高専統一ネットワークシステム整備および 高専情報基盤統一化策定等に

高専統一ネットワークシステム整備および
高専情報基盤統一化策定等に係る
調達支援業務
仕様書
平成27年5月
独立行政法人国立高等専門学校機構
目次
1
背景...................................................................................................................................................... 1
2
次期統一ネットワークシステム整備の基本方針 ................................................................................... 2
3
次期統一ネットワークシステムの導入スケジュール ............................................................................ 4
4
業務の目的 ........................................................................................................................................... 4
5
納入成果物 ........................................................................................................................................... 5
6
次期統一ネットワークシステム導入にかかる機構の体制 ..................................................................... 7
7
業務の請負期間 .................................................................................................................................... 7
8
業務の請負場所 .................................................................................................................................... 7
9
業務の内容 ........................................................................................................................................... 7
業務管理 ............................................................................................................................................. 8
現状ネットワークシステム調査 ......................................................................................................... 8
次期ネットワークシステム策定 ......................................................................................................... 9
各高専調整........................................................................................................................................ 10
調達計画書の策定............................................................................................................................. 10
移行計画書の策定............................................................................................................................. 10
次期統一ネットワークシステム整備計画書の策定 ...........................................................................11
資料提供招請対応..............................................................................................................................11
調達仕様書(案)の作成 ...................................................................................................................11
意見招請対応 .................................................................................................................................11
入札公示準備 .................................................................................................................................11
入札手続対応等..............................................................................................................................11
技術支援 ....................................................................................................................................... 12
業務・システム最適化計画基本方針の策定 ................................................................................. 12
会議体の実施 ................................................................................................................................ 12
10
成果物の権利帰属 ........................................................................................................................... 13
11
請負者に求める要求要件................................................................................................................. 13
12
機密保持 ......................................................................................................................................... 15
13
損害賠償 ......................................................................................................................................... 15
14
その他 ............................................................................................................................................ 15
1
背景
独立行政法人国立高等専門学校機構(以下,
「機構」という。)は,平成16年4月に独立
行政法人化され,全国51の国立高等専門学校(以下,
「高専」という。)が一つの法人格に
まとまることによるスケールメリットを活かした管理運営が求められているが,情報基盤
となるネットワークシステムについては,法人化以前から各高専が独自にシステムの構築・
運用を行ってきたこと,かつて主に補正予算などで行われてきた不定期な予算措置などに
より五月雨式的な個別調達が余儀なくされた経緯,これまでの独自構築により各高専の運
用ポリシー等に差異が生じシステムで実装する機能に違いがあること等の理由から,シス
テムを統一化できずに従来の各高専独自の構築・運用のやり方を踏襲していた。
しかし,各高専独自でのネットワークシステムの構築・運用により,昨今からの厳しい予
算状況によるシステムの老朽化,個々のシステム整備による重複した経費の累積や適正か
つ効率的な予算執行,システム運用管理にかかる担当者の不足・負担や属人化,全高専での
共通的な知識やノウハウが共有できない,災害対策等に備えたデータ保全,情報セキュリテ
ィ確保などの課題があり,1法人としての組織的な管理運営が必要不可欠で,スケールメリ
ットを活かした戦略的なネットワークシステムの整備や運用が求められていた。
そこで,これまでのネットワークシステムの整備や運用に係る課題を解決するため,
「①
安定的なシステム運用,②1法人としての管理運営及び戦略的な情報基盤の整備,③効率的
な設備投資(予算執行)及びコスト削減,④機構全体における情報セキュリティ対策の向上」
などを基本理念として掲げ,平成21年度から機構情報基盤委員会及び情報基盤整備専門
部会で検討を開始して「校内 LAN システム更新計画」を策定した。
この,更新計画では,もはや情報インフラは電気やガスなどと同様にライフラインとして
不可欠なものとなっており,今後老朽化による教育研究や学校運営への支障がでないよう
安定的なシステム運用が必要であることから,昨今からの厳しい予算状況を踏まえ,整備
(更新)に係る費用を補正予算ではなく機構の運営費交付金から支出して,調達形態を買い
取りからリース契約に変更した上で中長期的な更新スケジュールを策定した。また,戦略的
なネットワークシステム整備の手法として,平成30年度の更新時(本案件の次期統一ネッ
トワークシステム導入時)は,機構全体のネットワークシステムを一括調達し全国51高専
の設備状況に統一性を持たせ、教育の質を保証するためのシステムとすることを基本方針
とし,これを踏まえ,まず平成24年度及び平成25年度の更新時は,ネットワークシステ
ムの一部にあたる「高専統一認証基盤及びファイアウォール」を平成23年度に機構で一括
調達して全高専に設置し,これ以外の設備(スイッチ類や他サーバ類等)については,高専
で個別調達あるいは地区ごとの共同調達を行うという手法で整備し,平成24年度及び平
成25年度からそれぞれ運用を開始した。
「高専統一認証基盤及びファイアウォール」の導入にあたっては,機構情報セキュリティ
ポリシーに基づいた機構及び高専全体のセキュリティ対策の向上を基本方針とし,さらに,
1
ユーザ情報管理の一元化や業務効率化,コスト削減,共通的な知識やノウハウの共有等を目
指し,また,高専で個別調達あるいは地区ごとの共同調達した設備については,平成30年
度の更新を意識した留意事項等を機構から示し,これをもとに高専ごと又は地区ごとで調
達し現在に至っている。また,従来のネットワークシステムの視点としては主に教育,研究
のための基盤を意識して来たが,今後は業務系情報システムについても検討していくこと
としている。
業務系情報システムではハードウェアに依存しないデータ連携,教育資源ではICT教
育活用の効率的な活用に根ざした情報インフラ,高専運営管理への情報インフラの効率的
な運用を目指し、これまで策定した更新計画や基本方針を元に情報インフラへの投資の削
減をめざし,一義的にクラウド・ファーストの考え方を取り入れ,全高専での有効活用が促
進可能なネットワークシステムフルクラウド化を視野に入れ,平成30年度の更新に向け
1法人としてスケールメリットを活かし,詳細な具体施策を審議・検討していくこととして
いる。また,ネットワークシステム運用管理の効率化,管理コストの削減を重視し,電力消費
等運用コストの削減を踏まえて検討していく。
本調達の応札者は,提案に当たって,これらを踏まえて,本調達業務を実施する上での取
り組み方針等に関する有用な提案,留意すべき事項があれば示すこと。
2
次期統一ネットワークシステム整備の基本方針
次期統一ネットワークシステム整備の目的は以下の通りである。導入するネットワーク
システムの調達要件はこれらの目的を踏まえて決定される。
① 高専全体としての戦略的視点に立った整備を計画的に進め,学校運営及び教育研
究活動の高度化を支援し質を確保できる情報環境の整備を推進し,また,事務業務
系システムにおいては,各業務ごと(財務会計・出張旅費・人事給与等)に導入さ
れた現行システムから,業務・システムの最適化計画の策定により,効果的なデー
タ連携が可能となるシステムへの再構築を行い,全国51高専の設備状況に統一
性を持たせたシステム運用の効率化を図る。
② 一義的にクラウド・ファーストの考え方を取り入れ,情報インフラへの投資の削減
および全高専での教育インフラとしての有効活用ができるネットワークシステム
構築を図る。
③ ICTを活用した授業及び自学支援等のシステム整備やタブレット等の利活用が
今後想定されていることから,全高専での無線 LAN ネットワークの構築を必須と
し,この学修環境を連動させた次期統一ネットワークシステムの整備を考慮する。
2
④ 従前の高専ごとでの情報サービス提供方式を見直し,高専全体的に提供すべき情
報システム・サービスの共通化・集約化を進め合理化・効率化を図る。また,共通
化・集約化により,運用業務を効率化・厳密化してシステム管理者の業務負担を軽
減し,より安全な外部ストレージサービスを利用し、運用管理を一元的に実施し,
大規模災害時のリスクヘッジとして,ハードウェアやネットワーク,電源などの冗
長化,グローバルな外部クラウドデータセンターのストレージサービス利用など
により、さまざまな規模の障害や災害に対応し,データ保全を行う。
⑤ 情報システム・サービスにおいて,自ら所有しなくても必要な時に必要な機能だけ
を簡単にネットワーク経由でサービスとして利用できる新しい技術やシステム等
の利用環境も活用する。
⑥ システムの運用及びサービス提供において,各高専の特色やニーズを考慮して整
備することとし,これまで各高専が個々に有するシステムで効果的な運用方法等
や優れたサービス等があれば,それを高専全体で共有し利活用することで効率化
や情報サービスの向上を図る。
⑦ 教育的な運用を重視した上で情報セキュリティ対策等の整備徹底により,情報セ
キュリティインシデント発生のリスクを軽減し,また,学外からアクセスできるサ
ーバ資源の統一管理・集約によって,リスク管理を一元的に実施しその厳密性・効
率性を高め,セキュリティレベルの向上を図る。また,セキュリティを向上させる
ことにより機構の社会的責任を果たす。将来の BYOD 活用を意識した情報セキュリ
ティ対応方法も考慮し、システム構造の柔軟性を確保する。
⑧ 情報システム・サービスの共通化・集約化やICT活用教育の推進により,キャン
パス内外でのアクセス回線環境が重要となることから,既設の外部アクセス回線
(各高専独自契約の外部インターネット網の回線や高専間とデータセンターを接
続した広域ネットワーク網の回線)の最適化を図り質も確保する。
⑨ システムの運用及び操作における共通知識やノウハウを高専全体で共有し,通常
業務や引き継ぎの効率化を図るとともに,いわゆる作業の属人化も防ぐ。さらに,
システム管理者や情報セキュリティポリシー運用支援等の人材育成,ネットワー
クシステムを支える体制を強化する。
⑩ 平成26年4月から,三機関(長岡技術科学大学,豊橋技術科学大学,機構及び高
3
専)連携事業にかかる基盤(ビデオ会議装置及び三機関専用ネットワーク)が全高
専に整備され運用が開始されているため,機構や高専の枠を越えた外部連携等の
情報環境の整備についても考慮する。
3
次期統一ネットワークシステムの導入スケジュール
本仕様作成時点において想定される次期統一ネットワークシステムの導入スケジュール
を以下に示す。本調達において、平成27年8月より調達仕様書策定を開始し,平成28年
9月までに次期統一ネットワークシステム整備事業者(仮称)を決定する。
また,平成30年3月までに全高専の現行ネットワークシステムの移行作業を完了し,平
成30年4月1日から次期統一ネットワークシステムの運用を開始する予定である。
予定
実施内容
平成27年8月~平成28年9月
次期統一ネットワークシステム整備計画策定、
調達仕様書策定,入札及び開札(本調達の範囲)
平成28年10月~平成30年3月
設計,導入・構築,移行
平成30年4月1日~
次期統一ネットワークシステム運用開始
なお,対象拠点は全国51高専(55キャンパス)及び本部事務局(八王子及び竹橋
オフィス)とする。
4
業務の目的
本調達における業務は,次期統一ネットワークシステム整備の基本方針を踏まえ,高
専統一ネットワークシステム整備等に係る調達支援業務を行うことを目的とする。
(1) 調達単位
本仕様書作成時点における調達単位を以下に示す。これらは相互に関連しているが,
それぞれ独立した調達であるため,調達支援については個別に実施すること。
表 4-1 調達単位
項番
調達名
概要
調達 1
高専統一ネットワークシ
高専統一ネットワークシステム整備に必要な機器等
ステムの整備一式
(スイッチ類,無線 LAN 装置,メール,Web サーバ,
認証基盤及びファイアウォール等),機器等導入に伴
うネットワークシステム再構築・移行等の役務及び保
守等を一括調達する。
4
項番
調達名
概要
調達 2
SINET5 アクセス回線整備
国立情報学研究所(以下,
「NII」という。)が運用する
一式
学術情報ネットワーク(以下,
「SINET5」という。
)に
接続するためのアクセス回線を調達※1する。
調達 3
SINET5 接続機器及び役務
SINET5 接続に必要な機器(外部接続ルータ等),SINET5
等
接続に伴うネットワーク再構築・移行等の役務及び保
守等を一括調達※2する。
調達 4
通信ケーブル再敷設
高専統一ネットワークシステム整備に伴う通信ケー
ブル(光ケーブル及び LAN ケーブル)再敷設工事を一
括調達する。
※1
アクセス回線の調達方式については,NIIの共同調達に参加する他,より低価格
の回線を一括または個別調達するといった複数の案が考えられる。本業務の受注者は,
調達方式について回線費用・調達手続きの妥当性等を考慮した詳細な調査を実施し,最
適と考えられる調達方式について提案すること。
※2
全高専におけるSINET5接続を対象とする(SINET5アクセス回線の共同調達と一括
調達を含む)
(2) 調達スケジュール
本仕様書作成の時点において調達スケジュールは確定していない。
本調達の受注者は,
機構本部と調整の上,
調達 1~4 の実行スケジュールを詳細に検討し,
調達計画書を策定すること。
5
納入成果物
本業務の納入成果物を以下に示す。作成する成果物については,完成図書(冊子3部)と
全ての電子データ(CD-ROM 格納/改変できる形式)を納入すること。なお,成果物の内容
及び提出日については,機構と協議の上で決定する。
表 5-1 納品成果物一覧
項
成果物※1
作業項目
提出日※2
番
1
業務管理
現状調査結果
契約締結後 7 日以内
業務実施計画書
業務管理表
定例会開催の都度
業務実施結果報告書
業務完了時(平成28
年9月)
5
作業項目
成果物※1
提出日※2
現状ネットワークシステ
現状ネットワークシステム調査結
業務実施報告書のス
ム調査
果報告書
ケジュールで示した
次期ネットワークシステ
次期ネットワークシステム策定書
期日
項
番
2
3
ムの策定
4
各高専調整
次期ネットワークシステム策定書
(改定版)
5
調達計画書の策定
調達計画書
6
移行計画書の策定
移行計画書
7
次期統一ネットワークシ
次期統一ネットワークシステム整
ステム整備計画の策定
備計画書
業務・システム最適化計
業務・システム最適化計画基本方
画基本方針の策定
針
9
資料提供招請対応
資料提供招請資料
10
調達仕様書(案)の作成
調達仕様書(案)
11
意見招請対応
意見招請資料
8
意見招請回答案
12
入札公示準備
調達仕様書
提案書作成要領
評価基準(評価項目含む)
13
技術審査
入札参加事業者からの質問に対す
る回答案,提案書に対する質問,
提案書審査方法(案)等
14
技術支援
機構本部が必要と認める資料
必要都度
15
会議体
会議体に係る資料
開催の都度
定例会及び臨時会用の配布資料
開催2日前まで
委員会及びWG用の配布資料
開催10日前まで
説明会用の配布資料
開催15日前まで
議事録
開催後7日以内
QA管理表(説明会等)
開催後3日以内
※1 提出時には機構本部の承認を得るものとし,必要に応じて随時修正すること。
※2 「提出日」について「日数については営業日とする」
6
6
次期統一ネットワークシステム導入にかかる機構の体制
企画委員会の下に置かれた「情報基盤整備部会」
(以下,
「部会」という。
)が,次期統一
ネットワークシステムの導入にかかる具体的な施策を所掌(重要事項の協議決定等)する。
ただし,本体制は状況により変更される場合がある。
図 6-1 実施体制
7
業務の請負期間
平成27年8月1日~平成28年10月31日
8
業務の請負場所
① 機構本部八王子オフィス(東京都八王子市東浅川町701-2)
② 説明会の開催場所及び現地調査対象校(未定)
③ 請負者の事業所,その他機構が必要と認める場所
9
業務の内容
本調達の受注者が主体となって,以下に示す各業務を行うこと。なお,各業務の履行にあ
たっては,各業務の都度実施計画等を機構に対し説明を行い,その承認を得ること。
7
業務管理
業務の開始にあたって,全体スケジュール,実施体制及び請負者と機構の役割分担等を示
した「業務実施計画書」を作成し,機構の承認を得ること。また,これに基づき本業務に係
る「業務管理表」を作成して,随時進捗・課題管理・品質管理等を行うこと。さらに,本業
務の終了時には,各業務の実施結果等を取りまとめ「業務実施結果報告書」を作成すること。
現状ネットワークシステム調査
本件業務の実施にあたり,各高専及び本部事務局における現状ネットワークシステムを
理解するため,現地に赴き,現状ネットワークシステムに関する調査を実施すること。
(1) 機構が提供する既存資料(電子データで提供)に基づいて,調査を開始すること。ま
た,現地に赴き,既存資料に問題が無いか確認すること。
(2) 現状調査については以下の内容を実施すること。
① 校内ネットワークシステムの整備状況
各高専及び本部事務局における校内ネットワークシステムを構成する機器等(スイ
ッチ類,無線 LAN 装置,メール,WEB サーバ,認証基盤及びファイアウォール等)につ
いて現状調査すること。なお、調査内容は以下を想定している。
・ネットワーク構成
・ネットワーク機器
・無線 LAN 利用状況
・メールサービス利用状況
・WEB サーバ実装方式
・認証基盤実装方式
・セキュリティ実装方式
・ネットワークサービス実装方式
・サーバ機器等一覧
・電源/ラック配置等のファシリティー
・IP アドレス一覧(VLAN 一覧)
・利用アプリケーション一覧 等
② 外部ネットワークの整備状況
各高専及び本部事務局における外部ネットワーク(外部インターネット,高専間広域
ネットワーク,SINET 接続等)の接続環境及び機器等について現状調査すること。なお、
調査内容は以下を想定している。
・外部インターネット接続
8
・高専間広域ネットワーク接続
・SINET 接続
・キャンパス間接続(高度化再編成校4校8キャンパス)
・三機関ネットワーク接続 等
③ 通信ケーブル(光ケーブル及び LAN ケーブル)の敷設状況
各高専及び本部事務局における通信ケーブル(光ケーブル及び LAN ケーブル)の配線
状況が判るデータがないため,現在の配線状況を確認し,報告書にまとめること。
なお、調査内容は以下を想定している。
・各建屋間の光ケーブル配線状況(敷設時期、帯域、ケーブル種別、伝送方式、敷設
場所、芯数等)等
・各建屋内の LAN ケーブル配線状況(敷設時期、帯域、ケーブル種別、伝送方式、敷
設場所、本数等)等
④ 現状ネットワークシステムの運用保守状況
各高専及び本部事務局における現状ネットワークシステムの運用保守状況について
調査すること。なお、調査内容は以下を想定している。
・運用保守業務、運用保守体制等
・監視方式、監視体制等
(3) 各高専及び本部事務局単位で現状ネットワークシステム調査報告書を作成すること。
次期ネットワークシステム策定
(1) 「2.次期ネットワークシステム整備の基本方針」を踏まえ,現状ネットワークシステ
ムの調査結果に基づいて,各高専及び本部事務局における次期ネットワークシステム
を策定すること。なお、策定する内容については、以下を想定している。
① 校内ネットワークシステム実装方式
· ネットワーク構成
· 必要な機器一覧(ネットワーク、サーバ、その他)
· 無線 LAN 実装方式
· メールサービス実装方式
· WEB サーバ実装方式
· 認証基盤実装方式
· セキュリティ実装方式
· ネットワークサービス実装方式
· IP アドレス体系(VLAN 体系)
9
② 外部ネットワーク接続方式
・外部ネットワーク接続構成(論理・物理)
・必要な機器一覧
③ 次期ネットワークシステム整備に伴う通信ケーブル敷設方式
・各建屋間の光ケーブル敷設方式、配線図
・各建屋内の LAN ケーブル敷設方式、配線図
④ 運用保守方式
・運用保守業務、運用保守体制等
・監視方式、監視実装方式
(2) 上記の策定結果に基づいて,各高専及び本部事務局単位で次期ネットワークシステム
策定書を作成すること。
(3) 高専統一情報基盤の構築に係る情報システムの最適化に関する方向性を示す指針を作
成し、その中でコストに配慮した上で今回の調達に採用可能な構成については仕様書
に記載すること。
各高専調整
各高専及び本部事務局における次期ネットワークシステム策定結果に関して,各高専及
び本部事務局と詳細な技術面における調整を行うこと。また,各高専及び本部事務局との調
整を踏まえ,機構本部と協議の上,次期ネットワークシステム策定書を策定すること。
なお,各高専との調整方法,実施回数等については,機構本部と協議の上,決定すること。
調達計画書の策定
本業務の受注者は,機構本部と協議の上,必要に応じて調達計画書を策定すること。
なお,調達計画書には,次期統一ネットワークシステム整備に係る調達単位,調達方法及
び調達スケジュール等が記載されている。
移行計画書の策定
本業務の受注者は,機構本部と協議の上,必要に応じて移行計画書を策定すること。
なお,移行計画書には,現行ネットワークシステムから次期統一ネットワークシステムへ
の移行を円滑に行うための移行方針,移行に必要な範囲・方式・スケジュール等が記載され
ている。
10
次期統一ネットワークシステム整備計画書の策定
本業務の受注者は,機構本部と協議の上,必要に応じて次期統一ネットワークシステム整
備計画を策定すること。
なお,次期統一ネットワークシステム整備計画書には,次期統一ネットワークシステム整
備に関する実施方針,実施内容,実施スケジュール及び体制等が記載されている。
資料提供招請対応
調達計画に基づき,機構本部と調整した上,「表4-1調達計画」に示す各調達につ
いて導入説明書(案)等の資料提供招請資料を作成するとともに,資料提供招請に
係る業務を支援すること。
本調達の受注者は,資料提供招請における事業者からの提示資料を取り纏め,分析を
行い,機構本部に報告すること。
調達仕様書(案)の作成
本調達の受注者は,各高専及び本部事務局における高専統一ネットワークシステム整
備に係る調達要件を策定し,
「表4-1調達計画」に示す各調達について調達仕様書(案)
を作成すること。
意見招請対応
調達計画に基づき,機構本部と調整した上,「表4-1調達計画」に示す各調達につ
いて意見招請資料を作成するとともに,意見招請に係る業務を支援すること。
意見招請公示後に事業者から提出される質問を取り纏め,各質問に対する回答案を作
成すること。
調達仕様書(案)(評価基準案等を含む)について追加・修正の必要性を変更し,機構
本部と協議の上,調達仕様書(案)を修正すること。
入札公示準備
調達仕様書に係る提案書の作成要領(案),評価基準(評価項目含む)(案)等を作成する
こと。
入札手続対応等
調達計画に基づき,機構本部と調整した上,「表4-1調達計画」に示す各調達につ
いて入札手続に係る業務を支援すること。
入札公示後に事業者から提出される質問を取り纏め,各質問に対する回答案を作成す
ること。
11
提案審査時に応札事業者から提出される提案書を取り纏め,応札者からの提案内容が
調達仕様書に記載される要件を満たしているかどうかを評価すること。
応札事業者への質問があれば質問事項を作成し,応札事業者からの回答を取り纏め,
回答に対する評価を行うこと。
その他必要に応じて入札手続きに必要な資料を作成すること。
機構本部が必要と認める場合,応札事業者のプレゼンテーション等に同席し,適切な
助言を行う等,提案書の審査を支援すること。
技術支援
その他,請負期間中に機構本部が必要と認める場合,適切な技術支援を行うこと。
業務・システム最適化計画基本方針の策定
本業務の受注者は、機構で使用する事務業務系システムおよびこれを利用して行う事務業
務について現状の調査・分析を行った上,業務・システム最適化計画基本方針を策定するこ
と。なお,業務・システム最適化計画基本方針には,現行システムの問題・課題点を解決す
る方策としての次期事務業務系システムの開発基本方針,現行システムからの移行方針・方
式・スケジュール等が記載されている。
会議体の実施
① 定例会を月に1回以上開催し,本業務の進捗状況等について機構に報告を行うこと。
また,必要に応じて,定例会以外に臨時会(事由発生時や相談時等)を開催するこ
と。なお,定例会及び臨時会の開催日時は機構と協議の上決定し,開催場所は原則
として機構本部八王子オフィスとする。
② 機構で開催する委員会(月1回程度)及びWG(月2回程度)に参加し,次期統一
ネットワークシステムに係る各種説明や質問への回答等を行い,さらに会議の運
営・進行等に係る助言・指導も行うこと。なお,委員会及びWGの開催日時は機構
と協議の上決定し,開催場所は原則として学機構本部八王子オフィスとする。
③ 次期統一ネットワークシステムの導入に向けて,本業務の請負期間中に各地区に説
明会を実施することから,この説明会に参加し,次期統一ネットワークシステムに
係る各種説明や質問への回答等を行い,また,この説明会の運営・進行等に係る助
言・指導も行うこと。なお,この説明会の開催時期については,
「業務実施計画書」
に基づき,機構と協議の上決定する。
④ 次期統一ネットワークシステムの導入に向けて説明会を複数回開催することから,
この説明会に参加し,統一ネットワークシステムに係る各種説明や質問への回答等
を行い,また,この説明会の運営・進行等に係る助言・指導も行うこと。なお,こ
の説明会の開催時期については,「業務実施計画書」に基づき,機構と協議の上決
12
定する。
⑤ 上記①~④の会議や説明会の開催会場について,手配及び会場借用経費の負担は,
機構側とする。
⑥ 上記①~②の会議及び上記④の説明会に参加するための旅費については,本調達に
含めること。
⑦ 上記①~④の会議及び説明会で必要となる次期統一ネットワークシステムに係る
配布資料については,請負者で作成し,機構が指定する日時までに事前に送付し,
機構の承認を得ること。なお,各資料の印刷物については,①は請負者側で必要部
数を用意し,②~④は機構側で用意する。
⑧ 上記①~④の会議及び説明会における議事録を作成し,また,上記③~④の説明会
における質問や意見等について,「QA管理表」を作成し随時更新すること。
10 成果物の権利帰属
① 請負者は,著作権法(昭和 45 年法律第 48 号)第 21 条(複製権),第 26 条の3(貸
与権)
,第 27 条(翻訳権,翻案権等)及び第 28 条(二次的著作物の利用に関する
原著作者の権利)に規定する権利を,機構に無償で譲渡すること。
② 機構は,著作権法第 20 条(同一性保持権)第2項第3号又は第4号に該当しない
場合においても,その使用のために当該成果物を改変し,また,任意の著作者名で
任意に公表することができるものとすること。
③ 請負者は,機構の書面による事前の同意を得なければ,著作権法第 18 条(公表権)
及び第 19 条(氏名表示権)を行使できないものとすること。
④ 第三者が権利を有する著作物(以下「既存著作物」という)を使用して成果物を作
成する場合は,機構が特に使用を指示した場合を除いて,請負者が必要な費用の負
担及び使用許諾契約に係る一切の手続きを行うこと。この場合,請負者はその手続
きの内容について事前に機構の承認を得ることとし,機構は既存著作物について
その許諾要件の範囲内で使用するものとすること。なお,業務の実施に関し,第三
者との間に著作権に係る権利侵害の紛争が生じた場合は,その原因が専ら機構の
責めに帰す場合を除き,請負者の責任及び負担において一切を処理すること。この
場合,機構は係る紛争等の事実を知ったときは,請負者に通知し,必要な範囲で訴
訟上の防衛を請負者に委ねる等の協力措置を講じるものとすること。
⑤ 使用する画像,デザイン,表現等に関して他者の著作権を侵害する行為に十分配慮
し,これを行わないこと。
11 請負者に求める要求要件
プロジェクト管理者
13
本業務を確実に遂行できる情報システムに係る十分な専門知識を持ち,プロジェクトマ
ネジメント知識体系(PMBOK 等)に基づく実績を有する者がプロジェクト管理者として従事
すること。
個人情報保護に対する体制
一般財団法人日本情報経済社会推進協会又は海外の認定機関により認定された審査登録
機関による ISMS(ISO/IEC27001 )の認証を受けていること。もしくは,一般財団法人日本
情報経済社会推進協会からプライバシーマーク制度によるプライバシーマーク使用許諾認
定を受けているか,又は,同等の個人情報保護に関する対策を施していることを示せること。
組織の業務実施体制(業務従事予定者の経験・能力)
本業務に従事する担当者は,
「ITスキル標準(Ver.3.0)
」
(経済産業省)の職種「IT スペ
シャリスト」において,下記に示す専門分野及び達成度指標(レベル)以上の実績を有する
こと。また,本業務を履行するために必要な人員を確保すること。なお,複数名で下記要件
を満たすことも認めることとする。
① 専門分野「ネットワーク」で達成度指標「レベル4以上」
② 専門分野「プラットフォーム」で達成度指標「レベル4以上」
③ 専門分野「システム管理」で達成度指標「レベル4以上」
④ 専門分野「セキュリティ」で達成度指標「レベル4以上」
⑤ 職種「コンサルタント」において専門分野「ビジネスファンクション」で達成度指
標「レベル4以上」もしくは職種「ITアーキテクト」において専門分野「アプリ
ケーションアーキテクチャ」で達成度指標「レベル4以上」
組織の実績
下記の実績をすべて有していること。
① 過去 5 年以内に,ネットワークシステムの統一に係る「コンサルティング業務」を
請け負った実績を有すること。
② 過去 5 年以内に,情報システム再構築に係る「調達計画書の作成業務」を請け負っ
た実績を有すること。
③ 過去 5 年以内に,情報システム再構築に係る「意見招請対応業務」を請け負った実
績を有すること。
④ 過去 5 年以内に,情報システム再構築に係る「調達仕様書書(案)の作成業務」を
請け負った実績を有すること。
⑤ 過去 5 年以内に,情報システム再構築に係る「入札公示対応業務」を請け負った実
績を有すること。
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12 機密保持
① 受注により知り得た全ての情報について守秘義務を負うものとし,これを第三者
に漏らし,または他の目的に使用しないこと。
② 受注により知り得た情報については,契約期間はもとより,契約終了後においても
第三者に漏らしてはならない。
③ 正当な理由があってやむを得ず第三者に開示する場合, 書面によって事前に承諾
を得ること。また,情報の厳重な管理を実施すること。
④ 機構が提供した資料は, 原則として全て複製禁止とすること。但し,業務上やむ
を得ず複製する場合であって,事前に書面にて当機構の許可を得た場合はこの限
りではない。なお,この場合にあっても使用終了後はその複製を機構に返納または
焼却・消去する等適切な措置をとり,機密を保持すること
13 損害賠償
請負者が本契約に違反して,機構が損害を被った場合には,機構は請負者に対して損害賠
償を請求し,かつ,機構が適当と考える必要な措置をとることを請求できる権利を有するも
のとする。
14 その他
① 本調達仕様書に記載する内容は,すべて本調達に含まれる必須の要求要件であり,
最低限の要求要件を示している。技術審査においてこれを満たしていないと判断
がなされた場合は,不合格として落札決定の対象から除外される。
② これらの要求要件を満たしているか否かの判断及びその他の提案内容の評価等は,
提案書(提出書類)をもとに,技術審査委員会において別添の総合評価基準で行う。
③ 本業務の遂行にあたっては,下記の基準・ガイドラインに準拠すること。
1. 独立行政法人等の業務・システム最適化実現方策(平成17年6月29日付
けCIO連絡会議)
2. 業務・システム最適化指針(ガイドライン)
(平成18年3月31日各府省
情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定)
3. 情報システムに係る政府調達の基本指針(平成19年3月1日各府省情報
化統括責任者(CIO)連絡会議)
4. 政府情報システムの整備及び管理に関する標準ガイドライン(平成26年
12月3日各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議)
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5. 機構及び高専の情報セキュリティポリシー群
④ 本業務の請負者は,受注業務の全部又は主要部分を第三者に再委託することはで
きない。請負業務の一部を再委託する場合は,事前に再委託する業務,再委託先等
を機構に報告し,承認を受けること。
⑤ 本業務の請負者(請負業務の一部を再委託する場合は,その再委託先も含む)は,
本業務の成果に基づくシステムの構築業務及び運用・保守業務を入札できないも
のとする。
⑥ 本業務の検収後1年以内の期間において,業務の成果物に不備があり,機構が修正
の必要があると判断した場合は,請負者は速やかに不備の内容に関して調査し,回
答すること。
⑦ 上記⑥における調査の結果,成果物に関して瑕疵等が認められる場合には,請負者
の責任及び負担において速やかに修正を行うこと。なお,修正を実施する場合にお
いては,修正方法等について,事前に機構の承認を得てから着手するとともに,修
正結果等についても機構の承認を得ること。
⑧ 本業務の履行について疑義が生じたとき,又は本業務に伴い機構と交わす契約書
に定めのない事項については,機構及び請負者の双方で協議の上,決定すること。
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