【2015 統一地方選挙に向けた政策集】

【2015 統一地方選挙に向けた政策集】
民主党大阪市会議員団
はじめに
日本社会は諸外国と比較しても、これまで経験したことのないスピードで少
子高齢社会に進んでいこうとしています。高齢者の平均寿命が延びる一方で、
若者世代の晩婚化・子育て支援制度の不十分さなどから出生率が低下し、雇用
の不安定さなどから大幅な出生率の上昇は期待できないという予測もされてい
ます。今後 20 年の間に日本の人口は徐々に減少し、約 3 割が 65 歳以上の高齢
者となることが総務省統計局のデータでも示されているところです。
これら少子高齢社会の進行による影響は、働き手が少なくなることによる経
済成長の鈍化や経済規模縮小による産業の衰退のみならず、年金財源の枯渇化
をはじめ、日本全体の社会保障制度へ大きなダメージを与えることが想像され、
対応策が急がれます。
また、アルバイトや派遣社員など非正規雇用の若者が増大し、年収 200 万円
以下の貧困家庭の増加が子供にも影響を及ぼしており、若者が国内外でいきい
きと活動できる支援策や学ぶ意欲を引き出す抜本的な教育改革など、青少年支
援対策も必要とされています。
さらに、19 年前の阪神大震災、3 年前の東日本大震災・福島第一原発事故の
教訓を生かした取り組みが肝要であり、近い将来に予想されている南海トラフ
大地震などを見据えた防災・減災対策への対応と低炭素社会や脱原発依存社会
への転換が問われており、その上で限りある財源を有効に活用することが求め
られています。
このような様々なニーズに対して、地方行政の果たすべき役割は、地域住民
の生活に密着した地方自治を推進し、地域独自の課題を自主的かつ総合的に解
決するための施策を提案していくことです。
同時に、国や大阪府・市の首長にみられるような、民主主義を危うくする暴
挙が続く中、私たちは、「平和・人権・共生」を命題として、国民主権・市民
が主役である政治を推しすすめ役割を担っていかなければならないと考えてい
ます。
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具体的に下記の 4 つの分野で総合的にすすめていきます。
(1) くらしなどを中心とする経済政策
(2) いのちや防災などを中心とする福祉・社会保障政策
(3) みらいにむけて女性や子育ち・子育てなどを中心とする男女
共同参画・教育政策
(4) 政治改革や行財政改革などを中心とする地域主権改革政策
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(1)くらしなどを中心とする経済政策
政府与党は景気対策として市場に大量の円を流通させました。その結果、日
経平均株価は上昇したものの、いわゆるコストプッシュ型の物価上昇が起こり、
働く人たちの月給の上昇分以上に物価だけ上昇するという現象が生じました。
そこに消費税の増税が重なり、いま、個人も企業も大変苦しい状況にありま
す。
私たちはこのような副作用の強い景気対策ではなく、あらゆる職種の賃金上
昇と税制や社会保障の抜本的な改革で消費マインドを喚起し、日本のGDPの 6
割に当たる個人消費を拡大させる、バブルではないディマンドプル型の経済政
策へと移行させ、誰もが生活の中で実感できる真の景気回復を実現します。
また、小規模企業支援法の成立が、掛け声倒れにならぬよう、政府にも積極
的に働きかけ、我が国の経済を支える小規模な企業に特化した支援メニューを
充実させます。
さらに環境分野においては、低炭素社会や脱原発依存社会への転換を考え、
若者から高齢者まで誰もが生きがいを持って働ける場の拡大に全力を注ぎま
す。
①
グリーン革命
○ エネルギーの地産地消をめざして、太陽光、太陽熱、小規模水力、風力、
地熱、木材利用等、官民の積極的な連携により、様々な可能性を追求し、
地域で取り組める持続可能なエネルギー戦略への転換をめざします。
○ 使い勝手の良いエネルギー関連の補助金を設定し、公共施設や住宅の創
エネ・省エネをすすめます。同時に、ゼロエミッションエリアやバイオ
マスタウン構想など、まちづくり全体を通じた自然エネルギーへの取り
組みを促進します。
○ 「電力の安全・安定供給」を保障するため、エネルギーのベストミック
スを実現させます。
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②
商店街・コミュニティ再生
○ グローバル経済が進む中、あらためてまちの商店街が持つ「地域の絆と
人の輪の醸成」というメリットを見直し、積極的な魅力発信のバックア
ップを図ります。
○ 商店街活性化に特化した人材育成をすすめ、人の往来を活性化させ、地
域商店街に活力を生み出し、同時に新たなコミュニティビジネスを開拓
します。
○ 商工会議所をはじめとする経済団体との連携で、空き店舗対策や商店街
への人の流れ誘導にも取りくみます。
○ 公営住宅の再生に向けての新たな将来像と、商店街再生をミックスして、
地域コミュニティの拠点づくりを支援します。
③
交通政策
○ 公共交通の価値を再発見するとともに、公共交通基本条例を制定し、外
からは訪れやすく、エリア内では交通弱者に配慮し、誰もが安全で暮ら
しやすい街づくりにつなげます。
○ 交通政策の柱としてのコミュニティバス・新型都市交通の在り方を考え、
地域での雇用創出、地域振興の推進というまちづくりの観点から制度設
計していきます。
○ 地下鉄・市バスについては、市民の移動手段としての交通政策を遂行す
るため、地下鉄・バスの一体運営を前提に民営化をすすめ、利便性をよ
り一層高めます。
○ 敬老優待乗車証(敬老パス)については現行の乗車毎 50 円という制度を
廃止し、年間 3,000 円の負担のみで乗車できる制度を実現します。
○ 関西空港と大阪国際空港へのアクセスを最大限生かしたまちづくりをす
すめます。また、新規航空路線の開拓や、内航汽船会社の誘致等で大阪
への新たなアクセスの確保を模索します。
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④
安定雇用
○ 人生 80 年の時代、NPO などの非営利団体や、ボランティア団体と連携し、
若者や元気な高齢者の働く場を具体的に準備します。
○ 地域における雇用主と働き手のミスマッチを解消するため、地域就労支
援システムを再構築します。また、自治体が実施する就労支援の中で企
業情報の開示を積極的に呼びかけ、ブラック企業の炙り出しと、当該企
業への是正指導に取り組みます。
○ 非正規雇用で働く人は 2000 万人にものぼっており、そのような方々の抱
える将来の不安や待遇格差などは日本の経済や社会にも大きなマイナス
の影響をもたらしています。均等待遇原則を実現し、またその常態化を防
ぐためにも、民主党では非正規雇用対策本部を新たに設置して諸団体と連
携して積極的に対策に取り組みます。
○ 福祉ではなくビジネスの視点を取り入れた若年層向けの就職支援や、就
職希望の高校生・大学生に対する地場の企業へのインターンシップ仲介
など、様々な形態の地域雇用を創出し、働く若者が地域で力を発揮し、
生活者として生きていける地域経済を追求します。
○ 子育てや教育、介護、医療支援を充実し、女性が輝き、安心して働ける環
境を整え、働きがいのある人間らしい仕事を実現します。
○ 公契約条例を制定し、官制ワーキングプアを無くします。
○ 連合大阪と連携して最低賃金を引き上げます。
⑤
文化・観光振興
○ 関西、また大阪府内の各地域が積極的に連携し、地域に根差した観光資
源の高付加価値化、有形無形の文化遺産の活用等により、それぞれの地
域の宝を世界中に発信し、市民と一体となった観光推進施策を実現しま
す。
○ 地政学的にアドバンテージがあるアジアへの広報と、ヘッドクォーター
による着地型観光の発信を充実させます。
○ また、身近な地域の歴史と文化を発掘し、文楽など伝承すべき文化の応
援と若者文化への奨励制度の創設を行います。
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⑥
中小企業
○ 地域の職人魂を次代へ継承すべく、事業継承・後継者問題解決のための
相談機関の設置、異業種交流を通じた新しい商品の開発とジョイント企
画など、モノづくり産業を応援するサービスメニューの充実を図りま
す。
○ 中小企業のうち、中規模と小規模を切り分け、小規模企業支援枠組みの
条例化等を通じて、小規模企業を支援する取り組みを強化します。
○ また、小規模企業の資金繰り安定に向けて、法改正も視野に入れた地銀、信
金・信組の役割分担を再定義します。
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(2)いのちや防災などを中心とする福祉・社会保障政策
少子高齢化時代にマッチした、安心して働くことのできるインフラ整備や子
育ち・子育て支援、社会保障制度や医療制度の充実にむけた福祉施策、地域社
会で誰もが安心して住み続けられるまちづくりを基本とした防災対策など、地
域社会に住む人々が主人公となりすすめていけるような自助・共助・公助の施
策を推進します。
① 共生社会の基本について
○ 地域住民が、ともに育ち、ともに生き、ともに暮らす「共生の地域社会」
づくりをすすめます。
○ 社会的に弱い立場にある人たちの社会的孤立を生み出さない、社会保障
が充実した社会の創造をめざし、きめ細やかな、行政・社会福祉協議
会・民生児童委員・自治会・町会などの地域のネットワーク強化に努め
ます。
○ 次世代を担う若者支援に力を入れます。なかでも「引きこもり」
「ニート」
やその予備軍など、若者を孤立させないしくみづくりと雇用対策に力を
入れます。
○ ひとり親家庭(シングルマザー、シングルファーザーなど)の厳しい家庭
状況を支援する施策の充実をもとめます。具体的には、保育制度の充実
や就学支援、奨学金制度の拡充など社会制度の充実をもとめます。
○ 自死(自殺)への対策については、人権尊重を基本として、暮らし・健康
など多角的な視点で取り組み、予防のための啓発・相談など予防対策の
充実と、遺族への支援の充実をすすめ、産業社会、地域社会、家族社会
において、自死(自殺)に追い込まない仕組みづくりをめざします。
○ 難病支援として、原因の解明や治療を確立するための環境整備と患者と
その家族への諸施策の支援強化をめざします。
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② 福祉施策や介護について
○ 少子高齢化・人口減を見据え、福祉の諸制度の「谷間」を解消する施策を
国にもとめます。そして地域福祉などの活動により、子ども施策・高齢者
施策・障がい者施策の推進と充実に努め、暮らしのセーフティネットづ
くりをすすめます。
○ 「障がい児・者」の相談機能を強化するとともに、当事者のニーズに沿っ
た「サービス等利用計画」の作成とサービス提供が可能な体制づくりをす
すめます。
○ 平成 27 年 4 月施行の生活困窮者自立支援制度を踏まえ、行政においては
各関係機関、NPO、企業の連携を図りながら地域における自立・就労支援
体制をすすめます。
○ 発達障がい者施策や重度重複障がい者施策などの充実を求めていきま
す。
○ 特別養護老人ホーム、老人保健施設など老人福祉施設の整備と多機能な
施策の充実をめざします。
○ 介護予防事業や認知症対策の医療の充実や専門的機能の強化をすすめます。
○ 介護サービスの質の向上のためにも、地域からサービス従事者の抜本的
な処遇改善をもとめます。
○ 生活保護の不正受給の是正など適正な受給体制の確立をもとめます。ま
た、時代に合った生活保護制度の見直しを進めると同時に、雇用・就労、
生活など自立支援に向けた施策の推進と社会保障の確立をめざします。
○ 平成 27 年度から「地域医療・介護法」が施行されることにより「要支援」
向けのサービスが市町村に移管されることに関して、財源やサービスの担
い手の確保の問題について、国としての責任ある対応とともに、各市町村
においてもサービスの質と量が低下することのないようもとめます。
③ 医療体制について
○ 救急患者の搬送先確保が困難となる事例が生じることのないよう、初
期・2次・3次の救急医療体制の確立とともに、公・私立救急病院の充
実拡大をもとめます。
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○ 小児救急、産科救急など特定診療科目の全日診療の拡大をもとめます。
○ 歯科救急診療を含めた夜間休日診療体制の充実整備や、精神科救急医療
体制の充実をめざします。
○ 地域の中核的な医療機関と地域医療の連携強化をはかり、「安心の地域医
療体制」の構築をめざします。
○ 地域の特性を尊重しつつ、医療・介護を中心とした地域包括ケアシステ
ムの充実をめざします。
④ 防災・減災対策について
○ 国や都道府県との連携や、全庁的な危機管理体制の確立をもとめ、最新
の情報に基づく、新たな各自治体の「○○地域防災計画」の早期策定をめ
ざします。
○ 女性、子ども、高齢者、障害者等の立場や状況を踏まえ、防災に関する
日常的な情報提供を行いつつ、地域における自主防災の取り組みを支援
します。また、社会的弱者の福祉避難所の充実を図り、社会福祉施設へ
の助成制度などの充実をもとめます。
○ 救急救命士の処置拡大に伴う教育体制の整備など救命救急業務の充実強
化と応急手当普及啓発の推進強化をもとめます。
○ テロや新型感染症など多様な災害に対して、情報収集の強化や的確に対
応できる装備・資器材の充実強化をもとめます。
○ 大規模地震時に発生する帰宅困難者対策として、避難誘導や情報提供な
ど民間企業・団体・地域などと行政がともに取り組む総合的な支援シス
テムの構築をめざします。
○ 大規模災害時におけるインフラ整備の強化として、水道や下水道の配水
管路などの耐震化や電気関連施設の耐震化をもとめます。
○ また、地震や集中豪雨による崩落、冠水対策、河川対策の強化を求め、
臨海部においては、防潮堤の耐震強化を含む地震・津波対策の充実と災
害に強い港づくりの推進をめざします。
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⑤ 公的責任でライフラインを守る
○ 空気の次に代替のきかない“命の水”の事業運営は行政が責任をもって
行い、府内水道事業との公公連携を求め、強化していきます。
○ 下水道やごみの収集輸送事業の経営形態については、行政が責任を持って
事業運営を行い、市民生活の安心・安全を確立します。
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(3)みらいにむけて女性や子育ち・子育てなどを中心とす
る男女共同参画・教育政策
質の高い保育・教育の総合的な提供をもとめ、保育の量的拡大・確保をす
すめ、地域の子ども・子育て支援の充実をめざします。
すべての人が性別にかかわりなくいきいきと活躍し、安心して暮らすこと
が出来るまちづくりをめざします。
①
男女共同参画社会
○ ドメスティック・バイオレンス(DV)やセクシャル・ハラスメント等の防
止・救済の取り組みをすすめます。
○ 女性も男性もライフスタイルや環境にかかわらず、社会の一員として能
力を発揮できる社会づくりをめざし、チャレンジする女性・男性を応援
します。そして、人生のさまざまな場面での選択を広げ、家庭で、職場
で、社会で男女ともに力が発揮できるよう、より一層の男女共同参画社
会の実現をめざします。
○ 共働き世帯の増加など社会の構造変化に対応し、男女共同参画社会に資
する、性やライフスタイルに中立な税制の実現に取り組みます。
○ 結婚、出産後、介護、看護など様々なライフステージにおける休職・離
職に対応し、就業の継続・復帰を支援します。不当・差別的な取り扱い
をされないよう、職場環境を整備します。
○ 労働時間規制により、男性も女性も「ワークライフバランス」(仕事と生
活の調和)が可能な環境整備に努めます。
②
子育ち・子育て
○ 男性と女性が共に子どもを育てる社会をつくります。女性の社会参加に
不可欠な男性の育児休業取得向上をめざします。
○ 妊婦健診の公的助成を含め、出産にかかる費用を助成し、自己負担がか
からないよう不妊治療に関する支援の拡充に努めます。
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○ 育児と仕事の両立ができる支援と、就学前の子供の保育と教育を保証す
るため子育てを直接支援する新児童手当とあわせて、幼保連携型認定こ
ども園、小規模保育所などへの給付制度など保育・幼児教育の負担軽減
をめざします。
○ 待機児童の解消をめざし、質の高い幼児教育と保育を実現するため、保
育所定員の増員、職員の配置基準の改善等により、夜間保育、病児・病
後児保育など多様な保育の提供をすすめます。
○ 放課後児童クラブの整備を積極的に行うため、保護者や地域の実情に応
じて計画を立て、着実にすすめます。
○ 「子どもの権利条約」に定められた生きる権利、育つ権利、守られる権利、
参加する権利を基本として子ども施策をすすめます。
○ 「子ども貧困対策法」に基づき、子どもの貧困を解消し、「貧困の世代連
鎖」を断ち切るとともに、子どもの虐待防止に社会全体で取り組みます。
○ 「子ども・被災者支援法」に基づき、健康調査の強化、母子・父子避難者
への支援、帰還支援などをすすめます。
○ 子どもの食品アレルギーなどに対応するため、就学前施設への栄養士の
配置をすすめます。
③
教育
○ 子どもたちに 21 世紀にふさわしい学びを保障するため、教職員の数を増
やし、少人数学級を着実にすすめるなど、一人ひとりが豊かな教育が受
けられる環境づくりに務めます。
○ 教育委員会制度については、教育の政治からの中立性を確保し、教育に
おける責任の所在を明確にするようもとめます。
○ 中学校給食は近隣小学校で中学生分の給食調理を行う親子方式で、温か
くおいしい給食を提供します。
○ 「いじめ対策推進基本法」に基づき、子どもの命を守るため、いじめや不
登校に苦しむ子どもたちを救えるよう取り組みます。また、問題行動の
子供たちについて、教職員・保護者・子ども・地域からの相談を受けと
める窓口を設置し、スクールカウンセラー等の専門家を派遣する等、当
事者とともに解決します。
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○ 通学路などでの子どもの安全を守るため、「子ども通学安全確保法」の制
定を国に要望します。
○ 学校園施設の耐震化の早期完了をめざします。
○ 所得制限のない高校無償化制度の継続をもとめます。
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(4)政治改革や行財政改革などを中心とする地方分権改革
未来への責任を果たす為、既得権や癒着の構造を改革していくことを前提に、
住民参加の地域活動をボトムアップでより促進し、市民とともに市政改革をす
すめます。
そして、大阪府へ権能を集権していく「都構想」ではなく、大阪府の権限と
財源を、「市民生活に密着した」大阪市に大胆に移譲することにより、地方分
権改革をすすめます。
① 府市連携の取り組み
○ 成長戦略、産業振興、大規模災害対策など、大阪府・大阪市それぞれが
果たすべき役割、連携の方法について協議し、課題によっては府内市町
村も参加し、知事や市長と各議会が参加のもとで実効性を高める「大阪広
域戦略会議」を設置します。
○ 大阪府と政令市の事務事業を見直し、学校の学級編成基準や、病院の開
設許可、道路行政や都市計画のマスタープランなど、市民生活に直結す
るサービスや財源(税金)を大阪府から大阪市へ移譲し、分権を推進しま
す。
○ 府と市の連携を目的に大胆な人事交流を行います。
○ 大阪広域戦略会議の設置に伴い、役割を終える府市統合本部を廃止しま
す。また、大都市局を改組し、大阪広域戦略会議の事務局に衣替えしま
す。
② 市政改革
○ 地方自治法の改正に基づき、24 区を総合区としてスタートし、市民に身
近な住民サービスは区役所で提供します。また、小学校校区を基礎生活
単位として、住民の意見に基づき、段階的(概ね 4 年毎を目途)に区の再
編をすすめます。
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○ 区長(総合区区長)が区の仕事をデザインできる予算と権限を移譲します。
区長は市長に次ぐ権限を持って区民と対話し、区民の要望を具体化しま
す。
○ 区長(総合区区長)のパワーアップのために、区の予算編成権や区職員の
人事権を拡充します。
○ 区民による区長(総合区長)評価制度を条例化します。
○ 大阪市条例で、地域まちづくりや地域コミュニティ、社会教育、災害対
策、福祉サービスなど住民に身近な事務を総合区へ移譲し、身近な住民
サービスを提供します。
○ 区政会議を改革し、街づくり、地域福祉、コミュニティー政策、予算編
成についての勧告権を持たせ、区民と区長の距離を縮め、区民が主役の
区政改革を推進します。
○ 地域活動協議会の取り組みを支援し、住民の自治組織や NPO との協力し、
市民参加のまちおこし、防犯・防災、助け合い・支えあい運動を推進し
ます。
③
行政改革
○ 各事務事業の政策指標と予算の編成過程や使途の「見える化」をすすめま
す。
○ 政策評価指標を、アウトプット(結果)指標からアウトカム(成果)指標
への移行をすすめ、効率的な行政づくりをめざします。
○ 公共サービスを市民自身や NPO が主体となり提供する社会を目指す「新し
い公共」の概念に基づき、公民の役割分担を明確にします
○ 行き過ぎた「民営化」「民間委託」を抑制し、官製ワーキングプアを生み
出さない職場環境をすすめるために、「公契約条例」の制定をすすめま
す。
○ 各行政において、コンプライアンス遵守を改めて強くもとめます。
○ 条例を制定し、大阪市特別顧問や参与の責任と権限を明確にします。
○ 徹底した法令順守・情報公開・個人情報保護を実現します。
○ 行政窓口でのたらいまわしを許さず、ワンストップサービスを実現しま
す。
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④ 議会改革
○ 区単位の議会活動を推進するため、区選出議員を構成員とする区(または
ブロック単位)常任委員会を設置し、区民の要望や区民に係る議案、予算
などを審議します。
○ 段階的な区の再編と平行して、議員定数の見直しや報酬・政務活動費のあ
り方を検討し、議会改革をすすめ、議会の活性化をすすめます。
○ 大阪市会基本条例を制定します。議会の調査・政策・調整権限を高め、
市長と市政へのチェック機能を高めるために、議会事務局の改革と拡充
をすすめます。
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