社長インタビュー 当社としては、そうした現金に対するお客さまや社会の ビスにもATMは利用されています。つまり、当社ではATM ニーズに応えていく大きな役 割があると考えています。 が現 金を引出す道 具だという観 念から離れ、お客さまに 引き続きサービスの向 上や、運 営コストを下げる努 力を リテール金融サービスを提供する手段だと位置付けている していくことにより、シェアを拡 大していきたいと考え のです。こう考えれば、ATM 事業の展開にあたってやるべ ています。 きことはまだまだあり、これからも成長を続けていけると 一方で、すでに海外送金や電子マネーチャージなどで 考えています。 便利に使っていただいているように、現金取引以外のサー Q3 今後の取り組み方針を教えてください。 A3 これからも持続的な成長と発展を目指し、 収益構造に厚みを持たせていきます。 Q1 A1 2014 年度を振り返り、社長ご自身の評価をお聞かせください。 2014 年度は、ATM 台数が 21,000 台を超え、総利用件数も順調に伸長しました。 また、海外送金や個人ローンなどの口座関連サービスも拡大することができました。 見込まれます。現在は、当社の収入のうち、約93%がATM 進んだ背景には、加速するインバウンド需要があります。 事業を通じた銀行などからの手数料収入となっていますが、 当 社では、2007 年から海 外 発 行カードサービスを開 始 こうした口座関連サービスによる収入も年々拡大してい しており、当初はなかなか認知が進まない状況でしたが、 ます。今後はこの比率をさらに高めていきたいと考えて 近年の外国人旅行客の増加に伴ない利用者が急速に増加 います。 しています。現在4 言語に対応し、24 時間安心して、海外 そのほか、2014 年度は、他の金融機関から事務を受託 発行カードで日本円を引出せる当社のATMは外国人旅行 する会社を6 月に設立したほか、2012 年に買収した米国 客にとても喜ばれています。さらに、2015年12月より対応 子会社のFCTIや、2014 年にインドネシアに設立した合弁 言語を12言語に拡充する予定です。 会社ATMiにおいて、基盤構築を目指した取り組みを進め、 また、海外送金や個人ローンといった口座関連サービスの 国内外であらゆるサービスを進展させることができました。 基幹事業である ATM 事業の将来性について、どう考えていますか。 A2 今後も台数のシェアを拡大していける余地は十分ありますし、 現金取引以外のサービスも提供していきますので、 ATM事業はまだまだ成長すると考えています。 電子マネーやデビットサービスなど現金以外の決済手段 安 全 で、使う場 面 も非 常に多いことがあります。また、 の利用が広がりつつあります。この傾向はある程度進むと 消費者にとって便利な生活手段となっているコンビニに 思いますが、日本では欧米諸国に比べて、現金への需要が ATMが設置され、24 時間いつでも入手できる環境が整備 強いことも事実です。その背景には、現金を持ち歩いても されていることもあるでしょう。 金融サービス事業では、セブン銀行口座の利便性の向上 当社は、 創業以来、 セブン-イレブンをはじめとするグルー を図るとともに、近年の「決済 」分野でのさまざまな変化 プ会社にATMを設置し、お客さまのニーズに合わせたサー に対応した独自商品の開発にも取り組んでいきます。 ビスを提供することで成長してきました。これからも持続 海外事業では、国内の ATM 事業の経験を活かしつつ、 的な成長と発展を目指し、 「リテール 「 」決済 「 」グローバル 」 現地の事情に合った新しいATM 事業を展開していきます。 の各分野で事業の拡大に努め、皆さまのご期待に応えて 米国子会社のFCTIは、2017 年7 月以降、米国内のセブン- まいります。 イレブン店舗に順次ATMを設置していく予定です。将来は、 ● 持続的な成長と発展を目指し、収益構造に厚みを持たせていきます 提携金融機関による ATM インフラ活用 インフラビジネス Q2 を重ねながら、受託先の拡大を目指してまいります。 ATM 事業のさらなる強化 新たな ATM取引 メニューの開発 数も743 百万件と伸長しました。グループ外への設置が けるように、サービスを強化していきます。 預金・借入の 入出金 あることからも、今 後ますます利 用が増えていくことが 新事業については、事務受託会社バンク・ビジネスファク トリー( BBF )を2014 年度に設立しましたが、信用と実績 独自商品の開発 的に推進したことから、ATM 台数は21,056 台、総利用件 ATM事業では、引き続きグループ内外への設置を積極的 に進める一 方、お客さまに安 心して便 利にご利用いただ 売上金入金 の伸長は著しく、日本で働く外国人の方々が増加する傾向に 子会社ATMiも、2015 年夏より、ATMサービスの提供を 開始する予定です。 ローン 空港や駅などをはじめとしたグループ外への設置を積極 新規事業への取り組み 」などにより収益構造に厚みを持た せることが重要な課題です。 海外送金 分野も拡大することができました。特に海外送金サービス 国内のATM 事業とノウハウを共有しながら、シナジー効果 を生み出せるように進めてまいります。インドネシアの 商品・サービス 2014年度は、セブン-イレブンの新規出店が進んだことや、 当社の持続的な成長を実現するためには、 「 ATM 事業の さらなる強化 「 」 金融サービス事業の深耕 「 」 海外事業及び 海外へ 銀行からの事務受託(BBF) 2015 年7 月 5 セブン銀行 ディスクロージャー誌 2015 セブン銀行 ディスクロージャー誌 2015 6
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