平成 2 4 年 7 月 2 5 日 判決言援 し 同 日原本交付 裁 判所書記官 中 尾 互 平成 23年 ( フ) 第 1 8 6 号 所 有 権 移 転 登 記 請 求本 訴事 件 平成 23年 ( ワ) 第 2 3 7 号 損 害賠 償 請求反訴事件 口顕 弁 論 終 結 日 平 咸 2 4 年 6月 1日 決 キU 本訴原告 ( 反訴被告) 局 一 同訴訟代理人弁護 士 被 本 訴 被 本 訴 被 二﹃ 訴 生一 本 と 日 ( 日姓 ∼ ロ 訴 被 本 訴 被 本 訴 被 二 申 不 訴 被 ‐ 申 不 訴 被 二中 本 生[ - 1 - 村 真 人 本 訴 被 告 ( 反訴 原 告 ) 1 本 訴被 ,本 訴被告 口,本 訴被告「 ,本 訴被告 訴被告 ,本 本訴被告 】 本 訴 被 告宜 ■ ■ 訴被 告■ ■ 日 本 訴被告ロ ,本 訴被 告 ネ 訴被告 口 ■■ ,本 口及 び本訴被告 (反訴原告)■ ■口 は ,本 訴原告 (反 訴被告)に 対 し,別 紙物件 目録記載 の土地 につ いて , 昭和 27年 10月 28日 時効取得 を原 因 とす る所有権 移転登記 手続 をせ よ。 A 2 本 訴 被 告 (反訴 原 告 )■ ■ ■ め 反 訴 請 求 を実 却 す る。 3 訴 訟 費 用 は ,本 訴 反 訴 を通 じ 2分 し,そ の 1を 本 訴 ヘ 被告 (反訴原告)日 ■口 の負担 とし,そ の余を本訴被 告口■B,本 訴被告■■B,本 訴被告 ,本 訴被告 被告口 木訴被告 訴被告 ,本 ロロ ,本 訴被告 及 とする。 事 実 及 び理 由 第 1 】 請 求 ― , 一 本訴被告 本 訴 ,本 , 訴被割■■ び本訴被告日■■■め 負担 1 本 訴 主文同旨 2 反 訴 A 告 ( 反訴被 告) は , 本 訴被告 ( 反訴原告) ― 本 plF原 に対 し, 2 0 0 万 円 を支払 え。 第 2 事 案 の概要 原告J と い う。) が, 亡 本 訴 の事案 F ま , 本 訴原告 ( 反訴被告) ( 以 下, 単 に 「 父で あ (以 亡口 下 「 J と い う。) の所 有 して い た別紙物件 目録記載 の 本件土 地J と い う。) を 譲渡 され , ま たは, 相 続 して, 管 理 占有 を 畑 ( 以下 「 継続 し, 2 0 年 が 経過 した と して ぅ時効取得 を原 因 としてJ 亡 口■ の法定相続 人で あ る本訴被告 け詞朝許勤 田占 ぃ , 単 に 晩雑封台酌 とぃ 九 ) 及 びそ の余 の本 訴被 告 ら(以下,被 告HEBも 含 め ,「 被告 らJと い う。)に対 して , 本件 土地 の所 有権 移転登記手続 をす る ことを求 め る事秦 で あ り,反 訴 の事 案 は, 被告 口Dが ,原 告 に対 し,同 居 して い た昭和 24年 か ら昭 和 27年 3月 にか け て ,原 告 か ら虐待 を受 けて奴恭 の よ うに働 か され たはか ,本 件訴訟 にお い て原 ハ 告により被告口■が事業に失敗したという事実に反する主張をされて名音を毀 損 され た ことによ り, 精 神 的苦痛 を被 つ た と して , 不 法行為 に基 づ く損害賠償 を請 求す る事案 で あ る。 1 争 いの な い 事実及 び容 易 に認 定 で きる事実 ( 1 ) 亡 口■ は , 昭 和 1 ■ 年 口 月 ロロ 日に死亡 した。 0 亡 口E の 法定神続 人 ( 再転相続人 を合む。) は, 別 紅相続 関係 図 に黒塗 りで 表示 され てい る原 告及 び被告 らであ リサ他 には い な い ( 甲2 の 1 か ら 3 8 ) 。 ( 3 ) 亡ロロ は, 生 前本件土地を所有しており, 現 在も登記持上所有者 としての 記載がある (甲 1)。 1 4 1 亡口 口 は , 下 記 の 各 土 地 ( 以下 , こ れ らを ' 訴外 各 土 地 J と い う。 ) を 所 有 して い た が , 次 の とお りの 理 由で , い ず れ も原 者 に 所 有 権 を移 転 す る 旨 の -3- 登 記 手 続 が な され た。 ア 昭 和 25年 12月 2 日 付 け の 自作農創 設 特 別 措置 法 第 1 6 条 の 規 定 に よ る売 授 に よ り原 告 に移 4 _ F した も の ( 下記閉 か らり に つ い て は 昭 f 8 2 6 年 5 月 1 7 日 付 け で , 同 円 及 び l t に つ い ては 同年 3 月 3 日 付 けで , そ れ ぞ れ 移 転 登 記 の 受 付 が な され て い る。 ) け, (甲5) 竹│ (甲8) (甲 9) t功 円 山 (甲 14) ( 甲1 5 ) イ 昭 和 26年 7 月 2 1 日 売 買 に よ り原 告 に移 転 した も の ( いず れ も昭 和 2 ' 6 年 ■ 0 月 2 6 日 付 け で移 転 登 記 の 受付 が な され て い る。 ) Й , ウ (甲6) (甲 16) (甲 17) 昭和 2 6 年 1 1 月 1 2 日 売買 によ り原告 に移転 した もの ( いずれ も昭和 2 閉 7 年 1 月 7 日 付 けで移 転登記 の受付 がな され てい る。) (甲10) 竹│ (甲11) 1カ (甲12) 円 (甲13) 15)原 告 は ,被 告 らに対 し,平 成 24年 4月 18 日の 本 件 第 3 回 口頭 弁 論 期 日 に お い て ,本 件 土 地 に つ き取 得 時 効 を援用 す る 旨 の 言 思 表 示 を した 。 2 争 ′ 点 111 本 件 土 地 の 時 効 取 得 の 有 無 (原告 の 主 張) -4- 原 告 は, 昭 和 2 6 年 11月 1 2 日 まで に , 姉 で あ る本 件 土 地 を, 農 地 等 で あ る訴 外 各 土 地 と同様 に売 買 に よ つ て議 り受 け た も の と信 じて疑 わず , これ を 自己 の た め に畑 作 す る こ とに よ リサ現 実 に 占有 す る と と も に , そ の 管理 , 使 用 を な し, 収 益 を上 げ て きた ( 仮に克 買 を権 原 とす る 占有 取 得 の 主 張 が 認 め られ な い 場合 に は , 相 続 を権 原 とす る 占有 取 得 を主 張す る。 ) 。 これ に つ い て , 本 訴 提 起 まで / L 定相 続 人 か ら異議 を述 べ られ た こ とは なか つた 。 な お j 上 記 の とお り, 昭 和 2 6 年 11月 12日 まで に 占有 を開始 して い る が , 第 二 者 の 関係 にお い て , そ の 占有 状態 が 明確 にな つ た の は 亡ロロ が死 去 した 昭 和 ロロ 年 口■ 月 口■ 日で あ るた め , 請 求 の 趣 旨で は 同 日を時功 取得 の 時期 と して い るが , 裁 判 所 が 時 効 取得 の 時期 に つ き異 な る半」断 をす る場 合 は そ れ に従 う。 A ( 被告 口 B の 主 張 ) 原 告 は , 本 件 土 地 に つ い て , 相 続 人 に 対 して通 知 もせ ず , 勝 手 に使 用 して いたにすぎない。 また, 訴 外 各 土地について も, 亡 ロロ か ら原告へ勝手 に所 有権移転登記 したにす ぎな い。所有権移転 の手続 がな された当時, 亡 口■ほ j 病 気 のため, ■ ■口 の家 で療養生活 をしていた上 】 このころ, 原 告は, 亡 ロ B に 親 不孝 をして い たか ら, 亡 口B が 原告 に土地 を売 ることはない。無断 で 所有権移転 を行 つた ことは明 らかである。 ( 2 ) 原 告 による不法行為 の成否 A ( 被告口■ の主張) 昭和 口B 年 8 B 月 ロロ 日に原告 が妻 と婚姻 してから, 両 者 によつて, 当 時 ` ナ 高校 生 であつた被告口口 に対 し, 虐 待 , い じめが行われ , 奴 隷 の よ うに働 か され る よ うにな り, この よ うな 日々 が高校 を卒業 す る昭和 2 7 年 3 月 まで 続 ハ い た 。 ま たJ 被 告 ロロ が 高校 卒 業 後 に上京 し, 事 業 に成 功 して いた の に , 本 r告 い 件 で 原 告 か ら提 出 され た 原 述 書 にお て, 被 告 口 ■ が 昭 和 4 1 年 頃 に事 業 に 失 敗 した 旨 の 出悟 目な嘘 を書 かれ 名 誉 を毀損 され た 。 これ らに よつて , 被 告 3 と が 多 大 な精神 的 吉 lH を 受 け てお り〕 これ を慰 調十する た め の 慰 謝 料 は 20 0万 円 を くだ らな い 。 (原告 の 主 張) 争 う。50年 以 上 前 の こ とで あ り,正 確 な記憶 は な い が ,事 業 を して い る 者 が 倍 全 を 申 し込 め ば ,事 業 に失 敗 した と思 われ る の は 当然 の こ とで あ り, 何 ら非 難 され る い われ は な い 。 第 3 当 1 本 裁 判 所 の判 断 訴 につ い て (1)前記認定によれば,本 件土地について亡口■が不動産登記簿上の所有者 と されていること,亡■Eの 法定相続人 (再転和続人を含む。)が 原告及び被 告 らで あ る こ と, 原 告 が被 告 らに対 して平成 2 4 年 4 月 1 8 日 に本 件 土 地 の 取 得 時 効 を援 用 す る 旨 の 意 思表 示 を した こ とが認 め られ る。 また , 原 告 が 亡 口B の 生前から本件土地で農業を営み, 現 在に至る点についても, 本 訴被告 ( 以下 「 被告ロロJ と い う。) 及 び本訴被告口■■は認めてお り, 被告 d 白 以外 の被告 らも争 っ てお らず , 被 告 口■ も, そ の権原 が あ つた か は 別 に して す農業 を営んで い た事実 自体 は積極的 に争 ってい な い ことか らす る と, これ を認 める ことがで きる。 ( 2 ) 争 点{ 1 ) ( 本件 土地 の時効取得 の有無) に つ いて ,、 ア 原 告 の 弟 で被 告 口 ■ の 兄 で あ る被 告 ■ 口 は , 本 人 尋 間 にお い て , 概 ね 次 のとお り, 供 述しているc す なわち, 「父 ( 亡■■ ) が 生きていた頃に, 農 地 をす べ て原 告 に 渡 す とい う話 をす る の を何 度 も聞 い た 。 昭和 2 4 , 5 年 頃 , 原 告 が 農 業 を継 ぐ こ とに な つた の で , 父 か ら原 告 に名 義 を変 え る手 続 を した。 司法 書 士 に登 記 移 転 の 手 続 を頼 ん だ が , 手 続 を終 えた 後 , 本 件 土 地 の 登 記 移 転 が で き て な か っ た と報告 が され , そ れ を聞 い た 父 が怒 つ て いた記 高がある。ロロ や他 の姉たちと父 の道 産について話 し合 い をした こ とはなV ヽ . J -6- そ こで , こ の 供 述 の 信 用 性 に つ い て 検 討 す る と, そ の 供 述 内容 は j 原 告 に よ る営農 の 状 況 サ 訴 外 各 土 地 の 所 有権 移 転 登 記 の 状 況 等 の 客観 的 事 実 関 係 と整合 していること, 亡 口■ の生前の所有地は, 本 件土地の他訴外各土 地も含めると広大なものであり, 亡 ロロ が死亡した当時の法定神続人もそ の存在 を認識 していたと認められるところ ( 被告ロロ 本人) , 亡 口B の 死 後 5 0 年 以 上 にわ た り, 本 件 土 地 や 訴外 各 土 地 を巡 るl t 争が生 じた 形跡 が 別 の 扱 い にす る理 由が 窺 われ な い こ と, 畑 で あ る本 件 土 地 を他 の 農地 と│ ま な い こ とを踏 ま え る と , 信 用 性 は高 い と い え る。 なお ! 原 告 本 人 の 尋 聞 結 果 に つ い て は , 尋 間 時 に本 件 土 地 の 譲 渡 等 が 行 われ た 8 召 和 2 0 年 代 の 状 況 に つ い て の 記 店 が 明確 で な くな つて お り, 証 拠 価 値 は低 い。 A イ こ れ に対 し, 被 告口 ■ は , 陳 述 書 ( 乙 8 ) や 本 人 尋 間 に お い て , 「 父 ( 亡 ハ 口■) が , 生 前, 被 告口■に対し, 高 枝卒業後に分家させて農地を半分譲 る と言 われ て い た 。 父 か ら原 告 に訴 外 各 土 地 の 所 有 権 移 転 が な され た の は , 父 が 病 気 にな り, 口 ■ B の 家 で 寝 て いた 時期 で あ り, 原 告 が父 か ら本 件 土 地 や 訴 外 各 土 地 を買 う こ とは な い 。 J と 供 述 して い る。 しか しな が ら, 農 A 地の半分を被告0■ に譲るという点については,実 際にそのような話があ れば,亡 コ■ の死後のそれほど年月を経ない段階です農業の後継問題等に バ ′ヽ つ き被告ロロ を含 めた当時 の法定1目 続人間 で話 し合 い等 がなされて しかる べ きであるが ,被 告口■ は昭和 27年 3月 に上京 した後 も亡ロロ の法定禅 続人 であった と 連 裕 を とりなが ら,そ の よ うな話 がな された こと がなかった こと,枝 告 ロロ は亡口■ の死 をそ の 3, 4年 後 に認識 しなが ら, そ の後 50年 以上 にわた り,相 続 についての話 を行 つていない ことな どを 踏 まえると,直 ちに信用 できない。 また,訴 外各土地 の所有権移転手続 が な された時期 に,亡 口Dが 日■口 の家で療ま していたのが事実 であつた と して も,そ の ことによつて亡口い が原告に本件土地や訴外各土地を譲渡 し -7- ▲ た と い う事 実 が 否 定 され る わ け で も な い 。 そ うす る と , 被 告 口 ■ の 上 記 供 述r ま , 被告■B の 前記供述の信用性を左右するものではない。 ハ また, 被 告8 ■ はJ 原 告 が亡口口 に親不孝をしていたから, 亡 ロロ が原 告 に土地 を売 ることはない と士張 し, 陳 述書 ( 乙3 ) で ほぅ親不幸 が原因 で原告やその妻が■■口からいつも怒鳴られていたと述べている。しかし, この よ うな事 情があれば, 原 告 が亡口■ のすべ ての土地を引き継 ぐこ とに っいて , 亡 ロロ の死後, 日 ■■ やそ の他 の法定相続人 か ら, 何 らかの異論 が 出るな どして しかるべ きであるが, 前 記 の とお りJ そ の ような形跡 ほ窮 われな い ことか らす ると, 被 告= 占 の上記主張 は採用できない。 ウ 以 上 によれば, 原 告は, 亡 口B か ら, 訴 外各土地 と同様 に本件土地につ いて も譲渡 されたが) 所 有権移転登記手続 を久 いたまま現在 に= つ たもの と認めることができる。そして, 前記のとおり, 原告は, 亡ロロから本件 土地 を譲 渡 され た後 す0 1 き続 き本件土地 にお い て営農 を続 け, 所 有 の 目的 を もつて本件 土地 を現在 まで 占有 してきた もの と認 め られ る。 なお! 所 有 目的で 占有 を開始 した時期 につい ては, 訴 外各土地 につ いて の譲渡 が , 前 記 の とお り, 段 階 的 に行われて い ることを磨 まえると, 必 ず しも明確でないため, 亡ロロ の死亡時である昭和8 B t t H 月 口■ 日と認 め るのが 相 当である。 工 そ うす ると, 原 告 は , 昭 和 ロロ 年 口■ 月 ロロ 日か ら 2 0 年 が経過 した後 , 亡ロロの法定権続人である被告らに対して本件土地の取得時効を援用する 旨 の 意 思 表 示 を した こ とか らサ 本 件 土地 を時効 取 得 した と認 め る こ とが で き る。 1 3 ) よ っ て , 原 告 の 本 訴 請 求 は理 由が あ る。 2 反 訴 につ い て は 下 悟 口名 -8-
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