交通流ポアソン分布課題no.5 z4 番号( ) 氏名( ) 1.今、長さ5kmの道路

交通流ポアソン分布課題no.5
z4
番号(
)
氏名(
)
1.今、長さ5kmの道路に60台の車がランダムに分布しているものとして,以下の確率を求めよ.
(a)任意の1000mの区間に4台の車が現れる確率.
(b)また,4台以上の車が現れる確率.
2.時間交通量が360台/時のとき,相前後して到着する車両間のギャップが10秒以下である確率を求めよ.
3.今,車道幅員W(=7.5m)の道路を横断する歩行者の速度を1.0m/secとして,歩行者が1分間待てば,横断可能となる
限界交通量を求めよ.
①歩行者が道路を横断するために必要な一定時間間隔t(sec)は,つぎのようになる.
②歩行者が平均1分間待てば横断可能となる=1時間に60回横断できる=1時間をt(sec)間隔で区切った区分の内、60個
が1台も通過しない区分であるとして、一定時間間隔t(sec)内に1台も通過しない確率Pは,つぎのようになる.
③一定時間間隔t(sec)内に1台も通過しない(1時間に60回横断できる)確率Pを既知として、一定時間間隔t(sec)内に
通過する限界の平均的な自動車台数mは,つぎのようになる.
④一定時間間隔t(sec)内に通過する平均的な自動車台数mを、Q(台/h)の関数として,つぎのようになる.
⑤従って、歩行者が平均1分間待てば、横断可能となる限界交通量Q(台/h)は,つぎのようになる.
交通流ポアソン分布課題no.5
z4
番号(
)
氏名(
)
4.右折車が150台/hの信号交差点に右折車線を設置したい。ただし、右折車線が右折待ちの車で一杯となり、直進車線
の流れを妨げてないような右折車線長を求めよ。ただし、信号のサイクルは1分で右折車線上で1台当たりのスペース
は車間距離も含めて6mとする。また、右折車線が一杯となり直進車の邪魔となり始める割合を、24時間の間に1回以
下の発生におさえるとする。
交通流ポアソン分布課題no.5解答例
z4
番号(
)
氏名(
)
1.今、長さ5kmの道路に60台の車がランダムに分布しているものとして,以下の確率を求めよ.
(a)任意の1000mの区間に4台の車が現れる確率.
平均値m=60×1000/5000=12(台)
これに対して,k=4
従って,その確率は,ポアソン分布に従うとして,
P4=e-12×124×/4!=0.00531
すなわち,平均して188.4個(1/0.00531)の区間について1区間の割合で4台の車があることになる.
(b)また,4台以上の車が現れる確率.
P0=e-12×120×/0!=0.000006
P1=e-12×121×/1!=0.000074
P2=e-12×122×/2!=0.000442
P3=e-12×123×/3!=0.001770
ΣPk(k=0∼3)=0.0023
∴1−ΣPk(k=0∼3)=0.9977
すなわち,1000mの区間を10000取り出した場合,そのうち約9977区間は4台以上の車で占められていることになる.
2.時間交通量が360台/時のとき,相前後して到着する車両間のギャップが10秒以下である確率を求めよ.
一定時間間隔tを10秒として,
平均値m=10×360/3600=1(台)
また,k=0のとき,P0=e-1×10×/0!=0.368
従って,車両間のギャップが10秒以下である確率は,1−P0=0.632
3.今,車道幅員W(=7.5m)の道路を横断する歩行者の速度を1.0m/secとして,歩行者が1分間待てば,横断可能となる
限界交通量を求めよ.
①歩行者が道路を横断するために必要な一定時間間隔t(sec)は,つぎのようになる.
t=7.5/1.0=7.5(sec)
②歩行者が平均1分間待てば横断可能となる=1時間に60回横断できる=1時間をt(sec)間隔で区切った区分の内、60個
が1台も通過しない区分であるとして、一定時間間隔t(sec)内に1台も通過しない確率Pは,つぎのようになる.
P=60/(3600/t)=60/(3600/7.5)=60/480=0.125
③一定時間間隔t(sec)内に1台も通過しない(1時間に60回横断できる)確率Pを既知として、一定時間間隔t(sec)内に
通過する限界の平均的な自動車台数mは,つぎのようになる.
P=e-m
∴m=−loge(P)=−ln(P)=−ln(0.125)=−(-2.079)=2.079
④一定時間間隔t(sec)内に通過する平均的な自動車台数mを、Q(台/h)の関数として,つぎのようになる.
m=
Qt
Q
=
3600 480
なお、t=7.5秒である。
⑤従って、歩行者が平均1分間待てば、横断可能となる限界交通量Q(台/h)は,つぎのようになる.
∴Q=480×m=480×2.079=998.1(台/h)≒1000(台/h)
交通流ポアソン分布課題no.5解答例
z4
番号(
)
氏名(
)
4.右折車が150台/hの信号交差点に右折車線を設置したい。ただし、右折車線が右折待ちの車で一杯となり、直進車線
の流れを妨げてないような右折車線長を求めよ。ただし、信号のサイクルは1分で右折車線上で1台当たりのスペース
は車間距離も含めて6mとする。また、右折車線が一杯となり直進車の邪魔となり始める割合を、24時間の間に1回以
下の発生におさえるとする。
①求めたい右折車線長をLc、折車線が一杯となり直進車の邪魔となり始める台数をkcとすると、
Lc=6×kc
従って、kcを求める問題である。
②右折車両の到着にポアソン分布が適用できるものとして,右折車両がk=0からkcまで現れる確率の総和をTPkc、右折
車両がkcを超えて現れる確率の総和をTPkcoとすると、
TPkc=ΣPk(k=0∼kc)
TPkco=1-TPkc
③従って、右折車線が一杯となり直進車の邪魔となり始める割合、24時間の間に1回以下の発生におさえる場合の関係
式は,つぎのようになる.
24時間×60サイクル×TPkco<1
∴TPkco<1/24/60=0.000694
④従って、
TPkc>1-0.000694=0.999306
⑤右折車は150台/hとして、1サイクル1分当たりの平均値m=1×150/60=2.5(台)である。以下,下記のbasicプログラ
ムを用いて,試行錯誤法でTPkcを求めるとつぎのようになる.
10 m=12
20 k=4
22 TPK=0
25 for j=0 to k
30 f=1
40 for i=1 to j
50 f=i*f
60 next i
70 PK=exp(-m)*m^j/f
75 iPK=1/PK
80 print j,PK,iPK
85 TPK=TPK+PK
86 next j
87 print k,TPK,1-TPK
90 stop
95 end
kc=8と仮定すると,TPkc=ΣPk(k=0∼kc)=0.99885974<0.999306
kc=9と仮定すると,TPkc=ΣPk(k=0∼kc)=0.99972265>0.999306
従って,右折車9台に対応する右折車線長が必要となる.
∴Lc=6×9=54mである.