スイッチOTCを調査―10年間の推移を追う 市場

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PRESS RELEASE
第15014号
株式会社 富士経済
2015年2月16日
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町
12-5 小伝馬町YSビル
TEL.03-3664-5811 FAX.03-3661-0165
http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
https://www.fuji-keizai.co.jp/
広報部 03-3664-5697
一般用医薬品の国内市場調査
■スイッチOTCを調査―10年間の推移を追う
■市場活性化が期待される漢方・生薬製剤・ハーブ医薬品の市場を調査
―2014年見込―
【スイッチOTC】感冒関連用薬が引き続き好調―2005年比17.8%増の1,620億円
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町
社長
清口
正夫
03-3664-5811)は、スイッチOTCについて各薬効の10年間の市場推移と共に、今後の拡大可能性を探り、スイ
ッチOTCの18の品目の事例研究を行った。また、今後活性化が期待される一般用医薬品(市販薬・OTC)の漢
方※1、生薬製剤※2、国内でも販売を開始したハーブ医薬品の市場を調査・分析した。
その結果を報告書「漢方・生薬製剤・ハーブ医薬品&スイッチOTC市場の徹底解明」にまとめた。
※1 漢方処方製剤:一般用医薬品で承認基準が設けられている294処方を対象とする
※2
一般用医薬品で薬効分類上の生薬製剤のみではなく、各薬効カテゴリーで生薬や動植物成分を配合している全
ての製品を対象とする
<スイッチOTC市場>
(億円)
1,800
1,600
1,400
1,200
1,000
1,375
1,620
800
600
400
200
0
2005年2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年
一般用医薬品の低調な推移が続く中、スイッチOTCは多くの薬効で堅調に拡大している。近年、スイッチOT
C市場をけん引しているのは感冒関連用薬や鼻炎治療剤、解熱鎮痛剤などの好調で、解熱鎮痛剤「ロキソニン」は
有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物のスイッチOTC化が火付け役となった。
今後も一般用医薬品
におけるスイッチOTC構成比は拡大すると予測される。
<漢方処方製剤市場>
漢方処方製剤
循環器・血液用薬
泌尿器官・肛門用薬
2013年
2014年見込
2013年比
457億円
458億円
100.2%
141億円
141億円
100.0%
42億円
43億円
102.4%
※循環器・血液用薬、泌尿器官・肛門用薬は漢方処方製剤の内数である
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漢方処方製剤市場は近年微増を続けており、2014年は前年比0.2%増の458億円が見込まれる。市場が
大きいのは循環器・血液用薬、感冒関連用薬などであり、堅調に拡大しているのは泌尿器官・肛門用薬である。
またその他では、小林製薬の皮膚治療薬「アピトベール」やこむらがえりに効果効能のある「コムレケア」とい
ったブランド漢方※3 が実績を伸ばしており、全体市場の拡大要因となっている。
※3漢方処方製剤の中で、一般的な漢方処方エキス製剤とは異なり西洋薬のようなネーミング、プロモーション展
開が行われている製品を対象とする
【循環器・血液用薬】
循環器・血液用薬
肥満防止剤
2013年
141億円
99億円
2014年見込
2013年比
141億円
100.0%
97億円
98.0%
※肥満防止剤は循環器・血液用薬の内数である
循環器・血液用薬における漢方処方製剤は肥満防止剤と漢方処方エキス製剤である。特に、肥満症に用いる漢方
処方として防風通聖散の浸透が進んでいる。
肥満防止剤は「コッコアポ」シリーズ(クラシエ薬品)や「ナイシトール」シリーズ(小林製薬)など、各社に
おける代表的なブランド漢方が高い実績を誇っているが、メタボブームの勢いがなくなり、近年では市場が縮小し
ている。しかし、食生活の欧米化やストレス社会における生活スタイルの乱れ、女性を中心とした美意識の高まり
を受けた痩身願望から肥満防止剤の需要は今後も増加すると予想される。そのため、参入企業によるプロモーショ
ンや新製品の投入が生活者のニーズに合致すれば、市場拡大に繋がるとみられる。
【泌尿器官・肛門用薬】
泌尿器官・肛門用薬
頻尿・尿もれ改善薬
2013年
2014年見込
2013年比
42億円
43億円
102.4%
14億円
15億円
107.1%
※頻尿・尿もれ改善薬は泌尿器官・肛門用薬の内数である
泌尿器官・肛門用薬における漢方処方製剤は頻尿・尿もれ改善薬、痔疾用薬などである。
頻尿・尿もれ改善薬は20∼40代の女性をターゲットとする「ボーコレン」
(小林製薬)の好調により、市場
が底上げされ、2014年は前年比7.1%増の15億円が見込まれる。
<生薬製剤市場>
生薬製剤
保健薬
2013年
1,835億円
399億円
2014年見込
2013年比
1,844億円
100.5%
409億円
102.5%
※保健薬は生薬製剤の内数である
生薬製剤は保健薬や感冒関連用薬などの好調により、
2014年は前年比0.5%増の1,844億円が見込まれ
る。市場が大きい薬効はドリンク剤(医薬部外品を含む)
、胃腸薬などである。また、その他薬効領域では外用消
炎鎮痛剤や歯槽膿漏治療剤の実績が大きく、市場が拡大している。
【保健薬】
保健薬
薬用酒
女性保健薬
2013年
399億円
115億円
36億円
2014年見込
2013年比
409億円
102.5%
119億円
103.5%
37億円
102.8%
※薬用酒、女性保健薬は保健薬の内数である
保健薬における生薬製剤は滋養強壮剤、薬用酒、総合ビタミン剤、女性保健薬、強肝解毒栄養剤、ビタミンB₁主
薬製剤、ビタミンB₂主薬製剤、カルシウム剤、ビタミンE主薬製剤、ビタミンA・D主薬製剤である。
薬用酒はメインターゲットの年齢層が高く、新規ユーザーの開拓が進まない状況が続いたが、養命酒製造による
販促が奏功したことや、2011年より佐藤製薬が参入したことで市場は活性化し、2014年は前年比3.5%
増の119億円が見込まれる。
本件に関するお問合せ:広報部 (Tel.03-3664-5697 Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected])
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女性保健薬は更年期障害対策の「女性保健薬 命の母A」
(小林製薬)が販促の強化や少量から手軽に始められる
パウチタイプでのトライアルユーザーの獲得などにより実績を拡大させ、2014年は前年比2.8%増の37億
円が見込まれる。
<ハーブ医薬品市場>
現在、展開されているハーブ医薬品は2013年に投入された「アンチスタックス」
(エスエス製薬)と201
4年に投入された「プレフェミン」
(ゼリア新薬工業)の2品であり、どちらも要指導医薬品に分類されており、
再審査期間は8年間である。
「アンチスタックス」の効果効能である足のむくみ改善や、
「プレフェミン」の効果効能である月経前症候群は
大きな潜在需要が存在するとみられる。顕在化が進むことで市場の拡大が予想され、2017年には20億円が予
測される。
今後投入される可能性があるのは、前立腺肥大に効果効能のあるノコギリヤシ、うつ病などの精神疾患に効果効
能のあるセントジョーンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)
、免疫改善に効果効能のあるエキナセアなど配合の
ハーブ医薬品である。
<調査対象>
スイッチOTC編
スイッチOTC
消化器官用薬、外用消炎鎮痛剤、水虫薬、育毛剤、その他外皮用薬、感冒関連用薬、
鼻炎治療剤、泌尿器官用薬、ビタミン保健薬、目薬、その他
スイッチOTCの事例研究(対象製品)
ロキソニンS、アレグラFX、ボルタレン、アレジオン10、ガスター10、ブテナロック、ニコチネル、パ
ブロンエースAX、リアップ、トランシーノ、パニオンコーワ錠、ストナリニZ、エパデールT、アンチスタ
ックス、アルガードプレテクト、アフタッチA、メンソレータム フレディ、アクチビア
医療用医薬品市場への影響度分析(対象成分/対象製品)
ロキソプロフェンナトリウム水和物「ロキソニン」
、フェキソフェナジン塩酸塩「アレグラ」
、
ジクロフェナクナトリウム「ボルタレン」
、エピナスチン塩酸塩「アレジオン」
、ファモチジン「ガスター」
、
テルビナフィン塩酸塩「ラミシール」
、アンブロキソール塩酸塩「ムコソルバン/ムコサール」
、
ビダラビン「アラセナ−A」
、トラニラスト「リザベン」
、イコサペント酸エチル「エパデール」
漢方・生薬製剤・ハーブ医薬品編
漢方処方製剤
感冒関連用薬、保健薬、胃腸薬、その他消化器官用薬、精神神経用薬、
泌尿器官・肛門用薬、循環器・血液用薬、その他薬効領域
生薬製剤
感冒関連用薬、ドリンク剤、保健薬、胃腸薬、その他消化器官用薬、精神神経用薬、
泌尿器官・肛門用薬、循環器・血液用薬、その他薬効領域
ハーブ医薬品
足のむくみ改善薬、月経前症候群治療薬
<調査方法>富士経済専門調査員による参入企業及び関連企業・団体などへのヒアリング及び関連文献調査、社内
データベースを併用
<調査期間>2014年8月∼11月
以上
資料タイトル:
「漢方・生薬製剤・ハーブ医薬品&スイッチOTC市場の徹底解明」
体
裁:A4判 383頁
価
格:書籍版 140,000円+税
PDF/データ版 150,000円+税
書籍版・PDF/データ版セット 160,000円+税
調 査・編 集:株式会社 富士経済 東京マーケティング本部 第二部
TEL:03−3664−5821
FAX:03−3661−9514
発 行 所:株式会社 富士経済
〒103−0001 東京都中央区日本橋小伝馬町12−5 小伝馬町YSビル
TEL:03−3664−5811(代) FAX:03−3661−0165
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