GS石灰処理土 GSソリッド

建設技術審査証明事業(土木系材料・製品・技術、道路保全技術)
概要書
建設発生土とGS粒調砕石を用いた高強度地盤材料
GS石灰処理土 GSソリッド
建技審証第 1504号
平成 27 年5月
一般財団法人 土木研究センター � PWRC �
技術の概要
「GS 石灰処理土 GS ソリッド 」は、建設発生土を 40-0mm で篩ったものに、独自の配合で製造した粒調砕
石 40-0mm(以下、GS 粒調砕石と呼ぶ)を約 50:50 で投入し、安定材として生石灰を添加して混合・製造
した粒状地盤材料である。「GS 石灰処理土 GS ソリッド 」に用いる建設発生土は、第 1 種建設発生土もしくは
第2種の建設発生土に限定しており、また生石灰は有害性が少なく国土交通省の「改良土の六価クロム溶出試験」
でも対象外となっており、環境安全性にも不安がない。
「GS 石灰処理土 GS ソリッド 」は、路床材として設計 CBR が 100%以上発揮でき、一般粒状地盤材と同
様な施工が可能で、生石灰を混合されていることにより長期にわたり強度を発揮する。また、締め固められた地
盤材は強固に固結することはなく、長期経過後でも再掘削が容易にできる。
建設発生土の処理工程
混合・養生・出荷工程
GS 粒調砕石の製造工程
®
2 軸式パドルミキサー
®
GS 粒調砕石の製造プラントライン
砕石プラント全景
技術の特長
① 設計 CBR100%以上を発揮できる路床材である。
② 建設発生土を 50%利用した粒状地盤材である。
③ 生石灰を添加する事により長期にわたり安定している材料である。
建設発生土とGS 粒調砕石を用いた高強度地盤材料
GS石灰処理土 GSソリッド
粒度特性
原料の 50%である建設発生土は、製品化の際に強度を発揮できるよ
う に 第 1・2 種 建 設 発 生 土 に 限 定
®
し、細粒分含有率を 50%以下とし
ています。
GS 粒調砕石も建設発生土 40-0
との混合により強度を発揮できる
粒度としています。
建設発生土受入例
強度特性(FWD試験)
生石灰添加により長期にわたり強度が発揮できます。下のグラフは舗装完了後から 3 年経過後までの FWD 試
験の追跡調査データです。施工当初よりたわみ量は小さくなり、推定 CBR は高い数値が確認できます。
舗装構成例
路床に「GS 石灰処理土 GS ソリッ
ド 」を使用した設計と、まさ土を使
用した設計を比較しました。「GS 石
灰処理土 GS ソリッド 」を使用すれ
ば施工厚さを低減できるので、掘削
量、材料運搬等も低減できます。
設計条件は左表とし、設計は理論
的設計方法の多層弾性理論を用いて
行いました。
施工例
「GS石灰処理土 GSソリッド 」は土工事において特殊な建設機械を用いることなく施工でき、再掘削性も有します。
運搬・積み下ろし
敷き均し
締固め
路床完了
建設発生土とGS 粒調砕石を用いた高強度地盤材料
GS石灰処理土 GSソリッド
審査証明の結果
「GS石灰処理土 GSソリッド 」は以下に示す性能を有することが確認された。
(1)物理特性
粒度試験によれば、路床材料、路盤材料に適した砂∼礫の粒度組成を有している。
(2)締固め・強度特性
締固め試験、CBR 試験、現場密度試験および FWD 試験によれば、十分な締固めが可能な材料であり、設
計 CBR100%以上を確保できる性状を有している。
(3)透水特性
透水試験によれば、通常の路床材料程度の透水性を有している。
(4)耐久性
長期水浸試験、乾湿繰返し試験、岩石のスレーキング試験、FWD 試験、現場走行試験および再掘削土の粒
度試験によれば、長期にわたり性状に変化が少なく、交通荷重の繰返し載荷による累積圧縮沈下も少ない性
状を有している。
(5)施工性
作業性試験、粉じん量調査および再掘削性試験によれば、一般的な建設機械で施工が可能であり、発生粉
じん量が少なく、長期間経過後も過度に固化しない性状を有している。
(6)環境に対する安全性
土壌溶出量試験および土壌含有量試験によれば、土壌汚染対策法の基準値を満足する性状を有している。
審査証明の範囲
「GS 石灰処理土 GS ソリッド 」は、路床材の他、盛土材、裏込め材等の材料として使用する。
留意事項
(1)
「GS 石灰処理土 GS ソリッド 」の利用にあたっては、関係諸基準等の技術基準に従うものとする。
(2)
「GS 石灰処理土 GS ソリッド 」は、透水係数が 1×10−6∼1×10−8m/s であり、透水性が「低い∼非常に
低い」に該当するため、必要とする透水性能条件を確認して使用する。
審査証明有効期間
平成 27 年 5 月 18 日∼平成 32 年 5 月 17 日
技術保有会社/お問合せ先
才田砕石工業株式会社
〒838-0016 福岡県朝倉市下渕 472
TEL:0946-22-3877 FAX:0946-22-5299
本概要書は、一般財団法人土木研究センター(PWRC)が行った「建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術、道路保全技術)」の結果を、広く関係各位に紹介する目的で作成したものであります。
一般財団法人 土木研究センター(PWRC)企画・審査部 TEL03-3835-3609 http://www.pwrc.or.jp/shinsa.html