有機合成方法論の新潮流 -使いたい!注目の反応

平成 27 年度 前期
(春季)有機合成化学講習会
(
/
業 員
員
主 ・
員外
主
学 ・
員・研究 学 (研究
33 000
28 000
16 000
52 000
42 000
2 000
のシ ア 員
:1 000 / 本
通 員(
い
ます。
スト発
に ャンセルを
て 理 の
ま
の
下 い。
員
員120名になり
有機合成方法論の新潮流
-使いたい!注目の反応と技術
)
第(座席
・
)所属の
)
員
主催 有機合成化学協会/共催 日本化学会、日本薬学会、日本農芸化学会
を
)
方法
下
の 1
2
下 い。
スト 開 約
に
す。
1
ー
ージより
.
.
、
に
の を
ます(この
メール
ない 合、 手
す
を
い ます)
。
2
・ にて
名、
、
、 連 (
・
の区 を
)
、
員
、
員
、
の
、 上を
て 講料を
て下
て
下 い。
合
101-0062 東京都
(
) 機合 化学
TEL:03 32
:
.
1 2
また 銀行
(
機合
田区 田
1 5
「講習
」
2
621
:03 32 2
622
.
.
. .
に、
・
(00100 1 15 6 0)
銀行 田
/ 通
/ .1620638/名義:
化学
)にて
を
い ます。
ト 線
平成27年度 前期(春季)有機合成化学講習会
受付番号
氏 名
会
員
資
格
※該当箇所に□を入れて下さい
□有機合成化学協会 会員NO.
□個人会員 □法人会員 □学生会員 □シニア会員
勤 務 先 名
または学校名
同
所
在
地
絡
〒
☎
講
※印をいれてください→自宅
( ) 勤務先
( )
請求書・領収書
の
発
行
前期講習会_H27.indd 1-4
円
料
懇
親
会
いずれかに○印
日 時:平成 27 年 6 月 15 日(月)~ 16 日
(火)
FAX
先
e-mail:
受
□会員外
職 名
〒
連
□日本化学会
□日本薬学会
□日本農芸化学会
参 加 不参加
送 金 方 法
備
現金書留・銀 行・郵便振替・その他
考
請求書発行
領収書発行
希望( ) 不要( ) 希望( ) 不要( )
有機合成化学は、世の中に役に立つ「ものづくり」の根幹をなす欠くことの出
来ない重要な研究分野であり、基礎研究から実用化研究に至るまで活発な研究が
なされ、医薬農薬、機能性材料等多くの分野で活用されて来ました。さらに近年
の有機合成化学の発展は目覚ましく、従来困難とされていた反応が次々と実現さ
れつつあると共に、数多くの実用性の高い合成反応が開発されてきております。
このような状況下、今後の研究をさらに有意義に進める上で「有機合成化学の最
先端」を俯瞰することは非常に有益であり、同時に数多くの研究成果の中から本
当に優れた技術を峻別することも重要なポイントです。
そこで今回の講習会では、有機合成の新しい方法論として現在広く注目を集め
ている、有機触媒を用いる合成反応、炭素−水素結合活性化反応、天然有機化合
物関連化学に焦点を絞り、大学および企業の第一線の先生方より最新のトピック
スを加えながら、その基本から実際の使い方、ノウハウを主眼に研究成果をご紹
介いただくことと致しました。酸塩基触媒やさらにはラジカル反応へと展開して
いる最先端の有機触媒反応、官能基を必要としない原子効率の高い直截的な合成
反応である、遷移金属錯体を触媒とする炭素−水素結合の活性化反応、さらには
複雑な構造を持つ天然有機化合物の合成や特殊ペプチド創薬等、現在最も注目を
集めている反応と技術について、その研究の背景を含む総説的な解説と共に使え
るコツを伝授いただきます。また、これらの反応の企業研究への展開について、
いずれも実用化事例について解説いただきます。
さらにご好評を頂いております企業からの事業紹介としてランチョンセミナー
を今回も2社のご厚意により第1日目に開催致します。これまでと同様に会場で
の最新の機器、試薬および材料の展示も予定しておりますので併せてご活用下さ
い。第1日目終了後には恒例の懇親会を行います。講師の先生方との十分なディ
スカッションや参加者間での情報交換、人脈・ネットワーク作りに有意義にお使
い下さい。
本会は通常の学会やシンポジウムとは異なる「講習会」であり、参加者の皆様
の勉強の場の一つと考えております。是非本講習会にご参加いただき、
「有機合
成方法論の新潮流−使いたい!注目の反応と技術」を習得して頂き、ご自身の研
究に役立てて頂けましたら幸甚です。多数の御参加をお待ちしております。
※入金確認後の
発行となります
初日10:00 〜 18:20/2 日目10:00 〜 16:10
会 場:日本薬学会長井記念館長井記念ホール
(東京都渋谷区渋谷 2-12-15 / TEL.03-3406-3326)
【交通】
◎ JR 山手線、東急東横線・田園都市線、京王井の頭線、東京メトロ銀座線・
半蔵門線「渋谷駅」下車、JR 渋谷駅東口より高樹町方面へ高速道に沿っ
て徒歩約 8 分
2015/03/25 14:22
第1日目
6 月 15 日
(月)
1 10:00~11:00
第 2 日目
(※講習時間には質疑応答の時間を含む)
「新しい炭素-炭素結合生成法の開発 ―炭素-水素結合の遷移金属への酸化的付加を経る官能基化―」
慶應義塾大学理工学部教授 垣内 史敏
6 月 16 日
(火)
8 10:00~11:00 「鉄触媒 C-Nカップリング反応を用いる芳香族アミン類の合成」
京都大学化学研究所附属元素科学国際研究センター教授 中村 正治
炭素−炭素結合生成反応は有機合成化学において重要な反応である。その中でも、炭素−水素結合を利用して
触媒的に炭素−炭素結合生成を行う手法の開発がこの 20 年間で活発に研究されるようになった。これらの反応
を炭素−水素結合切断の様式で分類すると、金属への炭素−水素結合が酸化的付加を含む反応と炭素−水素結合
の水素をプロトンとして放出する反応に分かれる。本講習では、炭素−水素結合の低原子価金属への酸化的付加
を経る触媒反応の特長と反応開発時の工夫について紹介する。
2 11:10~12:10
「有機触媒分野での新たな挑戦:有機ラジカル触媒の創製と活用」
芳香族アミンは、電子材料や医薬品・農薬などの機能性有機化合物に見られる基本分子構造である。近年、そ
の効率的(高汎用性、高品質・純度、簡便、安価)な合成手法の実現を目指して、様々な炭素 - 窒素結合生成反
応の開発が行われている。本講習では、芳香族ハロゲン化物のアミノ化(C-N クロスカップリング反応)および
芳香族 C-H アミノ化反応の最近の進展を紹介しつつ、演者らの開発してきた鉄触媒を用いる種々のアミノ化反
応について解説する。
9 11:10~11:40
京都大学大学院理学研究科教授 丸岡 啓二
住友化学㈱健康・農業関連事業研究所上席研究員グループマネージャー 池本 哲哉
有機触媒化学分野においては、有機触媒や有機反応剤の種類に応じて、有機塩基触媒、有機酸触媒、有機酸塩
基複合触媒、有機ラジカル触媒といった分類が可能である。この中でも、
「有機ラジカル触媒」の研究領域は他
の領域に較べ、大きく出遅れているのが現状である。そこで、私どもは数年前からこの「有機ラジカル触媒」の
分子設計と新反応開発への応用に取り組んできている。本講習では、そういった有機ラジカル化学に関する最新
の成果について紹介したい。
★12:10~12:55
ランチョンセミナー
※ 2 社のレクチャーを予定(㈱ JEOL RESONANCE、ロックウッドリチウムジャパン㈱)
★12:55~13:20
お昼休憩
3 13:20~13:50 「C-H アリール化反応の新規触媒系の開発と医薬品合成への応用」
有機分子触媒は、2000 年、プロリンを用いた分子間の直截的不斉アルドール反応が報告されたことが契機にな
り、爆発的に研究が発展し、今日一大研究領域を築くまでになっている。有機分子触媒は、一般に取り扱いが容
易であること、温和な条件で反応が進行すること、残留金属の問題がないといった利点から工業的にも魅力的で
ある。本講習では、有機分子触媒を鍵反応に利用した医薬化学品のプロセス開発について、実際のスケールアッ
プ事例を含めて紹介する。
★11:40~13:00
10 13:00~13:30 「HIV-1インテグラーゼ阻害剤 エルビテグラビルの創製」
日本たばこ産業㈱医薬総合研究所化学研究所副所長 佐藤 元秀
新しい抗 HIV 薬の創製を目的に、HIV-1 インテグラーゼ阻害剤の創薬研究を行った。創薬研究を行う上で、
「何
を出発点(リード化合物)とするか」は大変重要なポイントである。他社が高活性なジケトカルボン酸構造から
出発したのに対し、我々は敢えて活性の劣るモノケトカルボン酸構造から出発し、エルビテグラビルを見出すこ
とに成功した。本講習では、なぜモノケトカルボン酸構造に着目したのかを述べるとともに、リード化合物から
エルビテグラビルに至るまでの構造活性相関と合成法について紹介する。
C-H 活性化反応はアトムエコノミーが高く有機分子の骨格構築法として注目を集めている。しかし、その従来
法は多量の触媒や毒性の強い添加物を必要とし大量スケールにおける再現性も乏しかった。この解決法として新
規な共触媒を含む極めて有効な触媒系を見出した。本講習では、この触媒系の開発とその応用例としてアンジオ
テンシン II 受容体拮抗薬の実用的新規合成法を紹介する。
lymphoma kinase)選択的阻害剤 アレクチニブの創製」
中外製薬㈱創薬化学研究部主席研究員 及川 信宏
アレクチニブは中外製薬が創製した特徴的なベンゾ[b]カルバゾール骨格を持つ未分化リンパ腫キナーゼ
(ALK)選択的阻害剤である。本講習ではまずスクリーニングヒット化合物からベンゾ[b]カルバゾール母核に
至る合成的展開について述べ、更に臨床化合物として優れた性質、すなわち高い ALK 選択性を達成するための
分子モデリングを活用したデザインと合成についても述べる。
13:30~14:00
酸と塩基を混ぜると中和反応を起こし塩として安定化することが知られているが、会合と解離は平衡関係にあ
る。弱い酸と弱い塩基を混ぜれば、平衡関係は十分に解離した状態になり、酸と塩基の二重活性化により、穏和
な条件でも有機反応を十分に促進させることができる。本講習では、⑴酸塩基二重活性化を利用するカルボン酸
とアミンの触媒的脱水縮合反応によるアミド合成、⑵酸塩基二重活性化を利用するエナンチオ選択的ヘテロ環化
反応による光学活性ラクトン、環状エーテル、環状アミンの不斉合成について解説する。
15:40~16:10
6 16:10~17:10
ブレイク
11 14:00~15:00 「遷移金属触媒による直接的芳香族カップリング反応の開発」
大阪大学大学院工学研究科教授 三浦 雅博
様々な有機精密化学品の合成と関連して、芳香族化合物の高効率かつ選択的な誘導体化反応の開発は、近年ま
すます重要な研究課題となっている。遷移金属触媒クロスカップリングは、芳香族環上における最も重要な実用
的結合形成反応の一つであるが、最近では炭素 - 水素結合の切断を経る直接的かつ原子効率の高いカップリング
手法の開発が急速に進んでいる。本講習では、その概要と我々の最近の取り組みについて述べる。
5 14:40~15:40 「酸塩基二重活性化を利用する高機能触媒の設計:アミド縮合反応及び不斉ヘテロ環化反応への展開」
名古屋大学大学院工学研究科教授 石原 一彰
お昼休憩
※ 2 日目はランチョンセミナーの設定はありません。
㈱エーピーアイコーポレーションヘルスケア第 2 事業部技術開発担当部長 関 雅彦
4 14:00~14:30 「ALK
(anaplastic
「有機分子触媒を鍵反応に利用した医薬品のプロセス開発」
12 15:10~16:10
「多段階合成のすすめ:戦術的進化と戦略的変化」
東京工業大学大学院理工学研究科教授 鈴木 啓介
有機多段階合成における戦術(合成反応)と戦略(合成経路)との関係について説明する。有機合成の三要素
⑴炭素骨格の形成、⑵官能基変換、⑶立体化学の制御に注意するとともに、逆合成の視点についても解説する。
主な題材は演者の行ってきた天然物合成からとるが、そのほかにも歴史的な例をもとに、合成反応の進歩にとも
なう合成戦略の変化を紹介する。
ブレイク
「特殊ペプチド創薬イノベーション」 東京大学大学院理学系研究科教授 菅 裕明
本 講 習 で は、 特 殊 ペ プ チ ド 創 薬 分 子 技 術「RaPID シ ス テ ム(Random non-standard Peptides Integrated
Discovery system)」の開発に至った経緯と要素技術、およびその技術を駆使した薬剤探索の実例を中心に報告
する。また、近年の擬天然物創薬に向けた新たな試みについても言及する。
7 17:20~18:20 「キラルリン酸触媒反応の新展開―水素結合ネッ
トワークによりどこまで立体制御が可能か」
学習院大学理学部教授 秋山 隆彦
(R)- ビナフトール由来のキラルリン酸は、キラルブレンステッド酸として優れた不斉触媒能を示す事が 2004
年に報告されて以来、幅広い種類の合成反応に不斉酸触媒として用いられている。リン酸は、酸性部位と塩基性
部位を併せ持つ多官能性の酸触媒であり、弱い相互作用である、水素結合のネットワークにより立体を制御し、
生成物を高い立体選択性で与える。本講習では、キラルリン酸を用いた触媒反応、使い方のコツを紹介するとと
もに、リン酸触媒反応の新たな展開についても紹介する。
18:30~20:15ころ ミキサー&アフターディスカッション
同所にて 1 日目の講師、2 日目の講師の先生方を交えてゆっくりディスカッションができるように設定したもの
で、本講習会ならではの恒例企画です。
(自由参加)
前期講習会_H27.indd 3-2
展示コーナー
講演に関連する材料や機器
(情報集積・表示関連材料・機器、分子モデルソフト、
コンビ関連機器、新試薬など)
の展示を行います。
2015/03/25 14:22
第1日目
6 月 15 日
(月)
1 10:00~11:00
第 2 日目
(※講習時間には質疑応答の時間を含む)
「新しい炭素-炭素結合生成法の開発 ―炭素-水素結合の遷移金属への酸化的付加を経る官能基化―」
慶應義塾大学理工学部教授 垣内 史敏
6 月 16 日
(火)
8 10:00~11:00 「鉄触媒 C-Nカップリング反応を用いる芳香族アミン類の合成」
京都大学化学研究所附属元素科学国際研究センター教授 中村 正治
炭素−炭素結合生成反応は有機合成化学において重要な反応である。その中でも、炭素−水素結合を利用して
触媒的に炭素−炭素結合生成を行う手法の開発がこの 20 年間で活発に研究されるようになった。これらの反応
を炭素−水素結合切断の様式で分類すると、金属への炭素−水素結合が酸化的付加を含む反応と炭素−水素結合
の水素をプロトンとして放出する反応に分かれる。本講習では、炭素−水素結合の低原子価金属への酸化的付加
を経る触媒反応の特長と反応開発時の工夫について紹介する。
2 11:10~12:10
「有機触媒分野での新たな挑戦:有機ラジカル触媒の創製と活用」
芳香族アミンは、電子材料や医薬品・農薬などの機能性有機化合物に見られる基本分子構造である。近年、そ
の効率的(高汎用性、高品質・純度、簡便、安価)な合成手法の実現を目指して、様々な炭素 - 窒素結合生成反
応の開発が行われている。本講習では、芳香族ハロゲン化物のアミノ化(C-N クロスカップリング反応)および
芳香族 C-H アミノ化反応の最近の進展を紹介しつつ、演者らの開発してきた鉄触媒を用いる種々のアミノ化反
応について解説する。
9 11:10~11:40
京都大学大学院理学研究科教授 丸岡 啓二
住友化学㈱健康・農業関連事業研究所上席研究員グループマネージャー 池本 哲哉
有機触媒化学分野においては、有機触媒や有機反応剤の種類に応じて、有機塩基触媒、有機酸触媒、有機酸塩
基複合触媒、有機ラジカル触媒といった分類が可能である。この中でも、
「有機ラジカル触媒」の研究領域は他
の領域に較べ、大きく出遅れているのが現状である。そこで、私どもは数年前からこの「有機ラジカル触媒」の
分子設計と新反応開発への応用に取り組んできている。本講習では、そういった有機ラジカル化学に関する最新
の成果について紹介したい。
★12:10~12:55
ランチョンセミナー
※ 2 社のレクチャーを予定(㈱ JEOL RESONANCE、ロックウッドリチウムジャパン㈱)
★12:55~13:20
お昼休憩
3 13:20~13:50 「C-H アリール化反応の新規触媒系の開発と医薬品合成への応用」
有機分子触媒は、2000 年、プロリンを用いた分子間の直截的不斉アルドール反応が報告されたことが契機にな
り、爆発的に研究が発展し、今日一大研究領域を築くまでになっている。有機分子触媒は、一般に取り扱いが容
易であること、温和な条件で反応が進行すること、残留金属の問題がないといった利点から工業的にも魅力的で
ある。本講習では、有機分子触媒を鍵反応に利用した医薬化学品のプロセス開発について、実際のスケールアッ
プ事例を含めて紹介する。
★11:40~13:00
10 13:00~13:30 「HIV-1インテグラーゼ阻害剤 エルビテグラビルの創製」
日本たばこ産業㈱医薬総合研究所化学研究所副所長 佐藤 元秀
新しい抗 HIV 薬の創製を目的に、HIV-1 インテグラーゼ阻害剤の創薬研究を行った。創薬研究を行う上で、
「何
を出発点(リード化合物)とするか」は大変重要なポイントである。他社が高活性なジケトカルボン酸構造から
出発したのに対し、我々は敢えて活性の劣るモノケトカルボン酸構造から出発し、エルビテグラビルを見出すこ
とに成功した。本講習では、なぜモノケトカルボン酸構造に着目したのかを述べるとともに、リード化合物から
エルビテグラビルに至るまでの構造活性相関と合成法について紹介する。
C-H 活性化反応はアトムエコノミーが高く有機分子の骨格構築法として注目を集めている。しかし、その従来
法は多量の触媒や毒性の強い添加物を必要とし大量スケールにおける再現性も乏しかった。この解決法として新
規な共触媒を含む極めて有効な触媒系を見出した。本講習では、この触媒系の開発とその応用例としてアンジオ
テンシン II 受容体拮抗薬の実用的新規合成法を紹介する。
lymphoma kinase)選択的阻害剤 アレクチニブの創製」
中外製薬㈱創薬化学研究部主席研究員 及川 信宏
アレクチニブは中外製薬が創製した特徴的なベンゾ[b]カルバゾール骨格を持つ未分化リンパ腫キナーゼ
(ALK)選択的阻害剤である。本講習ではまずスクリーニングヒット化合物からベンゾ[b]カルバゾール母核に
至る合成的展開について述べ、更に臨床化合物として優れた性質、すなわち高い ALK 選択性を達成するための
分子モデリングを活用したデザインと合成についても述べる。
13:30~14:00
酸と塩基を混ぜると中和反応を起こし塩として安定化することが知られているが、会合と解離は平衡関係にあ
る。弱い酸と弱い塩基を混ぜれば、平衡関係は十分に解離した状態になり、酸と塩基の二重活性化により、穏和
な条件でも有機反応を十分に促進させることができる。本講習では、⑴酸塩基二重活性化を利用するカルボン酸
とアミンの触媒的脱水縮合反応によるアミド合成、⑵酸塩基二重活性化を利用するエナンチオ選択的ヘテロ環化
反応による光学活性ラクトン、環状エーテル、環状アミンの不斉合成について解説する。
15:40~16:10
6 16:10~17:10
ブレイク
11 14:00~15:00 「遷移金属触媒による直接的芳香族カップリング反応の開発」
大阪大学大学院工学研究科教授 三浦 雅博
様々な有機精密化学品の合成と関連して、芳香族化合物の高効率かつ選択的な誘導体化反応の開発は、近年ま
すます重要な研究課題となっている。遷移金属触媒クロスカップリングは、芳香族環上における最も重要な実用
的結合形成反応の一つであるが、最近では炭素 - 水素結合の切断を経る直接的かつ原子効率の高いカップリング
手法の開発が急速に進んでいる。本講習では、その概要と我々の最近の取り組みについて述べる。
5 14:40~15:40 「酸塩基二重活性化を利用する高機能触媒の設計:アミド縮合反応及び不斉ヘテロ環化反応への展開」
名古屋大学大学院工学研究科教授 石原 一彰
お昼休憩
※ 2 日目はランチョンセミナーの設定はありません。
㈱エーピーアイコーポレーションヘルスケア第 2 事業部技術開発担当部長 関 雅彦
4 14:00~14:30 「ALK
(anaplastic
「有機分子触媒を鍵反応に利用した医薬品のプロセス開発」
12 15:10~16:10
「多段階合成のすすめ:戦術的進化と戦略的変化」
東京工業大学大学院理工学研究科教授 鈴木 啓介
有機多段階合成における戦術(合成反応)と戦略(合成経路)との関係について説明する。有機合成の三要素
⑴炭素骨格の形成、⑵官能基変換、⑶立体化学の制御に注意するとともに、逆合成の視点についても解説する。
主な題材は演者の行ってきた天然物合成からとるが、そのほかにも歴史的な例をもとに、合成反応の進歩にとも
なう合成戦略の変化を紹介する。
ブレイク
「特殊ペプチド創薬イノベーション」 東京大学大学院理学系研究科教授 菅 裕明
本 講 習 で は、 特 殊 ペ プ チ ド 創 薬 分 子 技 術「RaPID シ ス テ ム(Random non-standard Peptides Integrated
Discovery system)」の開発に至った経緯と要素技術、およびその技術を駆使した薬剤探索の実例を中心に報告
する。また、近年の擬天然物創薬に向けた新たな試みについても言及する。
7 17:20~18:20 「キラルリン酸触媒反応の新展開―水素結合ネッ
トワークによりどこまで立体制御が可能か」
学習院大学理学部教授 秋山 隆彦
(R)- ビナフトール由来のキラルリン酸は、キラルブレンステッド酸として優れた不斉触媒能を示す事が 2004
年に報告されて以来、幅広い種類の合成反応に不斉酸触媒として用いられている。リン酸は、酸性部位と塩基性
部位を併せ持つ多官能性の酸触媒であり、弱い相互作用である、水素結合のネットワークにより立体を制御し、
生成物を高い立体選択性で与える。本講習では、キラルリン酸を用いた触媒反応、使い方のコツを紹介するとと
もに、リン酸触媒反応の新たな展開についても紹介する。
18:30~20:15ころ ミキサー&アフターディスカッション
同所にて 1 日目の講師、2 日目の講師の先生方を交えてゆっくりディスカッションができるように設定したもの
で、本講習会ならではの恒例企画です。
(自由参加)
前期講習会_H27.indd 3-2
展示コーナー
講演に関連する材料や機器
(情報集積・表示関連材料・機器、分子モデルソフト、
コンビ関連機器、新試薬など)
の展示を行います。
2015/03/25 14:22
平成 27 年度 前期
(春季)有機合成化学講習会
(
/
業 員
員
主 ・
員外
主
学 ・
員・研究 学 (研究
33 000
28 000
16 000
52 000
42 000
2 000
のシ ア 員
:1 000 / 本
通 員(
い
ます。
スト発
に ャンセルを
て 理 の
ま
の
下 い。
員
員120名になり
有機合成方法論の新潮流
-使いたい!注目の反応と技術
)
第(座席
・
)所属の
)
員
主催 有機合成化学協会/共催 日本化学会、日本薬学会、日本農芸化学会
を
)
方法
下
の 1
2
下 い。
スト 開 約
に
す。
1
ー
ージより
.
.
、
に
の を
ます(この
メール
ない 合、 手
す
を
い ます)
。
2
・ にて
名、
、
、 連 (
・
の区 を
)
、
員
、
員
、
の
、 上を
て 講料を
て下
て
下 い。
合
101-0062 東京都
(
) 機合 化学
TEL:03 32
:
.
1 2
また 銀行
(
機合
田区 田
1 5
「講習
」
2
621
:03 32 2
622
.
.
. .
に、
・
(00100 1 15 6 0)
銀行 田
/ 通
/ .1620638/名義:
化学
)にて
を
い ます。
ト 線
平成27年度 前期(春季)有機合成化学講習会
受付番号
氏 名
会
員
資
格
※該当箇所に□を入れて下さい
□有機合成化学協会 会員NO.
□個人会員 □法人会員 □学生会員 □シニア会員
勤 務 先 名
または学校名
同
所
在
地
絡
〒
☎
講
※印をいれてください→自宅
( ) 勤務先
( )
請求書・領収書
の
発
行
前期講習会_H27.indd 1-4
円
料
懇
親
会
いずれかに○印
日 時:平成 27 年 6 月 15 日(月)~ 16 日
(火)
FAX
先
e-mail:
受
□会員外
職 名
〒
連
□日本化学会
□日本薬学会
□日本農芸化学会
参 加 不参加
送 金 方 法
備
現金書留・銀 行・郵便振替・その他
考
請求書発行
領収書発行
希望( ) 不要( ) 希望( ) 不要( )
有機合成化学は、世の中に役に立つ「ものづくり」の根幹をなす欠くことの出
来ない重要な研究分野であり、基礎研究から実用化研究に至るまで活発な研究が
なされ、医薬農薬、機能性材料等多くの分野で活用されて来ました。さらに近年
の有機合成化学の発展は目覚ましく、従来困難とされていた反応が次々と実現さ
れつつあると共に、数多くの実用性の高い合成反応が開発されてきております。
このような状況下、今後の研究をさらに有意義に進める上で「有機合成化学の最
先端」を俯瞰することは非常に有益であり、同時に数多くの研究成果の中から本
当に優れた技術を峻別することも重要なポイントです。
そこで今回の講習会では、有機合成の新しい方法論として現在広く注目を集め
ている、有機触媒を用いる合成反応、炭素−水素結合活性化反応、天然有機化合
物関連化学に焦点を絞り、大学および企業の第一線の先生方より最新のトピック
スを加えながら、その基本から実際の使い方、ノウハウを主眼に研究成果をご紹
介いただくことと致しました。酸塩基触媒やさらにはラジカル反応へと展開して
いる最先端の有機触媒反応、官能基を必要としない原子効率の高い直截的な合成
反応である、遷移金属錯体を触媒とする炭素−水素結合の活性化反応、さらには
複雑な構造を持つ天然有機化合物の合成や特殊ペプチド創薬等、現在最も注目を
集めている反応と技術について、その研究の背景を含む総説的な解説と共に使え
るコツを伝授いただきます。また、これらの反応の企業研究への展開について、
いずれも実用化事例について解説いただきます。
さらにご好評を頂いております企業からの事業紹介としてランチョンセミナー
を今回も2社のご厚意により第1日目に開催致します。これまでと同様に会場で
の最新の機器、試薬および材料の展示も予定しておりますので併せてご活用下さ
い。第1日目終了後には恒例の懇親会を行います。講師の先生方との十分なディ
スカッションや参加者間での情報交換、人脈・ネットワーク作りに有意義にお使
い下さい。
本会は通常の学会やシンポジウムとは異なる「講習会」であり、参加者の皆様
の勉強の場の一つと考えております。是非本講習会にご参加いただき、
「有機合
成方法論の新潮流−使いたい!注目の反応と技術」を習得して頂き、ご自身の研
究に役立てて頂けましたら幸甚です。多数の御参加をお待ちしております。
※入金確認後の
発行となります
初日10:00 〜 18:20/2 日目10:00 〜 16:10
会 場:日本薬学会長井記念館長井記念ホール
(東京都渋谷区渋谷 2-12-15 / TEL.03-3406-3326)
【交通】
◎ JR 山手線、東急東横線・田園都市線、京王井の頭線、東京メトロ銀座線・
半蔵門線「渋谷駅」下車、JR 渋谷駅東口より高樹町方面へ高速道に沿っ
て徒歩約 8 分
2015/03/25 14:22