平成26年度「税に関する作品」 作文の部 入選

平成26年度「税に関する作品」
作文の部 入選
納得して納税する日本に
おおの
そういちろう
清水町立清水中学校二年 大野 聡一朗
「あなたは、税についてどう思いますか。」税は必要と誰でも分かっていることだけれ
どその割に、国民の税に対する理解は低いと思います。
この前、消費税が八パーセントに上がる時、街で人々がインタビューを受けているの
を、テレビで見ました。
「五パーセントが八パーセントに上がるんでしょ。ちょっとねぇ..
.なんかちゃんとし
たお返しがないような気がします。
」
と聞きました。僕もその時、税が上がっても納めた分のお返しはないな、と思いました。
でも、実際は、教科書や子ども医療制度など、自分の身の周りでは税がちゃんと使わ
れています。また、日本では当たり前に使える救急車が外国では高額な支払いを請求さ
れるそうです。それがあって、また自由に使えるのが当然で、そのありがたさに気付か
ないものにこそ、多くの税金が使われています。
ではなぜ、僕を含めて、人は税に悪いイメージを持ってしまうのでしょうか。僕は、
税について納得する使い方がされていないからではないかと考えました。
今の日本では、税金が増えているのにどんどん年金は減っています。両親は、老後に
不安を抱えているようです。
僕は以前、テレビ番組で、年金生活のおばあさんが大好きな煎餅を一枚も食べられな
いというのを見ました。
日本のために働いてきたお年寄りの方のこういう状況を見ると、日本は、本当に豊か
な国なのかなと疑問に思います。
世界に目を向けてみると、日本より税金が高い国があるそうなのですが、高負担にも
かかわらず、重税感に苦しむといった感覚はなく、老後も豊かに暮らしているそうです。
だから、僕は真剣に日本の大人達や未来を担う僕達若い世代が、税金の使いみちや、
税を徴収するやり方について、世界にも視野を広げてみて考えるべきだと思います。ま
た、日本人として生まれてから亡くなるまで税の重圧感に苦しまず、どんな人でも豊か
な生活ができる国になってほしいです。
そして、僕が将来、社会に出て自分で税を納めるようになった時、このお金は今の日
本や未来の日本の為に使われる大切なお金なんだと納得し、誰もが納められる国になっ
ているといいなと思います。
そのためにも僕は、税や社会についてもっとくわしく勉強していきたいです。
平成26年度「税に関する作品」
作文の部 入選
納税のすすめ
ひらせ
みさき
清水町立清水中学校二年 平瀬 美咲
最近、消費税が五パーセントから八パーセントに上がった。周りの人は消費税が上が
ったことに不満を持っているようだが、私は違う。先日、問題になった県議会議員のよ
うなことが無ければ。
私達は消費税、所得税などいろいろな税を納めている。その税は私達の社会をよりよ
くしていく為に使われているはずなのだが、無駄使いをされていることがある。それが
あの問題だ。国民からの税金を自分の活動費にせず、小遣いにしたのだ。これは国民か
らの信頼を裏切るようなことだと思う。普通なら生活保護や医療、福祉に利用されるは
ずだ。国民はこのようなことが起こってしまったから消費税が五パーセントから八パー
セントに上がったことに対して不満を持っているのだろう。どうせ税金は他のことに使
われてしまうのだからと。確実に社会保障に利用されるのならば、国民は気持ちよく税
を納められると思う。しかし、私達もしっかりと税について理解しておかなければなら
ない。ただ税を納めているということだけでなく、その尐しのお金がたくさん積み重な
ってこれからの良い社会がつくられるということを。そう思うと、納税することへの抵
抗はなくなるだろう。
中学生の私は、まだあまり税を納めるということを考えていない。普段、買い物など
で消費税を負担していても“税を納めている”という感覚がないからだ。こんなにも身
近に税というものがあるのに考えていない、意識していないのだ。今のうちはまだよい
のかもしれないが、いざ大人になると困ることが出てくるかもしれない。大人になると
所得税や住民税、不動産取得税などいろいろな税の中で生活することになる。私みたい
にこのままの気持ちで大人になるのはいけないと思う。だから、今のうちに税について
しっかりと理解し、“税を納めている”という意識を持って生活していくことが大切だ
と思う。私達がそう心がける代わりに、町や県、政府など税を取り扱っているところは、
無駄使いをせずに、税は国民のお金という意識と責任を持ち、福祉、医療などに役立て
てほしい。国民が税に対する意識を高く持ち、政府が責任を持って取り扱えば、きっと
よりよい社会になり快適な暮らしができる場所へと変わると思う。だから私は消費税が
上がったとしても、政府を信じているから不満はないのだ。またこれから十パーセント
に上がるだろうが、明るい未来が待っていると思ってしっかり税を納めていきたい。
平成26年度「税に関する作品」
作文の部 入選
将来の納税者として
いしい
み か
清水町立清水中学校二年 石井 美嘉
税金は、本当に必要なのだろうか。私は、この夏に税について改めて考えたり、調べ
てみたりして多くのことを学びました。
消費税、所得税、法人税などなど。ほかにも想像した以上の種類の税金がありました。
中学生の私にはあまり関係がないと思っていたけれども、これらの税金の多くを親が納
めてくれているのだと思うと何だか身近に思えてきて、税について興味を持つようにな
りました。税について調べる前、私は税金が大切であることの実感がありませんでした。
でも、色々なことを探っていくうちに、その答えが見えてきました。例えば、税収入の
多くが社会保障関係費に支出されていますが、その理由の一つに尐子高齢社会が関係し
てきていると思います。このまま尐子高齢化が進んでいくと、ますます税金が必要にな
っていくことが分かりました。
今の税金は、昔でいう「年貢」です。年貢は、自分が作った米の約 6 割もが持ってい
かれました。しかも、その年貢は支配者である幕府や藩に使われました。けれども、今
の日本はもちろん違います。現在の税金は、国に貯金をしているといっても良いのかも
しれません。例えば、救急車の予算も税金でまかなわれており、私たちが納めている税
金はしっかりと私たちに返ってきているからです。
そして、税金と言えば一番に思い付く消費税の税率が、今年 8%に上げられました。
でも、その 3%でどの程度変わるのでしょう。現在の消費税の税収は約 10 兆円です。1%
上がれば、単純計算で 2 兆円の増収になります。このことから、今までの税収に加えて
6 兆円ものお金が国の収入となることがわかりました。これらのことを知ったとき、何
だか募金に似ているなと思いました。たった一円を一万人もの人が各々募金をしてくれ
たら、一万円にもなります。税金も同じです。一方、消費税の増税には反対する立場の
人もいると思います。はじめニュースで増税について知ったとき、私も素直にそのこと
には賛成できませんでした。なぜなら、その 3%がどれだけ日本を変えてくれるかを知
らなかったからです。けれども、今ではそうは思いません。一人一人がほんのわずかな
お金を納め、多くの人の協力があれば、とてつもなく膨大な税収入が生まれ、日本を豊
かにする手助けになるとわかったからです。
このように、私の「税金は本当に必要なのだろうか」という疑問の答えは、これらの
考えを根拠に自信を持って「必要だ」と言えます。今は親が税金を納めてくれています
が、将来は私も納税者です。今回調べたことや、それについて考えたことを忘れず、未
来を支えていく一員として、しっかりとした納税者になりたいと思いました。そして国
民一人一人がしっかり税金についてよく考え、理解をしていくことが大切だと思いまし
た。
平成26年度「税に関する作品」
作文の部 入選
「税とは」
こえだ
り
り
か
清水町立清水中学校二年 小枝 利里花
私は、友達に聞いたことがありました。
「そもそも、税ってなに?」
と聞くと、あいまいな答え方をされました。だから、私は税について知っている人は尐
ないと考えます。
私は、税について調べることが何度かありました。しかし、何回調べても頭で理解す
ることが難しく、興味もさほど湧きませんでした。
私の税に対する興味が湧いたのは、四月頃、消費税が五パーセントから八パーセント
に増加するというニュースを見てからでした。それから、調べてみると税金は、社会を
支える「会費」のようなものとありました。会費とは維持に必要な費用、そう考えるこ
とで私たち自身のために必要不可欠なものだとわかります。しかし、私のように調べて
分かるというのではなく、たくさんの人が調べずに分かるというのが一番良いと思いま
す。例えば、どんなことに税金が使われているのかを誰でも気軽に見ることができる絵
本や、漫画のようなものが身近で、様々な所で見られるようになるのがよいと思います。
私たちの会費となる税金がなくなったら、社会の維持ができなくなります。そうなれ
ば救急車が有料になり、交番ではパトロールするにも何百円、何千円ものお金を支払う
ことになり、楽しく豊かな生活が送れなくなるのです。税金というのは、私たちにとっ
てとても大切なものだとあらためて実感しました。
楽しく豊かな生活が送れているのは、税収入をよりどころにして、医療や年金、介護
などの公共サービスがあるからだと思います。私達がかぜなどの病気になった時の手当
ての一部に、税金が使われていることを知りました。他にもたくさんの人たちが困って
いる時に、菓子や漫画などを購入する際に負担した税が役に立っているかもしれないと
思うと、とてもうれしい気持ちになりました。
今の日本の社会で問題となる「尐子・高齢化」というのを授業で学びましたが、私は、
尐子高齢化と税金が関係があるとは思いませんでした。六十五歳以上の高齢者が増え、
医療や年金などに必要な費用も増え、その生活を支える側の私たちのような若い人の数
が減ることで、社会福祉の充実が難しくなります。このことは、今日の大きな問題なの
です。私はこの問題について、費用を負担する働き手が減る中で今後どうしていくべき
かを考え、増税が尐子高齢化が抱える問題を解決する糸口の一つであることに気付きま
した。
私は、税などの問題を一度いろいろな人たちで話すことが、未来への一歩を踏み出す
ことにつながると思います。
平成26年度「税に関する作品」
作文の部 入選
税とともに生きる
ひろたに
ゆうか
清水町立清水中学校二年 냡谷 優花
私は「税」と聞くと、やはり一番身近な消費税が思い浮かぶ。消費税といえば、今年
五%から八%になったばかりだ。初めは八%という数字に慣れなかったが、今ではもう
八%が当たり前のように感じられる。
消費税は、私の母が丁度私と同じ年齢だったころ、初めて導入されたのだという。私
は消費税というものはずっと昔からあるものだと思っていたので、すごく驚いた。消費
税は平成元年に三%、その九年後に五%になり、今では八%になった。そしてこれから
十%に上がるようだ。五%から八%に上がったとき、ニュースや新聞などで大々的に取
り上げられていたが、ヨーロッパの国々では二十%近く、スウェーデンに至っては二十
五%の消費税率だと父から聞いて、日本はまだまだ税率が低い方なのだと驚いた。
考えてみると、昔から私たちの暮らしと税は切り離すことのできないものであった。
最近、歴史の授業で学んだ豊臣秀吉の「太閤検地」や、さらに昔の「租調庸」や「班田
収授法」など、日本の税の歴史は長い。千年以上も前から日本では税の制度があり、形
を変えて現在まで受け継がれているのはすごいことだ。
では、今日の私たちの税金は何に使われているのだろう。私は、興味を持ったので調
べてみた。とても驚いたのは、普段当たり前に使っている道路や橋、信号機などの公共
の施設はもちろんのこと、中学校の先生方の人件費までもが税金でまかなわれていると
いうことだ。
他にも税金の使い道は様々だが、中でも税収の三分の一が社会保障に充てられている。
社会保障には、年金や医療保険が含まれている。
私の町では、中学生までは病院にかかっても一律五百円の負担で済んでいる。なぜ五
百円で済むのか、病院に行くたびに不思議に思っていたが、調べてみると税金が補てん
されていることを知った。私たちの知らないところで税金に助けられているのだと思い、
何だかうれしくなった。
一方で、年金については心配だ。ニュースでは年々、年金の支給額が減っていると聞
く。これから尐子高齢化が更に進むと言われている中、私が老人になった時にもらえる
年金があるのだろうか。
税金は私たちの暮らしになくてはならないものである。では、税収はどうしたら増や
せるのだろうか。私は国民の所得を上げることが大切だと思う。所得が上がれば納める
税金は増える。税収が増えれば私たちの暮らしはより良くなるはずだ。
私は税金への正しい理解を深め、国のためにしっかりと税金を納められる大人になり
たい。そして、みんなが幸せになれる未来を築いていきたい。