手話で学ぶ喜びを伝える高校2年生 プラティープ財団で2000人の児童らに奨学金の授与式 タイ最大のクロントイスラムで子どもたちの教育支援活動を行っている ドゥアン・プラティープ財団では7日、教育里親から届けられた奨学金 を贈る授与式が行われました。1978年の財団設立以来37年になる プラティープ財団では、国内外からの支援を得て、これまで に20万人以上の子どもたちに奨学金を支給して来ており、 2015年度も幼稚園児から大学生まで約2,000人に贈 られます。奨学生を代表して、生まれた時から耳が聞こえず 言葉を話せないドゥアン・ニコンクーンさんは、手話を懸命 に使いながら「私は孤児です。幼い時から財団が開いた難聴 児教室で学んで奨学金をいただき、二十歳になった今は高校 2年生です。耳がよい人はあまり本を読まないと聞きますが 、私は一生懸命読んでここまで歩んで来れました」と感謝の 言葉を述べました。 授与式には斎藤貢・日本大使館公使と保住正保・JETRO(日 本貿易振興機構)バンコク事務所長らが出席。奨学金の支給が 決まった児童の代表ら300人に一人ずつ受給証明書が手渡さ れました。この中で特に学校の成績評価が最高点の4であった 8人と3.5以上の60人、そして念願かなって大学を卒業で きる12人や地域社会の貢献活動にも熱心な10人など計10 0人には表彰状が贈られました。 主賓として出席された齊藤公使は「プラティープさんや教育 里親の皆さんの励ましを胸に、これからもしっかり学び続けて 下さい」と述べた後、ひもや花を使った巧みな手品を披露して 激励しました。 また小学校2年の時から奨学金を得て学び、チュラロンコン 大学の薬学部と同大学院を卒業して今は同大学の研究員である ポーンティップ・パーンインさん(28)が「自分に正直に生 きて下さい。そうすればきっと自分の力を試すことが出来ま す。教室ではおしゃべりせずに先生の話しをしっかり吸収す る。それを繰り返して行けば、きっと成績が変化します」と 励ましました。 財団創設者のプラティープ・ウンソンタム・秦さんは「長年 に渡って小学生から大学生にまで奨学金を贈ることが出来た おかげで、たとえどんなに貧しい境遇に置かれていても学ぶ チャンスが得られれば、子どもたちは人としてりっぱに成長 出来ることが証明されました。これからも一人でも多くの子 どもたちに学ぶ機会を与えられるよう、どうぞよろしくご協 力下さい」とアピールしました。 *ドゥアン・プラティープ財団の教育里親は、幼稚園児と小 学生が年間12,000円、中学生25,000円、高校生 30,000円、大学と専門学校35,000です。ご協力 いただける方は、ドゥアン・プラティープ財団までご連絡下 さい。 ◆電話 +66(0)2-249-3553 249-4880 ◆メールアドレス [email protected]
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