2 業務委託概要書 - 市立釧路総合病院

市立釧路総合病院基本設計及び実施設計(新棟・外構)業務委託概要書
市立釧路総合病院は、ここ北海道に明治5年9月に官立釧路病院として開設、その後数度の移転
を経て、昭和59年9月に現在地の釧路市春湖台に移転新築した142年の歴史を有する病院であ
る。
平成2年度に外来棟の一部を増築したのち、平成17年度から平成19年度の三ケ年にかけて入
院病棟・中央診療棟・外来棟の増改築を行い、延床面積を1.5倍とし、屋上にヘリポートを設置
した。平成21年10月には当病院が事業実施主体となる「道東ドクターヘリ」の運航を開始して
いる。
この間、第三次救命救急センターとして、広大な道東地域の救急医療を支えるとともに、地域が
ん診療連携拠点病院、地方・地域センター病院、災害拠点病院などの指定を受け、高度医療の提供
と臨床研修病院として教育研修にも力を注いでいる。
近年における社会情勢の急激な変化に加え、高度・救急医療を提供するための施設の構造上の課
題、及び国の新たな施設基準への適合など、当院を取り巻く環境が変化してきたことから、将来に
わたり地域住民への継続的な医療サービスを提供するために、国から示されるガイドラインに基づ
き北海道が策定する地域医療構想を基本として、関係機関との連携を推進し、自治体病院として担
うべき役割や、有すべき機能を明確化するとともに、効率的な診療体制を構築し、高度かつ専門的
な医療や急性期・救急医療の中心となる基幹病院を目指すこととした。
このことより、
「市立釧路総合病院基本構想」を平成27年3月に策定し、医療機能や規模、施
設・設備、運営等を具体化する取組みに邁進しているところである。
1.業 務 名
市立釧路総合病院基本設計及び実施設計(新棟・外構)業務
2.業務内容
市立釧路総合病院の基本設計及び実施設計(新棟・外構)【建築及び設備】
3.委託期間
平成27年9月1日から平成29年3月24日まで
4.上 限 額
342,565,200円(消費税及び地方消費税の額を含む。)
(ただし平成27年度基本設計事業相当分として118,886,400円、
平成28年度実施設計事業相当分として223,678,800円とする。)
5.敷地の概要
(1)所 在 地
釧路市春湖台1番12号
(2)敷地面積
約32,000㎡
(3)用途地域
第1種中高層住居専用地域
建ぺい率
60%
容 積 率
200%
防火地域
指定なし
日影規制
4時間・ 2.5時間
地区計画
なし
(4)敷地の整備状況
造成の有無
有(既存施設の一部解体を含む。)
上・下水道
上水道供用地域、公共下水道処理区域内
電
北海道電力からの供給可能
力
暖房・給湯等
現在、釧路熱供給公社から地下埋設配管により敷地内施設へ蒸気を供給
しているが、新棟・既存施設改修を含めた整備後は、供給しない。
(5)周辺の現況
[北 側]春採公園(都市公園)、老人福祉センター緑風荘
[西 側](社)釧路啓生会 釧路鶴ヶ岱啓生園
[東 側]春採公園(都市公園)
[南 側]釧路市立博物館
(6)周辺道路
[北 側] (富士見緑ヶ岡通) 道路幅員 約15m
[南 側] (柏木線)
6.工事予定額
道路幅員 約13m
200億円以下を想定している。
(新棟建設工事、外構工事、改修工事、設備配管切替工事、解体工事等を
含む。医療関連機器は除く。)
7.病院理念・経営方針
(1)病院理念
『信頼と満足の創造』
(2)経営方針
① 充分な説明のもとに患者の意思を尊重し、患者中心の医療を行います。
② 地域完結医療を目指し、高度医療・救急医療を充実します。
③ 地域医療を支援するため、病診連携を密にします。
④ 心温かな質の高い医療サービスを実践するため、日々研鑽します。
⑤ 良識と強調性のある医療人として、意欲と誇りの持てる職場環境作りに努めます。
8.建設計画(次のとおり想定している。)
(1)規模・構造等
① 基本設計
新棟建設
外
約35,000㎡
構
一式
連絡ブリッジ(新設)
S造
約100㎡
ヘリポート棟(改修)
SRC造
約7,900㎡
サービス棟 (改修)
RC造
約500㎡
第3外来棟
(改修)
RC造
約1,900㎡
第3外来増築棟(改修)
RC造
約1,900㎡
入院病棟・中央診療棟・外来棟・増築中央診療棟・
増築外来ホール・看護学校渡廊下(解体)
約30,500㎡
設備配管切替
一式
敷地内建物BCP計画
一式
仮設設計
一式
② 実施設計
新棟建設
外
約35,000㎡
構
一式
連絡ブリッジ(新設)S造
設備配管切替(平成27年度基本設計時に実施)
約100㎡
一式
(2)建設予定
平成27~28年度
基本設計(平成27年度分)、実施設計(平成28年度分)
平成28年度
設備配管切替
平成29年度~31年度
新棟建設(一部外構含む)
平成32年度
改修工事・解体工事・外構工事等
(3)増改築事業の概要(次のとおり想定している。)
① 整備基本方針
市立釧路総合病院は、地方センター病院の役割を担い、釧路・根室の三次医療圏の住民の
生命と健康を維持し、安心・安全な医療の提供に引き続き努めてくことが求められており、
医療機能として、救命救急センター、地域がん診療連携拠点病院、地域周産期母子医療セン
ターなどの『高度・専門医療』を永続的に提供するに相応しい施設とし、他医療機関との機
能分化と連携強化による地域完結型医療提供体制の中心的役割を果たす病院として整備する。
また、災害発生時には、医療活動が継続可能な施設整備を行い、災害拠点病院としての機能
を高める。療養環境面は、ユニバーサルデザインの採用など、様々な利用者に対応できる施
設とするとともに、安らぎの空間を創り出すことで、患者が安心して療養できるよう、患者
アメニティに配慮した環境を整える。
② 新棟病床数: 450~500床
[病床種別内訳]一般病床:436~486 床、結核病床:10 床、感染症病床:4 床(うち、救命
救急病棟 12~16 床、集中治療室 12~16 床、NICU6 床)
③ 標傍診療科:25科
内科・消化器内科・心臓血管内科・呼吸器内科・小児科・外科・心臓血管外科・整形外科・
脳神経外科・皮膚科・泌尿器科・産婦人科・耳鼻咽喉科・眼科・精神科、神経科・麻酔科・
リウマチ科・アレルギー科・放射線科・病理診断科・リハビリテーション科・歯科・歯科口
腔外科・形成外科・救急科
④ 患者数の設定:1日平均患者数(精神科、神経科を除く)
[入 院]
450人程度(平成26年度実績 457.0 人)
[外 来] 1,200人程度(平成26年度実績 1,233.2 人)
⑤ 主要な医療機能
地方センター病院機能、救命救急センター機能、災害拠点病院機能、地域がん診療連携拠点
病院機能、地域周産期母子医療センター機能、臨床研修指定病院機能、など
(4)設備概要(次のとおり想定している。
)
① 電 気:電灯設備、動力設備、幹線設備、受変電設備、自家発電設備、構内交換設備(電話設
備含む)、電気時計・拡声設備、インターホン設備、テレビ共同受信設備、火災報知
器設備、構内配電線路(外灯含む)
、構内通信線路、情報通信設備、その他
② 機 械:空気調和設備、換気設備、排煙設備、自動制御設備、衛生器具設備、給水設備、排
水設備、給湯設備、消火設備、ガス設備、昇降機設備(寝台・多目的・ヘリポート用)
、
厨房機器設備、特殊空調設備(手術室・無菌室等)、給気システム設備、重症ケアシ
ステム(ICU・NICU)設備、医療ガス設備、中央監視設備、滅菌設備、解剖室
設備、廃棄物保管設備、薬品処理(貯留)設備、セキュリティー、その他
(5)耐震安全性の分類
官庁施設の総合耐震計画基準及び同解説において、耐震安全性の分類を 構造体Ⅰ類・建築非
構造部材 A 類・建築設備甲類とし免震構造とする。
9.参考資料(別添)
(1)市立釧路総合病院建設整備計画スケジュール(案)
(2)市立釧路総合病院建設整備計画概要図(案)
(3)市立釧路総合病院既存施設配置図
(4)市立釧路総合病院現況図面一式
(5)「平成26年度市立釧路総合病院増改築工事設計業務委託(地質調査)」報告書一式
(6)「平成25年度市立釧路総合病院増改築工事設計業務委託(測量及び設計)」成果品
10.その他
その他については、基本・実施設計の進捗に合わせ協議する。