Web Page Programming 秋学期 2015 年 lecture 4 Oct. 12th, 2015 スタイルシートでデザイン(1) CSS (Cascading Style Sheets) スタイルシートでデザインを整えよう 今まで制作した Web ページは HTML だけを使用して作った見た目のデザインを省いた簡素 なものでした。そのページにデザインを施すのがスタイルシートの役割です。現状、見た目の デザイン面では HTML の機能を利用することが多いのも事実ですが、Web ページ制作方法の トレンドは、HTML とスタイルシートを分離する方向に流れています。 メリット:複数のページを一括で管理できる スタイルシートの内容を設定しておけば、それを必要な箇所に適用できます。また、スタイ ルシートを一枚のファイルで管理し、Web サイト内の文書で共有すれば、修正もスタイルシ ートのファイル 1 枚で済むなど、見た目のデザインと管理作業を大幅に効率化できます。 スタイルシートの記述方法: HTML のファイルと別にスタイルシートのファイルを用意し、HTML ファイルからスタイル シートのファイルにリンクする方法を学習します。 <head>タグ内の情報として、<link>タグでスタイルシートのファイルを読み込み、HTML ファイル全体に適用させます。 スタイルシートの指定には、href 属性の値として、スタイルシートファイルのパス(場所) を記述し、スタイルシートファイルへのリンクであることを示すために rel 属性と type 属性 も合わせて記述します。 <head> ... <meta http-equiv=”Content-Style-Type” content=”text/css” /> <link href=”mystyle.css” rel=”stylesheet” type=”text/css”> </head> 同じスタイルシートを複数ページに対して使う場合には、とても便利な方法です。この方法 1 Web Page Programming 秋学期 2015 年 lecture 4 Oct. 12th, 2015 だと、後のサイトメンテナンス時においても、スタイルシートファイルを 1 枚修正するだけ で済むので、作業の手間を省くことができます。 なお、スタイルシートのファイルは、拡張子を「.css」と付けて保存します。 背景の色を変えるには: background-color スタイルシートファイル (mystyle.css) body { background-color: # FF7F50; } p { color: brown; } 文字の色を変えるには: color: 色 mystyle.css スタイルシートファイル: body { background-color: lightyellow ; color: #000080; } h1 { background: green; color: white; } ここまで、HTML は文章の意味的な役割を記述するもので、表示はブラウザ次第であることを強 調してきました。あるブラウザでの表示方法を前提に、HTML で見た目を制御しようとすると、他 の環境では意味が通じにくい、相互運用性の低い情報となってしまいます。 Web の表現を作者が指定するには、HTML ではなく、スタイルシートという別の機能をもちい ます。HTML では「意味」だけを記述し、その意味に対してスタイルシートで「表現」を対応づけ るという分業を行なうのです。 意味と表現を分離することで、HTML の相互運用性が確保されます。また、環境に応じてスタイ ルシートを取り替えれば、全く同じ HTML を用いつつ、それぞれの特長を生かした表現が可能に なります。 CSS のスタイルは、HTML 文書の「誰の」「何を」 「どうする」という情報を宣言します。たと えば h1 要素を赤い文字にするには h1 {color: red}という具合です。ここで誰(h1)の部分を「セレ クタ」 、何(color)を「プロパティ」 、どうする(red)をその「値」と呼びます。 <head> …略… <link href=”mystyle.css” rel=”stylesheet” type=”text/css”> </head> 2 Web Page Programming 秋学期 2015 年 lecture 4 Oct. 12th, 2015 外部スタイルシートの長所: 1.外部スタイルシートを利用することで、ヘッダー部分に記述する情報が少なくなり、サーチ エンジン最適化には効果的となります。検索エンジンでは、キーワードの出現位置がソース の最初の方であるほど、重要視されると言われているためです。ヘッダー部分のデータが少 なくなれば、必然的に、コンテンツの出現位置が上位になるというわけです。 2.外部スタイルシートは複数のページで共有することが可能です。そのため、外部スタイルシ ートを利用することで、簡単に複数ページのデザインを統一することができます。 同じようにデザインされていることで、ユーザーはどこが重要な見出しで、どこにメニューがあ るのかといったことを、すぐに判断することができるためです。 いきなり大きくデザインが変わってしまうと、 「他のサイトにジャンプしたのだろうか?」とユー ザーを悩ませることにもなるかも知れません。 もう一つのやり方としては、 CSS ルールを直接 HTML ファイルの中に埋め込む方法があります。 スタイルシートを入力し始めるために、head タグの中に style タグを入れます。スタイルシー トはすべて style タグの中に入力していきます。 <head> …略… <style type="text/css"> <!-CSS ルール --> </style> </head> <head>タグ内に<style>タグを記述し、その中にスタイルシートを記述する方法です。<style>タグ には「text/css」を値に持った type 属性を記述し、<style>タグの中身がスタイルシートであるこ とを示します。基本的には、この記述だけで十分なのですが、スタイルシートを認識しないブラ ウザの場合、スタイルシートの文字をブラウザ上に表示してしまうことがあります。これを防ぐ ために、コメントタグ「<!--」 「-->」でスタイルシートの部分をさらに挟み込みます。 埋め込み方式は、そのページ独自のスタイルを指定したいときによく利用されます。 背景の色を変えるには: background-color 見出し文字の大きさを変えるには: h1 { background-color: lightseagreen; } font-size: 文字の大きさ 文字の色を変えるには: h1 { font-size: 1.5em; } color: 色 h2 { background-color: #20B2AA ; 24px; 0.6cm; 18pt; 150% color: #E0FFFF; } 3
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