〒252-0321 相模原市 南区 相模台 7-7-1 TEL 042-742-3674 FAX 042-741-7991 学校長 http://www.sagamihara-sakuradai-e.ed.jp/ 渡 部 強 平成27年10月16日 ◆耳で読む 山かげは 日暮れ早きに 学校の まだ終わらぬか 本読む声す 上州(群馬県)の永井宿にて詠んだ若山牧水の歌として知られています。 学校で、子どもたちが朗読する声が、最近あまり聞かれなくなったと言われます。情 報化時代、さまざまなメディアが子どもたちを囲んでいます。それはそれで結構なので すが、「読書百遍義(意)自らあらわる」で、何度も繰り返し読むことの大切さは忘れ てほしくないと思います。黙読、音読、朗読などいろいろありますが、朗読について、 こんなことを思い出します。 いつ頃だったか「夕読み運動」というのがあって、夕方、学校から帰ってきた子ども たちの本を読む声が、あちこちの家から聞こえてきた時代がありました。また、高校の ころの思い出です。漢文の先生が、大きな声で朗々と読み上げたことも印象的でした。 その先生が語ります。 「本は目で読むだけでなく、耳で読むものだ」 と。 「耳で読む」とは、目で文字を追うだけでなく、声を出し、その自分の声、そして友 だちの読んでいる声を耳にして理解せよということです。上手いことを恩師は教えてく らました。 今、まさに読書の秋。 ◆日本人は世界一の魚好き 「日本の子どもが欧米に比して知能指数(IQ)が高いのは、日本人が魚中心の食生活 を営んできたことに起因するかもしれない」 これは、イギリスの脳栄養科学研究所所長のマイケル・クロフォード教授の言葉ですが、 まさにこの通りで、今から何千年も前の縄文時代以来、現在まで日本人は、世界一の漁 色民族として生きてきました。 四方を海に囲まれた島国という立地条件のよさもありますが、その上、ありがたいこ とに寒流と暖流が、日本近海で入り交じり、世界有数の漁場となっています。このため、 北の魚、南の魚が豊富に水揚げされ、この魚を中心とする海産物が、和食文化の中心に なってきました。 日本人にとって、食事といえば主食のご飯を除けば、魚を食べることを意味すると言 っても言いすぎではありません。今でも、ホテルや旅館などで和食コースを選びますと、 魚は必ずついています。干物、焼き魚、塩辛、刺身、かまぼこ、そして味噌汁にも、出 汁にはたいがいカツオ節が用いられます。 ところで、魚を食べる民族は、他にもたくさんありますが、生食、つまり刺身を好む 民族は多くありません。 焼いたり煮たりすると、含まれている成分は、流れ出て少なくなりますが、刺身は、 味も成分もまるごとにつくって食べる資源効率・栄養効率の高い食べ方と言えるでしょ う。つまり、刺身の食べ方は、日本人の知恵とも言えるのです。 魚を食べると、なぜ頭がよくなるかというと、クロフォード教授は、魚の脂肪に多い ドコサヘキサエン酸が脳細胞に活力を与え、その機能を向上させるためと言っています。 魚は、実は日本人の“健康食”だったわけです。 さて、今夜のおかずは、庶民の味方「サンマ」にでもしますか。 ◆子どもの食生活は大丈夫? 食欲の秋になりました。 あるパンフレットに、子どもの食事とコレステロールに関する厚生省の研究班が子ど もの食生活について調査し、分析した内容が書かれてありました。 ●朝食の取り方が少ない。 ●間食が多い。 ●糖分、脂質が多い。 ●インスタント食品、スナック食品が多い。 ●食物繊維不足 ●カルシウム摂取不足 ●ビタミンB2摂取不足 ●獣肉、鶏肉が多く、魚が少ない ●食塩のとりすぎが多い ●偏食が多い では、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか。 ▲いろいろな料理を取り入れ、偏食しないように。 ▲食塩、砂糖を摂りすぎないように。 ▲食物繊維を十分に摂る。 ▲カルシウムを十分に摂る。 おいしいものがいっぱいの秋。おなかもすきますと、ついつい食べ過ぎ……。これか らからだが作られていく子どもたち。ちょっとだけ先のことも考えて、今の子どもの食 生活を見直してみるのもいいですね。
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