供」
「アソシエイトの尊
すい体制へと移行し、
コーポレートガバナンス・コードへ
重」
「良き企業市民」
を全アソシエイトの活動および判断
の対応と合わせて、
グループ全体の経営管理強化を図り
の基準とします。
ます。
企業理念および5つのステートメントを基本に、経営
加えて、経営の透明性と客観性を高めるため、監査等
の透明性・客観性を保ちつつ迅速な意思決定を実現する
委員会設置会社の体制を採用するとともに、取締役候補
コーポレート・ガバナンスの仕組み作りを推進します。
ま
者等の選任・報酬体系について審議・助言する取締役会
た、
株主との対話の推進等、
ステークホルダーへのアカウ
の諮問機関としてコーポレート・ガバナンス委員会を、
経
ンタビリティ
(説明責任)
を充実させることにより、
社内外
営におけるリスクマネジメントおよびコンプライアンス
からの理解と信頼が継続して得られるよう努めます。
の体制整備ならびに企業情報の適時適切な開示のため
上記に加え、
コーポレートガバナンス・コードを軸とし
に、
リスク管理委員会および内部統制委員会を任意の機
て、
良き企業市民としてグローバルに活動する体制を構
関として設置しております。
こうした体制により、
コーポ
築します。
また、
コーポレート・ガバナンス体制が実効を
レート・ガバナンスの一層の強化と、
それを通じて中長期
上げるには、
自由闊達な、明るい、働きがいのある企業風
での企業価値の向上を図っていきます。
土が不可欠であり、
その風土の醸成に努めています。
取締役会決議により制定したコーポレート・ガバナン
ス方針の中で、監査等委員を除く取締役の員数を15名
コーポレート・ガバナンス体制図
報告・
意見陳述
選任・解任
報告
選任・解任
株主総会
選任・解任
提案
諮問
取締役会
内部統制委員会
リスク管理委員会
提案・報告
指示
投資委員会
各部門・関連会社
(注) 監査等委員は取締役として議決権を持ち、
取締役会の構成メンバーとなります。
監査等委員会は取締役会・取締役の監査・監査機能を担います。監査等委員会の過半数は社外取締役が占めます。
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TERUMO CORPORATION Annual Report 2015
答申
諮問
監査
経営会議
提案・報告
報告
代表取締役社長
決定・監督
法務・
コンプライアンス室
決定・監督
指示・
指導
監査
連携
内部統制室
指示
指示
報告
監査・
監督
業務監査室
監査等委員会
会計監査人
連携
コーポレート・
ガバナンス委員会
報告・助言
以内とすること、監査等委員である取締役の員数を5名
スク管理委員会に出席し、定期的に内部統制システムの
以内とし、
その過半数は社外取締役とすること、
取締役総
整備・運用およびリスク管理体制の整備・運用等について
数のうち、社外取締役は2割以上を目途とすることを規
確認します。
定しております。
また、社外取締役は、東京証券取引所の
会計監査人との連携については、
定期的に、
また必要に
定める独立役員の要件を満たす者であることを規定して
応じて随時、監査の実施経過について報告を受け、積極
います。社外取締役のうち、所属事務所のルールで届出
的な意見および情報交換を行います。
また、
財務報告に係
を行わない1名を除く全員を、独立役員として東京証券
る内部統制評価についても、定期的に必要な報告を受け
取引所に届け出ています。
るなど、
公正な監査が実施できる体制づくりを行います。
取締役会
コーポレート・ガバナンス委員会、
取締役会は17名(監査等委員を含む)で構成されて
内部統制委員会、
リスク管理委員会
おり、
うち5名が社外取締役です。
また、2名が女性取締
経営の透明性と客観性を高めるため、
コーポレート・
役(社内取締役1名、社外取締役1名)、1名が外国人取
ガバナンス委員会、内部統制委員会およびリスク管理委
締役(社内取締役)です
(2015年6月24日開催の当社第
員会を任意の機関として設置しています。
100期定時株主総会承認)。社外取締役の選任に当たっ
コーポレート・ガバナンス委員会は、取締役会の公正
ては、ガイドラインを設け、異なる経歴・専門分野、男女
性および経営の透明性を高めるため、
コーポレート・ガ
など可能な範囲で多様性のある構成を考慮することと
バナンス体制の充実、取締役・執行役員の各候補者の選
しています。
任および報酬体系の設定に関する審議・助言を行いま
す。独立社外取締役が委員の半数以上を占めるとともに
監査等委員会
委員長も務めています。
監査等委員会は3名中2名を社外取締役とし、
ガバナン
内部統制委員会は、取締役会の下部機関として、
当社
スのあり方と運営状況を確認し、取締役会機能を含めた
「内部統制システム整備の基本方針」に基づき、当社グ
経営の日常的活動の適正性の確保に努めます。
また、監
ループの内部統制システムの整備・運用を担います。
代表
査等委員は取締役会、経営会議などの重要会議に出席
取締役社長が委員長を務め、常務以上の取締役、社内関
し、
経営全般および個別案件に関して公正不偏の立場で
係部門長、
専門部会長、
顧問弁護士を委員としています。
意見陳述を行うなど、
取締役の職務執行を監査・監督しま
リスク管理委員会は、
取締役会の下部機関として、
全社
す。
なお、監査等委員会のサポート組織として
「監査等委
横断的視点のリスク認識・評価・分析および優先度等を
員会室」
を設置し、
専任スタッフを配置して、
監査・監督業
踏まえ、
当社グループのリスク管理体制の整備・運用を担
務の一層の強化を図っています。
います。
代表取締役社長が委員長を務め、
取締役、
社内関
監査等委員会は、
内部監査部門である
「業務監査室」
と
定期的に報告会を実施し、
内部監査および財務報告に係
係部門長を委員としています。
なお、
内部統制委員会およ
びリスク管理委員会には、
監査等委員も出席します。
る内部統制評価の報告を受け、必要に応じて指示をしま
す。
また、
内部統制室および法務・コンプライアンス室から
内部統制
も、
内部統制の整備・運用状況等およびコンプライアンス
当社は、
会社法に基づく
「内部統制システム整備の基本
の状況等について随時報告を受け、必要に応じて指示を
方針」
を取締役会において決議し、
テルモグループにおけ
します。
さらに、監査等委員は、内部統制委員会およびリ
る内部統制システムの整備を推進しています。
TERUMO CORPORATION Annual Report 2015
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マネジメント体制
コンプライアンス
役員報酬について
コンプライアンス体制
業務執行取締役の報酬は固定報酬、賞与および株式
当社は、取締役会で決議した
「内部統制システム整備
報酬型ストックオプションから構成されます。全体に対
の基本方針」
に基づき、
当社グループの内部統制システム
し各々が占める割合として50%、30%、20%を目標に設
の整備を担う内部統制委員会において、
コンプライアンス
計しています(業務執行取締役合計の数字)。非業務執
に係る重要な施策を審議・決定し、
その活動状況を定期
行取締役の報酬は固定報酬のみで構成されています。
的に取締役会および監査等委員会に報告します。
また、
法
また、取締役の報酬等は、有価証券報告書および事業
務・コンプライアンス室において、
当社グループ全社の横
報告を当社ウェブサイト上に掲載する等により開示して
断的なコンプライアンス体制の整備を一元的に担い、関
います。
係ルールの整備、
教育・啓発の実施、
誓約書の徴集および
なお、
固定報酬
(監査等委員を除く)
、
賞与および株式報
テルモグループ各社のコンプライアンス活動を推進する
酬型ストックオプションの役位ごとの標準額については、
役割を担うコンプライアンスオフィサーとの連携による問
社外専門機関調査による他社水準などを考慮しながら、
題の早期把握等の諸施策を推進しています。重大なコン
コーポレート・ガバナンス委員会にて審議した上で取締役
プライアンス違反等が発生した場合、
内部統制委員長の
会にて決定しております。
指揮のもと、直ちに対応チームを立ち上げ、事案の対応・
解決に当たるとともに、
同チームは、
発生原因および再発
情報の適時開示について
テルモは、広く社会から信頼されることを目指し、株主
や投資家、
お客様をはじめとする皆様に対し、透明性、公
防止策を内部統制委員会に報告・提言します。
「テルモグループ行動規準」
の遵守
平性、継続性を基本に、金融商品取引法および東京証券
テルモの企業理念である
「医療を通じて社会に貢献す
取引所の定める適時開示規則に則った情報の開示を行う
る」
は、企業としてだけでなく、全アソシエイトの目指すと
ほか、
当社を理解いただくために有効と思われる情報につ
ころです。医療に関わる企業としての高い倫理観を持っ
いてもタイムリーかつ積極的な情報開示に努めます。
て事業を行っていくために、
これからも法令遵守と企業
倫理を軸とした公正・公平な事業活動を進めていきます。
適時開示体制
これらの要請により深く応えるため、海外を含むテルモ
当社では、
「コーポレート・ガバナンス方針」
に基づき、
内
グループの全社を対象に日常の行動規範を定めた「テ
部統制委員会の専門部会としてディスクロージャー部会
ルモグループ行動規準」
を2008年4月に制定し、
テルモ
を設置しています。
グループ全社を挙げて、法令遵守はもとより社会倫理に
当部会が、情報開示の必要性、開示時期、開示文書案
の適法性・適正性の審査を行い、必要な対応を指示して
います。
従って行動するように取り組んでいます。
「テルモグループ行動規準」では、
「アソシエイトひと
りひとりは公正な事業活動と環境への責任ある行動を
展開し、信頼される企業市民の模範とならなければなり
ません」
と宣言し、各職場に応じた研修を実施するなど、
企業倫理の重要性を認識できる環境を整備しています。
また、人権の尊重や差別の排除についても明文化し、
グ
ローバル企業として徹底した取り組みをしています。
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TERUMO CORPORATION Annual Report 2015
「公務員との適正な関係」
について
テルモグループの全アソシエイトは、当社が制定した
「テルモグループ行動規準」および「テルモグループグ
業界ルールの遵守
テルモは、医療機器や医薬品の適正なプロモーショ
ンに向けて、業界の自主ルールである
「公正競争規約」
ローバル贈賄防止基準」に従い、行政機関、その職員お
「コード・オブ・プラクティス」
「プロモーションコード」等
よびこれらの国公立医療機関関係者等の公務員等と業
の遵守に努め、
また社会的責任を果たして倫理的な企業
務を行う場合、透明性をもって、
その業務を公正かつ誠
活動を実践すべく、
自社の「テルモ コード・オブ・プラク
実に行い、
日本の不正競争防止法、米国の海外腐敗行為
ティス」
を策定しています。
さらに、業界の自主ルールに
防止法(Foreign Corrupt Practices Act; FCPA)
なら
則り、
「企業活動と医療機関等との関係の透明性に関す
びに当社が事業活動を行うすべての地域・諸国における
るガイドライン」
および
「企業活動と患者団体との関係の
汚職防止法令を遵守する活動を推進しています。
透明性に関するガイドライン」
を定め、
医療機関や医療従
事者、患者団体への資金提供の状況を公開しています。
「談合・カルテルの禁止」
について
今後も、
これらの遵守に努めてまいります。
談合・カルテル行為等、競争法違反の嫌疑で摘発さ
れ、厳しい制裁を課される事例は、世界的に数多く発生
しています。当社は、
これらの行為に関与することがな
いように
「テルモグループグローバル独占禁止法令遵守
基準」
を2015年1月に制定しました。
また、
テルモグルー
プの国内・海外アソシエイトを対象に、
カルテル防止の
e-Learning研修を実施し、
グループ全体で自由かつ公
正な競争の維持に努めています。
反社会的勢力への対応について
当社は、反社会的勢力との一切の関係遮断は企業の
責務として、
反社会的勢力との関係は断固拒否し、
これら
に関係する企業、
団体、
個人とは一切取引を行いません。
また、反社会的勢力排除に向けて、警察当局等の外部
専門機関と連携して組織的な対応を図ります。
内部通報制度
当社は、
当社グループの役職員がコンプライアンス違
反等を知ったとき、職制を通さずに通報することができ、
且つ通報者が不利益な取り扱いを受けないことが保障
される内部通報システムを構築・運用しています。
また、
その運用状況は、適宜、監査等委員会に報告することと
しています。
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