企業会 計原則 の代数的 記述 月 寺 一 象 森 I ま えが き 自然科学分野に集 中 して い たエ キスパー トシステム化 の対象が,社 会科学分 野に も広 が りを見せ たのは1980年代半 ば以 降 の ことで ある。専 門家 の知識 を組 み込んだ処理系 の構築 に関す る研 究 として,与 信評価 システムい]や財務分析 シ ス テムロ等 い くつ か提案 されてい るが,そ れ らのほ とん どは既 に明確化 されて いて機械 的 に処理 可能 な部分 を実現 したプ ロ トタイプ システムにほか ならない。 いずれ も,計 算機上 での処理系 の実現 に主眼がおかれていて,処 理系 を構築す るプ ロ グラムに依 存 して仕様 の記述や意味定義 がなされてお り,エ キスパー ト システム化 の対象 となる問題 の形式的記述 と意味定義 を厳密 に準備 した上 で, 系統的に処理系 を実現 しようとす るもの ではない。 一 方,金 融領域 におけ る本格的な実用化 をめ ざして,対 象 となる問題 の形式 の開発, 的取 り扱 い を試 みて い る代表的 な研 究 に,関 数 型知識記述言語 Syntel回 お よび これ を用 いて金融財政危機評価 システム を構築 しようとす る試み阿や, 代数的仕様記述法 を用 いて専 門家 。実務家 の もつ知 識 を形式的に記述 し同,与 が ぁ る。 これ らは い 面エ キスパ ー トシステム を構築 しよ う とす る試みm,珂 信評イ ずれ も,関 数 型 プ ログラムの実行系 として実現 されて い るが,前 者では未定義 関数 を含む ようなプ ログラムは許 されず,ま た明確化 されて いない知識 をいか に取 り扱 うかにつ いて も考慮 されて い ない。 しか し後者では,専 門家 。実務家 の もつ 「断片的知識」(関数値 を決定す るのに参考 となるデー タや 関数値 の候補 を表す式等)を システムに蓄積す る機能,お よび,仕 様 を関数型 プ ログラム と みな して実行 し,関 数 型 の公理が記述 されて い ない関数 については,蓄 積 され 20 彦 根論叢 第 313号 て い る断 片 的 知 識 を利 用 して ユ ー ザ が 関数 値 を決 定 す る の を支 援 す る機 能 を有 す るこ とに よ り,前 者 の持 つ短所 を克服 して い る。 上述 の経営分析や フ ァイナ ンスの分 野にお いて記述 の対象 となる知識は,財 務諸表等 に関す る定量的知識が多か った。 しか し,信 頼性 に富む処理系 を実現 す るには,財 務諸表等 を規定す る会 計 原則に関す る知識 を系統的 に記述す るこ とが重要 であ り,そ のためには これ らを形式的かつ厳密 に仕様記述 し,記 述 し "を "や “ “ た系の 完全性 無矛盾性 検証す る方法 の開発 が望 まれ る。 なぜ な ら, 会計原則 は一 つの公理系 をなす とい う特徴 があるので,そ の完全性や無矛盾性 が保証 されない と,会 計原則 か ら導出 され る財務諸表に関す る定量的知識 自体 が不正確 な もの となるこ とが予想 され るか らであ る。実 際,定 量的知識 のみ を 用 いた既 存 のエ キスパ ー トシステムでは,財 務諸表上 の比較的簡単 な誤診や不 正 さえ も発見す るのが難 しい状況 にある。 一 本稿 では,企 業会計 の公理論的な階層構造 に着 目し,会 計実務 の よるべ き 般的な指針 を示す もの とされて い る企業会計原則 (損益計算書原則,貸 借対照 表原則)を 対象 とし,こ れ らの代数的仕様記述 を試 み るとともに,そ の記述 の もつ性質 につ いて考察 して い る。具体 的 には,企 業会計原則 の条文 を分析 し, その基本的な概念 を抽 出 し,そ れ らに対応す るデー タタイプ (ソー ト)や 関数 を導入す る。 そ して,条 文 の記述 か ら関数間 の関係 を公理 として書 き下 し,企 業会計原則 の代数的仕様記述 を導 いて い る。得 られた記述に関 しては,完 全 か つ無矛盾 である とは ど うい う意味 であるかに関 して完全性や無矛盾性 の形式的 “ 定義 を導入 し,そ の記述 の特徴 よ り公理系 として 矛盾 がな く(無矛盾性)"か “ つ 不足な く(完全性)"書 かれて い ること,な どの諸性質 が満 たされて い るか “ 否 かの検証問題 を考察 して い る。 そ して さらに,平 成 3年 末 に発生 した バ ブ "と い う, 日本 経済史上 かつ て経験 したことのない劇的な経済環境 の ルの崩壊 変化 を視 野に入れ た上 で,本 稿 で考察 した仕様記述 モデル を構築済み の与信評 '珂 へ 組み込む際 の問題点 につ いて考察 して い る。 価 エ キスパー トシステム岡 企業会計原則 の代数的記述 H 諸 定 21 義 エ キ スパ ー トシ ス テム化 の対 象 とな る仕 様 を,知 識 の 意味定義 を も含 み形 式 的 に定義 す る こ とは,抽 象 的 な仕 様 か らそ の実 現 (具体化 )ま での系統 的議論 を可能 に し, ま た,形 式 的取 り扱 い が構築 され る処理 系 (プロ グラム )の 信頼 性 向上 に大 き く寄 与 す る。所 与 の仕様 を形 式的 に 記述 す るため の 言語や 手法 は 幾 つ か 提 案 され て い るが ,仕 様 記述 の 際 に書 き手 の 意 図 が 記述 に正 確 に反 映 し, 得 られ た記述 が 厳 密 で,か つ ,読 み 手 に とって直観 的 で分 か り易 い もの であ る こ とが ,エ キ スパ ー トシ ス テ ム化 の研 究 では重 要 と思 われ る。特 に,記 述 の 対 象 自体 が公理 体 系 をなす会 計 原則 等 に よ って規 定 され て い る会 計知 識 であ る場 合 には,こ れ まで の 経験 よ り回記述 の 対 象 を公理 として表 す代 数 的仕様 記述 法 が 最 も有望 で,か つ ,仕 様 記述 法 として整 合 性 に も優 れ て い る と思 われ る。 以 下 ,基 本 的 な定 義 は文 献 [8]に従 う。 2.1 代 数 的記述 "な "を “ ソー トと呼 ぶ 。 整 数 ,ブ ー ル値 ,“ ス タ ッ クの状 態 どの 集合 の 種 類 関数 fの 値 が ソー トsに 属 す る と き,fは (関数 値 が )ソ ー トsの 関数 で あ る とい い,fの 引数 の ソー トが左 か ら順 に sl,s2,.… ,Snで あ る と き,fの 引数 ソー ト系列 は sis2…… Snで あ る とい い,f:sl,s2,.… ,Sn→Sと 書 く。特 に, 引数 を全 くもたな い (定数 関数 で あ る)と き,引 数 ソー ト系列 は え (空系列 ) であ る とい う。 仕 様 Dを 3字 組 (S,Σ ,E)で 定 義 す る。 ただ し S,Σ ,Eは ,そ れ ぞれ ソ ー ト,関 数 記号,公 理 の 集合 であ る。公理 は同一 ソー トの (一般 に変数 を含 む ) 項 の lllk序 対 で,“1==r"で 表 す。公理 の 集合 を公 理 系 と呼 び,公 理 系 Eに よ "な “ "で って生 成 され る合 同関係 を 表 す。 “ tttt′ らば,tと t′ は等価 であ 青 る とい う。 二つ の仕 様 D l = ( S l , 乳 , E l ) , D 2 = ( S 2 , Σ2 , E 2 ) に対 し, S l D S 2 , Σl⊇Σ2,El⊇ E2で あ る とき,D2を Dlの 部分仕様 と呼 ぶ 。 変数 記号 の 集合 を V,変 数 を含 む項 の 集合 を T(Σ tt V),変数 を含 まな い項 の 集合 を T(Σ )で表 す。 Σ を構 成 子 の 集合 ΣCと 定義 関数 記号 の 集合 Σdに 分 割 22 彦 根論 叢 第 313号 ー トsの 構成子 す る。構成子だけか ら成 る項 を構成子項 と呼ぶ。以下 では,ソ C)がソー トsの の 値 集合 を表す と考 える。 このため,任 意 の t, 項 の集合 Ts(Σ ∈Ts(ΣC)に対 して,tttt′⇔ t=t′1)のとき,公 理系 Eは 無矛盾 であ る とい う。 t′ C)(1≦ i≦n)に 対して,t。 f(tl't2,。 T執(Σ …,tn)であるよ またf∈Σd,,1∈ 青 対するfの値 ,tnに うな構成子項 tOがただ一つ存在するとき,引 数 tl,t2,.… が 存在 しな い とき,fの 値 は定義 され な い。 が tOであ る と呼 び,こ の よ うな t。 一 各 引数 ソー トの任 意 の構 成子項 tl,t2,.…,tnに対 して,f(あ るい は 般 に 項 t)の 値 が定義 され る とき,f(あ るい は t)は 構成子全域 で定義 されて い る とい う。 変数 を含 む同一 ソー トの項 の対 1,rに 対 して,1,rに 現れ る各変数 に対す “ る任意 の構 成子項 の代 入 σに対 し子 σ(1)青び(r)が成立す る とき 1官 r"と書 "と “ 呼 ぶ。 もち ろん,1青 rな らば 1官 rで あ る き,1官 rを 公理 系 Eの 定 理 が,逆 は一般 に成 り立 たない。 仕様 を書 く上 での基本演算は,ブ ー ル代数や加減算 をもつ整数 な どとい った 具体的 な代数 (基底代数 団と呼ぶ)に おけ る関数 として定義 されて い る とし, 以下 では,次 の ような基底代数 の仕様 DB=(SB,Σ B,EB)を 部分仕様 として用 いて い る。 integerより SBは ブー ル,非 負整数,デ ー タの集合 を表す ソー トbool,nn‐ “ 。 構 成 され る。 TRUE"(真 ),“FALSE"(偽 ),“ 0",“ 1",… (非負 整 数)を "(加 Σ8と して,“AND"(論 理 積),“OR"(論 理 和),“NOT"(否 定),“十 算), “一"(減 MOD"(モ ー ド 算),“="(等 しい),“>="(大 きいか または等 しい),“ 演算)を Σ亀とす る。公理系 EB(公 理 は有 限 とは限 らない)は ,す べ ての定義 8)の組 に対 して, 関数 f∈Σgぉ ょび fの 各 引数 ソー トの任意 の構成子項 T敬(Σ “ f(tl,t2,.… ,tn)==t"(た だ し,t∈ Ts(Σ8))の形 の公理 か らな る とす る。す な わち,EBは Σgの 関数表 と考 えるこ とがで きる。 また,す べ ての ソー トsに つ “ “ いて,次 の ような公理 をもつ定義関数 i亀:bool×s×s→ s",お よび if‐ thens 1)“t=t′ "は ,tと t′が文字 の系列 として等 しい ことを表す。 企業会計原則 の代数的記述 :bool×s→ s'' を 用 い る。 i亀(TRUE,x,y)==x; i亀(FALSE, x, y)==y; if― t hens(TRUE, x)==x; ( ただ し, x , y は ソー トs の 変数 とす る) …, … 。 h e n s ( …・ 以 下, 混 同 が な い 限 り, i f s ( ・ , ・ …) を それ ぞ れ , ・ …) , i ft ‐ " で ",“ “ … IF・ THEN… ・ ELSE"・ I F ・…T H E N ・ … 表 し, 添 宇 s は 省 略 す る。 “ t⇒t′と略言己す る。 また, “IFtTHEN t′ ELSE TRUE"を 2.2 項 書 き換 え系 項 の 書 き換 え規 則 は 同 一 ソー トの 項 1,rの 順 序 対 で あ り,“1→ r"で表 す。 この とき,項 rに 現 れ る変数 は す べ て項 1に も現 れ なけ れ ば な らな い。 ま た, “ 書 き換 え規 則 の 集合 を項書 き換 え系 と呼ぶ。項 書 き換 え系 Rの 書 き換 え規 則 1 =び (1)を満 た す代 入 σが 存在 し,t2が tl → r"と 項 tlの部分 項 tl′ ,お よび tl′ の部分 項 の 出現 tl′ を び(r)で置 き換 えて得 られ る項 で あ る とき,か つ そ の とき "の "を “ “ → “ のみ tl一 t2"と 書 く。 空与 推移 反射 閉包 とす る。t 関係 ― R R R "を =与 t′ t 〃 満 たす項 t 〃 が 存在 しな い と を満 たす項 t , t ′に対 して, “t ′ 石訂 " で “ 表す。任意 の項 t O に き, t ′を t の 標準項 といい, t の 一 つの標準項 を t ↓ であるような無限系列が存在しないとき,R 対して,t。 巧「 tl石 =t2巧訂 …。 は有限停 止性 を持つ とい う。 公理系 Eの 各公理 の右辺に現れる変数が左辺にも現れるとき,公 理系 Eの 各公理 を左辺か ら右辺への書 き換え規則 として取 り扱 うことにより,Eは 項書 き換え系 とみなす ことがで きる。公理系 Eを 項書 き換え系 として扱 うとき, これを REで 表す (すなわち RE=(α→βlα==β ∈E))。 任意の項 t,t′に対 し て , も し項 t 〒 t ′な らば t = 予 」 が 存 在 す る と き, R E は t〃 , t ′ 与 t ″な る項 t ″ [ 1 日 いう。 C h u r cRho―s s e rであると I H 企 業会計原則 の代数的仕様記述 3 . 1 仕 様記述 の対象 と基本デー タ型 24 彦 根論叢 第 313号 企 業会計原則 阿 の うち,財 務諸表 につ い て 説明 して い る損益 計算書原則 と 貸借対照表原則 に関す る部分 を記述 の対象 とし,そ の代数的記述 を以下 に示 す。 一般 に,損 益 計算書や貸借 対照表等 の帳簿類 には,1)一 つの表 の項 目が い くつかの副次的項 目をもち,2)一 つ の帳簿 内に複数 の デー タ型が存在す る, とい う特徴 が あ るの で,こ れ まで の与信評価 エ キ スパ ー トシス テ ムの 開発研 '6,名 瑚では,こ の ような複雑 な構造 を もつ 帳簿 を表すデー タ型 を簡潔 に定義 究い で きるようにす るために,テ ー ブル型 と呼ばれ る基本 デー タ型 を導入 して い る。 これ を用 い るこ とに よ り,貸 借対照表等 の帳簿 を一 つのデー タの集合 として扱 うこ とが可能 にな り,仕 様記述 の階層化 を軽減す るこ とがで き,本 質的 な事柄 だけ を陽に公理 として記述 で きる とい う利 点があった。 しか し,本 稿 の 目的は 公理系 自体 の諸性質 にあるの で,テ ー ブル型デー タに相 当す る部分 を基本デー タ型 とは仮定せ ず,基 底代数 を用 いて陽 に記述 して い る。 すなわち,基 本デー タ型 としては,整 数 型 と論理型 を仮定 し, これ らのデー タ型に関す る基本演算 を定義す る仕様 は,得 られ る代数的仕様 の部分仕様 (基底代数)と して包含 さ れ ると考 える。 3.2 損 益計算書原則 の代数的記述 損益計算書原則は,収 益 と費用 の記載 に関す る抽 象的 な説明部分 と,損 益 計 算 の 区分 お よびその詳細,に 大別 されて い る。前者は所与 のデー タに相 当す る 部分 であ るか ら,帳 票 としての損益計算書 を期首商品棚卸高か ら中間配当利益 “ 準備金 までの29項 目よ りなる 損益計算書 tablespec"として記述す る。損益 integerの) 計算書 (の集合)を PLtableと書 き,29個 の各項 目の (ソー トnn‐ “ 値 よ り損益計算書 を構成す る関数 (構成子関数)を mkP/L"で 表 し,損 益 “ 計算書 よ り各項 目の所与 の値 を取 り出す関数 (定義関数)を それぞれ 期首商 "で 表す。 そ して,こ れ らの ソー トや 関 品棚 卸高,… 。,中 間配 当利益準備金 数 を用 いて損益計算書 の仕様 を代数的 に記述 した ものが表3.1である。表3.1の 表記法 に関 して,SPEC損 益 計算書 tablespec;はこの仕様記述 の名前 が 損益 計算書 tablespecであるこ とを表 し, BASE Bool,NN‐ integer;によ り, ブ ー ルや非負整数 に関す るソー トや基本演算が損益 計算書 の仕様 を記述す る上 で 十 日FFI卜riri︲︲illill 企 業会計原則 の代数的記述 前提 とされてお り,改 めて定義す るこ とな くそれ らを自由に用 いて よい こ とを 表す。SORT PLtable,integer iは 記述 の 中で用 い られ る ソー ト名 の宣言部 integer[1,2,… であ り,RELi==NN― . ,29];で ソー ト間の関係 を規定 して い る。 ここで は,iと い うソー トは 1か ら29までの非負整数 であ るこ とを表 して い る。OP・… ;は 関数 の タイプ を宣言す る部分 で,例 えば,mkP/L:integer, integer,….,integer→ PLtableは,関 数記号 (以下単 に 関数 と書 く)mkP /Lの 引数 ソー トが integer,integer,… 。,integerで関数値 の ソー トが PLtable であるこ とを表 して い る。 さらに,(期 首商品棚卸高,… .,中 間配当利益準備 金 ):PLtable→ integerは,中 括孤 内の コンマ で区切 られたすべ ての (定義) 関数 に つ い て,そ の 引数 ソー トお よび関数 値 ソー トが それ ぞれ PLtableと integerであるこ とを表 して い る。VAR;は 宣言す る部分 である。AXlは 各変数 が どの ソー トに属す るか を 関数 間 の関係 を公理 として書 き下 した もの であ り,公 理 の左辺は全 て損益計算書 を構成す る (構成子)関 数 の外側 にその損益 1では 計算書 の各成分 を取 り出す関数 をネ ス トさせ た形で書 かれて い る。表3。 29個の各関数 につ いて個 別 に記述 すべ きところ を中括弧 を用 いて まとめて書 き 表 3.1 損 益計算書 の代数的記述 SPEC BASE 損 益計算書 t a b l e s p e c i Bool, NN― integer; SORT PLtable, integer; REL i==NN― OP mkP/L integer[1,2,… .,29]; : integer,integer,… ) PLtable, … integer 一 (期首商品棚卸高,当 期商 品仕 入 高,期 末商 品棚 卸高,期 首製品棚卸高, 当期 製 品製造原価 ,期 末製 品棚卸高,商 品移転 内部利益 ,役 務 に よる営業収益 , 商 品等売上高,役務 の 費用,販売手数料,荷造運賃車両費,人件 費,賃貸料等 その他, 受取利息 ・割 引料,有 価証券売却益,支 払利息 ・割 引料,有 価証券売却損, 有価証券評価損,前 期 損益修 正 益,固 定資産売却益,前 期損益修 正 損, 固定 資産 売却 損,災 害損 失,法 人 ・住 民税額,前 期繰越利益,積 立金 目的取崩額, VAR 中間配 当額,中 間配 当利益準備金 } v, i SORT NN‐ integer; AXl: END : PLtable → (期首商品棚卸高,….,中 間配 当利益準備金 )(mkP/L(..vi… integer ; ))==vl; 彦 根論叢 第 313号 26 下 して い る。 損益 計 算 の 区分 お よび そ の 詳細 に関す る部分 につ い て は,営 業損益 計 算,経 常 損益 計算,純 損益 計 算 の 区分 を設 け て この順 に計算 を行 い,売 上 高 か ら当期 未処分 利益 までの13項 目の 表示 に つ い て述 べ られ て い る。 そ こで,損 益 計算書 原則 の 抽 象 的 な状 態 を表 す ソー トと して StatePLを 導 入 し,そ の 初 期 状 態 を 書 く。 損益 計 算 書 原 則 に お け る基 本 操 作 と して,上 表 す定数 関数 を initialと ー 記 3つ の 関数 を ソー トStatePL,PLtableか ら ソ トStatePLへ の 構 成 子 関 数 として導 入 し,操 作 直後 の状 態 を関数値 として与 え るよ うに して い る。 そ し て, 3つ の 基 本 操 作 が そ の 状 態 で許 され な い 操 作 で あ るか 否 か を表 す 関 数 invalidを導 入 して い る。 これ は,許 され な い操 作 の 条件 を ひ とま とめ に して 表 す 関数 であ り,初 期 状 態 か ら許 され る操 作 の み を行 って きて到達 した状 態 p に対 して invalid(p)は 偽 であ り,一 度 で も許 され な い操作 を行 って い る とき真 であ る。 一 方,売 上 高 か ら当期 未処分 利益 までの13の項 目の値 は,そ れ ぞれ状 態 pよ り抽 出す る形 の 定 義 関数 と して 導 入 して い る。 さ らに,“ 企 業 が 商業 で "な どは,予 め分 か って い るこ とな の で,こ れ らは値 が ソー トbool あ るか否 か の 定数 関数 (例え ば,is商 業 :→ bool,な ど)と して導 入 して い る。損益 計 算 書 原則 の代 数 的記述 の 一 具体例 として,売 上 総利益 に 関す る記述 につ い て述 べ る。 売上 総 利益 に 関 して は,文 献 [11]中の 損 益 計 算 書 原 則 の三 の D条 に お い て, 『 売上総 利益 は売 上 高 か ら売 上 原価 を控 除 して表示 す る。役務 の 給付 を営業 とす る場合 には,営 業収益 か ら役務 の 費 用 を控 除 して総 利益 を表示 す る』 と規 定 され て い る。 したが って,こ の規定 に対 す る仕 様 記述 を行 うため に,二 “ “ つ の 関数 売 上総 利益 :PLtable→ integerル と is役務 給付 が 営 業 :→ bool"を 2の AX5)と 導 入 して,次 に示 す 公理 (表3。 して書 き下 す こ とが で きる。 売 上総 利益 (営業 損益 計 算 (p,t))== if is役務 給付 が 営業 =TRUE then 役 務 に よる営業収益 (t)一役務 の費用 (t) else 売 上高 (p)一売上原価 (p); 企業会計原則の代数的記述 表 3.2 損 益 計 算 書 原 則 の 代 数 的 記 述 SPEC 損 益計算書原則 spec; 借対照表 tablespec, INCLUDE 損 益計算書 tablespec,貸 SORT StatePL; OP initial i → StatePL, StatePL, (営業 損益計算,経 常損益計算,経 常損益計算 ): StatePL,PLtable → 一 ・ 業外収益, 業利益,営 般管理 費,営 (売上高,売 上 原価,売 上総利益,販 売 営業外費用,経 常利益,特 別利益,特 別損失,税 引前当期純利益,当 期純利益, 当期 未処分 利益 ) (is商業,is製 造工 業,is役 務給付 が営業 ) invalid i : StatePL → integer, → bool, StatePL → bool; VAR p SORT StatePL, t SORT PLtable; AXl:(売 上高 ∼ 当期 未処分利益 〉(initial)==0; AX2: invalid(initial)==FALSE; AX3: 売 AX4: 売 AX5: 売 AX6: 販 AX7: 営 AX8: 営 AX9: 営 AX10: 経 AXll: 特 AX12! 特 品等売上高 (t)十 役務 に よる営業収益 (t) 一商品移転 内部利益 (t); =TRUE 上原価 (営業損益計算 (p,t))==if is商 業 then 期 首商 品棚卸高 (t)十 当期商 品仕 入高 (t) 一期末商 品棚卸高 (t)一 商 品移転 内部利益 (t) else if is製 造 工 業 =TRUE then 期 首製品棚卸高 (t)十 当期製品製造原価 (t) 一期末製品棚卸高 (t)一 商 品移転 内部利益 (t) 上 高 (営業損 益計算 (p,t))==商 上総利益 (営業損益計算 (p,t))==if is役 務 給付 が営業 =TRUE then 役 務 に よる営業収益 (t)一 役務 の 費用 (t) else 売 上 高 (p)一 売上原価 (p); 売手数料 (t)十荷造運賃車両費 (t) 売 ・一 般管理 費 (営業損 益計算 (0,t))==販 十人件費 (t)十賃貸料等その他 (t) 上総利益 (p)一販 売 ・一般管理 費 (p); 業利益 (営業 損益計算 (p,t))==売 ・ 有価証券売却 益 (t) 業外収益 (営業損益計算 (p,t)) ==受 取利烏、 割 引料 (t)十 ==支 有価証券売却損 (t) 払利息 ・割 引料 (t)十 業外 費用 (営業損 益計算 (p,t)) 十有価証券評価 損 (t) 営業利益 (p)十営業外収益 (p) 一営業外 費用 (p) 期損益修 正益 (t)十固定資産売却益 (t); 別利益 (経常損益計算 (p,t))==前 期損益修 正損 (t)十固定資産売却損 (t) 別損失 (経常 損益計算 (p,t))==前 一災害損失 (t) 常利益 (経常損益計算 (p,t))=三 常利益 (t)十特別 利益 (p) 一特別損失 (p) 引前 当期純利益 (p)一法 人 ・住民税額 (t) AX13: 税 引前 当期純利益 (経常損 益計算 (p,t))==経 AX14: 当 期純利益 (純損益計算 (p,t))==税 期純利益 (p)十前期繰越利益 (t) 期 未処分利益 (純損益計算 (p,t))==当 十積立金 目的取崩額 (t)十中間配 当額 (t)十中間配 当利益準備金 (t) AX15: 当 END 28 彦 根論叢 第 313号 なお,左 辺 の 下 線 は,そ の公理 の右 辺 の は じめ に if NOT(invalid(下 線部 ))then が 省 略 され てお り,then以 降 の 部分 だけ を書 い て い る こ とを表 す。 これ に よ "に “ 対 す る売 上 高,… ., り,“invalid(下 線 部 )"が真 な らば,下 線 部 の 状 態 当期 未処分 利益 な どの値 は定 義 され な い こ とに な る。 この よ うに して書 き下 し た 損益 計 算書 原 則 に 関 す る代 数 的記 述 を表 3.2に示 す。 表3.2は,表 3。1の 損益 計算書 tablespecと後 述 の 貸 借 対 照 表 tablespecを部分 仕 様 として含 む こ とを, “ INCLUDE 損 益 計 算書 tablespec,貸 借 対照 表 tablespec;"で示 して い る。 表 3.2では,す べ ての 定 義 関数 と構 成 子 関数 の 組 み合 わせ に つ い て公理 と して 記 述 され て い な い。 invalid関数 が 真 とな り,定 義 関数 が未 定義 とな る よ うな 自明 な組 み 合 わせ (例え ば,経 常 利益 (純損 益 計 算 (p,t))==,等 )に つ い ては,表 3。2で は陽 に 書 か ず省 略 して い る。 3.3 貸 借対照表原則 の代数的記述 貸借対照表原則 は,資 産 や 負債等 の諸項 目に関す る抽 象的 な説明部分 ,貸 借 対照表価額 の計算 に関す る説明部分 ,お よび,資 産 。負債 ・資本 の各分類 に関 す る説明部分 に分 け るこ とができる。前二者 の部分 は所与 のデー タに相 当す る 部分 であるが,同 一 項 目であ って も取得 原価 ,時 価,残 存備忘価額,等 の概念 1の損益 計算書 tablespecと が 存在す るの で,こ の よ うな科 目につ い ては表3。 “ 時価 tablespec", 同様 の表 記法 を用 い て,そ れ ぞれ 取得 原価 tablespec",“ “ 残 存備忘価 額 tablespec"として代数 的 に記述 して い る。 これ らを表3.3∼ 3∼表3.5にお い て,関 数 mkA/C,mkC/P,mkR/Mは , 表3.5に示 す。表3。 ニ 1におけ る関数 mkP/Lと 同様,引 数 ソ トが (それ ぞれ の tableの項 目 表3。 数 よ りな る)integer,integer,….,integerで,関 数値 の ソー トが それ ぞれ ACtable,CPtable,RMtableで あ るところの各 テー ブル を構成す る関数 であ る。 これ以外 は定義関数 または定数関数 である。公理 の左辺 は,い ずれ も各 々 の tablespecを構成す る関数 の外側 にその tablespecの各成分 を取 り出す定義 1と同 じよ うに,各 定義 関 関数 をネ ス トさせ た形 で書 かれて い る。 そ して表3。 数 ご とに個 別 に記述すべ きところ を中括弧 を用 いて まとめて書 き下 して い る。 企 業会計原則 の代数 的記述 表 3.3 取 得 原 価 SPEC BASE 巧 マ尋原4面tablespec ; Bool, NN‐ integer ; SORT ACtable ; REL i ==nn― OP mkA/C 29 (貸 借 対 照 表 )の 代 数 的 記 述 integer[1,2,… … 25]; : integer, integer,… 原価.有 形 固定資産 (建物 ・構築物,機 械装 置, 船舶 ・車両運搬具,工 具器具備 品,土 地 , 建 設仮勘定等 ) .,integer → ACtable, : ACtable → 原価.無 形 固定資産 (営業権,特許権,地上権,商標等 ): ACtable → integer, integer, 原価.繰 延 資産 (創立 費,開 業費,新 株発行 費, 社債発行 費,社 債発行差金,開 発費, 試験研究費,建 設利息) : ACtable → 原価.棚 卸資産 (商 品,製 品 ・ 半製 品,原 材料,仕掛 品等}: ACtable → 原価.流 動 資産 (有価証券,受取手形,売 掛金等 の債務 ): ACtable → VAR integer, integer, integer; v, i SORT integer; AXl: 原 価.有 形 固定資産 (建物 ・構築物,….,建設仮勘定等 )(mkA/C(..Ⅵ ..))==vl; AX2: 原 価.無 形 固定資産 (営業権,….,商標等 )(mkA/C(..vL))==vi; AX3: 原 価.繰 延 資産 (創立 費,….,建設利息)(mkA/C(..ヤl…))==vi; AX4: 原 価.棚 卸資産 (営業権,….,商標等 )(mkA/C(..vL.))==vi; AX5: 原 価.流 動 資産.(有 価証券,….,売掛金等 の債務 )(mkA/C(..vl..))==vl; END 表 3.4 時 価 (貸 借 対 照 表 )の 代 数 的 記 述 SPEC BASE 時 イ 面tablespec; Bool, NN integer; SORT CPtable; REL i ==nn‐ OP mkC/P 1lteger[1,2,….,7]; :integer,integer,… .,integer → CPtable, integer, 時価.棚 卸資産 (商品,製品 ・ 半製 品,原材料,仕掛 品等 ): CPtable → integer, 時価.流 動 資産 (有価証券,受取手形,売掛金等 の債務 ): CPtable → bool; 回復見込有 (商品,製品 。 半製 品,原材料,仕掛 品等,有価証券 ) i → VAR v, i SORT integer; AXl: 時 AX2: 時 END 半製 品,原材料,仕掛 品等 )(mkc/P(..vi.))==vl; 価.棚 卸資産 (商品,製品 ・ 価.流 動 資産 {有価証券,受取手形,売掛金 等 の債務 )(mkc/P(..vi.))==vl; 30 彦 根論叢 第 313号 表 3 . 5 残 存 備 忘 価 額 ( 貸借 対 照 表 ) の 代 数 的 配 述 SPEC BASE 残 存備忘イ 面額 tablespec; Bool, NN‐ integer; SORT REL RMtable; i == integer[1,2,… OP mkR/M VAR AXl: .,6]; : integer, … ., integer → RMtable, 残存備忘価額 (建物 ・構築物,機 械装 置,船 舶 ・車両運搬具, 工 具器具備 品,土 地 ,建 設仮勘定等 ): Rmtable → integer; v, i SORT integer, 残 存備忘価額 (建物 ・構築物,… … 建 設仮勘定等 )(mkR/M(..vi.))==vi; END さらに,減 価償却 の方法 に基づ く資産 の取得 原価 の費用配分 に関 しては,費 “ 用配分 すべ き科 目につ い て その額 を表3.6の 費用配分額 tablespec"として 代数的 に記述 して い る。 ここでは,各 種 の減価償却係数や付随 費用 等,お よび, 償却済みか否か の情報等 は所与 の もの (定数関数)と 仮定 し,こ れ ら定数関数 の値 と,部 分仕様 として含む取得原価 tablespecより該 当科 目の 費用配分 を公 理 として書 き下 して い る。表3.6におけ る構成子 関数 お よび定義 関数 の表記法 は,既 に述べ た表3.1∼表3.5と同 じである。 貸借対照表価額 の計算 に関す る説明部分 は,取 得原価 tablespec,時 価 tablespec,残 よび,費 用配分額 tablesDecを 存備忘価額 tablespec,お 部分仕 ー 様 として含み,こ れら4種類のテ ブルの値 と未だ定義 されていない (現金預 金 ∼任 意積 立 ・当期 未処 分 利益 等 の )18個 の 各 項 目の (ソー トintegerの)値 "を “ よ り,貸 借 対照 表 を構 成 す る関数 として 貸借 対照 表価額 導 入 して い る。 “ “ "ま そ して,貸 借 対照 表 よ り 有価 証券 ∼ 任 意積 立 。当期 未処分 利益 等 での “ 43個 の各 項 目の値 を取 り出す 関数 を導 入 し,表 3.7の 貸借対照 表 tablespec" と して 代 数 的 に 記 述 して い る。公 理 は い ず れ も そ の 左 辺 が ,貸 借 対 照 表 tablespecを構 成 す る関数 の 外 側 に そ の テー ブル の 各 成分 を取 り出す定 義 関数 をネ ス トさせ た形 で書 か れ て い る。 ただ し,項 目を表す 関数名 を置 き換 え るだ “ け で よ い公理 群 につ い て は,行 間 を !"で 表 して途 中 を省略 して い る (公理 AXl∼ AX24)。 AX25は ,こ れ まで に未 定 義 で あ る関 数 に 関 す る公 理 で あ り, 企業会計原則 の代数的記 述 31 い その意味す るところお よび表記法 は表3.1∼表ユ5に準 じて る。 表 3.6 費 用配分額 (貸借 対照表)の 代数的記述 費 用西扮 額 tablespec; integer; Bool, NN― INCLUDE 取 得 原4面tablespec; SPEC BASE SORT DAtable; REL oP integer[1,2,… .,31], i ==nn‐ DAtable, mkD/A : AOtable,integer → 用 (減価償却係数 .有 形 固定資産 用,減 価償却係数 .無 形 固定資産 , 用 卸資産 , 減価償却係数 .繰 延 資産 用,費 用配分係数.棚 → 平均 原価法等係数,正 常 な貸倒 見積係数 ) : ・ 価証券 ):→ 掛 品等,有 材料,仕 品,原 付随費用 (商品,製 品 半製 ・車両運搬具, ・ 舶 置,船 械装 物 構築物,機 費用配分額 (建 : DAtable → 工 具器具備 品,土地 ,建設仮勘 定等 ) 費用配分額 (営業権,特 許権,地 上 権,商 標等 ) : DAtable → 費用配分額 (創立 費,開 業費,新 株発行 費,社 債発行 費, 社債発行差 金,開発費,試験研 究費,建設利息}: DAtable → ・ 費用配分額 (商品,製品 半製 品,原材料,仕掛 品等): DAtable → 取手形,売 掛金等 の債務 ): DAtable → 証券,受 費用配分額 (有価 ・ is償却済 (建物 ・構築物,機 械装 置,船 舶 車両運搬具, 工具 器具備 品,土 地,建 設仮勘 定等) VAR : → integer, integer, integer, integer, integer, integer, integer, bool i c SORT integer, a SORT ACtable; 用配分額 (建物 ・構築物 )(mkD/A(a,c))== ・ 原価.有 形 固定資産 (建物 構築物 )(a)× (減価 償却係数.有 形 固定資産 用); AXl: 費 AX7: 費 AXll: 費 用配分額 (営業権 )(mkD/A(a,c))== 原価.無 形 固定資産 (営業権 )(a)× (減価 償却係数.無 形 固定資産用); 分額 (創立費)(mkD/A(a,c))== 用西己 原価.繰 延 資産 (創立費)(a)× (減価償却係数.繰 延 資産用); 分額 {商 品)(mkD/A(a,c))== 用酉己 卸資産用); (原価.棚 卸資産 (商 品)(a)十 付 随費用 (商品))× (費用配分係数.棚 AX19t 費 用配分額 (有価 証券 )(mkD/A(a,c))== (原価.流 動 資産 (有価証券 )(a)十 付 随費用 (有価 証券 ))× (平均 原価法等係); AX24: 費 用配分額 (受取手形 )(mkD/A(a,c))== 原価!流 動資産 (受取手形 )(a)× (正常 な貸倒見積係数); AX23: 費 AX25i 費 END 用配分額 (売掛金等 の債務 }(mkD/A(a,c))== 原価.流 動 資産 (売掛金等 の債務 )(a)× (正常 な貸倒見積係数); 32 根論叢 第 313号 彦 表 3.7 貸 借 対 照 表 の 代 数 的 記 述 SPEC 借対照表 t a b l e s p e c ; 貸 BASE Bool, NN‐ integer; INCLUDE 取 面tablespec, 得原価 tablespec, 時イ 残存備忘価額 tablespec,費用配分額 tablespec; SORT REL OP BStable, ; i == integer[1,2,… 貸 .,18]; 借対照表価額 : ACtable,CPtable,DAtable,RA/1tabel,integer,… ,integer → BStable, の (現金預 金,前 払費用等,子 会社株式等 有価証券,出 資金,長 期貸付金, 工 事補償 ・ そ の他 の 長期 資産,貸 倒 引当金,支 払手形,買 掛金,賞 与 ・ 修繕 引 当金, 社債 ・長期借 入金 等長期債務,退 職給与 ・特別修繕 引当金,法 定資本金額, 当期未処分利益 等 ) 利益準備金,株 式払込剰余金,減 資差金,合 併差益,任 意積立 。 : (有価証券,受 取手形,売 掛金等 の債務 ) (商品,製 品 ・半製 品,原 材料,仕 掛 品等 ) BStable → t BStable → integer, integer, integer, : BStable → (建物 ・構築物,機 械装 置,船 舶 ・車両運搬具, 工 具器具備 品,土 地 ,建 設仮勘定等 ) : BStable → integer, (営業権,特 許権,地 上権 ,商 標等 ) integer, : BStable → (創立 費,開 業費,新 株発行 費,社 債発行 費,社 債発行差金, 開発費,試 験研 究費,建 設利息 ) VAR a SORT ACtable, d AXl: (建 c SORT DAtable, : BStable → integer; SORT CPtable, r SORT RWItable; 物・ 構築物,機 械装 置,船 舶 ・ 車両運搬具,工 具器具備 品,土 地,建 設仮勘定等 ) (貸借対照表価額 (a,c,d,r,…vL.))== if is償却済 {建物 ・構築物,機 械装 置,船 舶 ・車両運搬具, 工 具器具備 品,土 地,建 設仮勘定等 )(d) then 原 価.有 形 固定 資産 (建物 ・構築物,機 械装 置, 船舶 ・車両運搬具,工 具器具備 品,土 地,建 設仮勘定等 )(a) 一 残 存備忘価額 (建物 ・構築物,機 械装 置,船 舶 ・車両運搬具, 工 具器具備 品,土 地 ,建 設仮勘定等 )(r) else 原 価.有 形 固定 資産 (建物 ・構築物,機 械装置, 船舶 ・車両運搬具,工 具器具備 品,土 地 ,建 設仮勘定等 )(a) 一 費 用配分額 (建物 ,構 築物,機 械装置,船 舶 ・車両運搬具, 工 具器具備 品,土 地,建 設仮勘定等 )(d); i AX7: (営 業権,特 許権,地 上権,商 標等 )(貸借対照表価額 (a,c,d,r,…vi.)) ==原 価.無 形 固定資産 (営業権,特 許権,地 上権,商 標等 )(a) 企 業会計原則 の代数的記述 33 - 費 用配分額 (営業権,特 許権,地 上権 ,商 標等 )(d); AXll: {創 立 費,開 業費,新 株発行 費,社 債発行 費,社 債発行差金,開 発費,試 験研 究 費, vL))== 建 設利息)(貸借対照 表価額 (a,c,d,r,… 延 原価.繰 資産 {創立 費,開業 費,新株発行 費,社債発行 費,社債 発行 差金, 開発 費,試 験研究 費,建 設利息)(a) 一 費 用配分額 (創立 費,開 業 費,新 株発行 費,社 債発行 費,社 債 発行 差 金, 開発 費,試 験研 究費,建 設示u息)(d); i AX19: (商 品,製品 ・ 半製 品,原材料,仕掛 品等 )(貸借対照表価額 (a,c,d,r,… vL.)) ==if(((時 価.棚 卸資産 (商品,製 品 ・半製品,原 材料,仕 掛 品等 )(c) 一 原 価.棚 卸資産 (商品,製 品 ・半製品,原 材料,仕 掛 品等 }(a))<0) AND 回 復見込有 (商品,製 品 ・半製 品,原 材料 ,仕 掛 品等 )(c)) then 費 用酉己 分額 (商品,製 品 ・半製 品,原 材料,仕 掛 品等 )(d) eise 時価.棚 卸 資産 (商品,製 品 ・半製品,原 材料,仕 掛 品等 )(c); i A23: 有 vl..))== 価証券 (貸借対照表価額 (a,c,d,r,… if(((時 価.流 動 資産 (有価証券 )(c)一 原価.流 動資産 (有価証券 )(a))<0) AND 回 復見込有 (有価証券 )(c)) AX24: (受 AX25! (現 then 費 用配分額 (有価証券 )(d) else 時 価.流 動 資産 (有価証券 )(c); 取手形,売 掛金等 の債務 )(貸借対照表価額 (a,c,d,r,..vi.))== 原価.流 動 資産 {受取手形,売 掛金 等 の債務 )(a) 一 費 用配分額 (受取手 形,売 掛金等 の債務 )(d); 金預 金,….,任意積 立 ・当期未処分 利益等 )(貸借対照表価額 (a,c,d,r,… Ⅵ..)) END 資 産 。負 債 ・資 本 の 各 分 類 に 関 す る 説 明 部 分 に つ い て は ,資 産 分 類 ,負 債 分 類 ,資 本 分 類 の 手 続 き に よ り区 分 を行 い ,流 動 資 産 か ら資 本 合 計 ま で の 15項 目 の表示 につ いて述べ られて い る。従 って, 貸 借対照表原則 の抽象的な状態 を表 す ソー トとして S t a t e B S を 導 入 し, そ の初期状態 を表す定数 関数 を i n i t i a l で 表す。貸借対照表原則におけ る基本操作 として, 上 記 3 つ の分類 を表す関数 を ソー トS t a t e B S , B S t a b l e か ら ソー トS t a t e B S への構成 子関数 として導 入 し, 操作直後 の状態 を関数値 として与 えるように して い る。 そ して, こ れ ら 3 つ の 基本操 作 が その状態で許 されな い操作 であ るか否か を表す関数 i n v a l i d を 導入 して い る。 この 関数 の意味す る ところは表3 . 2 と同様 であ る。 さらに, 流 動 資 34 彦 根論叢 第 313号 産 か ら資本 合 計 まで の1 5 項 目の 値 をそれ ぞれ状 態 q よ り抽 出す る定 義 関数 を 2 と 同様 の ス タイ ル で定 義 関数 と構 成 子 関数 の 対 に つ い て公理 と 導 入 し, 表 3 。 “ して書 き下 した もの が , 表 3 . 8 の 貸 借 対 照 表 原 則 s p e c " で あ る。 表 3 . 8 にお け る公理 中 の 下 線部分 の 意 味す る ところ もまた, 表 3 . 2 に準 ず る。 表 3.8 貸 借 対 照 表 原 則 の 代 数 的 記 述 SPEC 貸 借対照表原則 spec; INCLUDE 貸 借対照表 tabblespec; SORT StateBS; OP initial 資ゆ奎舶 負イ 責拐り頭 i → : : StateBS, BStable StateBS, BStable StateBS, 一 > StateBS, 一 > StateBS, StateBS, → int, i StateBS → 固定 資産,有 形固定 資産,無 形 固定 資産, int, 投資その他 の 資産 : StateBS → 姿レヽグリ頚 : StateBS, BStable 流動 資産,棚 卸資産 繰延 資産 : StateBS → int, 資産合 計 : StateBS → int, int, 流動負債,固 定負債 : StateBS → int, 負債合計 : StateBS → int, : StateBS → 資本準備金,そ の他準備金 : StateBS → int, 資本合計 i StateBS → 剰余金 invalid i StateBS → int, bool ; VBR q SORT StateBS, b SORT BSstable; AXl: (流 動 資産 ∼資本合 計 )(initial)==0; AX2: invalid(initial)==FALSE; AX3: 流 AX4: 棚 動 資産 (資産分類 (q,b))==現 金預 金 (b)十 有価証券 (b)十 受取手形 (b) 十売掛金等 の債務 (b)十 棚卸資産 (q)十 前払費用等 (b) 卸資産 (資産分類 (q,b))==商 品 (b)十 製 品 ・半製 品 (b)十 原材料 (b) AX5: 固 定 資産 (資産分類 (q,b))==有 AX6: 有 AX7: 無 十仕掛 品等 (b) 形 固定資産 (q)十 無形 固定資産 (q) 十投資その他 の 資産 (q) 形 固定資産 (資産分類 (q,b))==建 物 ・構築物 (b)十 機械装置 (b) 十船舶 ・車両運搬具 (b)十 工 具器具備 品 (b) 形 固定 資産 (資産分類 (q,b))==営 十土地 (b)十 建 設仮勘定等 (b) 業権 (b)十 特許権 (b)十 地上権 (b) 十商標等 ; 企 業会計原則 の代数的記述 AX8: 投 AX9: 繰 AX10: 資 35 資その他 の 資産 (資産分類 (q,b))=王 子会社株式等 の有価証券 (b) 十出資金 (b)十 長期貸付金 (b)十 その他 の長期 資産 延 資産 (資産分類 (q,b))==創 立 費 (b)十 開業費 (b)十 新株発行 費 (b) 十社債発行 費 ・発行差金 (b)十 開発 費 (b) 十試験研究費 (b)十 建設利息 (b) 産合計 (資産分類 (q,b))=三 流動 資産 (q)十 固定資産 (q) 引当金 ●) 払手形 乱伊牛 雛 ID 倒 十賞与 ・工事補償 ・修繕 引当金 (b) ・ 定負債 (負債分 類 (q,b))=三 社債 長期借入金等長期債務 (b) 十退 職給与 ・特別1夕 繕 引当金 (b) A X l l : 流 動負債 ( 負債分類 的, D ) = = 支 AX12: 固 AX13: 負 AX14: 剰 債合計 (負債分類 (q,b))==流 動負債 (q)十 固定負債 (q); 余金 (資本分 類 (q,b))==資 本準備金 (q)十 利益準備金 (b) 十 その他準備金 AX15: 資 本準備金 (資本分類 (q,b))==株 AX16: そ 式払込剰余金 (b)十 減資差金 (b) 十合併差益 (b) の他 準備金 (資本分類 (q,b))==任 意積立 。当期 未処分利益等 (b); AX17: 資 本合計 (資本分類 (q,b))==法 定資本金額 (b)十 剰余金 (q); END I V 会 計原 則 の 代 数的記述 の 性 質 企 業 会 計 原 則 を代 数 的 に 記 述 した 表 3 。1 ∼表3 . 8 の公 理 系 ( 以下 E で 表 す) にお いては,次 の ような性質 が成 り立つ。 [性質 1(項 書 き換 え系)](1)公 理 系 Eは 項書 き換 え系 とみ なす こ とが で き Rosserで ある。 る。 また,(2)REは Church‐ (証明)(1)公 理系 Eの 各公理 の右辺 に現れ る変数 は,必 ず左 辺 に も現れ て い るの で,Eは 項書 き換 え系 とみ なす こ とがで きる。 (2)さらに,各 公理 の左辺 には,同 一変数 が複数 回現れず, ま た,各 公理 の左辺が他 の どの公理 の左辺 と も重 な らず,か つ,自 分 自身 の どの 真 部 分 項 と も重 な らな い (REは nOn‐ overlappingD])。 Rosserで ある。 ■ したが って文献 [10]から REは Church‐ [性質 2(有 限停 止性)]公 理 系 Eを 項書 き換 え系 とみ なす とき,REは 有 限 停 止性 をもつ。 (証明)任 意 の項 t∈T(Σ ttV)に対 し,項 tを 木表現 し,各 業 か ら根 に至 る道 Plに 対 して非負整数 の 3字 組 wi=<xⅢ コ,zl>を 次 の ように定め る。 36 彦 根論叢 第 313号 ー (1)xlは Pl_上に現 れ る値 域 または定義域 に ソ トStatePL(ま たは StateBS) ー トPLtable(ま た は を含 む 関 数 の 個 数 ,(2)ylは 値 域 ま た は 定 義 域 に ソ よび BStable)を 含 む 関数 の 個 数, ACtable,CPtable,DAtable,RMtableお (3)zlは基底代 数 の 定義 関数 の個 数 。 項 t の 葉 か ら根 に至 る全 ての道 を P l , P 2 , . . . , P m と す ると, そ れに対 , W m ) を M ( t ) で表 応す るすべ ての w i を 要素 とす る m u l t i s e t 2 ) ( w l , w 2 , . … “ "を 次 の よ うに定義す る ( ただ し, w i = す。 また, 3 字 組 の辞書式順序 > Ⅲ <xl,yl,zl>,wj=<xj,yj,名 (1)xl>xjな > と す る) 。 ら,ゴwi>中wj >yjな ら↓ ゴwi>*wj (il)xl=xjの とき, y】 (111)xl=xj, yl=yjの とき, zl>zョなら│ゴwi>キwj “ "を 次 の ように定義す るl131。 次に T(Σ ttV)上 の半順序 ≫ “ 3)にそれぞれ並 び換 え,そ れ (1)M(t),M(t′ )に 含 まれ る要素 を >"の 順 ぞれ の multisetの 最 大 要 素 wmax,W′ maxに 対 して,wmax>Ⅲ w/m axな らば,t ≫t′とす る。 ただ し,M(t)が 空集合 でな く,M(t′ )が 空集合 の場合 も t≫t′と す る。 (2)wmax=w′ maxな らば,M(t),M(t′ )か らそれ ぞれ wmax,W′ maxを 除 い た multisetで 同様 の比較 を行 う。 が成 り立つ ことが示 の t,t′に対 して,t≫ t′ 手の とき,t tt「 t′なる任意 項 "の せ る。“ ≫ 定義 よ り明 らかに tO≫ti≫ .… なる無限 の順序関係 の系列 は存 "は well‐ bounded[1倒である)。したが って,REは 有 限停 止性 をも 在 しない (“≫ つ。 ■ 上述 の二つの性質 よ り,次 の性質 が成 り立つ。 [性質 3(合 同関係 の判定)]l141 公理系 E上 での 2項 の合 同関係 の判定 が,そ れぞれ の項 の標準項 が一 致す るか否かで判定 で きる。すな わち任意 の項 t,t′ に対 して,t tt t′⇔ t↓ =t′ ↓が成 り立つ。 2)同 じ 3字 組 を重複 して考 え た もの。 3)同 一 要素 は隣接 して並 べ るこ とに して い る。 ■ 企 業会計原則 の代数的記述 37 また,表 3.1∼表3.8の記述にお いて,宣 言 されて い る関数 の うち,関 数値 の ソー トが PLtable,StatePL,ACtable,CPtable,RMtable,DAtable,BStable あ るい は StateBSで あ る関数 を構成子関数,残 りの関数 を定義 関数 と呼 ぶ こ とにすれ ば,構 成子 が左辺の先頭 の関数 であるよ うな公理が存在 しない こ とに よ り次 の性質 が成 り立つ。 [性質 4(無 矛盾性)]公 理系 Eは 無矛盾 であ る。 す なわち,同 一 ソー トの異 なる二つの構成子項 が公理 系 Eの 下 で等価 になるこ とはない。 ■ したが って以上 の性質 よ り,文 献 [15]と同様 に次の性質 が成 り立つ こ とが分 か る。 [性質 5(準 完全性)](1)損 益 計算書原則 お よび貸借対照表原則 の状態 を表す “ "ま 状態 ソー トの任意 の構成子項 tに 対 して,invalid(t)の値 がブー ル値 真 “ "と たは 偽 して一 意 に定 ま る。 (2)ソー トStatePLま たは StateBSの み を 定義域 ソー トとす るすべ ての定義関数 fに つ いては,invalid(t)の値 がブー ル “ "で ある任意 の構成子項 tに 対 して f(t)の値 が基底代数 の元 (構成子項) 値 偽 として一 意 に定 まる。 ■ V む す ぴ 本稿 で述べ た方式 に よ り,会 計知識 を代数的手法 を用 いて形 式的 に記述 し, 公理系 としての諸性質 を検証す る枠組みが与 えられ た とい えよう。 しか し,無 矛盾性や準完全性が保証 された会 計原則 の代数的記述 を,会 計専 門家 システム (例え ば,筆 者 らに よ って構 築 され て い る与信 評価 エ キ スパ ー トシス テ ム 等 b'6,■ )へ 組み込む際には,当 初予想 して いたほ ど簡単 ではない こ とが,予 期 せ ざる出来事 をきっか け として分 か って きた。 その 出来事 とは,平 成 3年 12月 の 日本経済 におけ るバ ブルの崩壊 であ り,こ れ を契機 に,一 時的か もしれない が,会 計処理上 で例外的な こ とが認め られ るよ うになった。 その一例 は,膨 大 な不良債権 の処理 に関連 して,貸 倒 引当金 をは じめ とす る各種 準備金等 を,本 来 の 目的 を逸脱す る形 で設定 され るこ とも可 とす る措置である。 これは,企 業 会計原則 中で規定 されて い る貸借対照表科 目の変容 を意味す る。 もし,こ れが 38 彦 根論叢 第 313号 “ 今 後 と も認 め られ続 け るな らば, た とえば表ユ6 中 の関数 正 常 な貸倒 見積 係 "の 値 は定義 されず , し たが って公理 A X 2 4 や A X 2 5 に お け る費 用 酉己分 額 が 数 未定義 とな り, 公 理 系 の 無 矛盾性 は明 らか に成 り立 たな くな る。 これ は, 企 業 面エ キ スパ ー トシス 会 計 原則 を公 理 系 として形 式 的 に記述 し, 構 築 済 の 与信 評イ テムヘ 組み込 もうとす る所期 の 目的 に暗 い陰 を投げかけて い る。 それ ゆ えに, 代数的 に記述 した企業会計原則 を,項 書 き換 え系 とみな して既存 の システムに 組み込 み,信 頼性 の あるシステム を構築す るためには,企 業会計原則 に内在 す る多 くの会計諸概念 につ いて綿密 な検討 を加 えた後 で議論す る必要があ り,今 後 に残 された大 きな課題 である。経済 の安定 を待 って再検討す る必要がある。 エ キスパー トシステム化 の対象 となる知識 としては,論 理性 に優 れ一 級である と思 われて いた会計知識 の変容 を経験 し,公 理系 として代数的 に記述す るため のエ キスパー トシステムにつ いて考 えるべ き時 が来 て い るよ うに も思 える。 と ー もあれ,上 述 の知見 を通 じて,会 計分野 の専 門家 システム構築 のツ ル として, 一 代数的 な手法 が有効 な手法 の つ であるこ とが分か った。 なお,本 研究は,一 部文部省科学研究費補助金 (課題番号 03680029)の援助 を受け た。 参 考 文 献 [1] A.Ben‐ David and L.Sterling:“ A Prototype Expert System for Credit Evaluation," 128(1987). Artificiallntelligence in Economics and A/1anagement,pp.121‐ Expert System in [2]B.Iwasieczko,J.Korczak,M.Kwiecien and J.MusZynska:“ 120 Financial Analysis,"Artificial lntelligence in Econolnics and Management,pp.113‐ (1987). [3]R.Reboh and T.Risch:“Syntel:Knowledge Programming Using Functional Representations,"Proc.AAAI-86,Philadelphia,Pa.,pp.1003‐ 1007(Aug.1986). Syntel:Using a functional [4] R.0.Duda,P.E.Hart,R.Reboh,Jo Reiter and T.Rish i“ IEEE EXPERT,Vol。 2,No.3,pp.18-32(1987). language for financial risk assessment,ル ー パ エ トシステム に つ い て 一 貸 出審査 の代 数 的記述 とその実行 [5]森 :“与信評価 キ ス 一ギ 彦 根論 叢 No.255/256,pp.239-256(1989). ― [6]森 ,関 ,藤 井 :“会計上 の虚偽 を発見す るシス テム ー 貸 出審査 におけ る粉飾分析 ," 企 業会計,Vol.41,No.9,pp.94-100(1989). [7]有 苦,関 ,森 ,藤 井,嵩 :“貸 出審査 の代数的記 述 とそ の実行 システム,"電子情報通 信 学会論文 誌,Vol.73-D― I,No.5,pp.28-36(1990). 企 業会 計 原則 の代 数 的記 述 [8]森 39 : “プ ロ ト コ ル の 形 式 的 記 述 と検 証 , " 滋 賀 大 学 経 済 学 部 研 究 叢 書 第 1 6 号 ( M a r c h 1989). [9]杉 山, 谷 日, 嵩 : “基底 代 数 を前提 とす る代 数 的仕 様 , ' 電 子情 報 通 信 学 会 論 文 誌 , V o l . 64-D, No.2,pp.324-331(1981). [10] G.Hueti“ Confluent reductions:abstract properties and applications to tem re、 vriting systems," Proc. IEEE18th Ann. Sympo. on Foundation of Computer Science, pp.30-45 (1977). [11]税 務 経 理 協 会 :“会 計 諸 則 集,"pp.816(1982). [12]有 吉 ,関 ,森 ,藤 井 ,嵩 :“貸 出審査 の代 数 的 記 述 とそ の 詳 細化 ・実行 支 援 シス テム," 電 子 情 報 通 信 学会 技術 研 究 報 告 ,FP-88-04,pp.2532(1988). Proving termination with multiset ordering," [13] N.Dershowitz and Z.Mannna:“ Comp.ACM,Vol.22,No.8,pp.465‐ [14] G.Huet and D.C,Oppen:“ 476(Aug。 1977). Equations and rewTite rulesi A survey,"Formal Language Theory,R.V.Book ed.,pp.349‐ [ 1 5 ] 森 , 東 野, 杉 山, 谷 日, 嵩 i “H D L C 手 Vol.764-D, No.2, pp.124-131(Feb.1981). 405,Academic Press(1980). 順 の 代 数 的 記 述 , " 電子 情 報 通 信 学 会 論 文 誌 ,
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