(別紙1) 2008 年 10 月 日本商品学会会員各位 第 60 回全国大会準備委員会 日本商品学会第 60 回全国大会統一論題 「コモディティ化の再評価 -商品の同質化と異質化-」の趣意について 商品間の同質化とともに、低価格化、利益低下が急速に進むことを指し「コモディティ 化」と称することが定着しました。精密機器のような商品があたかもコモディティと化す 現象の多発が用語定着の背景にあります。この現象は多くの企業の課題となっており、学 術界、実務界で盛んに論じられてきました。その論点は下図のプロセスを前提にすると、 ①コモディティ化の要因、②コモディティ化の状況と企業の適応、③コモディティ化から の脱却方法、の3つに大別できるでしょう。 非コモディティ ① ② コモディティ化と 企業の適応 ③ 脱コモディティ 冒頭の用法にしたがえば、コモディティ化は企業にとって望ましいものではありません。 そこで、①や③の論点にまず関心が集まるものと思われます。ただし、こうした状況にお いても競争優位性を獲得している企業もあり、②の論点も見逃せません。 また、上記の枠組み外に目を転じると、一般商品や日用品という意味でコモディティと されてきた商品も課題を抱えています。不正な商品の意図的な供給など、コモディティ化 の偽装ともいえる事件が頻発しています。いかにコモディティ化を実現し、維持させるか という論点も注目に値します。 準備委員会では、一般的な意味でのコモディティに関しても、いわゆる「コモディティ 化」に関しても、まだ論ずべき課題があると捉え、統一論題のキーワードに据えました。 ここまで論点をいくつか提示しましたが、統一論題の研究発表募集にあたっては論点や対 象商品を限定していません。コモディティ化について、前向きな評価も含めて多方面から 発表いただき、課題や解決方法について新たな知見が得られればと考えています。 また、統一論題と関連づけたシンポジウムを企画しています。研究発表とシンポジウム が接合し、コモディティ化の再評価に関する議論がいっそう活発になされることを企図し、 準備を進めています。皆様の多数のご応募をお待ちしております。 以上
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