「 災 害 時 における指 における 指 揮 命 令 系 統 の 検 討 課 題 」 瀬戸内市消防団 分団長 城山直基 さて、私 は消 防 団 災 害 時 における指 揮 ・命 令 系 統 の重 要 性 と相 互 の通 信 手 段 につきまして述 べさせていただきます。 私 共 の地 域 は平 成 の大 合 併 により岡 山 県 の南 東 部 に位 置 し、人 口 三 万 九 千 人 の小 さな市 でございますが、先 の東 北 地 震 による津 波 によって大 災 害 が起 き、特 に地 震 による津 波 に対 しての見 直 しがされておりますが、私 共 の地 域 も瀬 戸 内 海 に面 した町 があります。 我 が市 の海 岸 線 地 域 への到 達 時 間 が約 2 時 間 と予 想 されており、市 内 内 陸 部 でも海 抜 2ⅿ から 5ⅿ といった河 川 地 域 があり、津 波 が懸 念 されて おります。 瀬 戸 内 市 防 災 計 画 による組 織 図 は図 のとおりとなっています。 災害対策本部組織図 1 次 に消 防 団 の組 織 は1本 部 、8分 団 、団 員 数 539人 で内 女 性 団 員 が11人 と なっております。車 両 数 、指 令 車 1台 、多 機 能 車 2台 、ポンプ車 6台 、可 搬 積 載 車 24台 の計 33台 で運 用 しています。 瀬 戸 内 市 消 防 団 員 への出 動 要 請 は、メール・防 災 行 政 無 線 戸 別 受 信 機 を 利 用 して出 動 の連 絡 が入 ることとなっています。 大 地 震 等 の大 災 害 が発 生 したとき、先 ず何 が重 要 でしょうか? 大 地 震 などの災 害 時 には、送 電 線 や電 話 線 は寸 断 され停 電 や電 話 が不 2 通 になる事 態 は残 念 ながら避 けられません。また、携 帯 電 話 は途 中 に複 雑 な交 換 機 や中 継 機 が多 数 介 在 しているため、同 様 に不 通 になる可 能 性 が 高 いと想 定 されます。 仮 に不 通 にならなくても通 話 が集 中 してパンク状 態 でつながらなくなる ことは間 違 いありません。 そんな場 合 には、交 換 機 や 中 継 機 のないシンプルな無 線 通 信 が最 も信 頼 性 が高 く有 効 です。 しかし、大 災 害 時 には警 察 無 線 ・消 防 無 線 ・防 災 無 線 等 だけでは、きめ細 かな広 域 に配 置 できず、とても必 要 通 信 量 をこなせるものではありませ ん。 団 本 部 との連 絡 、情 報 の共 有 が必 要 です。 現 在 、防 災 行 政 無 線 機 は各 車 両 に配 備 され、副 分 団 長 以 上 の方 には、防 災 無 線 の携 帯 型 端 末 を持 っていただいています。 しか しながら、防 災 無 線 機 はデ ジタ ル化 さ れてお り、指 揮 ・命 令 、状 況 の 報 告 が全 分 団 に対 し、届 かない状 況 があります。 以 前 の防 災 無 線 はアナログ無 線 機 であったので、そのような指 揮 ・命 令 等 が届 かないことはなかったと記 憶 しています。 このことを踏 まえ、我 が消 防 団 はアマチュア防 災 無 線 クラブを設 立 し、災 害 時 に は、災 害 応 援 協 定 を締 結 している 一 般 財 団 法 人 日 本 ア マチ ュア 無 線 連 盟 岡 山 県 支 部 と連 携 することができます。非 常 時 におけるアマチュア 無 線 の有 効 性 ”災 害 時 には全 ての行 動 が情 報 から始 まる!” アマチ ュア 無 線 通 信 は、複 雑 な交 換 機 や 中 継 装 置 が介 在 せずシンプル であるため、災 害 時 でも壊 れる要 素 がなく信 頼 性 が極 めて高 い通 信 手 段 です。 アマチュア無 線 局 とは営 利 を目 的 とせず専 ら通 信 技 術 への興 味 と技 術 の向 上 等 を目 的 に 開 設 される無 線 局 で、通 信 能 力 は業 務 無 線 局 をしのぐ ものがあります。 過 去 の大 災 害 では常 にアマチュア無 線 通 信 が活 躍 していますが、記 憶 に 新 しい阪 神 淡 路 大 震 災 及 び東 日 本 大 震 災 では、防 災 行 政 無 線 、有 線 電 話 、 携 帯 電 話 は壊 滅 的 被 害 を受 けました。 そこで被 災 地 域 のアマチュア無 線 家 と、全 国 のアマチュア無 線 家 がボラ ンティア応 援 に駆 けつけて、公 共 の通 信 が復 旧 するまでの通 信 を行 い貢 献 3 しました。 組 織 は、統 率 がとれて初 めて活 動 ができ、消 防 団 の使 命 である、市 民 の 生 命 ・身 体 ・財 産 が守 れるものと、私 は確 信 しておりますが、昨 今 では、景 気 の低 迷 の中 で、行 政 の歳 入 不 足 に伴 い、機 械 器 具 の更 新 もままならないの が、現 状 だと思 いますが、その中 にあっても災 害 は待 ってはくれません。 平 成 24 年 度 に福 池 団 長 の指 導 のもと、各 分 団 の統 廃 合 によって、合 併 前 の地 区 を動 く のではなく 、出 来 る だけ災 害 発 生 場 所 に 近 い分 団 を出 動 させるとともに、統 廃 合 によって出 動 態 勢 をも見 直 しされました。 また、緊 急 災 害 時 の参 集 ・待 機 場 所 、地 区 再 編 成 に 伴 い、火 災 ・水 害 ・地 震 ・津 波 に即 対 応 できるような体 制 に構 成 しております。 しかしながら、先 程 も述 べたとおり、今 現 在 の本 市 で整 備 されているデジ タル化 された防 災 無 線 では、山 間 部 では受 信 不 能 の場 所 が多 くあり、現 場 での活 動 に支 障 をきたしております。 指 揮 ・命 令 系 統 の重 要 性 と相 互 の通 信 手 段 の確 保 を行 い、被 害 状 況 等 の情 報 の共 有 、指 揮 ・命 令 系 統 の確 立 により、情 報 伝 達 の重 要 性 を再 認 識 し、相 互 の通 信 手 段 の確 保 を瀬 戸 内 市 消 防 団 で、自 主 的 に中 国 総 合 通 信 局 担 当 者 と協 議 し準 備 を進 め、今 月 中 には、団 本 部 をはじめ各 分 団 にアマ チュア防 災 無 線 クラブとしてのクラブコールが認 可 されることとなっており ます。 災 害 発 生 時 には、有 効 に 利 用 して情 報 の共 有 により、的 確 な指 揮 ・命 令 を行 い、「安 全 ・安 心 」な瀬 戸 内 市 を目 指 して、私 たち瀬 戸 内 市 消 防 団 の団 員 は、福 池 団 長 の下 、色 々な状 況 を想 定 し、準 備 ・活 動 を行 っております。 最 後 に 行 政 としても、消 防 団 を中 核 とし た地 域 防 災 力 の 充 実 強 化 に 関 する 法 律 が施 行 さ れ 、その 主 旨 を理 解 し 消 防 団 活 動 に さ らな る 財 政 的 な 支 援 がなされるべきではないでしょうか。 以 上 で私 の意 見 発 表 を終 わります。 ご清 聴 、ありがとうございました。 4
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