第 45 回『日本童謡賞』

第 45 回 『 日 本 童 謡 賞 』
一般社団法人日本童謡協会は、こどもの歌の振興を図るため制定した『日本童謡賞』の第 45 回贈呈者
を下記の通り定めました。なお、賞の贈呈式は 2015 年 7 月 1 日(水)、アルカディア市ヶ谷私学会館
にて午後 6 時より開催、終了後祝賀パーティーを行います。
日本童謡賞(賞状、盾、賞金 10 万円)
・ 風に舞う旋律・童謡コンサート
三平典子
日本童謡賞・特別賞(賞状、盾)
・髙橋 寛
・台東区上野の森ジュニア合唱団
・有限会社ブルックス・コミュニケーションズ
代表取締役 田中卓史
贈
呈
理
由
〔日本童謡賞〕
・風に舞う旋律・童謡コンサート
三平典子
三平典子氏は日本童謡協会を中心に、童謡創作に精力的に活躍する作曲家である。氏はこれまでも
数々の「童謡コンサート」を開催しているが、2014 年 7 月 4 日に開催された童謡コンサート「風に舞
う旋律」
(vol.5)は、プログラムの全てが三平典子氏の作曲作品で成っており、氏のこれまでの童謡
創作活動が見事に集約された極めて優れた「童謡コンサート」であった。
このコンサートでは氏の童謡作品 19 曲が 3 名の童謡歌手によって演奏されたが、三平典子氏の童謡
作品に相応しい優れた演奏であった。
三平典子氏の童謡作品は、いずれの作品も “情緒溢れる音の世界”を築いており、絶妙な和声に支
えられた美しい旋律は、聴く人々を魅了する。
三平典子氏の「童謡作品集」の出版が強く望まれる。氏の今後の一層の活躍を期待して、
「第 45 回日
本童謡賞」を贈呈する
(甲賀一宏
記)
〔日本童謡賞・特別賞〕
・髙橋
寛
髙橋 寛氏は、声楽家あるいは舞台芸術の歌手・演出家として、ジャンルをこえて活躍するマルチ・
エンターティナーである。また氏は合唱や「人間オーケストラ」の指導者としても活躍し、近年は大
学教授として後進の育成にも力を注いでいる。
髙橋 寛氏は日本童謡協会の主催、後援する催しものにも多数出演しているが、特に日本童謡協会の
中心の事業である「童謡祭」には、第 14 回「童謡祭」
(1991 年)より連続出演、その出演回数は 20
回におよぶ。
髙橋 寛氏の、多彩な声質による当意即妙な歌唱表現は、常に聴く人々を魅了する。「新作童謡」へ
の真摯な取りくみと的確な歌唱表現は、作者たちの絶大な信頼と高い評価を得ている。
髙橋 寛氏のこれまでの優れた業績を讃え、日本童謡協会への多大な協力に謝意を表して、第 45 回
日本童謡賞・特別賞を贈呈する。
(甲賀一宏
記)
・台東区上野の森ジュニア合唱団
台東区上野の森ジュニア合唱団は、台東区青尐年教育の一環として 1990 年(平成 2 年)に発足。川
上彌榮子氏指導の下、優れた「尐年尐女合唱団」として成長してきた。定期演奏会や、ミニ・コンサ
ートの開催、「合唱祭」や各種イベントへの参加などその活動は多彩である。
美しい日本語の発声、各パートのバランスの整った緻密なアンサンブル、“楽しく、温かい”歌唱表
現は、この合唱団の特長であり、大きな魅力である。
日本童謡協会の開催する、「こどものコーラス展」では、今、出演団体の中心的存在と成っている。
新作合唱曲への真摯な取り組み、創作意図の的確な解釈と表現によって、常に作者たちの絶大な信頼
と高い評価を得ている。
台東区上野の森ジュニア合唱団の業績を讃え、日本童謡協会への協力に謝意を表して、
「第 45 回日本
童謡賞・特別賞」を贈呈する。
(甲賀一宏 記)
・有限会社ブルックス・コミュニケーションズ
代表取締役 田中卓史
田中卓史氏は長らく音楽事務所に勤務し、海外よりのアーティストの招聘とその公演の制作、また各
種の「音楽コンサート」の制作と舞台監督などを努めてきた。田中卓史氏は音楽事業に携わったその
豊かな経験を生かし、1989 年に有限会社ブルックス・コミュニケーションズを設立。以来、会社代表
を務める傍ら、氏自らプロデューサー・ディレクター、舞台監督、マネージャーとして全国的に活動
している。氏はとりわけ「童謡」の普及振興に精力的である。各種の「童謡コンサート」の制作、
「ひ
う
た
ろの童謡まつり」、「京王の童謡事業」の制作、「全国童謡歌唱コンクール・グランプリ大会」の舞台
監督など、日本童謡協会のかかわる事業への協力と貢献は絶大である。
田中卓史氏のこれまでの優れた業績を讃え、日本童謡協会への協力に謝意を表して、第 45 回日本童
謡賞・特別賞を贈呈する。
(甲賀一宏 記)
日本童謡賞審査委員会
委員長
湯山 昭
委
伊藤幹翁
上
明子
甲賀一宏
小森昭宏
佐藤雅子
早川史郎
宮田滋子
宮中雲子
員
こわせ・たまみ
≪受 賞 者 略 歴≫
三平
典子
(みひら
のりこ)
東京生まれ。5 歳よりピアノを始める。幼尐時、父が映画製作者だったため、作曲家が遊びに来
てピアノを自由に弾いている姿に憧れ、いつか作曲家になりたいと思っていた。
7 歳より酒田富治音感教育研究所でピアノ、音感、作曲を学ぶ。童謡唱歌を歌う会主宰。ホーム
コンサートやコンサートを企画・主催。「風に舞う旋律」コンサートと題して、懐かしい童謡、
三平典子童謡作品、器楽曲等を発表。来年の 5 月で 6 回目となる。童謡数曲がNHK「みんなの
うた」、教育テレビ、NHKFMなどで放送される。
鈴木重夫、湯山 昭に作曲を師事。
(一社)日本童謡協会理事。
テレビ、映画出演:絲屋寿雄、山田典吾(父)
、能登節夫製作、新藤兼人監督、音羽信子主演の
「女優」で音羽信子の子供役でデビュー。
連続テレビ「月光仮面」で木の実ちゃん役。
CD:
「風がやんで」
(歌 稲村なおこ、川口京子 ピアノ 長谷川芙佐子)
髙橋 寛(たかはし かん)
山形県生まれ。東京藝大卒。1981 年、R.I.財団奨学生として、イタリア国立 G.Verdi 音楽院に
留学。声楽を柴田睦陸、佐々木行綱、他に師事。12 歳で TBS こども音楽コンクール“独唱の部”
全国第 1 位。大学時代より舞台活動を始め、歌手・役者として全国を巡演。ジャンルを問わぬ
歌手、舞台芸術の演出家、合唱や「人間オーケストラ」の指導者としても活躍するマルチ・エ
ンターティナーである。多くのオペラ演出や演劇作品への出演の他、2012 年 2 月には、新国立
劇場中ホールにて小松原庸子フラメンコ舞踊団公演の演出も手がけ好評を博した。現在、羽陽
学園短期大学教授。音楽集団「みゅ~じ館」代表。長年に渡る童謡祭への出演、各社から出版
の童謡の CD に歌手として参加の他、全国への有償・無償の多くのコンサートや、首都圏や山
形でのアマチュア音楽団体・教育機関への指導の場でも、童謡の紹介・普及に努めている。
台東区上野の森ジュニア合唱団
台東区教育委員会が青尐年教育の一環として、金竜小学校・金竜尐年尐女合唱団が母体となり、
平成 2 年 7 月に発足した。川上彌榮子氏指揮指導の下、年 3 回の自主演奏会のほか、長野県霧
ケ峰における合宿、
「合唱祭」や「各種のイベント」への参加など幅広く多彩な活動を続けてい
る。団員数は66名(団員 37 名・準団員 29 名)。2012 年「花とライオン児童合唱音楽賞」を
受賞。今年創立 25 周年を迎える。
(「こどものコーラス展」プログラムより転載)
有限会社ブルックス・コミュニケーションズ 代表取締役 田中卓史(たなか たかふみ)
1954 年新潟生まれ。すぐに父親の仕事(国家公務員)の関係で東京、千葉、神奈川を転々とす
る。老松中学校から逗子開成高校を経て、日本大学短期大学部建築科へ推薦入学し、その足で
すぐに自動車免許を取りに行く。二年後本校への編入を目指すが、この時母親が他界し断念。
卒業後、某建築設計事務所に入社するもすぐに退社し、フリーター(当時この言葉は無かった)
となる。その後、バリトン歌手ジェラール・スゼーを日本公演で招聘するために設立された有
限会社大庭音楽事務所に創業入社。海外からのアーティスト招聘及びその国内公演の制作や童
謡コンサート全国公演の制作、舞台監督などを経験。この時期にテレビ朝日「題名のない音楽
会」のプロデューサーであった牛山剛氏と知り合い、アシスタント的業務も数多く行う。各種
の公演にかかわり約 10 年後、意見の相違で退社、フリーランスとなる。1989 年有限会社ブルッ
クス・コミュニケーションズを設立し、全国各地での演奏会、博覧会、イベント等を中心に活
動。現在は、ひろの童謡まつりの制作、全国童謡歌唱コンクールグランプリ大会等の舞台監督
の他、眞理ヨシコ、なぎら健壱のマネージメント業務も行う。会社の代表を務めながらプロデ
ューサー、ディレクター、舞台監督、マネージャー、と幅広く活動中。