在来作物の『田川焼畑赤かぶ』。 山を焼き、急斜面での作業が

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vol.
皆様にちょっといい話、お届けします。
歳を超えても、情熱は色褪せない。
﹁田川焼畑赤かぶ﹂と呼ばれ、毎
れています。﹁田川百年かぶ﹂
山焼き農法による赤かぶが生産さ
鶴岡市田川地区では、古くから
まう﹂と、まだまだ現役。
るぞ!と自然に山に足を運んでし
のことを思うと、よし、今年もや
楽しみに待っていてくれる孫たち
す。でも、毎年赤かぶが届くのを
平均年齢
年8月下旬に、杉を伐採した山を
∼100年もか
一度山焼きしたら、同じ場所で
月中旬から、 作業できるのは
焼き、その焼け跡の急斜面が圃場
となります。収穫は
かると言われ、毎年圃場の条件も
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けてこられたのは、生産者達が抱
歳以上の地区の生産者です。 く﹁長く引き継がれてきた地域の
JA鶴岡田川焼畑赤かぶ専門班
伝統的な農法、種、そして在来作
後継者不足などが重なって生産者
れていますが、近年では高齢化や
畑赤かぶ専門班には籍を残し、さ
齢でリタイヤする生産者も田川焼
が強い原動力となっています。加
まってきます。﹁みんな、赤かぶ
前になると、自然とメンバーが集
出ますが、それでも翌年の山焼き
﹁今年で辞めよう﹂という話題が
ここ近年、収穫後の反省会では
動メンバーです。
長谷川さんは、今年もまた奥さん
いると自負している﹂と胸を張る
を込めた日本一の赤かぶを作って
﹁大変な作業だけど、我々は情熱
ています。
まざまな面で現役メンバーを支え
いという思いから﹂だと教えてく
︶。小学生の
れたのは、赤かぶ専門班の班長、
長谷川喜三さん︵
歳になる私も、それまで
出来ていた動作が出来なくなって
﹁今年
たという大ベテランです。
頃からずっと山焼きに関わってき
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きたりと、年齢的な衰えを感じま
急斜面での赤かぶの収穫作業。
と共に、急斜面に立ち向かう予定。
が減少。現在は
人ほどが主な活
は、田川地区に住む
物を守っていきたい﹂という思い
年齢
主役として活躍しているのは平均
の作業も危険が伴う重労働ですが、 変わります。この過酷な作業を続
雪が積もるまで続けられます。ど
10
40
を待っている人の気持ちに応えた
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JA鶴岡幸せメッセンジャー
「ぱさらんちゃん」
そうした伝統作物を守るため、非効率だけど芸術的な農法が今も続けられています。
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人で構成さ
70
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祝 !! 鶴岡市が日本で初めて
『ユネスコ食文化創造都市』に
認定されました!
JA鶴岡のマスコット「けさらんちゃん」のお友達「ぱさらんちゃん」が、
JA鶴岡 コミュニティ広報「ぱさらん」 2015年2月発行
生産者の長谷川喜三さん(右)
と妻の久子さん(左)。田川地
区の赤かぶ圃場にて。
在来作物の『田川焼畑赤かぶ』。
山を焼き、急斜面での作業が続く。
「生きた文化財」とも評される在来作物が豊富なのも鶴岡の大きな特徴。
昨年 12 月、鶴岡市が日本で初めて『ユネスコ食文化創造都市』に認定されました。
食文化が世界的に認められたこと
年にわたって継承・発展してきた
加盟が認定されました。地域で長
ネスコ創造都市ネットワークへの
初となる食文化分野でのユ
されます。また山を焼くことで病
養素がたっぷりとかぶの中に吸収
てもたらされる大量の灰により栄
た天然の腐葉土と、山焼きによっ
特徴です。長年に渡って蓄積され
る点が、田川焼畑赤かぶの一番の
毎年異なる杉伐採地を山焼きす
備作業を生産者総出で行ないます。
したりなど、よく燃えるための準
をしたり、伐採跡の草をきれいに
ります。山焼きを前に、地ならし
月下旬頃から、圃場の整備が始ま
地の中から最適地が設定され、7
毎年、田川地区にある杉の伐採
広がっていきました。
年 月1日、鶴岡市は日本
になります。
害虫の発生も防ぎ、最高の生育条
これが一年で最も大変な作業だと
昨
鶴岡の食文化を語る上で欠かす
件が整います。一度焼いた場所で
言われています。
ことが出来ないのは、豊富な在来
∼100
再び焼畑ができるのは
日頃
作物の存在です。鶴岡市には﹁だ
そして、お盆過ぎの8月
にはいよいよ山焼きが行なわれま
年後。こうして出来る赤かぶは、
田川地区で盛んな林業と共存共栄
す。真夏にあたるため、できるだ
だちゃ豆﹂をはじめとして 種類
と言われる在来作物が存在し、今
け気温の低い夜明け前に実施され、
することができます。
してきた在来作物とも言えます。
リして若干の辛みがあります。そ
種蒔きから約
見た目は一般の赤かぶに比べて
その焼け跡の急斜面で栽培される
の歴史は古く、元々は田川地区に
り、山に雪が降り積もるまで連日
号で特集している﹁田川焼畑赤か
赤かぶは、まさに生きた文化財。
暮らす人々の越冬用野菜として広
日で収穫が始ま
あらためて、田川焼畑赤かぶの取
収穫作業が続けられます。
ぶ﹂も古くから地域に伝わる在来
地上が見えないほどの急斜面。
がりましたが、徐々に市内全域に
次に同じ場所で山焼きされるのは 70 年以上先。
非常に幻想的な美しい光景を目に
20
70
り組みについてご紹介します。
収穫は山に雪が降り積もるまで続けられる。
■中山間地で盛んな林業と農業という地元産業同士の融合が生んだ焼畑農法。
灼熱の山焼き、急斜面での農作業にも負けない生産者の情熱も重なり、
地元の越冬野菜は、いつしか﹁生きた文化財﹂と呼ばれるまでになりました。
地区の女性たちも大きな戦力です。(2014.8 月、山焼き現場にて)
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作物の一つ。毎年違った山を焼き、 扁平で赤みが強く、食感はパリパ
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林業との融合と生産者の情熱が、
﹁生きた文化財﹂を繋いでいく。
JA鶴岡コミュニティー誌 Pasaran
JA鶴岡コミュニティー誌 Pasaran
月下旬から3月ま
ます。この取り組みは﹁全国観光
土産連盟推奨品﹂にも認定され、
パッケージには認定ステッカーが
貼られて販売されています。
年には﹁やまがた農産加
で稼働するこの作業場では、田
村美栄子県知事が現地に視察に訪
工大賞﹂での準大賞を受賞し、吉
平成
川赤かぶ漬グループのメンバー
れるなど、その取り組みは市内の
わります。
無添加・無着色・焼畑100%。
収 部穫はさ、れ田た川焼地畑区赤内かにぶあのる一
伝統の﹃焼畑赤かぶ漬﹄にも、
﹃田川赤かぶ漬加工場﹄に運ば
地元のお母さんのこだわりがあった。 れ 、 伝 統 の 赤 か ぶ 漬 に 生 ま れ 変
7人が作業を行っており、その
みならず県域でも注目を集めてい
ノールを多く含むことで認知症
切使用しておらず、ポリフェ
グループでは、化学調味料を一
で、酒の肴にも最適。さらに同
リッとしたほどよい辛さが特徴
ます。パリッとした食感とピ
ない鮮やかな赤紫色を醸し出し
で浸透し、着色料を一切使用し
ることで、表面の紫色が内部ま
すが、酢が入った調味液に漬け
赤かぶの中身は元々は白色で
だまだ元気な現役です。
化が進んでいますが、みんなま
ご応募下さい!
へのメッセージを添えてどしどし
レゼントにしました。ぜひ生産者
その赤かぶ漬を今号では読者プ
なってきているそう。
きつけた方からの注文も年々多く
ターの他、口コミでおいしいと聞
ファンが拡大し、長年のリピー
ます。現在は北海道から九州まで
通信販売などで消費者に届けられ
同組合、ダイレクトメールによる
岡産直館の各店舗や県内の生活協
この焼畑赤かぶ漬けは、JA鶴
ます。
を大切にしています﹂と地元の
私たちが漬物にするという過程
かぶだけを使い、地元に暮らす
でも希少な地元の誇り。その赤
られる焼畑赤かぶ農法は、日本
す。毎年異なる土地を焼いて作
けを100%使用している点で
のが、地元の田川焼畑赤かぶだ
﹁私たちが特にこだわっている
同グループの武田彦恵さんは
予防にも効果があるという。
うち3人が
代とここでも高齢
10
80
田川焼畑赤かぶにこだわってい
ここまでお読みいただいた皆様の中か
ら抽選で10名様に、『田川焼畑赤かぶ
漬』4パックセットをどどんとプレゼン
ト致します。
ハガキに住所、氏名、電話番号を明記
の上、次のあて先へお送りください。
誌面の感想や栽培農家への応援メッ
セージなども添えていただければ幸いで
す。締切は3月1日。(消印有効)
もともと中身は白色だが、製造過程で自然着色される。
全員が田川地区に暮らす地元のお母さん達。
伝統の味を4パックセットで10名様に!!
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読者プレゼント!
■地元のお母さん達が、田川焼畑赤かぶだけを使用して、伝統の無添加、
無着色にこだわり、そこに熟練の技術が重なり出来上がる﹃焼畑赤かぶ漬﹄。
この現場でも共通しているのは、伝統を守りたいという地元の思い。
武田彦恵さん(左下)を中心に活動している
『田川赤かぶ漬グループ』の皆さん。
●あて先
〒997-8558 鶴岡市日吉町3-7
JA鶴岡「ぱさらんプレゼント係」宛
朗報!
「鶴岡産米消費拡大運動」
第2弾 開催します!
3つのイベントを用意しました
事前予約販売
玄米
特別栽培米
通常 8,200 円
のところ
はえぬき 30kg
7,200 円
(税込)
予約期間中に申し込み(予約分一括支払い)、引取期間中に「5kg 単位」で受け取れます。もちろん、
お受け取り時、お好みの精米も可能です(無料)。
予約期間
2 1
2 28
2015 年 月 日∼ 月 日
特別栽培米
精米
販売期間
2 1
2 10
2015 年 月 日∼ 月 日
3 1
3 1
3 31
2015 年 月 日∼ 月 日
※予約と引取の期間が異なります。
ご注意ください。
6 30
2015 年 月 日∼ 月 日
通常 1,800 円
のところ
はえぬき 5kg
人気作家による描き下ろし
限定パッケージです。
お米の送料
送料
発送期間
引取期間
全国一律
1,500 円
300 円
通常 520 円
のところ
朗報!
現金でのお買い上げ 100 円ごとに1ポイント進呈。
500 ポイント毎に「お買い物券 500 円分」を 発行。
毎週月曜日は「ポイント2倍デー」。
カードは即日発行、即日使用可能。
にて映画鑑賞の際、本カード提示でポップ
コーン1個プレゼント!(プラス 50 円でキャラメル味に変更も可能)
JA鶴岡
ファーマーズマーケット
(税込)
※1カ所あたりに配達するお米(店内の精米・玄米・店頭精米)が 10kg 以上
の 場 合 が 対 象 で す。※持 込 の お 米 は 対 象 外 で す。※別 途 箱 代 が か か り ま す。※
サービス味噌はつきません。※4月より送料が値上がりになる予定です(エリ
アにより大幅に上がる可能性があります)
現金ポイントカード会員募集中
★
★
★
★
(税込)
産直館 白山店
鶴岡市白山字西野 191-2
☎0235-25-6665
営業時間 9:00 ∼ 18:00
産直館 駅前店
鶴岡市日吉町 3-3
☎0235-22-0202
営業時間 9:30 ∼ 17:30
――
節
は ― て 、①
と
べ
米
比
培
数が
に
栽
特別
基準 使 用 回
肥
の
県
の
化学
山形
農 薬 よ び②
で
下
象
、お
減対
0% 以
5
下
以
が
50 % 素 成 分 です。
窒
米
料 の れたお
さ
培
栽
産直館 のぞみ店
鶴岡市のぞみ町 8-52
☎0235-35-1477
営業時間 9:30 ∼ 18:00
JA鶴岡コミュニティ広報誌『ぱさらん』№16 2015年2月発行
●連絡先/鶴岡市農業協同組合 〒997-8558 山形県鶴岡市日吉町3-7 0235-23-5090
●ホームページ http://www.ja-tsuruoka.or.jp ●Eメール [email protected]