憲法(行政書士)

授業科目名
憲法(行政書士)
テキスト名
「憲法基本テキスト」・「憲法トレーニング」
シラバス執筆
若林 芳勝
科目コード 配当年次
HA65
1
単位
2
■科目の学習目標(到達目標)
・各人権について,代表的な最高裁判例の考え方を説明できる。
・統治機構について,条文に沿った正確な制度説明ができる。
・各人権の特徴を,代表的な最高裁判例の考え方に照らして,自分の言葉で説明できる。
・統治機構について,条文に沿った制度説明を構造的に記述できる。
■テキスト学習・リポート作成の留意点
テキストの中で特に学習しておくべき箇所
⑴第1編では三大原理,最高法規性といったキーワードを軸として,憲法の全体構造を理解することに努め
ること。
⑵第2編第1~4章では,前提たる人権の享有主体の問題のほか,誤用されがちな「公共の福祉」原理を正
確に理解する。私人間効力,包括的基本権による新しい人権の導出も重要である。第5章の精神的自由権
では,各規定内容のほか,判例の検討を通じて,その制約が厳格に違憲審査されている理由を理解された
い。第6章の経済的自由権では判例を通じた具体的理解,第7章人身の自由では適正手続保障の意義と各
条文の具体的な定め,第9章社会権では他の人権と異なる弱者救済の意義の理解が中心となる。第8章受
益権と参政権は条文の規定を中心に学習する。
⑶第3編では,条文に定められた三権それぞれに関する制度を正確に把握するとともに,三権分立の原理か
ら,違憲立法審査権等の相互チェック機能を理解すること。第6章財政,第7章地方自治,第8章憲法改
正は条文を基本に据えること。
⑷第4編平和主義は,9条の解釈について,緻密な解釈がなされていることに充分留意し,その立場の違い
を理解すること。
理解しておくべき専門用語
第1編
・日本国憲法の制定の経緯 ・大日本帝国憲法の改正 ・積極国家 ・行政国家 ・司法国家
・政党国家 ・最高法規 ・憲法の基本原理 ・国民主権 ・基本的人権の尊重 ・平和主義
第2編
・人権の主体 ・日本国民 ・外国人の人権 ・自然人 ・法人 ・未成年者の人権 ・公共の
福祉 ・私人間効力 ・人権の分類 ・包括的基本権 ・自由権 ・受益権 ・参政権 ・社会
権 ・幸福追求権 ・法の下の平等 ・精神的自由権 ・思想および良心の自由 ・信教の自由
・表現の自由 ・学問の自由 ・経済的自由権 ・居住・移転・職業選択の自由 ・財産権の保障
・人身の自由 ・罪刑法定主義 ・被疑者および被告人の権利 ・受益権(国務請求権)
・参政
権 ・社会権 ・生存権 ・教育を受ける権利 ・労働基本権 ・国民の三大義務 ・教育を受け
させる義務 ・勤労の義務 ・納税の義務
第3編
・象徴天皇 ・天皇の地位 ・天皇の権能 ・国事行為 ・皇室財産 ・権力分立 ・国会と内
閣 ・国会と裁判所 ・内閣と裁判所 ・国会 ・衆議院の優越 ・選挙制度 ・会期 ・国会
と議員の権能 ・内閣 ・議院内閣制 ・内閣総理大臣 ・国務大臣 ・内閣と内閣総理大臣の
権能 ・裁判所 ・最高裁判所と下級裁判所 ・司法権の独立 ・違憲審査権 ・財政民主主義
・租税法律主義 ・予算 ・住民自治 ・団体自治 ・地方公共団体 ・住民投票 ・憲法改正
・硬性憲法
第4編
・国際協和 ・平和主義と戦争放棄 ・憲法第9条の解釈
【リポート返却後の留意点】
大学からリポート添削指導結果が返却されたら,指導内容についてテキストを参照しご確認ください。特
に,不正解の箇所については重点的に学習した上で,科目修得試験に臨んでください。
■科目修得試験の成績評価方法
初めにテキスト学習とリポート課題に取り組む。次にリポートを提出し,合格した科目について科目修得
試験を受験する。科目修得試験によって,科目の学習目標(到達目標)をどの程度達成できたかを評価する。
2015