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Super Taikyu 2015
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
「スーパー耐久 」の理念
スーパー耐久シリーズ 2015 スポーツ規則 2015 年版
Contents
(S 耐)
は、1991年より市販量産車をベースとした日本発祥の
スーパー耐久レース
日本最大の参加型レースとしての歴史を重ね、今日まで、プロドライバーからレース
をライフスタイルの一部とするアマチュアドライバーが共に協力し合い、覇を競い
つつ継承してきたチームスポーツである。
2
第17 条 救済処置
24
第1条
各大会開催日程及びレース時間 4
第18 条 レースの終了及び順位認定
24
スーパー耐久に集うエントラントは、いつの時代もクルマやモータースポーツ、そ
第 2条
参加車両
5
第19 条 セーフティカー
25
して人を愛する「仲間」であり、互いに絆を深め合い、技術を向上させるなか、限り
第3条
参加申し込み
6
第20条 レースの中断及びレースの再開 25
第4 条
参加料
8
第21条 競技参加に対する遵守事項
第5条
参加車両に関する事項
8
第22 条 抗議及び判定に関する問い合わせ 29
第6 条
ドライバーの参加資格
及び登録人数
11
第7 条
タイヤ使用規定
13
第8 条
公式予選
15
神を大切にしながら、全員が心をひとつにできることなど、単に順位を競うだけで
第9条
決勝出走台数
17
はない魅力を大切にしていく。
第10 条 ドライバーの最大運転時間
ある資源を大切に使い、環境に配慮しながら、安全にモータースポーツ社会の発展
に寄与していくことを目的としている。
永きにわたって作り上げてきたスーパー耐久独自の世界観をこれからも大 切に
し、開催するフィールドを保持していくためには、安全を第一 優 先に、フェアな競
技ができるように努力することがとても重要である。
そして「耐久レース」ならではの面白さやチームスポーツにより育まれる健全な精
また、スーパー耐久に参加するエントラントの知識やノウハウを生かした自動車
用品や部品の開発・販売により、日本の自動車産業、モータースポーツマーケット
の発展に寄与していくことも目指す。
スーパー耐久に関わる全ての人はこの理念を理解していただき、日本最大の参加
型レースに参加する「仲間」として、一丸となって発展させていくことを目指していく
ものとする。
2
「スーパー 耐久 」の 理 念
第11条
車両保管
17
17
第12条 ドライバーズブリーフィング及び
競技担当責任者(チーム監督)
ミーティング
17
第13条 スタート
18
第14 条 レース中のドライバー交代を
伴うピットストップ義務
20
第15 条 ピット作業
21
第16 条 ペナルティの履行
24
27
第23 条 式典条項
29
第24 条 記者会見
29
第25 条 無線の使用
29
第26条 得点基準
30
第27条 出場奨励金の授与
31
第28条 競技細則
32
第29条 ブルテン、公式通知
32
第30条 スーパー耐久機構
32
[ 附則1] 決勝レース中の
セーフティカー運用規定
32
参加特認車両一覧
39
大会主催者連絡先一覧
40
プラチナドライバー認定者一覧 41
3
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
スーパー耐久シリーズ 2015 は、FIA 国際モータースポーツ競技規則ならびにそれに準拠し
た日本自動車連盟
(JAF)
国内競技規則、並びにスーパー耐久機構
(STO)
発行のスポーツ規則、
技術規則及び各大会特別規則に基づいて開催される。
本年のスーパー耐久シリーズ 2015「スポーツ規則」及び
「技術規則」は、スーパー耐久機構
(STO)にて制定された本書を原文とする。
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
第2条 参加車 両
(1) スーパー耐久機構
(STO)
発行の「スーパー耐久シリーズ 2015 技術規則」
に従った車両
とし、原則として次の条件と気筒容積等により、6 種類のクラスに分ける。
ST-Xクラス:FIA GT3 公認車両
ST - 1 クラス:3501cc 以上の車両で STO が認めた車両
ST - 2クラス:2001cc 〜 3500ccまでの 4 輪駆動車両
ST - 3クラス:2001cc 〜 3500ccまでの 2 輪駆動車両
第1条
スーパー耐久シリーズ 2015 各大 会 開 催日程 及びレース時 間
テストデー
3月 1日(日)ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡)
第 1 戦( 5時間 )
3月 28 日(土)
・29 日(日)
ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡)
エントリー申込及び登録変更期間:2 月27 日(金)〜 3 月 9 日
(月)
第 2 戦( 3 時間 )
5月23 日(土)
・24 日(日)
スポーツランドSUGO(宮城県柴田郡)
エントリー申込及び登録変更期間:4 月 27日
(月)〜 5月 7日
(木)
第 3 戦( 8 時間 )
7 月4日(土)
・5日(日)
富士スピードウェイ(静岡県駿東郡)
エントリー申込及び登録変更期間:6 月 5日
(金)〜 15日(月)
第 4 戦( 3 時間 )
8 月1 日(土)
・2 日(日)
オートポリス(大分県日田市)
エントリー申込及び登録変更期間:7月 3日(金)〜 13日(月)
ST - 4クラス:1501cc 〜 2000ccまでの車両
ST - 5クラス:1500cc 以下の車両
(2)クラスの成立台数 1) STO が特に認めた場合を除き、参加台数が 6 台未満であった場合、そのクラスは
賞典対象外となる。ここで言う参加台数とは、正式に参加受理された台数とする。
2) 参加台数が 6 台未満であっても、クラスが賞典対象外となるのみで、その参加者の
レース参加を排除するものではなく、シリーズポイントは順位に応じて与えられシ
リーズ賞の対象となる。
(3) 車両番号
車両番号は、原則として 2 〜 999 までとし、前年のシリーズで同一チームが 5 大会以上
使用した車両番号は、翌一年間に限り使用権が留保される。また、0 番は欠番とされ、
1番は ST-X クラスの前年チャンピオンに優先して使用が留保される。
(4) 参加車両生産国
参加車両の生産国が日本以外であり、かつその車両が JAF 登録車両でない場合、参加
者は事前に主催者へその参加車両の公認書を参加申し込みと同時に提出しなければ
ならない。なお、参加車両の生産地に関係なくJAF 登録車両及びまたは JAF/FIA 公
認車両でもない場合、その車両での参加は STO によって可否が決せられる。この場
合、STO の特認車両申請規定に基づいた特認車両申請手続きが必要とされる。
(5) 排気音量
第 5 戦( 3 時間 )
9 月5 日(土)
・6 日(日)
岡山国際サーキット(岡山県美作市)
エントリー申込及び登録変更期間:8 月7 日
(金)〜 17日(月)
第 6 戦( 3 時間 )
10 月24 日(土)
・25日(日)
鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)
大会特別規則によって特に定められている場合を除き、全ての車両は 2015年 JAF 国
内競技車両規則第 1編レース車両規定、第 2 章レース車両の排気音量規定に規定され
た排気音量に適合していなければならない。
(6) スペアカー
スペアカーの使用は認められない。
エントリー申込及び登録変更期間:9 月25日
(金)〜 10月5日
(月)
4
5
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
(7)ST-5 クラス車両参加年式制限
ST-5 クラスの参加車両は、2009年時点において日本国内で新車販売されていた車
両を最古型式とし、それ以降の車両に限られる。
(8) その他
1 . 車両破損などやむを得ない理由で車両変更する場合は、同一クラスに限り当該大
会参加受付前まで嘆願書をもって申請する事で受理される場合があるが、参加受
付後の車両変更やクラス変更は一切認められない。
フルハーネスタイプとし、その材質、
2 . 安全ベルトはワンタッチ式(ターンバックル式)
取付け方法は JAF 国内競技車両規則第 4 編付則
「レース競技における安全ベルト
に関する付則」
に従うこと。安全ベルトは 4 点式以上(5 点式を強く推奨)
とし、Yタ
イプ 3 点式ベルトは使用を認められない。
3 . 競技車両を公道で使用することは禁止される。
4 . 技術委員長が安全でない車両と判断した場合、その指示に従うこと。
5 . ST-Xクラスを除き、2 座席車両での参加の場合、次の条件に従って参加が認められ
る。但し、販売された車両の座席数が 4 座席未満であっても、同一モノコックボ
ディに 4 座席以上のモデルが設定されている場合は、4 座席以上車両と扱われる。
条件 1: 車両の生産台数が 2,500台以上の場合は、ST-4 及び ST-5 クラスを除き、
第 2 条により該当するクラス区分での参加とする。
条件 2:排気量 2,000cc以下の車両は特に認められた場合を除き ST-3 クラスと
する。
条件 3: 車両の生産台数が 2,500台未満の場合は、特に認められた場合を除き、
全て ST-1クラスでの参加とする。
条件 4: 車両の生産台数とは、連続する12ヵ月間における生産台数である。
第 3 条 参 加 申し 込 み
(1) 受付台数及び方法
年間エントリーの受付受理は前年参加実績等を考慮した 50 チーム以内とする。
スポットエントリーの申込みについては、決勝グリッドに余裕のある場合にのみ、STO、
STELに認められた参加者からエントリーを受付ける。詳細は、各大会特別規則書に
記す。
(2) 年間エントリー
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
① 年間エントリーチームには、STO 指定期日までに全戦分の参加料を一括納付
する事で割引料金が適用される。
② 年間エントリーチームには、STO 発行の年間パスが発行される。
③ 年間エントリーチームには、予選時から優先的にピット割当が受けられる
(希望
ピットを保証するものでは無い)。
2) 年間エントリーチームが、参加申し込み内容を変更する場合、変更して参加する大
会の参加申し込み期間内に STO 事務局及び当該主催者の双方の大会事務局へそ
の変更部分を通知することとする。この場合、その変更内容は大会の公示物に反
映される。大会の参加申し込み期間を過ぎて変更をした場合、各大会の規則に則っ
た変更手数料が必要となり、かつ変更事項は大会の公式通知として発表される。
3) 年間エントリーチームの大会欠場
年間エントリーチームが、チームの事情により欠場大会が生じた場合、その欠場大
会の主催者へ遅くとも15 日前までにリタイア届け
(当該大会の大会事務局宛)
を提
出しなければならない。
但し、欠場した場合も、一旦納付した参加料の払い戻しは行わない。
(3)スポットエントリーチーム
(年間エントリー以外のエントリーチーム)
各大会主催者が指定する参加申し込み期間に参加を申し込むことによって参加が受理
される場合の参加をいう。参加申し込み等の参加に関する書類は、参加者が直接大会
の主催者に要求し、参加申し込みの手続きをするものとする。
(4) STO 運営負担金
各大会主催者が指定する参加申し込み期間に参加を申し込むことによって参加が受理
される場合の参加をいう。参加申し込み等の参加に関する書類は、参加者が直接大会
の主催者に要求し、参加申し込みの手続きをするものとする。
① STO は、シリーズの運営にかかわる費用の一部を参加者から運営負担金として収
受することができる。
② シリーズに参加する全ての参加者は、参加 1大会につき¥21,600 の STO 運営負担
金を大会参加料と共に支払うものとする。年間エントリーチームの場合は年間エン
トリーフィーに 6 大会分の STO 運営負担金が加算される。
(5) 参加台数が各大会のパドック数を上回った際のピット配置については、1ピットを複
数チームで使用する事や仮設ピットを使用する事とし、詳細は公式通知に示すものと
する。
1) 年間エントリーとは、シーズン前に全6戦中5戦以上
(ポイントは全戦有効とする)
に
参加を表明する事を言い、年間エントリーしたチームには以下の特典が与えられる。
6
7
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
第4 条 参加 料
各大会の参加料は次の通りである。※税込
1) ST-Xクラス
SUGO /岡山/鈴鹿/オートポリス大会:¥405,000/ 1台
もてぎ大会:¥486,000/1台 富士大会:¥680,000‌/ 1台
2)S T-1〜 5 クラス
SUGO/岡山/鈴鹿/オートポリス大会:¥135,000 / 1台
もてぎ大会:¥216,000 /1台
富士大会:
〈ST-1〜 4〉¥340,000‌/1台 〈ST-5〉¥295,000‌/ 1台
第 5 条 参 加 車 両 に 関 する 事 項
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
② 耐火炎レーシングスーツ
JAF/FIA
(FIA 基準 8856-2000)
公認の耐火炎レーシングスーツの着用が義
務付けられる。
③ 耐火炎レーシングシューズ
JAF 公認 / FIA
(FIA 基準 8856-2000)
認定の耐火炎レーシングシューズの着用
が義務付けられる。
④ 耐火炎レーシンググローブ
JAF 公認 / FIA
(FIA 基準 8856-2000)
認定の耐火炎レーシンググローブの着用
が義務付けられる。
⑤ 耐火炎バラクラバス
JAF 公認 / FIA
(FIA 基準 8856-2000)
認定の耐火炎バラクラバスの着用が義
務付けられる。
※ 車両検査時に車両を提示する事は、当該車両が全ての規則に適合している事を申告したものとみな
⑥ HANS デバイス
JAF 公認 / FIA(FIA 基準 8858-2002、8858-2010)認定の頭部及び頸部の
保護装置の着用が義務付けられる。
1) 公式車両検査は、公式通知で示されるタイムテーブルに従って、所定の車両検査
区域で行われる。
⑦ 耐火炎アンダーウエアーおよびソックス
JAF公認 /FIA(FIA 基準 8856-2000)認定の耐火炎アンダーウエアー及び
ソックスの着用を推奨する。
2) 車両は、指定の時間内に所定の公式車両検査場所で、公式車両検査を受けなけ
ればならない。公式車両検査を受けない車両、検査の結果、参加が不適当と判断
された車両、また技術委員長による改善命令に応じない車両は、競技に出場でき
ない。
6)公式車両検査に合格した車両には
「STO テクニカルパスポート」が発行され、車
両の交換が禁止される。
(1) 公式車両検査等
される。
3) 定められた時間に遅刻した車両に対する処置は、競技長が競技会審査委員会に
図って行うものとする。
4) 公式車両検査を受ける車両に補助員を検査区域に同行する場合は、参加者、指名
登録されたメカニックでなければならない。
5) 各ドライバーは、公式車両検査時に次のものを携帯もしくは着用して技術委員の
点検を受けなければならない。
(指定時間内に全ドライバーの装備品の点検を受
けること)
① 競技用ヘルメット
7)公式車両検査に合格した車両は、いかなる場合も当該大会サーキットのパドック
以外に持ち出してはならない。また、その車両に対する全ての作業は、自己のピッ
ト、または指定された車両整備場のみで行われなければならない。但し、やむを
得ず車両をパドック以外に持ち出さなければならない場合は、公式予選終了後1
時間以内に大会事務局へ持ち出しの申請をし、大会技術委員長及び大会競技長
の許可を得る事を条件にパドック以外への持ち出しが可能となる。
この場合、参加車両が競技を継続するには指定された時間内に再車両検査を受
診し合格しなければならない。再車両検査を受診するには、事前に再車両検査手
数料として¥21,600 を当該大会事務局に支払わなければならない。再車両検査
に不合格となった場合でも、この手数料は返還されない。
以下のいずれかに該当するヘルメットの着用が義務付けられる。
8)競技中の車両保管は、決勝レース終了後のみ行われる。
・JAF公認競技用ヘルメット
9)技術委員長は、公式車両検査の時間外であっても随時、参加車両の検査を行う権
限を持ち、この検査に応じない参加者に対しては罰則が適用される。
・国際モータースポーツ競技規則附則 J 項のテクニカルリスト No.25 に記載
された基準に適合したヘルメット
・日本 工 業 規格(JIS)乗 用車 用安 全 帽に合 致したヘルメット
( 旧規格〈JIS
T8133 :1997〉の C 種適合品を含む)
・製造後「10 年」を経過したものを使用してはならない。
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Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
(2) 競技番号
1) 参加車両は、STO によって定められた競技番号を参加者の責任において、公式車
両検査、公式予選、決勝レースを通じて保持されるように表示しなければならない。
競技番号は、前席ドアの左右両側面とフロントフード上面および後方から確認でき
るリア部分の 4ヵ所に、明確に数字が判読できる角度で表示されなければならない
(リア部分の番号のタテの長さは 30cm 未満でもよい)
また、当該車両の左右ドア部分には STO の指定するゼッケンベースを貼付しなけ
ればならない。
① STOの指定するゼッケンベースは、天地 380mm × 左右 366mm の四角形
である。
(STO 無償配布)
a)STO 指定ゼッケンベースは路面に対し並行に貼付されていなければなら
ない。
b)全ての参加者は、STO 指定ゼッケンベースの貼付を考慮して車両のカラー
リングを行うものとする。
② STO は、すべてのクラスに専用色を設け、次の通りの識別を行う。
また、参加車両には STO 指定のゼッケンベース
(クラス区分含)
を指定位置に
添付しなければならない。
(STO 無償配布)
配布クラス区分ステッカーのクラス別カラーは、
ST-X クラス:YELLOW
ST-1クラス:ORANGE
ST-2 クラス:PURPLE
ST-3 クラス:BLUE
ST-4 クラス:RED
ST-5 クラス:GREEN
③ サイドウインドウ(後部)に STO 配布の「クラス区分ステッカー(白色)
」を貼付
しなければならない。
2)フロント
(車両前面)ガラスは合わせガラスを常に備えていなければならない。
その外側表面には、1枚あるいは複数枚の無色透明なフィルムを取り付けること
ができる。また上端からガラス面に沿って 10cm の幅で幻惑防止処置を施すこと
は許される。
10
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
第 6 条 ドライバ ー の 参 加 資 格 及 び 登 録 人 数
(1) FIA グレード C にて参加する外国籍ドライバーを除き、国内ドライバーは当該年度に
有効な運転免許証と JAF の発給する国内競技運転者許可証 A 以上の所持者。但し、
国内競技運転者許可証 A 所持者については当該大会前 24ヶ月以内に JAF 公認レー
スに 3 回以上完走しており、完走認定を受けている事。もしくは過去の実績により上
記同様の技量と STO が認めたドライバー。
※ STO は、何らかの理由により、すべてのドライバーに対し参加申し込みの拒否を行うことができる。
この拒否の決定は最終的なものであり、異議申し立ては認められない。
(2) エントラントは、次の必要書類を参加受付時に提示しなければならない。
ドライバーライセンス及びエントラントライセンス、メディカルサーティフィケート
(国
際格式大会)、開催地 ASN 以外の ASN に所属するドライバーは所属する ASN の出
場証明書等の書類。
(3)参加者は参加申込期間内に、1台の車両に対し 2 名以上 3 名以内のドライバーを A・
B・Cドライバーとして指名登録しなければならない。
(もてぎ、富士大会は Dドライ
バーの 4 名まで登録可能とする)
また、ドライバー名や車両名変更など、プログラムに内容反映出来るのは、参加申込
期間内までとする。
(大会によって期間が前後する場合がある)
(4)参加申込み時の登録ドライバー
(年間エントリー登録ドライバーも同じ)
からの入替、な
らびに A、B、C、D の編成変更などを含めた変更手続きは、各大会の参加確認時
(通
常は予選日の前日)
までに所定の申請書をもって可能とするが、正式に参加が受理さ
れた
(参加申込期間)
後の変更は、各大会事務局が定める所定の手数料が必要となる。
(5) Aドライバーは、シリーズを通じて変更できない。但し、不可抗力の場合は、書面を
もってスーパー耐久機構
(STO)
事務局へ申請することにより、変更を認められる場合も
ある。
(6)既に年間エントリー登録されているドライバーで、大会に参加しない場合は、各大会
の参加申込期間内に事前に事務局に欠場の連絡を行わなければならない。
(7)ST-Xクラス専用ドライバー規定
STO は、ST-X クラスに参加するドライバーに対しプラチナドライバー規定を設ける。
プラチナドライバーとは、以下の各項に定義された認定基準に基づき、STO によりプロ
ドライバーと認定されたドライバーの総称で、この基準に適合しないドライバーを
「ジェ
ントルマン」と称する。
「ジェントルマン」
ドライバーは、ドライバー 2 人編成の場合は1人以上、3 〜4 人編成の
場合は 2 人以上を登録しなければならない。また止む得ない事情を除き、参加受付を
済ませたドライバーは予選、決勝レースに出走しなければならず、そのドライバーの最
11
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
終編成は、
「ジェントルマン」は Aドライバー、
「プラチナ」
は Bドライバーへの登録に限ら
れる。
決勝レースにおけるプラチナドライバーの合計乗車距離
(時間)は、当初のレース距離
(時間)
の40%を超えてはならない。ジェントルマンドライバー1人の最低義務周回数
(時間)
は当初のレース距離
(時間)
の 25% 以上とし、他クラス同様合計乗車距離
(時間)
が当初のレース距離
(時間)
の 2/3 を超えてはならない。
大会審査委員会が不可抗力と認めた場合を除き、ジェントルマンドライバーの運転時
間が全くない場合には当該車両は失格となる。プラチナドライバーの距離
(時間)
超過、
ならびにジェントルマンドライバーの距離
(時間)
不足の場合の裁定は、競技会審査委員
会に委ねられる。
1)プラチナドライバーの認定基準
① 過去に F1用スーパーライセンスを取得した事がある。
② 過去にルマン 24 時間レースで優勝した事がある。
③ 自動車メーカーのワークスドライバー/ 開発ドライバーを務めた事がある。
④ 国際 F3000、CART / Champcar、IRL、または GP2 の各選手権でシリーズラ
ンキングのトップ 10 に入った事がある。
⑤ 2014年以前にSUPER GT GT500、Super FormulaならびにFormula Nippon
にシリーズで参加実績がある。
⑥ WEC ならびに WTCCのFIA世界選手権におけるシリーズチャンピオン。
⑦ SUPER GT GT300 クラスシリーズチャンピオン
⑧ 2011年以降の SUPER GT GT300にシリーズ参戦していて優勝した事がある。
⑨ 上記基準に満たないものの、STO が特にプラチナドライバーと認めた場合。
2)プラチナドライバー認定基準に対する例外規定
① 前項1)
に該当する実績が、2001年以前の実績の場合は、プラチナドライバー
とは認められない。
② 2014年12 月31日以前に、満 50 歳以上のドライバーは、前項 1)に該当する
実績にかかわらずプラチナドライバーとは認められない。
③ STOが特に認めた場合、前項 1)に拘わらずプラチナドライバーと認められない
場合がある。
3)外国籍ドライバーの参加に関する特別規定
参加チームが外国籍ドライバーを登録する場合、少なくとも参加大会の 40 日前
までに当該外国籍ドライバーのレース履歴を STO 事務局へ提出し、場合によって
はプラチナドライバー規定の認定を受けなければならない。
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Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
4)プラチナドライバー規定に関する最終権限
プラチナドライバー認定に関する最終的な権限は、STO が有する。よって、プラチ
ナドライバー規定に関する最終的な判断は STO に委ねられる。
※ 2015年プラチナドライバー認定一覧
(日本人のみ)
は、本規則書巻末に記載される。
第 7 条 タイヤ 使 用 規 定
(1) 公式予選
(C 及び Dドライバー公式予選を除く)
に使用できるドライ用タイヤは、Aドラ
イバー用 4 本及び Bドライバー用 4 本の計 8 本までとする。また、公式予選から決勝
レース・スタート時までにドライ用タイヤを使用する場合は、公式予選で使用した最
大 8 本の中から選定した 4 本とする。ピットスタート車両におけるタイヤ規定の適用
は、レース・スタート後、先頭車両が 1周回を終了した時点で解除される。但し、タイ
ヤ交換の一連の作業
(ジャッキアップも含む)
は前記時点の解除された後とする。
(2) これら 8 本のタイヤには技術委員によって指定のマーキングが施される。マーキング
の方法は、Aドライバー予選用は黄色で、Bドライバー予選用は空色でマーキングされ
る。ただし、公式予選でA 及び Bドライバーとも同一 4 本のタイヤを使用する場合は、
黄、空双方のマーキングがタイヤに並列に行われる。マーキングは、黄、空ともタイム
スケジュールに発表された公式予選前の公式車両検査時間内に行われる。なお、前記
公式予選用タイヤは、8 本、または 4 本以外の選択はできない。
(3) この公式車両検査時間以外のマーキングは、
(4)
の場合を除き一切行われない。
(4) 黄・空並列マーキングされたドライ用タイヤ使用チームに限り、その使用予選タイヤ
に1本または複数の交換の必要性が生じた場合、公式予選終了後 30 分以内に限り、
当該エントラントの申請によりその交換が認められる。但し、公式予選で達成された
当該エントラントのスターティンググリッドが失われる事を条件とする
(最後尾グリッ
ドスタート、またはピットスタートが理由の如何を問わず条件とされる)。また、決勝
スタート用 4 本全てを交換してスタートする場合、決勝レースがスタートした後、3 分
間経過後にピットスタートを許される。
(5) タイヤ交換チームの取り扱いは次の通りとする。
タイヤ交換を行ったチームは、公式予選にて獲得した自己のグリッドを失い、決勝
レース各グループの最後尾グリッドからのスタート、またはピットスタートとする。タ
イヤ交換を行ったチームが複数の場合、当初のグリッド順に従い最終的なグリッドが
指定されるものとする。
(6)タイヤの裏組み(左右を逆に組み直す)は認められない。
(7) 本タイヤ使用規定は、A及び Bドライバー公式予選及び決勝レース・スタート時に適用
されるもので、C 及び Dドライバー公式予選、ウォームアップ走行、フリー走行には適
用されない。
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Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
(8) 使用できるタイヤは、スーパー耐久シリーズ技術規則 2015年版に規定された横浜ゴ
ム株式会社製の指定タイヤに限られ、使用できるのは別途
(ブルテン)発表されたタ
イヤに限る。また、参加エントラントは大会に参加するにあたり、事前にケイツープラ
ネット株式会社とタイヤ供給に関する契約を済ませていなければならない。
タイヤ問い合わせ先:
〒 105-8685 東京都港区新橋 5-36-11
ヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル株式会社 企画部
タイヤ販売窓口:
〒 150-0001 東京都渋谷区神宮前 5-42-13 TAKI ビル表参道 1F
ケイツープラネット株式会社(スーパー耐久機構事務局)
スーパー耐久専用タイヤ販売担当:三村(みむら)
Tel. 03-6433-5607 Fax. 03-6433-5610
公 式予 選 全 体 図 解
1)指定タイヤ販売価格
(1本あたり)は次の通りとする。
※消費税別途
インチ・サイズ
単価
インチ・サイズ
単価
20 インチ・290 以上
¥80,000
18 インチ・280 以上
¥37,500
19 インチ・300 未満
¥47,000
17 インチ
¥30,000
18 インチ・300 以上
18 インチ・300 未満
¥50,000
¥42,500
¥37,500
18 インチ・280 未満
16 インチ
15 インチ
¥35,000
¥27,000
¥25,000
レースウィーク時サービス・ガレージ対応にて以下の料金を含みます。
① 新品タイヤ組換・バランス工賃代金(ガレージ出荷分のみ対象)
② 廃棄タイヤ代金
③ タイヤ運搬費用
2)新しい車両で参加するエントラントは、少なくとも出場大会の 3ヵ月前までに上記
に記載したヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル株式会社、スーパー
耐久専用タイヤ担当者に連絡し、当該車両用タイヤの供給が可能である事を確認
してからでないと、当該大会への参加申し込みは受理されないことを承諾していな
ければならない。
(9) 予選時のウエットタイヤ
(タイヤのトレッド面に溝を有するタイヤは全てウエットタイ
ヤと分類される)は、競技長により路面がウエットになったことが宣言されている時
のみ使用可能となる。予選時以外は参加者の判断により使用可能である。
(10)タイヤウォーマー、ヒーターなど、一切の人工加熱装置の使用が禁止される。
14
(1) 公式予選全体は、Aドライバー用の公式予選 40分間と、Bドライバー用の公式予選
40 分間が、10〜15 分間のインターバルを挟んで連続的に行われる。ただし、狭義の
公式予選とは、出走が許される当該グループの公式予選時間を指し、他のグループの
公式予選、及びインターバルは公式予選に含まれない。
また、C 及びDドライバー用の公式予選は、
(6)及び(7)に別途規定される。
(2) Aドライバー用公式予選 40分間と、Bドライバー用公式予選 40分間は、それぞれ 2
グループを10 〜15 分間で入れ替える方式で行われる。この場合のグループ分けは、
次の通りとし、グループ分けの表示は1及び 2 の数字ボード表示で示される。
1グループ:ST - X、ST- 1、ST - 2、ST - 3 を基本とする。
2 グループ:ST - 4、ST - 5 を基本とする。
但し、公式予選グループ分けは、各大会の参加台数を考慮し、各大会により最終決定
され大会の公式通知にて発表される。
スーパー耐久専用タイヤ担当:湯瀬(ゆぜ)
Tel. 03-5400-4603 Fax. 03-3435-8448
19 インチ・300 以上
第8条 公式予 選
Aドライバー(40 分間)
1グループ
2 グループ
20 分間
20 分間
(ST-X, 1, 2, 3)
インターバル
(ST-4, 5)
Bドライバー(40 分間)
1グループ
2 グループ
20 分間
20 分間
(ST-X, 1, 2, 3)
10 〜 15 分間
(ST-4, 5)
すべての走行において、走行が可能なグループの表示が数字ボードで示される。この
当該数字ボード表示をもって自己のピットを離れることが許され、コースへ進入でき
るものとする。また、公式予選走行中にグループが変わる場合も、同様に当該表示が
提示された時点で自己のピットを離れる事が許され、コースへ進入できるものとする。
(3) A及び Bドライバーの公式予選通過基準ラップタイムは、それぞれの40分間で達成さ
れた当該クラスの上位 3 位までのタイムを平均し、その最大110%以内をそれぞれ A
及び Bドライバーの公式予選通過基準ラップタイムとする。
よって、登録された A 及び Bドライバー双方は、この公式予選通過基準ラップタイムを
達成しなければならない。
(4)前記 A及び Bドライバーの公式予選で、Aまたは Bドライバーのいずれかが、或いは A
または Bドライバーの双方が公式予選通過基準ラップタイムを達成できなかった場合、
公式予選不通過となり、決勝レースのスターティンググリッドは保留とされる。この場
合、最終的なスターティンググリッドは大会審査委員会に委ねられる。
(5) 決勝レースのスターティンググリッドは、ポールポジションから ST-X 、ST1、ST2、
ST3 を第 1グループとし、ST4、ST5 を第 2 グループとして、2 グループに分けてスター
ティンググリッドが配置される。
15
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
各グループ内におけるグリッド順は、前記
(3)
の規定を満足していることを条件に、
(2)
にて達成された A 及び Bドライバーの公式予選達成ラップタイムを合算し、合計ラッ
プタイムが速い順に決勝スターティンググリッドが与えられる。
決勝スターティンググリッド選抜の優先順位は、以下の順とする。
1:A・Bドライバー共に予選通過基準ラップタイムをクリアできたチーム
2:A・Bドライバーのどちらかのみ予選通過基準ラップタイムをクリアできたチーム
3:A・Bドライバー共に予選通過基準ラップタイムをクリアできなかったチーム
(6) C 及び Dドライバーが登録されている場合、そのドライバーはタイムスケジュールに定
められた C 及び Dドライバー用の公式予選に出走し、ラップタイムの計測を受けなけれ
ばならない。
(7) C 及び Dドライバーの公式予選通過基準ラップタイムは、当該 C 及び Dドライバー公式
予選で達成された当該クラスの上位 3 位までのタイムを平均し、その最大110%以内を
C 及び Dドライバー公式予選通過基準ラップタイムとする。また、C 及び Dドライバー
の公式予選結果は、決勝レースのスターティンググリッドには何ら影響を与えないもの
とする。
公式車両検査合格台数が、決勝スターティンググリッド台数を超えている場合、各ク
ラスの決勝出場台数は次の通りとする。
① 大会の最大グリッド台数より、前年の各クラスチャンピオンチーム及び STO が指定
するチームを差し引いたグリッド残数に対し、各クラスの出走可能台数を算定する。
② 前記算定方法は、最大グリッド台数から前年の各クラスチャンピオンチーム及び
STO が指定するチームを除いたグリッド台数を基に、STO が独自に決めた按分比
率により、残りのクラス毎のグリッド台数を決定するものとする。
③ 前項により、STO が決定したクラス毎のグリッド台数に関しては、公式予選開始前
までに発表され、全ての参加者はこれを受け入れるものとする。
④ 公式予選終了後、前記 STO が決定した台数に満たないクラスが発生した場合は、
大会審査委員会の承認のもと、当該クラスの中で補填を行うものとする。
⑤ 前項④を適用しても最終的に決勝グリッドに空白が生じた場合、公式予選で走行
タイムが計測されているチームの中から、その不足台数まで補填を行う。但し、こ
の補填は公式予選のラップタイム
(A及び Bドライバーの合算タイム)
上位クラス順
に不足台数まで補填するものとする。また、この場合の決勝グリッドは各グループ
の最後尾に形成されるものとする。
⑥ 公式予選通過基準タイムは満たしているが、グリッド台数により決勝グリッドが与
えられなかったチームの決勝待機
(リザーブ)
は、ピットの入れ替えなど物理的かつ
時間的見地より、スーパー耐久シリーズでは採用しない。
16
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
(8) 公式予選が行われない大会においては、その決勝スターティンググリッドの決定は大
会特別規則書にて明記される。
(9) 前項までの規定にかかわらず、公式予選及び決勝スターティンググリッドに対する最
終的な決定は、当該大会審査委員会に委ねられる。
(10) 予選中に中断の合図
(赤旗)
が出されたら、追い越しは禁止され、全車直ちにピットに
戻りエンジンを停止しオフィシャルからの指示を待つ。その間、ピット作業中の車両
も含め、一切の作業は禁止
(中断)
される。
第9 条 決勝出走台数
決勝出走台数は、それぞれの主催者が発行する特別規則書に定められた台数とする。
第 10 条 ドライバ ー の 最 大 運 転 時 間
ST - X クラスのプラチナドライバーを除き、一人のドライバーの合計最大運転時間は、当初
のレース距離
(時間)
の 3 分の 2 を超えてはならない。
この場合、距離レースの場合は周回数で、時間レースの場合は時間で各大会ごとに公示さ
れる。
第 11 条 車 両 保 管
公式予選終了後の車両保管は行われない。但し、公式車両検査を終了した車両に対する
整備、調整等は、自チームに与えられたピット、または指定された整備場所で行われるも
のとし、それ以外の場所に車両を持ち出すことは第 5 条
(1)- 7)
の場合を除き厳重に禁止
される。
第 12 条 ドライバーズブリーフィング及び競技担当責任者
(チーム監督)
ミーティング
(1) 競技長は、タイムスケジュールに指定された時間に大会審査委員会の出席を得てドラ
イバーズブリーフィングと競技担当責任者
(チーム監督)
ミーティングを開催する。全て
のドライバー及び競技担当責任者
(チーム監督)
は、それぞれ対象となるブリーフィング
またはミーティングに出席しなければならない。
(2) 大会会場の施設の都合で、ブリーフィングにドライバー全員が着席出来ない場合、競
技長はブリーフィングを分割して行う事が出来る。
17
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
(3) ブリーフィングに遅刻、欠席した場合は処罰の対象となる。この場合の罰則は、大会
審査委員会に委ねられる。
(4) 競技参加者
(エントラント)
は自らが競技担当責任者
(チーム監督)
とならない場合、別途、
当該競技に有効な競技参加者許可証を所持した競技担当責任者
(チーム監督)
を指名し
スポーツ規則に係る全権を委任しなければならない。その場合、競技参加者
(エントラ
ント)
は競技会初日の参加受付時までに、大会事務局に文書にて競技担当責任者
(チー
ム監督)
にスポーツ規則に係る全権を委任した旨の書面を提出しなければならない。
(5) 競技参加者
(エントラント)
及びスポーツ規則に係る全権を委任された競技担当責任者
(チーム監督)
は上記ミーティングの他にも STO 及び STELが招集する STO シリーズ
会議とSTEL総会にも出席しなければならない。
第 13 条 スタート
(1) 各チームの競技担当責任者
(チーム監督)
は、決勝日レース前に設定された所定の時間
に、各大会事務局宛に、所定の申請書をもってスタートドライバー名の申告を行わなけ
ればいけない。
(2) スタート方法はローリングスタート方式が採用される。
オーガナイザーはセーフティカーをローリングスタートのオフィシャルカーとして使用
することができる。
決勝出走車両のST-X、ST-1、ST-2、ST-3を第1グループ、ST-4、ST-5 を第 2グルー
プとして、2 グループに分かれてのローリングスタートとする。状況により第 2 グループ
の先頭に、オーガナイザーのオフィシャルカーが配置される場合がある。
(3) フォーメーションラップ開始前オフィシャルの許可が出てから関係者のグリッドへの
入場が許される。
(4) グリッド上における作業は
「5 分前ボード」
が出されるまでの間、給油を除き許される。
(5) スタート手順の進行は、5 分前、3 分前、
1分前及び 30 秒前を示したボードにより表
示される。これらのボードは警告音と共に表示される。
1) 5 分前ボード:
スタート秒読み開始。グリッドへの進入は締め切られる。コース上における全て
の作業は禁止される。ドライバー、一部のチームクルー、およびオフィシャルを除
く全ての者はコース上から退去する。
2)3 分前ボード:
ドライバー、オフィシャルを除く全ての者はコース上から退去する。
18
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
3)1分前ボード:
ドライバーは、車両に着座した出走状態でエンジンを始動する。
4)30秒前ボード:
この合図の後、グリッド前方で緑旗が振られ、同時にオーガナイザーのオフィシャ
ルカーを先頭に全競技車両は隊列を保ち、フォーメーションラップを開始する。
各グループの間隔は各大会のドライバーブリーフィングにて周知される。
5)フォーメーションラップ開始:
この周回中にスタートの練習を行う事、著しく隊列を乱す事や追い越しも禁止さ
れ、前車との間隔は出来る限り詰めるものとし、これを守れない場合その当該車両
にはペナルティが課せられる場合がある。
オーガナイザーから指示があるまで1列縦隊で走行することが許されるが、指示が
出され、それまでの隊列を 2 列縦隊に整えた後は、前車の走行ラインから左右に
はみ出してはならない。違反があった場合には、罰則が課せられる。第 2グループ
の後尾には、クロージングカーが付き追走する。フォーメーションラップは 2 周以
上実施する場合がある。
(6) 指定グリッドに付けなかった車両ならびに正規にスタート出来ずピットスタートする車
両は、ピットロード出口で待機し、全車がスタートし最後尾の競技車両がピットロード
出口を通過した後、ピットロード出口の信号にグリーンライトが点灯することによりス
タ―トが許される。
(7) フォーメーションラップ開始時にスタートできなくなった場合、ドライバーはドライバー
側の窓を開け
(ネットがある場合は、ネットを外し)、手を出してオフィシャルに合図す
るものとする。その列を監視しているオフィシャルは、黄旗を振動表示する。
この場合、他の全車両がグリッドを離れた後、オフィシャルのみが当該車両をコース上
で押し、エンジンを始動することができる。この後、この車両はフォーメーションラッ
プに加われるものとするが、他の走行中の競技車両を追い越してはならない。
(8) フォーメーションラップに出遅れた車両、およびフォーメーションラップ途中でスタート
順序の位置を保てなかった車両は、他車を抜かずに各グループの最後尾を走行するも
のとし、第 1グループの車両がフォーメーションラップに出遅れた場合は、当該車両は
第 1グループの最後尾に合流することが出来る。なお、クロージングカーの速度につい
ていけない車両は自主的にクロージングカーの後ろに下がり自己のピットに戻ること。
(9)フォーメーションラップが開始された時点で、スタートラインの信号灯にレッドランプ
(赤灯)が点灯され、全オブザベーションポストにおいて黄旗は提示される。
(10) フォーメーションラップを先導するオフィシャルカーの速度は最高約 80km/h に保た
れる。
19
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
(11) フォーメーションラップを先導するオフィシャルカーは、フォーメーションラップ終了
と共にコースから退場する。その後、競技車両は、各グループの先頭車両の先導で、
最低速度 70km/h、最高速度約 90km/h にてそのまま走行を続ける。
スタート審判員は、各グループの先頭車両の速度とスタート時の追い越しを監視す
る。これらに違反があった場合、タイムペナルティーが課せられる。
(12)スタート信号は、競技長が管理するスタート信号灯
(グリーンランプ)により合図され
る。スタートラインの信号灯のレッドランプがグリーンランプに変わるとレースのスター
トとなるが、各車はスタートラインを通過するまでは他車を追い越してはならない。
(13)フォーメーションラップ中に何らかの問題が生じた場合、スタート信号灯にはレッドラ
ンプが継続して点灯され、全オブザベーションポストにおいては黄旗が提示されるこ
とにより、全車はもう1周フォーメーションラップの継続を行う
(全車両の速度は維持
される事)。その後、オフィシャルカーが隊列の先頭に合流し、さらにもう1周フォー
メーションラップを行う。このようにエクストラ
(追加)
フォーメーションを行った場合、
その周回は決勝周回数
(時間)
に含まれる。
(14)例外的な状況下でのみ、国際モータースポーツ競技規則、付則 H 項に従い「セーフティ
カー」によるスタートが許される。
第 14 条 レ ース中 のドライバ ー 交 代を 伴うピットストップ 義 務
(1) 参加車両には、スプリントレースの場合を除き、レース中少なくとも 2 回のドライバー
交代を伴うピットストップが義務付けられる。
この 2 回の義務ピットストップ時に、タイヤ交換とドライバー交代を同時に行うこと
は許される。ここで言うドライバー交代とは、下車したドライバーと次に乗車するドラ
イバーが異なることを言う。
ドライバー交代回数は、各大会のレース距離または時間を考慮し、各大会により最終
決定され大会の特別規則書にて発表される。
(2) レースが赤旗中断され、その赤旗中断をもってレース終了とされた場合、前項
(1)
の
ピットストップ義務を終了していないチームの取り扱いは次の通りとする。
① 終了していないピットストップ義務回数分のタイムを競技結果に加算するものと
する。
② ここで言うピットストップ義務 1回分の加算タイムは、各大会ごとに設定され、決
勝レース開始前までに公式通知として公示される。
③ 前記②により指定されたピットストップ義務 1回分のタイムに関する抗議は、一切
受け付けられない。
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Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
第 15 条 ピット作 業
(1) シグナリングプラットフォームへ出られる人数は、ドライバー以外に決められた 2 名ま
でとする。
シグナリングプラットフォーム要員は、STOの指定した
「ピットサインマン腕章」
を指定
の場所に正しく着用表示していなければならない。
(2) ピット内のいかなる停車の場合でもエンジンは停止させなければならない。調整ある
いは調節のためにエンジンを始動させる場合は、補助エネルギー源を使用することが
認められるが、再びレースに加わるために車両をスタートさせる場合のエンジン始動
は、運転席においてドライバーがその車両に装備されている始動装置によって行わな
ければならない。
この場合、当初(大会初日の公式車検時の状態)
の車載バッテリーを補助するバッテ
リーの追加及び補助動力源の一時的接続などは一切認められない。
また、再びレースに加わるためのエンジン始動は、全てのピット作業が終了した後に
行われなければならない。ピットボックス内で作業中の場合は、エンジンを始動した
ままピット作業エリアに出てはならならない。ジャッキアップ中、またはジャッキダウ
ン途中にエンジンを始動させる事は禁止される。
(3)ピット領域における後退ギアの使用は禁止され、違反に対しては罰則が課せられる。
(4) ドライバーが自己のピットを通り過ぎて停車した場合、当該車両は自チームのピット要
員によってのみ押し戻すことができる。
(5) ピット作業終了ごとに、ピット要員は地上に置いてある全ての備品を片付けなければな
らない。
(6) ピット作業エリア及びピットロード上において、発火及び火花を伴う可能性のある装
置、或いは高温を生じる装置の使用は禁止される。
(7)決勝レース中、車両がピットに停止した際、最大 4 名の登録されたピット要員が同時に
車両の作業につくことが出来る。但し、タイヤ交換の一連の作業は、2 名以下で行われ
なければならない。窓拭き、アイスボックスの氷交換及び ST-1ポルシェ車への燃料補
給のためボンネット上に乗り待機している人員は 4 名の中に含まれ、他のドライバーに
よるシート合わせ及びシートベルトの調整は人員に含まれない。
(ドライバーが行う運
転座席調整、通信器機との配線接続切断、およびシートベルト調整は作業とみなさな
い。ここで言うドライバーとは、直前に交代により降車したドライバーとする)タイヤ交
換の一連の作業とは、用意された交換用のタイヤと使用済みのタイヤとを交換する作
業全般を指すもので、交換用タイヤの準備、および使用済みタイヤの後片付けは、一連
の作業に含まれない。また、一連の作業中での人員の交代は認められない。
ピット作業が長引く場合、ピット
(ガレージ)
内で作業が出来る。この場合、作業人数は
規定しないが、ピット
(ガレージ)
から車両を出し入れする場合は規定の人数で行われな
ければならない。
21
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
1)タイヤ交換を行う2 名の作業員は、外したタイヤを地面に平置きの状態にしなけ
ればならず、他の者に手渡したり、放り投げる等の危険な行為は許されない。
2)装着予定のタイヤは、他の物から援助を一切受けることなく装着されなければな
らない。
この場合、装着予定のタイヤを装着予定場所に事前配置することは認められるが、
装着タイヤが自然移動しないよう、タイヤ交換を行う2 名の作業員は事前配置さ
れているタイヤを厳重に管理していなければならない。
装着予定のタイヤを装着予定場所に事前配置する場合も、タイヤは地面に平置き
状態でなければならない。
3)タイヤ交換の一連の作業中、事前配置されている装着予定タイヤが自然移動して
しまった場合、そのタイヤの交換を行う予定の作業員は直ちに全ての作業を中断
し、そのタイヤに対する安全管理を行わなければならない。
4)タイヤ交換のために 2 名の作業員が交換するタイヤを交換する場所の直前で待機
する場合、交換するタイヤをタイヤハウスの中
(車両の輪郭より内側)
に入れての待
機は禁止される。
5)平置き状態の外されたタイヤをピット作業エリア外へ片付ける場合、手渡したり、
放り投げる等の危険な行為は許されない。
6)障害を持つドライバーが乗降する場合に限り、それを介助する 2 名の人員が認め
られる。
この介助人員は、介助作業、フットペダルカバーの開閉及び固定、障害者の使用
する無線装置配線の脱着以外を行わないことを条件に、作業人数に含まれない。
但し、燃料補給中に介助人員が介助作業に当たる場合は、耐火被服の着用が義務
づけられる。
(8)大会主催者から支給されたタイム計測用のトランスポンダー交換は、1名の専任トラ
ンスポンダー交換要員が認められ、車両が自己のピット前に停車中であれば、随時ト
ランスポンダー交換作業に従事することができる。但し、燃料給油中にトランスポン
ダー交換作業を行う場合は、燃料補給要員と同等の耐火被服でなければならない。
(9)公式予選
(狭義の公式予選)
及び決勝レース中の車両への燃料補給は、2015 年 JAF 国
内競技車両規則、第3章 第10条 10 - 3)
に規定されている燃料補給装置により行わ
れなければならない。
但し、ST-5 クラスにおいては、同条10-4)
に規定された簡易燃料補給方法に限られる。
また、燃料補給装置の使用は、各大会の指定された時間に技術委員により実施され
る燃料補給装置検査に合格したものに限られる。
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
(10) 燃料補給中は、ドライバー交代(ドライバー同士で行われるシート合わせ、シートベル
ト調整はドライバー交代に含まれる)及び前
(8)
項を除き全ての作業が禁止される。窓
拭き、アイスボックスの氷交換は作業とみなされる。タイヤチェックも禁止される。
(11) 1) 燃料補給は登録された燃料補給要員により行い、少なくとも1名のピット要員が
消火要員として消火器を持って燃料補給作業が終了するまで待機しなければなら
ない。また、燃料補給要員および消火要員は全身に渡り耐火被服を着用し、更に
頭部については目に対する火炎防護のため、バイザーにより外部と隔離されるフ
ルフェイス型ヘルメットを着用していなければならない。
ヘルメットの代用として、耐火耐油繊維製バラクラバス
(目だし帽)
+ゴーグルの
着用も認められる。給油開始とは、給油装置が給油口に向かいボディーラインか
ら隠れた状態を給油開始とみなす。給油終了は、給油装置が給油口から外れボ
ディーラインから出た状態を給油終了とみなす。
給油中はジャッキアップ用のエアホース、アース以外は車両にいかなる物も接触
させてはならない。
2)ST-5 クラスにおける簡易燃料補給方法による補給の場合、スーパー耐久シリーズ
技術規則に定められた専用給油口からの場合を除き、燃料補給のため車両の開
口部であるリア・フード・ハッチを開けた時点で給油開始とみなす。また、同様に
リア・フード・ハッチを閉じた時点を給油終了とみなす。
(12)燃料補給は車両が停車している時のみ行うことができる。また、燃料補給ホースを
給油口に差し込んだ状態でのジャッキ作動
(ジャッキの上げ下げ)
は禁止される。
(13)燃料補給はエンジンが停止され、アースが取り付けられてから行うものとする。また、
アースは燃料補給が終了するまで確実に保持されていなければならない。
(14)燃料のピット内への持込は、20リットル以下の消防法に適合した市販の金属携行缶に
より最大100リットルまでとする。また、燃料給油所よりピットまで燃料を運ぶ場合も
同様の容量の金属携行缶で行わなければならない。
(15) 燃料をピット内に貯蔵する場合、参加者は各々内容量 3kg以上の消火器を 2 個以上
配備しなければならず、また、それらが正常に作動することを確認しておかなければ
ならない。
(16) 公式予選
(狭義の公式予選)及び決勝レース中、車両をピット内に格納して作業をして
いる場合であっても、燃料を車両に補給する場合は、一旦車両をピット内からピット
作業エリアに出し、燃料補給装置検査に合格した燃料補給装置で補給しなければな
らない。
(17)公式予選
(狭義の公式予選)
及び決勝レース中のオイル給油は自由。但し、オイルを補
給できるのは、ピット内、またはピット作業エリアに限られる。
22
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Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
(18)参加者は、ピットインした車両から外した部品
(特にハブナットなど)
等が、作業中に
自己のピット作業エリアから外部へ飛散しないよう、厳重に管理する義務を負う。
(2)順位判定は、最終周回を完了し、本コースのコントロールライン上でチェッカーフラッグ
を受けたものに対してのみ行われる。但し、赤旗表示の場合は適用されない。
(19)公式予選、決勝レース中
(競技時間中)
は、前項
(11)-1)
に該当しない人員であっても
シグナリングプラットフォームの 2 名を除き、ピットボックスよりコース側に出る人員
は、耐火性に富んだ長袖、長ズボン
(くるぶしの隠れるもの)、ソックス、シューズを着
用しなければならない。シューズとは爪先から踵までを連続して覆う一般的な靴形
状の履物であり、通気穴の多数あるものや発泡ポリエチレン製、或いはサンダル状の
履物の使用は禁止される。
シグナリングプラットフォームの 2 名やドライバーも、公式予選や決勝レース中にピット
ボックスとシグナリングプラットフォームを往復する場合は立ち止まることなく速やか
に行うこと。
(3)先頭車両がコントロールラインを通過すると同時に、そのレースは終了したものとする。
その他の車両の最終周回は、公式予選中に達成されたポールポジションタイムの 4 倍
以内のタイムで走行しなければならない。
(20)公式予選、決勝レース中
(競技時間中)
、前項
(11)
- 1)及び(19)
の規定に基づく作業人
員の服装は、少なくとも大会初日の参加確認時までに STO へ登録された統一化され
た意匠
(同一色も含む、複数登録も可)
により、当該チームの要員であることが容易に
識別できるものを着用していなければならない。
第 16 条 ペナル ティの 履 行
レース中のペナルティの履行については、本コースのコントロールライン付近でペナルティを
示すボードが提示された時点で履行が許される。ボード提示前の行為は、ペナルティ履行と
は認められない。
第 17 条 救 済 処 置
(1) 決勝レース中、コース内において車両が停止した場合、レッカー車等によって車両をリ
ペアエリア
(パドック)
まで運ぶ
「救済処置」をとることがある。
「救済処置」
を行う場合、
各大会ごとに公示される。
(2)救済の方法及び救済に要する時間等の抗議は一切受け付けられない。また、停止位置
や状況によっては
「救済処置」
が行われないことも承知していなければならない。
第 18 条 レ ースの 終 了 及 び 順 位 認 定
(1) レース終了の合図は、総合1位の車両
(以下、先頭車両という)
が当初のレース距離、
または時間を走破した時点で、直ちに本コースのコントロールライン上で表示される。
但し、時間レースの場合は、特に大会特別規則書にレース終了の表示方法が定められ
ている場合を除き、所定のレース時間を終了し、最初に先頭車両がコントロールライ
ンを通過する時点でレース終了が表示される。
24
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
(4) 先頭車両が所定の周回数
(時間)
を完了する前にレース終了の合図
(チェッカーフラッ
グ)
が出された場合、レースはその時点で終了したものとみなされる。また、レース終
了の合図が遅れて表示された場合、レースは先頭車両が所定のレース距離
(時間)
を
本来完了するべきであった時点で終了したものとみなされる。
(5) 最終周回を完了した車両の中で、各クラスごとに走行周回数が優勝車両の70%(端
数切捨て)
に達しない車両は順位の認定を受けられない。
第19 条 セーフティカ ー
競技長の決定により、レースを非競技化するためにセーフティカーが使用される場合がある。
セーフティカーは、ドライバーまたはオフィシャルが危険な状況であるが、レースを中断す
るほどではない場合に使用される。その運用は本規則の附則 1に定める。
第 20 条 レ ースの 中 断 及 びレ ースの 再 開
事故等によってコースが閉鎖されたり、天候またはその他の事由で競技の継続が危険とな
り、決勝レースを中断する必要が生じた場合、競技長は赤旗をすべての監視ポストで提示
することを命じ、レースを中断する。
1. レースの中断
1)中断の合図
(赤旗)
が出されたら、追い越しは禁止され、ピット出口は閉鎖される。
全車は、直ちに赤旗ライン後方のグリッドまでゆっくりと進み、先頭車両の位置に
関わらずスタッガードフォーメーションで停止しなければならない。この時点での
ピットインは禁止される。
なお、レース再開時のグリッドは、赤旗ラインに停止した順を基本とする。
2)コースが閉鎖されたこと等によりグリッドに戻ることができなくなった車両がある
場合、当該車両はコースが使用可能な状態になり次第それまでの順でグリッドに戻
される。
レース再開時のグリッドは、レースが中断される最終のコントロールライン通過順
に配列され審査委員会は承認を行う。
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Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
3)レース中断中の処置は次の通りとする。
① 計時システムは停止せず、ラップモニターの時間管理はレース継続を表示して
いる。
② レースが中断された後にピットレーンに進入した車両、あるいはグリッドからピッ
トレーンに押し出された車両には、レース再開後にペナルティが課せられる。
レース中断の合図が出されたときに、すでにピット入口あるいはピットレーンに
いた車両については、正規ピットイン車両として自己のピットに停止することが
認められ、ペナルティを受けることはない。
6)セーフティカー先導による再スタート時に、グリッドからスタートできずに遅れてし
まったドライバーは、セーフティカー後方の車両列の最後尾につかなければならない。
2 名以上のドライバーが関与した場合には、グリッド順に、隊列の最後尾に整列する
ものとする。
7)セーフティカーは、以下の場合を除き、少なくとも1周回後にピットに入る。
① 全ての車両がセーフティカー後方でまだ整列されていない場合。
② さらに介入が必要な状況が重ねて発生している場合。
③ コース・ピットのすべての場所で、作業中の作業を含み、作業は一切禁止(中断)
される。ただし、ドライバー交代の為にピットインしていた車両
(正規のピットイ
ン車両)
に関しては、交代後のドライバーの着座が認められる。
8)レース再開のスタートシグナルのグリーンライト点灯を合図に、ピットでのすべての
作業再開が許される。
④ グリッド上には、登録されたチーム要員と競技役員のみが立ち入りを認められる。
9)この周回の間は、FIA 国際競技規則付則 H 項第 2章9.
セーフティカー運用手順
2,9,15、2,9,16、2,9,17 及び 2,9,18 が適用される。
⑤ 前項③の場合を除き、ドライバー交代は認められない。
2. レースの 再 開
赤旗によるレース中断後の処置は、大会競技長、大会組織委員会及び STO にて全体の
状況把握に基づいて再開の決定を為し、大会審査委員会の承認のもと、全競技関係者、
及び大会入場者全員に然るべき方法で通達されるものとする。
1)中断はできる限り短く保たれ、再開時刻の決定が為されると、直ちにチームにはピッ
ト放送等を通じて伝達され、同時に全競技関係者及び大会入場者全員にも然るべ
き方法で通達されるものとする。
2)レースの再開が決断された時点で、再開
「5 分前」
が
『パドック放送』及び『モニター
表示』
により合図され、再スタートの進行が開始される。
3)再スタートの先導車であるセーフティカーは、赤旗ラインの先頭車両ではなく、当初
のレース順位の先頭車両の前に配置される。これは、再スタート5 分前の合図と共
にオフィシャルの誘導により当初のレース順位の先頭車両より前にいる車両はエン
ジンを始動し、コースを1周して再スタートの隊列の後尾に着くことの合図である。
4)赤旗中断時点で正規にピットインしていた車両に限り、
「5 分前」
の合図が出された
時点でピット出口に整列できた車両は前項 3)
による隊列の更に後尾に着くことが認
められる。
5)レースはスタートシグナルのグリーンライトを合図にセーフティカー先導により再開
される。セーフティカーに後続するすべての車両はグリッドを離れ、非競技化された
周回でレースが再開される。
隊列は、当初のレース先頭車両を先頭にした隊列の後尾に 5 分前にコースを周回し
て隊列後尾に着いた車両、更に正規ピットイン車両で 5 分前にピットアウトできた車
両の順番で構成される。
26
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
10)レースが
「時間レース」
の場合、赤旗中断からレース再開までの時間は競技時間とし
て数えられるが、ドライバー運転時間は、中断
(秒は切り捨て)
からセーフティカーに
よる再開 1周回終了時点
(秒は切り上げ)
までの時間は運転時間から差し引かれるも
のとする。
3. レースの 終了
赤旗によるレース中断後、大会競技長、大会組織委員会及び STO にて全体の状況把握
に基づいてレース再開が不能と決定された場合、大会審査委員会の承認のもと、全競技
関係者及び大会入場者全員に然るべき方法でレース終了の通達が為されるものとする。
この場合の処置は、レース中断の合図が出された周回の1つ前の周回が終了した時点の
競技結果が採用される。
第 21 条 競技参加に対する遵守事項
1. 競技参加者
(エントラント)
は、自己の参加に係わるすべての者に、すべての法規及び規
則を遵守させる責任を有する。
2. 競技参加者
(エントラント)
は、競技会期間中の権限を委任した代理人を指名することが
できる。但し、スポーツ規則に係る権限については、当該競技に有効な競技参加者許可
証を所持した競技担当責任者
(チーム監督)
にのみ委任しなければならない。
委任は、事前に文書にて競技会事務局に提出しなければならない。
3. 競技参加者
(エントラント)、競技担当責任者
(チーム監督)
は、競技会期間中、自己の競
技車両が競技車両規定及び安全規定に適合していることを保証しなければならない。
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Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
4. 競技会期間中、エントリーに関わるすべての関係者は、当該競技参加者
(エントラント)
やその代理人及び競技担当責任者
(チーム監督)
と同様に規則を遵守しなければなら
ない。
5. 競技参加者
(エントラント)、競技担当責任者
(チーム監督)、ドライバー、チームクルー及
びゲストは、発行されたクレデンシャル等を常に正しく身に着けていなければならない。
6. ペット類
(身体障害者補助犬法に基づく場合及びそれと同等の使命を持った動物を除く)
のパドック、ピットエリアへの入場は禁止され、16 歳未満の者は競技中のピットレーンへ
の出入りは、禁止される。また、競技車両及びオーガナイザーが特に認めた車両を除き、
レース場のいかなる場所においても自動車登録番号標
(ナンバー)
を有さない車両等の使
用は禁止される。
7. 競技参加者
(エントラント)
、競技担当責任者
(チーム監督)
及びドライバー等のチーム関
係者は、競技長によって待機の指示があった場合、もしくは事情聴取等を受けた場合は、
指示があるまでサーキットを離れてはならない。やむを得ない事由により代理人を残す
場合は、競技会審査委員会の承認を得なければならない。
8. 指定された場所以外での火気の使用および喫煙は禁止される。
9. 競技参加者
(エントラント)、競技担当責任者
(チーム監督)、ドライバー及びチームクルー
は信義に基づき誠実な行動が求められる。
また、観客、参加者相互、或いは競技役員、その他関係者に対して、攻撃的または侮辱
的な言動を行うことは厳に慎まなければならない。
10. 公式予選及び決勝レース中にピットボックスよりコース側に立ち入る場合、第15 条(19)
によるシグナリングプラットフォームの人員を除き、次の各項に掲げる衣服規制の対象
となり、違反した場合は罰則の対象となる。
第 15 条
(19)によるシグナリングプラットフォームの人員が、公式予選
(インターバルは
例外的に除く)
及び決勝レース中にシグナリングプラットフォームとピットボックスを往
復する場合は、立ち止まることなく速やかに行うこと。
1) 作業エリアに出るチームクルーは全員、耐火炎スーツ及び耐火炎素材もしくは難燃
性素材のグローブを正しく着用することが義務付けられる。
2)耐火性、或いは耐火性に富んだ材質によるソックスの着用が義務付けられる。ソック
スとは、足の爪先から踵を経てくるぶしの上 5cm 以上を覆うものを言う。
3)耐火性、或いは耐火性に富んだ材質による靴の着用が義務付けられる。靴とは、爪
先から踵までを連続して覆う一般的な靴形状の履物であり、それを当初の形状のま
ま履く事を言う。通気穴
(網目状のものを含む)
のあるものや、発泡ポリエチレン製、
踵がベルト形状になったサンダル状の履物はここで言う靴とはみなされない。
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Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
11. 競技参加者
(エントラント)及び競技担当責任者
(チーム監督)
は、レース期間中自チーム
が指定されたパドックを正しく使用していることに対する全ての責任を負う。大会主催
者及び / 或いは STO の指定したパドック使用方法に従わない参加者は、理由の如何を
問わず処罰の対象となることを承知しているものとする。
ここでいうレース期間中とは、最初の参加確認が実施される日から決勝レースが終了し
パスコントロールが解除されるまでを言う。
12. 競技参加者
(エントラント)
及び競技担当責任者
(チーム監督)
は、レース期間中自チーム
使用しているキャンペーンガール
(通称レースクィーン)
の衣装に関し、STO にて着用拒
否の判断が下されることがあることを承知していなければならない。これにより衣装が
拒否された場合、新たなる衣装に変更し承認を受けない限り、当該キャンペーンガール
(通称レースクィーン)
の活動は認められないものとする。
第 22 条 抗 議 及び 判 定に関する問い合 わ せ
抗議は、規定の抗議料を添えて文書で競技長に提出するものとする。競技参加者
(エントラ
ント)
及び当該競技参加者が文書で正式に指名した有資格の代理人のみが抗議権を有する。
判定に関する問い合わせについても同様とし、ドライバー・チーム関係者からの問い合わせ
は一切認められない。
第 23 条 式 典 条 項
各大会のレース終了後に行われる暫定表彰式には、当該入賞ドライバー全員の出席が義務
付けられる。また、当該入賞ドライバーは、指定タイヤメーカー提供の帽子
(キャップ)
を正
しく着用して式典に臨むことを拒否できない。
第 24 条 記 者 会 見
各大会にて公式記者会見が実施される場合は、指定された者は出席しなければならない。
第 25 条 無 線 の 使 用
大会期間中、サーキット内で無線設備
(アンテナを含む)
を使用して通信を行う場合、日本
の電波管理法に従った方法で無線通信が行われなければならない。
(大会特別規則で特に
規定されている場合は、大会特別規則が本条に優先して適用される)
また、モータースポーツ無線協会
(MOSRA)
の無線器機の使用が強く推奨される。
なお、無線設備の使用は、事前に STO を通じオーガナイザーに無線の詳細を届け出て、許
可を得なければならない。この届出内容に逸脱し、電波法違反で取締りを受けた競技参加
者に対しては、失格までの罰則が課せられる。
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Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
また STO は、チームが使用している無線の周波数を把握すると同時に、場合によっては
興行の一部として無線内容を観客に一部公開出来る権利を有するものとする。
第 26 条 得 点 基 準
(1) STO にあらかじめ登録され、正式に参加受理されたチーム
(STO に登録されたゼッケ
ン番号を基準としたクラス別の競技車両単位)
に対し、大会毎に定めた得点を与え、得
点数に従って第 2 条に規定するクラス別にシリーズ順位を決定する。
1)クラス別ポールポジションポイント
(グリッド表による)
各クラス共通、グリッド表ポールポジションチームに対し1ポイント。
但し、決勝レースが中止され、大会が不成立となった場合は、予選ポイントは不成
立とする。
2)シリーズの一戦として認定された各レースにおいて、完走し順位認定された上位
チームに与える得点は次の通りとする。
① 当初のレース距離が 3 時間または 300km 以上の競技会については、下記得点
が与えられる。
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10 位
20
15
12
10
8
6
4
3
2
1
② 当初のレース距離が 5 時間または 700km 以上の競技会については、下記得点
が与えられる。
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10 位
30
22.5
18
15
12
9
6
4.5
3
1.5
③ 当初のレース距離が12 時間または1,400km 以上の競技会については、下記
得点が与えられる。
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10 位
45
35
27
23
18
13
9
7
5
3
④ 当初のレース距離が40 分または100km 以上のスプリントレースで開催される
競技会については、各レース結果に基づきそれぞれ下記得点が与えられる。
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10 位
10
7.5
6
5
4
3
2
1.5
1
0.5
3)また、当初のレース距離および時間が上記に当てはまらなくなった場合は、STO
ブルテンにより発表する。
30
(2)シリーズ順位の成立には、各クラスとも少なくとも 5 大会が第 2条(2)
によるクラスの
成立を必要とする。
(3)チームは年間の各レースを通じ、第 2 条に規定する車両であればクラスに関係なく異
なる車両で参加しても良いが、得点は STO に登録されたゼッケン番号を基準とした
クラス別の競技車両単位で集計される。
(4) シリーズ順位の決定は、次ぎの通りとする。
1)全戦の獲得ポイントを集計し、最も獲得ポイントの多いチームをシリーズチャンピオ
ンとする。
2)複数のチームが同点の場合、以下の方法で決定する。
① 1位の回数が一番多いもの。
② 1 位の回数が同数の場合、2 位の回数が一番多いものとして、それでも決まら
ない場合、同様の方法で差がつくまで続ける。
③ 以上の方法で順位決定が難しい場合は、最終戦の順位をもとにスーパー耐久
機構
(STO)
が決定する。
第 27 条 出 場 奨 励 金の 授 与
(1) 各大会の賞は、各大会の特別規則書、または公式通知に示される。
(2)シリーズ出場奨励金は、第 19 条の規定に従い、各クラス上位 3 位までのチームに下記
の出場奨励金がスーパー耐久機構
(STO)
より授与される。
※出場奨励金
(税込)
は、各主催者からの分担金を以下の配分で STO から該当チームに授与される。
奨励金(ST-1〜4) 奨励金(ST- 5) ADVAN賞(ST-1〜4) ADVAN賞(ST-5)
シリーズチャンピオン
¥700,000 ¥400,000
¥800,000
¥600,000
シリーズ 2 位
¥400,000 ¥200,000
¥500,000
¥400,000
シリーズ 3 位
¥300,000 ¥100,000
¥300,000
¥300,000
(3)シリーズ出場奨励金の授与対象条件は、第 19 条の規定に従い、クラス上位 3 位まで
のチームであっても、シリーズにおいて合計 5 大会以上の出場実績(決勝レースにス
タートした実績)
が必要とされる。
(4)ST-X クラスにおいては、上位 3 位までのチーム及びドライバーに対し STO カップが
授与される。
※法令に基づき、出場奨励金には源泉税が課税される場合があります。ご了承ください。
31
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
第 28 条 競 技 細 則
各大会における競技細則については、各大会特別規則に基づいて運営される。
第 29 条 ブルテン、公 式 通 知
シーズン途中における規則の制定、改定などは、
「STO ブルテン」
として公表される。また、
各大会での細則は公式通知として公表される。
第 30 条 スーパ ー 耐 久 機 構(STO:Super Taikyu Organization )
(1) スーパー耐久機構(STO)
は、2015 年に開催されるスーパー耐久シリーズの全主催者
及びスーパー耐久・エントラント・リーグ(STEL)代表により組織され、運営される。
(2)スーパー耐久機構(STO)は、スーパー耐久シリーズ 2015 の運営の円滑化、諸規則の
統一をはかり、シリーズの育成、振興をその目的とする。
(3)スーパー耐久機構(STO)の指名するスポーティング
(競技)
コーディネーター、テクニカ
ル(技術)
コーディネーター及び認定
(アドバイザリー)
ドライバーは、スーパー耐久レー
ス運営の標準化、判断基準の統一性の維持、安全性・公平性の向上を目的とし、大会
役員と協力してシリーズを推進する。
[ 附 則1] 決 勝レ ース中 の セーフティカ ー 運 用 規 定
( F I A 国 際 モータースポーツ競 技 規 則 付則 H 項に 基 づく運 用)
1. セーフティカーは、車体の両サイド及びリアに
「SAFETY CAR」
と表記されルーフにイ
エローまたはオレンジ回転灯を、車体後部にグリーンライトを備えた車両を使用する。
2 . セーフティカー導入決定と同時にシグナルタワーを含む全ての監視ポストにおいて、振
動表示のイエローフラッグならびに
「SC」
と書かれたボードが表示され、セーフティカー
が活動中は継続提示される。
3 . セーフティカーはオレンジ灯を点灯させて、ピットレーン出口よりコースインする。
コースインは先頭車両の位置に関係なく、即時行われる。
4 . 全ての車両は、セーフティカーの後方に車両 5 台分の距離で隊列を作って、整列しなけ
ればならない。
5 . セーフティカーの隊列は、以下の例外を除いて、セーフティカーがピットに戻った後、車
両がスタートラインに到達するまで追い越しは禁止される。
32
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
① セーフティカーから合図された場合
② セーフティカーがピットレーンを使用している間、指定されたガレージエリアに車両
が停車している場合。
③ 明らかに問題を抱えて車両がスローダウンしている場合。
6. セーフティカーが活動中、必要以上の減速走行、異常走行、またはいつなんどき他のド
ライバーへ危険が及ぶかもしれない走行をしてはならない。
7. 競技長から指示があった場合、セーフティカーはセーフティカーと先頭車両の間にいる
車両に対してグリーンライトを使いセーフティカーの前に出るよう合図する。これらの
車両は減速したまま他の車両を追い越したりせず走行を続け、セーフティカー後方の隊
列につく。
8. セーフティカーは、少なくとも先頭車両がその後方につき、残りの全車両がさらにその
後方に整列するまで活動を続ける。セーフティカーの後方についたら、レース先頭車両
は車両 5 台分以内の車間距離で続く
(再スタートの状況下は除く)。残りの車両はできる
限り詰めて隊列を保たなければならない。
9. 一度セーフティカーの後方についた先頭車両がピットインした場合、セーフティカーの
直後を走行している車両を先頭車両と見做し、セーフティカーはピットインした先頭車
両を再度後方につけることはない。
10. セーフティカーが活動中、競技車両はピットレーンに進入できる。
ピットインした車両とセーフティカー導入時にピットにて作業中の車両は、ピットレーン
出口にてグリーンライトが点灯している時のみコースインすることができる。
(最終コーナーにセーフティカーが確認され、その隊列の最後尾がピットレーン出口を
通過するまではレッドライトが点灯され、コースインはできない)
11. セーフティカーの呼び戻しが決定されると、セーフティカーはオレンジ灯を消灯し、その
周回が終了する時点でピットロードに入る。
12. この時点で、セーフティカー後方に位置する先頭車両が走行ペースを決定することがで
き、必要であればセーフティカーとの車間距離を車両 5 台分以上としても構わない。
セーフティカーがピットに戻るまでの間、事故の可能性を回避するために、車上のライ
トが消灯された地点から、各ドライバーは、加速、減速、または他のドライバーを危険
にさらしたり再スタートを妨げたりする戦術的操作といった異常な行為を行ってはなら
ない。全ての競技車両は追い越すことはなく隊列を維持し一定の速度で走行しなけれ
ばならない。
13. セーフティカーがピットインロードよりコースアウトしたと同時に全ての監視ポストでは、
イエローフラッグと
「SC」
ボードを撤去し、同時にグリーンフラッグが振動表示される。
車両の隊列が、メインストレートを通過する際にグリーンライトが提示される。
33
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
13. セーフティカーがピットインロードよりコースアウトしたと同時に全ての監視ポストでは、
イエローフラッグと
「SC」
ボードを撤去し、同時にグリーンフラッグが振動表示される。
車両の隊列が、メインストレートを通過する際にグリーンライトが提示される。
但し、スタートライン
(コースによっては、コントロールライン)
を越えるまでは、追い越し
厳禁となる。
14. セーフティカーが活動中の各周回は、レース周回として数えられる。
15. セーフティカーが活動中に決勝レースが終了した場合、セーフティカーは最終周回終了
時にピットレーンに入り、競技車両は追い越しすることなくトラック上を走行し、そのま
まの状態でチェッカーフラッグを受ける。
セーフティカー 後 方からのレーススタート
特殊な状況の場合、レースがセーフティカー後方からスタートする場合がある。この場合、
1分前シグナルの前の何れかの時点で、セーフティカーのオレンジ色のライトが点灯される。
これはレースがセーフティカーの後方からスタートすることをドライバーに知らせる合図と
なる。グリーンのライトが点灯されると、セーフティカーはグリッドを離れ、すべての車両は
グリッド順と、車両 5 台分以下の距離を保ちながら続く。フォーメーションラップは行われ
ず、レースはグリーンのライトが点灯した時点でスタートとなる。
追い越しが認められるのは初めの周回でのみ、ある車両がそのグリッドポジションから遅
れた際に、他の残りの競技車両が著しく遅れをとらないためにその後方の車両が抜かざる
を得ない場合にだけである。
セーフティカー後方の最後尾車両がピットレーン終端部を通過した直後に、ピット出口のラ
イトがグリーンになり、その時点でピットレーンにいる車両はコースに合流でき、セーフティ
カー後方の車両隊列の最後尾に加わる。出遅れた車両及びセーフティカーが先導している
周回の途中でスタート順序の位置を保てなかった車両は、その他の走行中の車両を追い越
すことはできず、セーフティカー後方の車両隊列の最後尾につかなければならない。2 名以
上のドライバーが遅れた場合、それらはグリッドを離れた順に、隊列の後尾に着かなけれ
ばならない。
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
〈ドライビングマナーに関するガイドライン〉
スーパー耐久シリーズは 6 クラスが混走で成り立っている。各クラスそれぞれの車両を尊
重するとともにスポーツマンシップに則り走行しなければならない。
1. ドライバーは定められたトラックのみを使用し、常にサーキットにおけるドライビング
マナー(FIA 付則 L 項 第 4 章
「サーキットにおけるドライブ行為の規律」
を遵守しなけ
ればならない。
2. 基本的に同一周回で競う車両は、先行する車両に優先権がある。
3 . 方向指示器
(フラッシャーランプ)の使用方法は、自分が行きたい方向を示す。
4. 各クラスの車両は、常に速い車両が後方より急速に近づくことを想定し、後方確認を怠
らない。
5 . 速い車両は、クラス違いの先行車両が避けてくれないことを原則として走ること。
6 . 基本的に同一周回車両同士で順位を争うこと
(ピットイン・タイミングにおける周回違
いを除く)。
7. 同一周回で競う車両同士では、相手の前に位置する車両は、急激な車線変更は慎む
こと。
8. サイドバイサイドでコーナーに入った車両同士の場合、お互いの走行ラインを尊重し、
車両の接触によりコース外に押し出してはならない。
9. 先行車両を追い抜き直後、または追い抜き終了以前に、幅寄せ及び当該追い抜いた車
両の走行を妨害しない
(追い越して前に出た場合の割り込み行為による事故防止)。
10 . 威圧的、攻撃的意図をもつ接触行為はしてはならない。
11. 予選およびテスト時、タイムアタックしている車両に対しては、積極的に進路を譲る
(妨
害行為の禁止)。
12. 走行中の車両が重大なメカニカルトラブルを抱えた場合、安全を確保しつつ直ちにト
ラックを離れなければならない。特に、車両からのオイル漏れを認識した場合は、先ず
レーシングラインを外れ、次にトラックから離脱して安全な場所に停止すること。決して
ピットに戻ろうとしてはならない。
13 . 車両をコース上に放置するドライバーは、可能な限りトラックから離れたガードレール
開口部付近にステアリングホイールを装着した状態で停車しなければならない。
34
35
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
14 . クラッシュした場合には先ずキルスイッチを切り、火災が発生している場合には適切に
消火器を作動させなければならない。
15 . 車両から降りた場合には速やかにバリヤの後ろに入り安全を確保すること。また、それ
まではヘルメットを脱がないこと。
16 . ドライバーはオフィシャルの許可なくトラックを横断しないこと。
17 . 赤旗が表示された場合は十分に減速しコントロールされた速度で各車両のピットに戻
らなければならない。この時追越しは禁止され、スピン、コースアウト等も厳禁。
18 . 走行セッションはチェッカー旗により終了となり、この旗を見て 2 度以上コントロール
ラインを通過してはならない(ダブルチェッカー禁止)。
19 . フォーメーションラップでは前車両との間隔を10 車身以内、GRID ボード提示以降、
ならびに SC 導入時には 5 車身以内で走行するように務めなければならない。
20. GRID ボード提示以降は “2 ×2フォーメーション ” を形成し、隊列を乱すような加減速は
禁止。
〈危 険 な行為 、行 動 の 禁 止 〉
1. 黄旗中や赤旗中の減速が不十分でスピン、接触、クラッシュする行為、またはそれらを
誘引したり、誘発を引き起こす行為、およびそれらを引き起こす恐れの高い行為をして
はならない。
2 . コースアウト後におけるコース復帰の安全確認を行わない行為をしてはならない。
3 . スピン・コースアウト等の後、現場をさらに危険な状況にする行為をしてはならない。
4 . 不可抗力を除く、コース上での停止もしくは一時停止をしてはならない(コース外への
停車を遵守)。
5 . ピットアウト直後の第 1コーナー(第 2 コーナーを含む場合もある)
で、本コースを走行
する車両の進路を妨害することをしてはならない。具体的には、ピットアウトした車両
は本コース走行車両を優先させ、かつ当該コーナーはピットロード側をキープすること。
36
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
〈ドライバ ー 同 士 の 注 意 喚 起 〉
1. 走行中のことが原因で他のドライバーに口頭で注意喚起する場合、自チームの競技担
当責任者
(チーム監督)
やアドバイザリードライバーを同道の上、注意喚起すること。
2 . 暴力行為・暴言行為に対しては、本シリーズ規則によるペナルティのみならず、出場停
止、行政への告発等の処置も行う。
〈 ペナル ティポイント累 計 制 度 〉
1. 目的:チーム・ドライバーの安全意識・規則遵守意識の向上
2 . 概要:① 大会期間中に課されたペナルティに応じて、STO はシリーズを通じてペナル
ティポイントを付与する。
②ポイントは、ひとつの事案に対しドライバー及びチームに付与される。
③ポイントは、当該事象の発生月を含めて 12ヵ月
(365日)間累積される。
なお、ポイント加算後1シーズン以上当該シリーズへの参加がない場合は、原則
としてポイントはクリアされ「0点」となる。
3. 罰則:① チームの持ち点が「20点」になった場合、当該チームは次大会へ参加できない。
②ドライバーの持ち点が「10 点」
になった場合、当該ドライバーは次大会へ参加
できない。
※次大会レース参加拒否の罰則を履行した場合、チームは「10点」
ドライバーは「5 点」が減算される。
減算後、再度持ち点が規定の点数になった場合、再び次大会レース参加拒否の罰則が履行される。
4 . ポイントと対象事例:
ポイント
+3 〜+5
事例
同クラス同士の接触で相手をスピンアウト・クラッシュさせる行為
+4 〜+6
他クラス車、同クラス異周回数車をスピンアウト・クラッシュさせる行為
+2 〜+3
黄旗中の追い越し(他クラス)
+3 〜+4
黄旗中の追い越し(同クラス)
+3 〜+4
黄旗中のスピン・コースアウト
+3 〜+4
赤旗中のスピン・コースアウト
+1 〜+3
安全確認義務違反(ピットロードスピード違反等一般規則違反)
+4 〜 +10
報復行為、上記事例で悪質と判断される行為や暴力行為
+1 〜
上記以外のドライバーに関わる軽微な違反行為
+1 〜
ピット作業違反・その他チームに関わる違反行為(チーム)
+5 〜
車両規定違反(チーム)
37
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
5 . ポイント付与:最大運転時間超過等ペナルティについても当該ドライバーが付与対象と
なる。
6 . 抗議:ポイントの付与及び集計、罰則の履行に対する抗議は一切受け付けられない。
7. 集計:大会期間中に課されたペナルティを上記事例に照らし合わせ STO がポイント付
与し集計を行う。
8. 告知:シーズン終了後、全エントラントに対し、ポイント集計結果を告知する。
2015 年 1月19 日
スーパー耐久機構
(STO)制定・発行
〈スーパー 耐久シリーズ、参 加 特 認 車 両 一覧〉
スーパー耐久シリーズ規則、及び技術規則に基づき 2015 年 1月現在の参加が特認された
車両は、次の通りです。
製造者
車種
1997. 3 /12
特認日
トヨタ
MR2
SW20(NA エンジン車) ST-4
なし
1999. 6/18
マツダ
RX-7
FD3S(2 座席車両)
ST-3
なし
1999. 10/15
ホンダ
S2000
AP-1
ST-4
なし
2001. 5/1
NA1、NA2
ST-3
なし
Z33
ST-3
なし
Z33
ST-1
なし
C6
ST-1
1,470kg
GWS191-BEXQH
ST-1
1,550kg
Z33
ST-1
なし
ST-2
なし
Z33
ST-1
なし
Z4
ST-1
1,290kg
Z33
ST-1
タイヤ F&R
280/680
R18
フェアレディ Z
Z34
ST-3
なし
GT-R
R35
ST-3
1,480kg
FT 120ℓ
GH-937AXL
ST-4
1,050kg
DBA-GRS191
ST-3
なし
ホンダ
NSX
2003. 2/15
日産
フェアレディ Z
2005. 3/30
日産
2006. 3/17
Chevrolet
Corvette C6 Coupe
トヨタ
LEXUS GS450h
2006. 4/7
2006. 6/15
スーパー 耐久機 構
(S T O)
事務局
〒 150-0001
東京都渋谷区神宮前 5-42-13 TAKI ビル表参道 1F
ケイツープラネット株式会社内
Tel. 03-6433-5607 Fax. 03-6433-5610
スーパー 耐久・エントラント・リーグ
(S T E L )
事務局
〒 243-0021
神奈川県厚木市岡田 3-2-22
有限会社パークレーン東京内
Tel. 090-3210-9358
日産
フェアレディ Z
Type-E ST1
フェアレディ Z
Type-E ST1
形式・要件
(3.8ℓ ENG、F ホイル 18×10JJ)
ランサー エボリューション CT9W
ワゴン
(タイヤ:235/40R18)
クラス
付帯条件
2006. 6/15
三菱
2007. 1/24
日産
2007. 1/24
BMW
2008. 4/22
日産
2010. 6/16
日産
2010. 6/16
日産
2011. 10/20
Alfa Romeo
147GTA cup
トヨタ
レクサス GS350
2013. 4/19
FIAT
ABARTH 695
ASSETTO CORSE
2FA
ST-4
なし
2013. 4/19
FIAT
ABARTH 500
ASSETTO CORSE
2FA
ST-4
なし
2014. 3/28
トヨタ
Vitz GRMN Turbo
NCP131
ST-4
なし
2014. 3/28
G-Tech
Sportster GT/R
-
ST-4
なし
2012. 3/11
フェアレディ Z
Ver.NISMO Type380RS-C
Z4 M Race
フェアレディ Z
Ver.NISMO Type380RS-C
2010-NISMO-Z34
( ENG:VQ35HR 3798cc)
※1
1. 特認車両に対する有効期限は設けられない。
2. 特認車に関する特別規定は、シリーズ技術規則に規定される。
スーパー 耐久機 構
(S T O)公 式 W E B サイト
http://www.supertaikyu.com/
38
3. 付帯条件は、予告なしに設定、あるいは変更されることがある。但し、この場合はブルテンとして公示される。
※1 BMW Z4 M Coupe のホイルサイズは、Front & Rear 11J×18 とする。
39
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
Super Taikyu 2015 Sporting Regulation
〈大 会 主 催 者 連 絡 先 一覧〉
ツインリンクもてぎ
(第 1 戦)
ス ポーツランド S U G O
(第 2 戦)
富 士 スピード ウェイ
(第 3 戦)
オ ートポリス
(第 4 戦)
岡 山 国 際 サ ー キット
(第 5 戦)
鈴 鹿 サ ー キット
(第 6 戦)
〈 2015 年プラチ ナドライバ ー 認 定 者 一 覧 〉
〒 321-3597
栃木県芳賀郡茂木町大字桧山120-1
ツインリンクもてぎ レース事務局
Tel. 0285-64-0200 Fax. 0285-64-0209
〒 989-1301
宮城県柴田郡村田町菅生 6 -1
スポーツランド SUGO レース事務局
Tel. 0224-83-3111 Fax. 0224-83-3697
〒 410-1307
静岡県駿東郡小山町中日向 694
富士スピードウェイ レース事務局
Tel. 0550-78-2340 Fax. 0550-78-1278
青木 孝行
荒 聖治
飯田 章
井入 宏之
五十嵐 勇太
井口 卓人
伊沢 拓也
石浦 宏明
井出 有治
伊藤 大輔
大嶋 和也
錦戸 学
影山 正美
片山 龍也
加藤 寛規
金石 勝智
金石 年弘
国本 京佑
国本 雄資
黒澤 治樹
木暮 卓史
小林 可夢偉
小林 崇志
佐々木 孝太
佐々木 大樹
佐藤 琢磨
高木 真一
高木 虎之介
竹内 浩典
田嶋 栄一
立川 祐路
田中 哲也
谷口 信輝
千代 勝正
塚越 広大
土屋 武士
折目 遼
カ行
サ行
嵯峨 宏紀
関口 雄飛
〒 877-0312
大分県日田市上津江町上野田 1112-8
オートポリス レース事務局
Tel. 0973-55-1111 Fax. 0973-55-1113
タ行
〒 701-2612
岡山県美作市滝宮 1210
岡山国際サーキット レース事務局
Tel. 0868-74-3311 Fax. 0868-74-2600
ナ行
〒 510-0295
三重県鈴鹿市稲生町 7992
鈴鹿サーキット SMSC レース事務局
Tel. 0593-78-3405 Fax. 0593-78-3625
スーパー 耐久機 構
(S T O)
事務局
〒 150-0001
東京都渋谷区神宮前 5-42-13 TAKI ビル表参道 1F
ケイツープラネット株式会社内
Tel. 03-6433-5607 Fax. 03-6433-5610
c/o K2 Planet co.,ltd
TAKI Building Omotesando 1F
5-42-13 Jingumae Shibuya-Ku
Tokyo, Japan ♯150-0001
Te l . +81(0)3-6433-5607
Fax. +81(0)3-6433-5610
40
ア行
中嶋 一貴
中嶋 大佑
中野 信治
中山 雄一
中山 友貴
新田 守男
野尻 智紀
野田 秀樹
服部 尚貴
番場 琢
平川 亮
平手 晃平
平中 克幸
福田 良
藤井 誠暢
星野 一樹
松浦 孝亮
松田 次生
道上 龍
光貞 秀俊
峰尾 恭輔
武藤 英紀
本山 哲
安田 裕信
柳田 真孝
山野 哲也
山本 左近
山本 尚紀
横溝 直輝
吉本 大樹
脇阪 薫一
ハ行
細川 慎弥
マ行
ヤ・ラ・ワ 行
脇阪 寿一
41
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
スーパー耐久シリーズ 2015 技術規則 2015 年版
第1章 参 加 車 両
Cont ent s
第1章
参加車両
43
第2章
スーパ ー 耐 久 シリーズ・
技術規則
43
第 1条
参加車両の基本定義
43
第 2条
最低重量
44
第3条
エンジン
45
第4条
第 5条
第6条
第7条
第8条
第9 条
車体
配管・他
特認部品
ポルシェ 911 GT3
(Japanese Group N Version)
48
52
55
56
57
に対する特別規定
排気音量
59
STO認定部品、
空力部品
(エアロパーツ)規定
60
第2条
空力部品の基本定義
60
第4条
空力部品(エアロパーツ)
指定登録規定
62
STO認定クラッチ、
フライホイール規定
64
第3章
第 1条
第3条
第4章
第 1条
第2条
第3 条
第4 条
42
シャシー
STO 認定部品の定義
空力部品
STO 認定クラッチ、
フライホイールの定義
クラッチ、フライホイール
に関する認定の定義
クラッチ、フライホイール
の STO 認定部品申請
申請の期限及び方法
60
60
64
64
64
65
第5章
STO認定部品、ブレーキ規定 65
第2条
ブレーキに関する認定の定義
65
申請の期限及び方法
65
ST-Xクラスの車両規定
65
第 1条
第3条
第4条
第6章
第 1条
第2条
第3条
STO認定ブレーキの定義
65
ブレーキの STO認定部品申請 65
参加車両の基本定義
参加車両
65
66
68
消音器の装着と
触媒式排気ガス浄化装置の装着
第7章
STO 特認車両規定
第2条
特認車両申請
69
STO 特認部品規定
69
第 1条
第8章
第 1条
第2条
第3条
第9章
第 1条
STO 特認車両の要件
STO特認部品の定義
STO特認部品申請
第2条
第3条
第4 条
第5条
68
69
69
申請の期限及び方法
69
ハイブリッド車両に対する
特別規定
70
基本車両及びその改造範囲
第10 章 インタープロト車両に対する
特別規定
第 1条
68
総則
エンジン
シャーシ
車体
70
71
71
72
本シリーズに参加する車両は、2015年 JAF 国内競技車両規則、第 1 編、第 2 章
(競技車
両の排気音量規制)、第 3 章
(一般規定)、第 4 章
(安全規定)
に従い、更に以下に規定される
「スーパー耐久シリーズ・技術規則」
に合致した車両とする。
ただし、ST-Xクラスに参加する車両は、FIA 国際スポーツ規則〈THE INTERNATIONAL
SPORTING CODE〉の付則 J〈APPENDIX -J 〉、257A 項 -2015〈Article257A-2015〉、
GT カーカップ技術規則〈Technical Regulation for Cup Grand Touring Cars〉のグ
ループ GT3〈Group GT3〉の規定に準拠し、本規則第 8 章の規定に従った車両とする。
これには、SRO 及び FIA GT Committee の決定事項も含まれる。
第2章 スーパ ー 耐 久 シリーズ・技 術 規 則
第1条 参加車両の基 本定義
本基本定義には、ST-X クラス参戦車両は含まれない。
特に認められたものを除き 2 座席以上を有する車両とする。
また車両は FIA グループ N、A(ただし、1992年までに公認されたスポーツ進化を除く)、
JAF 量産ツーリングカーとして公認されているか、JAF 登録車両または STO が認めた車両
として登録されていなければならない。
本規定によって許されていない全ての変更及び調整仕上げは厳禁される。
車両に対して行うことのできる作業は、通常の整備に必要な作業または使用による摩耗、
事故によって損傷した、部品の交換に必要な作業のみである。許可されている変更及び付
加物の制限については、後記で規定される。これら以外に、使用による摩耗、事故によっ
て損傷した部品は、いずれも、損傷した部品と全く同一の日本国内で販売されている部品
によってのみ交換が許される。本車両は厳密に量産車であり、基本車両
(同一車両型式)
の資料と同一でなければならない。
マニュアルミッションを搭載するために、同一車種のオートマチック車両の車体を使用す
ることが許され、当該車体を最小限の範囲で改造してもよい。本規則に定めていない事項
であっても一般規定、安全規定は守らなければならない。
なお、自動車製造者から国土交通省認定番号のない車両用の純正部品が販売、または追
加された場合、事前に STO へ当該部品の使用に関する許諾申請をし、STO に承認され
た場合のみ、その部品は純正部品と同等の扱いで使用が認められる。
72
73
部品
75
第11章 STO ブルテン
75
43
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
第2条 最低重量
第 3 条 エ ンジン
(1) 1) 最低重量は、次の通りとする。
(1) 気筒容積
変更は許されない。
クラス
ST-1
ST-2
ST-3
ST-4
ST-5
参加車両
型式
車両重量(kg)
BMW Z4 Coupe
E86
1,280
I.P.S KURUMA
I.P.S 01
1,050
三菱 LANCER EVOLUTION Ⅸ
CT9A
1,300
SUBARU IMPREZA WRX STI
GVB
1,300
三菱 LANCER EVOLUTION Ⅹ
CZ4A
1,300
NISSAN Fairlady Z
Z34
1,320
NISSAN Fairlady Z
Z33
1,300
LEXUS IS 350
DBA-GSE21
1,300
MAZDA RX-7
FD3S
1,140
TOYOTA 86
ZN6
1,050
TOYOTA Vitz GRMN ターボ
NCP131
940
SUBARU BRZ
DBA-ZC6
1,050
HONDA S2000
AP-1
1,170
HONDA INTEGRA TYPE-R
DC5
1,070
HONDA CIVIC TYPE-R
FD2
1,070
HONDA CIVIC TYPE-R EURO
FN2
1,070
MAZDA ROADSTER
NCEC
1,050
ABARTH 695 ASSETTO CORSE
2FA
940
G -TECH Sportster GT/R
-
1,000
MAZDA DEMIO
DE5FS
900
TOYOTA Vitz
NCP91
900
HONDA FIT2 RS
GE8
900
HONDA FIT3 RS
GK5
960
2)ST-X クラスの車両最低重量は、SRO/FIA GT Committee の指定する重量と
する。
(2)新規参戦の車両については、別途 STO が定めブルテンにて公示される。
(3)最低重量は、
全クラスに渡りシーズン途中で加重、
軽減の見直しが行われる場合がある。
但し、軽減の場合は 2015 JAF 国内競技車両規則 第 1 編 第3章3 - 2)
に規定された
「 N2 」
の最低重量を下回ることはない。
(4) 本規則発行以後に最低重量が変更された場合、ブルテンにて通知される。
44
(2) サーモスタット
自由。
(3) クーリングファン及びファンシュラウド
取外し及び変更が許される。クーリングファンの変更に伴うファンシュラウドの最小
限の改造は許される。
(4)エアクリーナー
エアフィルターは自由。但し、エアフィルターボックスは当初のままでなければならな
い。
フィルターボックス前部に位置するボルトあるいはバンド等により装着されたパイプ、
ダクト及びフィルターボックスとキャブレター、あるいはスロットルボディ間のホース
に補助的に取り付けられている装置
(吸気音防止レゾネーター、ブローバイガス循環
ホース等)
を取り外すことができる。但し、取り外した後の穴は完全に塞がなくてはな
らない。また、ラジエターアッパーパネルエンジン側及び外側にダクトを取り付けるこ
とができる。
(5) オイルポンプ
シム及びスペーサーによる油圧の調整機構に限り変更が許される。
(6) オイルフィルター
自由。但し、取付け位置の著しい変更は許されない。
(7) インジェクションシステム
オリジナルのインジェクションシステムが保持され、機能していなければならない。
ベンチュリーの直径あるいはスロットル開口部を変更することができない。エンジン
に供給される燃料の量を調整しているフューエルインジェクション装置の部品
(ECU、
インジェクター、コネクター、プレッシャーレギュレター、エアフロメーター等を含む)
は流入する空気の量に影響なければ、改造又は交換することが許される。
(8) 燃料ポンプ
安全燃料タンクを装着した場合に限り、燃料ポンプを電気式ポンプに変更することが
認められ、もとのポンプを取り除くことが許される。
(9) バルブスプリング
バルブスプリングは自動車製造者の定めた数と取付け部を変更することなく取り付け
られることを条件に他のものと交換することができる。
45
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(10) バルブ及びバルブシート
バルブガイド、バルブシートは基本車両に設定されている純正部品への変更は許さ
れる。
(11) カムシャフト
基本車両に設定されている純正部品への変更は許される。
(12) ピストン及びコンロッド
ピストン及びコンロッドはバランス調整のみ許されるが、それぞれ1 個が未加工品で
あること。
(13) ヘッドガスケット
ヘッドガスケットの変更は許される。
(14) オイルパン
(20)
の場合を除きオイルパンの外観変更は許されない。但し、エンジンオイルの片
寄り防止、及び温度センサー取り付けのための追加加工は許される。また、エンジン
への取り付け位置及び取り付け方法/作動原理を変えなければ、オイルストレーナー
の位置を変更することもできる。
(15) フライホイール
基本車両に設定されている純正部品への変更を除き、変更は STO が認定した部品
(スチール製)
に限り自由。STO の認定部品は本規則第 5 章に規定される。
(16) 電気系統
・ 電気的に諸装置を調整できる調整装置
(ECU 等全てのコンピューター類のコント
ローラーを含む)
は当初から装着されているものを除き車室内に設置されてはなら
ない。
・ 点火装置は、装着ブラケットを含み、改造が許される。
ディストリビューター方式を同時点火方式(マルチコイル方式等)
に変更することは
許される。
・ 取付け位置を除き、バッテリーは自由。取付けブラケット、ボルトの変更も許される。
46
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
2)排気系統
排気マニホールドは防熱措置を施すことは許されるが、確認作業のため全面的に
覆うことはできない。排気マニホールド後方
(過給装置付の場合、過給装置の後方)
の部分は材質を除き自由とするが、取り外した場合、2015 JAF 国内競技車両規
則 第 1編 第3 章
「公認車両及び登録車両に関する一般規定」4-6.1)、4-6. 2)に
従って処理されていなければならない。触媒装置装着に関しては、本条 6)、ならび
に 7)
に従うものとする。
3)排気口
排気口はホイールベースの中央を通る垂直面の後方になければならない。
4)消音器を取り付ける場合
ブラケットの取付けを除き、車体の改造は許されない。
5)消音器の保持
当該大会の公式車検を通過した車両に取り付けられている消音器は、当該大会が
終了するまで同車両の元の位置で保持されていなければならい。このことは、競
技中に脱落などが生じた場合、直ちに修復されなければならない事を意味する。
6)触媒式排気ガス浄化装置
参加車両は、触媒式排気ガス浄化装置を装着しなければならない。排気ガスは常
に触媒式排気ガス浄化装置を通過しなければならない。取り付け位置は自由。但
し、取り付け位置は車体下部に着色マーキングにより明示されなければならない。
STO は、特に車両製造者などから競技用の触媒式排気ガス浄化装置が販売され
ている場合を除き、藤壺技研工業株式会社製の競技専用触媒
(キャタライザー・
部品番号 001176)
の使用を推奨する。
7)触媒式排気ガス浄化装置の保持
当該大会の公式車検を通過した車両に取り付けられている触媒式排気ガス浄化
装置は、当該大会が終了するまで同車両の元の位置で保持されていなければなら
い。このことは、競技中に触媒、或いは触媒式排気ガス浄化装置本体に脱落など
が生じた場合、直ちに修復されなければならない事を意味する。
但し、競技終了後の再車両検査にて、同装置が内蔵する触媒に当初の体積より明
らかに減少が認められた場合、不可抗力と思われる場合を除き、その処置は大会
審査委員会に委ねられる。
(17) 吸・排気系統
吸入・排気マニホールドは国内向けの当初の部品と同一な純正部品との交換が許さ
れる。
但し、ポート内面に段付修正を行う場合、取付け面より5mm の奥行の範囲に限り、
シリンダーヘッド側を含み許される。
(18) ウォーターラジエター
車体側取付け部の変更がなければ容量及びラジエターキャップ圧力の変更が許され
る。ホース類の変更は許される。ラジエターに空気を取り入れる為の導風板をグリル
とラジエターとの間に取り付けることは許される。
1)吸気系統
取付け位置について、取付け穴の修正によりポート合わせを行うことも許される。
インタークーラーのホースの変更は許される。
(19) エンジンオイルクーラー
オイルクーラーの取付け及び変更は許される。もとのオイルクーラーを取り外すことも
許される。但し、車体外部への取付けは認められない。
47
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(20)オイルキャッチ装置
オイルキャッチ装置は、2015 JAF 国内競技車両規則 第 1 編 第 4 章 第19 条に従っ
て備えられていなければならない。
1) 複数のオイルキャッチ装置を併用する場合、少なくとも1個のオイルキャッチ装置
が前項の規定を満たしていなければならない。
2)オイルキャッチ装置に回収されたオイルを自然重力によってオイルパンへ還流さ
せる装置の取付けは認められる。但し、その為のホース、パイプ、金具類は確実な
方法で取り付けられていなければならず、また、取付けの為のエンジンへの加工は
ヘッドカバー及びオイルパンのみとし、最小限に限り認められる。
(21)オイルポンプ取り付け位置に関する特別事項
日産 FAIRLADY Z
(Z33)
のオイルポンプ取り付け位置は、その搭載位置をボックス
型遮蔽装置による外部との遮断を条件にトランクルーム内の搭載を認める、これに伴
う最小限の改造は認められる。
2)タイヤ及びホイールは、いかなる場合も車両の他の部分と接触してはならず、かつ、
フェンダーからはみだしてはならない。ホイールのオフセットは自由。但し、スペー
サーは禁止される。
3)タイヤ交換の迅速化と安全性向上を目的として、ハブナットをホイールのハブボ
ルト穴部分に固定する装置の取り付ける場合、次の通り規定する。
① ホイールにハブナットを固定する固定器具を、
「ハブナット固定装置」
と言う。
② ハブナット固定装置は、JWL または JWL / VIA 取得ホイールに一切の加工な
しに取り付けられていなければならない。当初からホイールにハブボルト用以
外のボルト穴が開いている場合も、理由の如何を問わずこのボルト穴を使用し
てハブナット固定装置を取り付けてはならない。
③ ハブナット固定装置の材質は、軽質量なプラスチック、またはそれと同等の物
とし、金属性のものであってはならない。また、形状は鋭角な断面を持ってい
てはならない。
第 4 条 シャシ ー
④ ハブナット固定装置は、ホイールのハブボルト穴1個に対し1個の取り付けが認
められる。よって、ホイールのハブボルト穴全体、または一部を連結するような
方式のハブナット固定装置は認められない。
(1) クラッチ
第 4 章の規定に基づき STO が認定した部品に限り自由。但し、ツインプレートを最大
とする。なお、レリーズアーム機構の変更取り付けは認められる。カーボンの使用は禁
止される。
⑤ ハブナット固定装置をホイールに取り付ける場合は、当初のハブボルト穴に直
接取り付けられる接着、圧入などの方法に限られる。よって、前記方法で取り
付けが出来ない場合、或いは何らかの補助具を使用しないと取り付けが出来
ない場合などは、ハブナット固定装置の使用は禁止される。
(2)トランスミッション、ディファレンシャル
1)基本車両に設定されている純正部品への変更は許される。シフトレバーはボルト
オンでのみ取り付けられる変更及び改造が許される。
リミテッドスリップデフは、いかなる改造も伴わずボルトオンでの取付けのみが
許される。
2)オイルクーラー
空冷式オイルクーラー及び電動オイルポンプを取り付けることができる。但し、車体
外部への取り付けは認められない。オイルクーラーの導風板は前後を含め 20cm
以内とする。
(3)ホイール
1)基本車両の資料に記載された以外への径の変更は許されない。但し、基本車両で
使用が認められている当初のタイヤサイズを基準としてJATMA YEAR BOOK
(タ
イヤ協会規格)
に許容された範囲におけるリムの幅が適用される。また、量産時に
設定されていた場合を除き、直径の異なるホイールは同時に装着できない。
但し、ハブボルトは当初の材質を変えなければ著しく長いものを除き、長さは自由。
ホイールの材質は、スチール製以外のものはアルミ合金製とし、JWL、またはJWL
及び VIAマークのあるものとする。
48
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
⑥ ハブナット固定装置を使用するチームは、自チームのテクニカルパスポートに
装置の構造を説明する構造図、機能を解説する原理図、及び装置の材質を記
載した
「ハブナット固定装置説明書」を自チームにて作成し、これを添付しなけ
ればならない。
(4)タイヤ(ワンメイクタイヤ)
STO は、タイヤの供給先を1社、或いは特定の複数社に限定する権限を有する。
2015年シーズンは、横浜ゴム株式会社を全クラスに渡る独占的タイヤ供給先(ワン
メイクタイヤ)
とし、同社がスーパー耐久シーズン 2015 向けに製造販売したタイヤ
(指
定タイヤ)以外は、使用が禁止される。
1)装着できるタイヤは、横浜ゴム株式会社の申請に基づき、STO の発表する
「車種別
使用タイヤ一覧」
に記載されたタイヤのみとする。また、ST-5 クラスの使用タイヤ
は、特に認められた場合を除き、190 / 580R15 のワンサイズとされる。
2)指定タイヤは、STOより特に指定された場合を除き、シーズンを通じて車種ごとに
ドライ用 1種類、ウェット用 1種類とする。また、シーズン中に種類の変更が生じ
た場合、その都度 STO より発表される。
3)指定タイヤには、事前に指定タイヤであることを証明する刻印が各サーキットの
横浜ゴム株式会社タイヤガレージにて施される。この刻印の無いタイヤは指定タ
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
イヤとはみなされない。指定タイヤ刻印の無いタイヤを使用した場合、本技術規
則違反として相応の罰則対象となる。
4)横浜ゴム株式会社指定刻印:使用タイヤサイドウォールに、ブルーの文字で
[YH]
と刻印される。タイヤには、いかなる場合もリグルーブを含み一切の加工も許され
ない。
5)指定タイヤ導入に伴い、下図に示すステッカー表示が参加各車に義務付けられる。
添付位置は、前後バンパーの右端及び左端部分。
幅:200mm
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(6)ストラットタワーバー
ストラットアッパー取付けボルト
(或いは当初の取り付け部分)
のみを利用して取り付
けることを条件に材質を含め自由。
(7)スプリング
車体への取付け位置、取付け方法、主要な形式及び作動原理を変えなければ変更は
許される。補助スプリングの付加は許される。但し、同一形式、同一中心で直列に取
り付けられていなければならない。車高調整式への変更に伴うスプリングシートの変
更及び挿入物の追加も認められる。
(8)スタビライザー及びスタビライザーブッシュ
スタビライザーは径の変更が許される。また、スタビリンクのみの変更も許される。但
し、取り付け位置の変更は認められない。使用する材質に関しては、ステンレス、また
はスチール材及び純正と同等な材質とする。スタビライザーが当初から取り付けられ
ていない車両については、基本車両に設定されている場合に限り、取付けが許される。
スタビライザーブッシュは、形状及び寸法の変更が無ければ、金属を除き他の材質に
変更することが許される。スタビライザーの径の変更にともなうブッシュ内径の変更は
許される。但し、可変スタビライザーへの変更は認められない。
(9)ブレーキ
(5)ストラット及びショックアブソーバ
車体の取付け位置と取付け方法、数及び作動原理を変えなければ変更は許される。走
行中に減衰力を変更できるシステムの搭載は許されない。ストラットとナックルアーム
が一体構造となっている場合は、当初のナックルアームのタイロッドとの連結点の座標
及び材質が保持されていることを条件に、ナックルアームの変更が許される。
1)次の条件を満たすピロボール式アッパーマウント部品は使用が認められる。
条件 1:オートスポーツ・アンド・スペシャル・エクイップメント・アソシエーション
(ASEA)基準の認定を受けた部品であること。
条件2:ASEA 基準認定部品であることは、使用するエントラントの責任で第 3 者
に対し常時証明できるものであること。
条件3:フロント用及びリア用を問わず、前記条件 1及び 2 を満たせた部品である
こと。
本規則は、本章第 8 条 4)
②項に対しても適用される。
注:ASEA 基準認定部品に関しては、下記の ASEA ホームページ参照。
http://www.napac.jp/cms/asea/quality-auth
ASEA 基準認定部品に関する詳細のお問い合わせ先:
NAPAC(ASEA)
事務局 TEL. 03-5487-8188
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1)ブレーキシュー、ライニングパット及びブレーキホースの交換、変更が許される。
ブレーキローターにおいてはその外径、厚み、摺動面がメーカーラインオフ時と同
一で、かつ ASEA 基準に適合したものに限り変更が認められる。但し、本規則第
5 章の規定に基づく場合は、ブレーキローター、ブレーキキャリパー及びプロポー
ショニングバルブの変更も認められる。この場合、サイドブレーキの取り付けはレ
バーを含め任意とされる。
2)ディスクブレーキのバックプレートの取り外しは許される。サーボブレーキとの接
続を外すことはできるが、取り外してはならない。
3) アンチロック装置との接続を外すこと及びアンチロック装置を取り外すことは許さ
れる。また、取外しに伴うパイプの修正及び変更は許される。
4) ブレーキの冷却は空気による場合に限り認められる。ブレーキに冷却用の空気を
送り込むフレキシブルダクトを設置することはフロントブレーキに限り認められる。
空気の取り入れ口は当初の車体形状を利用して
(補助ランプ穴等)
空気を取り入れる
ものとするが、最小限の範囲でフロントバンパー部に穴をあけることが認められる。
取付けに伴うボディへの改造は最小限とすること。
冷却用ダクトの断面は少なくともダクト全長の1/3 が内径10cm 以下で、左右それ
ぞれ1本以下とする。但し、STO 認定エアロパーツとして認められたものは、リア
ブレーキ用を含めこの限りではない。
(10)ステアリングホイール及びステアリング
ステアリングホイールとボスは自由。但し、
ステアリングシャフトの変更、または改造を
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
行うこと無く取り付けられなければならない。パワーステアリングのポンプと配管の
接続を外すこと及びそれらを取り外すことは許される。
ステアリングホイールの上下位置の調整は許される。ステアリングロックは機能を解
除しなければならない。
なお、ドライバーの救出を容易にするため、ステアリングホイールにはクイックリリース
システムか、チルトアップ機能
(ステリングホイールが 90° 以上の角度で上部に跳ねあげ
られる機能)
を持たせなければならない。クイックリリース機構は、ステアリングホイー
ル軸と同中心の黄色に着色されたフランジにより構成され、ステアリングホイール裏側
のステアリングコラムに取り付けられていること。その操作は、ステアリングの軸に沿っ
てフランジを引くことによりリリースが行われるものであること。また、チルトアップ装
置の場合はボスとステアリングホイールの間に取り付けられていること。
取り付けが認められるクイックリリース装置、或いはチルトアップ装置は、安全性の見
地から ASEA 基準認定品であるか、それと同等以上の強度が実証された試験結果を
STO 事務局に提出し、使用が許可されたものに限られる。
但し、身体障害者用のハンドドライブ装置の装着により、クイックリリース装置、或いは
チルトアップ装置の装着が不能とSTO に判断された場合、装着は任意とされる。
注:ASEA 基準認定部品に関しては、下記の ASEA ホームページ参照。
http://www.napac.jp/cms/asea/quality-auth
ASEA 基準認定部品に関する詳細のお問い合わせ先:
NAPAC(ASEA)
事務局 TEL. 03-5487-8188
(11) ペダル類
安全性、操作性を向上させる目的でペダルパッドを変更することは許される。
ペダル剛性向上のため、マスターシリンダーまたはマスターバックに対してのみ、ロッ
ド及びプレートをボディ構造部へ連結した簡易補強が許され、ストラットタワーバー
と一体化することも許される。
(12) ラバーマウント及びブッシュ類
形状及び寸法を変えなければ、金属への変更を除き、材質及び硬度の変更が許され
る。また、スグリタイプのものをソリッドタイプに変更することも許される。
(13) ドライブシャフト
ドライブシャフトのブーツの材質を変更する事が認められる。
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(2) 板厚
車両の全ての車体パネルは常に基本車両の当初の材質と肉厚を含め同一でなければな
らない。また、当初の車両の材質と同一の厚さでなければならない(±10%の許容公
差を認める。計測は平面もしくは大きな半径を有する部分で行われる)。
(3) 座席
ドライビングポジションを改善する目的で運転座席を交換してもよい。シートを交換
する場合、シートレールの強度は当初のものと同等以上でなければならず、車体側の
取付け部の変更は許されない。
シートレールは全体が「ロ」の字に固定され車体に取り付けられていることが望ましい。
また、シートスライドは、ドライバーの救出を容易にするため、外部から専用工具無し
にスライドロックを解除できる構造になっていなければならない。
(4)材質
当初より取り付けられている場合、エキゾーストパイプ、ストラットタワーバーを除きチ
タニウム製部品及びマグネシウム製部品への変更は禁止される。また、車両に取り付け
られているボルト、ナットは、アルミニウム材への変更を除き、当初の材質を変更して
はならない。
1)室内ミラー
室内ミラーは、STO が特に認めた場合を除き、追加を含め変更は許されない。
2)外部ミラー
外部の後方視界ミラーは自由。しかし、車両の両サイドにそれぞれ1個、最大 2 個
の後方視界用ミラーが取り付けられているものとする。室内冷却用の空気取り入
れ口の併設を除き他の機能を有してはならない。各々の後方視界ミラーは、1個
につき最低 90cm 2 以上の反射面積を有していることが望ましい。
(5) 窓ガラス
変更は許されない。サイドウインドウに対し無色透明なフィルム等での飛散防止対策
を施すことを推奨する。但し、一部の新型車両に関しては、フロントガラスを除き他の
軽量な材質のものに交換が認められる。この場合、色は原形と同等か無色透明のいず
れか、とする。
交換が認められる車両:
三菱 ランサー・エボリューションⅩ(CZ4A)
ホンダ シビック TYPE R
(FD2)
スバル インプレッサ WRX STI(GRB・GVB)
第5条 車体
(GRB に限り、ガラス部分を除くリアハッチゲート全体をトランクフードと看做す。)
(1) 外観、形状
車体の外観や形状は当初のままが保持されていなければならない。但し、安全燃料タ
ンク及び漏出防止カップリングの取付けによるボディへの最小限の付加、切除等は許
される。アンダーカバーを取り外すことは許される。
( FN2 に限り、ガラス部分を除くリアハッチゲート全体をトランクフードと看做す。)
ホンダ シビック TYPE R EURO(FN2)
トヨタ 86(ZN6)
スバル BRZ(ZC6)
マツダ ロードスター(NCEC)
LEXUS IS350
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(6) ドア
防音材を取り外すことは許される。但し、取り外すことにより、ドアの形状に変更をも
たらすものであってはならない。ウェザーストリップ等の保護材を取り除くことは許さ
れない。衝撃緩衝装置であるドアビームの取外しは認められない。ドア内部に衝撃吸
収用の難燃性の衝撃吸収材を充填することが許される。電気式巻き上げ装置を手動
式巻き上げ装置に取り替えることが許される。取り付けのための最小限の改造は許さ
れる。
但し、一部の車両に関しては、運転席用ドアを除き、他のドアを軽量な材質のものに
交換が認められる。この場合、外観形状は原形と同一でなければならない。ドアビー
ムの取り外しは認められる。また、トランクフードの材質も交換が認められる。
交換が認められる車両:
三菱 ランサー・エボリューションⅩ(CZ4A)
ホンダ シビック TYPE R
(FD2)
スバル インプレッサ WRX STI(GRB・GVB)
(GRB に限り、ガラス部分を除くリアハッチゲート全体をトランクフードと看做す。)
ホンダ シビック TYPE R EURO(FN2)
( FN2 に限り、ガラス部分を除くリアハッチゲート全体をトランクフードと看做す。)
トヨタ 86(ZN6)
スバル BRZ(ZC6)
マツダ ロードスター(NCEC)
LEXUS IS350
※交換に際しては、材質交換申請書を STO 事務局に提出し、使用の許可を得なければならない。
(7)ライト
前照灯、尾灯、制動灯、方向指示灯は正常に作動しなければならない。ガラス製のラ
イト類は無色透明のガラス飛散防止を必ず実施すること。
(8) 補助前照灯
補助前照灯は 4 個まで取付けが認められる。ただし、点灯は夜間競技を除き特に点
灯許可が出ている場合に限られる。この場合の取付け位置は、前照灯の中心を含む水
平面以下とし、車体の全幅を逸脱するものであってはならない。
補助前照灯の取付けに伴う車体の改造は、そのステー取付け部のみ最小限に限り認め
られる。また、補助前照灯を点滅させる装置の取付けは禁止される。
補助前照灯取付けの場合に限りオルタネーター容量の変更が認められる。
(9) 補強
車体の補強は、使用される材料が当初の形状に沿い、またそれと
接触していれば許される。
複合材料による補強は右図のように、その厚さに関係なく、本条項
に従って許される。また、車体(排気系を含み)ならびにサイドシル・
各メンバー等の空洞部を充填することにより補強することが出来
る。補強によって標準部品の取付けに影響があってはならない。
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(10) 補助的付加物
必要ならば、補助的付加物の取外しは、その配線も含み許される
(例えば、マッドガー
ド、アンダーガード、ストンガード、室内照明、ラジオ、ヒーター、エアコン、モール類、
ホーン、リアワイパー等)。計器類の取付け、取り外しが認められる。絶縁材を車両の床
下、エンジン室、トランク内やホイール格納アーチから除去することは許される。シャ
シー、車体部にあって、ボルトオンで取り付けられてある使用していない支持体は、そ
れらが移動あるいは取り除くことのできない機械的な部品を支持していない限り、取り
外すことができる。データロガーの搭載は認められる。但し、取付けに際しては安全性
に十分留意し、必要最小限の改造で取り付けられていなければならない。
1)エアコンディショニングシステムの取り付けに伴う、ボディへの改造は認められる。
また、当該車両用のエアコンディショニングシステムが、FIA/JAF 公認部品として
設定されている場合は、同公認部品の使用が推奨される。
(11) 身体障害者の運転に伴う特殊装置の装着は認められる。但し、事前にその特殊装置の
機能と動作、操作方法を明記し、図面を添付して STO に参加大会の1ヵ月前までに申
請され、許可されたものに限る。また、この申請には障害者が運転している事を外部
から確認できる装置の取り付けも含まれる。
(12) エアジャッキ
エアジャッキの使用は許される。但し、圧搾気体の容器を搭載することは許されない。
(13) レインライト
独立した回路をもった ASEA基準に適合したレインライトを装着すること。また、取
付位置はリヤバンパーの中心より低く、視認性の優れる位置が好ましい。
第 6 条 配 管・他
(1) 配管
オイルキャッチタンク等の取付けに伴う最小限の変更のみ許される。
(2) 安全燃料タンク
2015年 JAF 国内競技車両規則 第 1編 第 4 章
(公認車両及び登録車両に関する安全
規定)
第 12 条に基づく安全燃料タンクの装着が義務付けられる。取付けに伴う燃料
は配管の変更は許される。タンク下部の最低地上高は10 cm 以上であること。
(3) 燃料搭載量
車両に搭載できる燃料の総容量を次の通りとする。
1)排気量1,400cc を超える車両:95リットル
2)排気量1,001cc 以上、1,400cc 以下の車両:80リットル
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
3)排気量 701cc 以上、1,000cc 以下の車両:70リットル
4)排気量 700cc 以下の車両:60リットル
5)上記排気量に関係なく、ST-5 クラスの参加車両は 45リットル以下でなければなら
ない。
(4)燃料補給装置
1)競技中の燃料補給は、2015年 JAF国内競技車両規則 第1編 第 3 章(一般規定)
、
第10 条10-3)燃料補給装置に従ったものでなければならない。
2)燃料補給タンクは同条10. 3. 2)
に規定された第3-2図に従ったものに限られる。
3)燃料漏出防止カップリングは、車外より直接給油できるよう取り付けられていなけ
ればならない。
4)組み合わせタイプの漏出防止カップリングを使用する場合、車体側給油口
(2 個の
並列したカップリング)
の総幅左右から下された垂直線の面の中に、排気管があっ
てはならない。
5)ST-5 クラスに関しては、上記規定にかかわらず 2015 JAF国内競技車両規則 第
1 編 第 3 章 第 10 条 10.4 による簡易燃料補給方法に限られる。また、燃料給油
方法として、リアハッチを開放し安全燃料タンクに直接給油する以外に、当初の
燃料給油口を使用すること、あるいは同様の場所に給油口を新たに最小限の加
工で設けることも認められる。但し、この場合は燃料の流出防止策が施されてい
ること。
6)ST-5クラスにおける簡易燃料補給用ガソリン携行缶について共通認識の確認に
ついて、以下のように定める。
① 消防法に基づく一般市販品とし、
縦型、横型、
ドラム型等形状に係わらず「一般
呼称 容量 20L タイプ」
とする。
② 缶の製品仕様として、落下試験、耐圧試験等、安全の為の内部空間容量は不問
とするが、元の缶の形状を変化させてはならない。
③ 缶の空気抜き穴からのガソリンの吹き戻し防止の為、缶の基本形状に影響の無
い範囲で対策を行う事が許される。
(5)室内冷却用ダクト
ドライバー及び室内補機類のための冷却ダクトを設置してもよい。但し、外観形状の変
更を伴うものは許されない。フレキシブルダクトをピラー等に簡易的に固定することな
どは、外観形状の変更とは見なされない。
第7 条 特認部品
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
本条に記載された特認部品は、STO が継続使用を認めた特認部品を除き 2015年をもって
有効期限切れとし廃止される。2015年以降の新規特認部品に関しては、第 8 章に従って申
請されるものとする。
(1) 特認部品は、本技術規則に合致しない部品に対し、その使用を認める場合に適用さ
れる。
(2)特認部品の使用は、STO に特認部品申請をし、認められた場合に限られる。
(3)1)特認部品申請は、参加エントラントによりSTO指定申請書に基づき、部品ごとに
申請されるものとする。
2)申請の期限は、2月23日
(月)
〜 3 月13 日
(金)
及び 6 月1日(月)
〜 6 月19 日
(金)
までとし、年間で二回受け付ける。ただし、2015 年より参戦する新型車両におい
ては、使用希望大会の 2 週間前までとし、各大会毎に受け付けるものとする。
3)申請料は、申請部品1件
(1部品)
につき¥10,800とする。
ただし、軽量化部品で左右が対となっている部品に関しては、左右 1対で1部品と
される。
(4)特認済みの特認部品は、ブルテンにて公示される。
第 8 条 ポルシェ 911 GT3 Club Sports(Japanese Group N Version)
に対する特別規定
(1) 本特認車両は、ポルシェ 911 GT3 Club Sport(Japanese Group N Version)Type
996-MY2003, 2004. Type997-MY2008として製造され、出荷された状態の仕様
を保持した車両を基本車両とし、同仕様として日本に輸入された車両に限られる。ただ
し、ポルシェ 911 GT3 Type997 2010 に装着されている
「フロントフェンダー・アーチ
モール」
の使用は認められる。
(2)この基本車両への改造、改良、変更、交換及び追加は、次の各項に示されたものを除
き、一切認められない。
(3)改造、または追加が認められるのは、スーパー耐久シリーズ技術規則 2015年版、第
3 章に規定された空力部品規定に合致したエアロパーツの取付け及び第 2章 第4条
(9)4)に規定された STO 認定ブレーキダクトの取付けのみに限られる。
(4)交換が認められるのは、次の条件に従った部品交換のみとする。
1)スタビライザー:
径の異なるスタビライザーへの交換は認められる。また、これに伴うスタビライ
ザーブッシュ内径の変更も認められる。但し、可変スタビライザーは認められない。
STO は、特認部品を次の規定に基づき認める。
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
2)スプリング及びショックアブソーバ:
車体への取付け位置、取付け方法、主要な形式及び作動原理を変えなければ他の
部品に交換が認められる。
3)ステアリングホイール、シート、シートベルト、ペダル、バッテリー、ブレーキパッド
及びブレーキホース:
他の部品に交換が認められる。
4)排気管:
他の部品に交換が認められる。ただし、当初の長さと著しく異なるものは認めら
れない。また、当初の最終排気位置からの外部排気が保持されていること。
5)ホイール及びタイヤ:
スーパー耐久シリーズ技術規則 2015年版 第2章 第4条の規定が適用される。
6)外部後方ミラー:
スーパー耐久シリーズ技術規則 2015年版 第2章 第5条
(4)2)
に従って交換が認
められる。
7)エアフィルターハウジングを Porsche Motor Sports 社製のエアフィルターハウ
ジングに変更することは認められる。
8)ドアを Porsche Motor Sports 社製のプラスチックドアに変更することは認め
られる。
9)サスペンションに関し Porsche Motor Sports 社製 996RSR 車両用フロント・
ロアーアーム、リア・アッパーアーム、リア・ロアーアームに変更することは認められる。
(5) データロガーの搭載、室内冷却用ダクトの取付け、及び夜間競技の場合に追加される
補助前照灯の取付けは、スーパー耐久シリーズ技術規則 2015年版 第 2 章 第 5 条及
び 6 条の当該規定の範囲内で許される。
(6) その他、使用による磨耗、変形、及び事故等により損傷した部品は、いずれも当初の
部品とのみ交換が認められる。ここでいう当初の部品とは、8-1)
に定義した基本車両
に使用されている部品を指す。
(7) ポルシェのリアホイールは、11J×18 を標準サイズとする。
(8) リアホイールを他のものと交換する
(リム幅を変更する)
場合、リアタイヤサイズの 285/
30ZR18 に適合する JATMA イヤーブック記載のリム幅までとする。
(9) よってポルシェの場合、標準リアホイルのリム幅が使用可能最大幅となる。
(10) 燃料給油口の位置は変更できる。また、それに伴う配管の変更も必要最小限で認めら
れる。但し、搭載燃料タンクの本来の搭載位置、配管取付け位置及び他の配管類は変
更してはならない。
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(11) 搭載エアジャッキは他の物への交換を含み、変更、及び改造が認められる。また、そ
れに伴う配管も変更が認められる。但し、本来の取付け箇所は保持されていること。
(12) 車載消火器の搭載位置は、移動が認められる。
(13) 前面ガラス用ワイパーは、擦動面積確保に限り必要最小限の範囲でボディの改造が認
められる。ワイパーブレードは自由。
(14) データロガー搭載に伴うメーターパネルの交換は認められる。
(15) ブレーキダクトの取付けは、スーパー耐久シリーズ技術規則 2015年版 第 2章 第4条
(9)4)に基づいて取付けが認められる。
(16) 車両の主要部分を除き、安全性向上を目的とした N1改造(JAF国内競技車両規則、
第 1編、第5章に規定された範囲の改造)
は認められる。また、その為に必要最小限で
のボディの改造は認められる。
車両の主要部分とは、下記の部分を指す。
・補器類を含むエンジン。
・リンケージ系統及びデフ、ギアボッツクスアッセンブリ
(ギヤ比含む)。
・サスペンション構成部分。
・ロールケージ及びロールケージ取り付け箇所。
(17) ウォーターラジエター
車体側取付け部の変更がなければ容量及びラジエターキャップ圧力の変更が許され
る。ホース類の変更は許される。ラジエターに空気を取り入れる為の導風板をグリルと
ラジエターとの間に取り付けることは許される。
(18) クラッチ
Porsche Motor Sports 純正部品、もしくは STO が認定したクラッチ関連部品への
変更は
(スチール製)許される。
(19) Type997のシーケンシャルトランスミッションは市販車 997GT3 車両の Hパターン
ギアボックスに変更する事は許される。
(20) Type996 の最低重量は1,230kgとする。
Type997車両のシーケンシャルトランスミッション搭載の最低重量は1,260kgとする。
Type997 車両の H パターン式トランスミッション搭載の最低重量は1,260kgとする。
第 9 条 排 気音 量
1m
(1)すべての競技車両は、2015年 JAF 国内競技車両規則付則
「レー 距離(m)
ス車両の排気音測定に関する指導要綱」
に従い右記の規制値以 音量レベル
120dB
下を維持し、必要な場合は消音器を取り付けなければならない。 dB(A)
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(2) 消音器は競技期間中
(競技車両保管終了まで)、正規の機能を保持していなければなら
ない。
(3) 音量の検査は競技会技術委員により上記排気音量規制に従って行われる。
第 3 章 S T O 認 定 部 品 、空 力 部 品(エアロパ ーツ)規 定
(STO Authorized Aero dynamics Parts)
第 1 条 S T O 認 定 部 品 の定 義
スーパー耐久機構
(STO)
は、次の規定の基づき STO 認定部品を規定する。認定は
「スーパー
耐久機構
(STO)
部品認定委員会」
にて行われる。認定部品はブルテンにて公表される。大会
での使用は、承認後、最初の大会から使用が可能となる。
第 2 条 空 力部 品 の 基 本定 義
当初より設定されている空力部品を除き、本条項で新規取付け、または交換が認められる
空力部品
(エアロパーツ)
は、公道走行の許される一般市販のカーアクセサリー部品
(運輸
省令道路運送車両法の保安基準に適合した、空気流調整用部品)
とし、次の各項に適合し
た STO の指定部品でなければならない。STO の指定に関する詳細は、別記される。
第 3 条 空 力部 品
本条項でいう空力部品とは、フロントエアースポイラー、ボンネット、左右サイドスカート、
リアエアースポイラー、リアスカート、ブレーキダクト及び左右フロントフェンダーの7 種類
とする。
(1)ロードクリアランス
ロードクリアランスは、如何なる状態でも確保されていなければならない。
(2)バンパー
バンバーの外観・形状の変更は許されない。但し、エアロパーツがバンバーと一体式の
場合は材質を含め変更が認められる。また、この場合、形状は当初の外観を大きく逸
脱するものであってはならない。
(3)ラジエターグリル
ラジエターグリルの変更は認められない。ただし、バンバーと一体式のフロントエアロ
パーツにラジエターグリルも組み込まれている場合、または、フロントエアロパーツと
セット販売されているラジエターグリルの場合は、材質を含め交換が認められる。
(4)ボンネット
空気整流を目的に、フードスクープ、ルーバー等を取り付けたボンネットは、当初の形
状を大幅に逸脱しない限り、材質の変更を含め認められる。
60
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
但し、ボンネット裏面の処理は、ダクト形状
(構造)
があってはならず、かつその裏面形
状に沿って 50mm 以上の突起があってはならない。
(5)灯火類の機能保持
前照灯、リアコンビネーションランプの変更はバルブを除き認められない。但し、ハイ
マウントストップランプの取外しは自由。
(6)アンダーパネル
アンダーパネルの取付けは、本来取り付けられているものを除き禁止される。但し、強
度保持のため、フロント部分に限りフロントフェンダーホイルアーチ前端左右を結ぶ直
線より前の部分は、平面パネルで覆うことが認められる。
(7)可変式の部品
走行中に可動させることのできる如何なる空力部品も禁止される。また、一個の空力
部品に対し、交換式により複数の角度及び形状を設定できるものは、その全ての部品
についてスーパー耐久機構の指定を取得しなければならない。
(8)外観形状
1) 全ての空力部品は、基本車両の全長、全幅、車体高を逸脱するものであってはな
らない。また、車両上部より投影された当初の外形投影形状から逸脱していては
ならない。但し、正しく取り付けている場合に限り、一般公道使用に許されている
範囲の誤差は許される。
2)エアロパーツ装 着後、基 本 車 両に対し全 長± 30mm、全 幅± 20mm、全高±
40mm 以内を限度とする。
3) 基本車両におけるフロントホイルアーチ前端左右を結ぶ直線と、これにフロントバ
ンパー最前端を通る平行直線までに形成される左右の三角形状空間、及び同様に
リアホイルアーチ後端を結ぶ直線と、これにリアバンパー最後端を通る平行直線
までに形成される左右の三角形状空間に関しては、その三角形状空間域を逸脱し
ない範囲で車体側から最大 80mm までの形状変更が認められる。
(9)空力部品
(エアロパーツ)
に関する特別規定
1) 本規定で使用が認められている空力部品
(エアロパーツ)
は、一般市販品であるこ
とを条件に材質、製造方法は自由とする。但し、著しく高価な部品は一般市販品
であっても、レースへの使用が認められない。
2)カナードは使用が禁止される。これには 2011年以前に申請されたものも含まれる。
3) エアロパーツに大きな開口部がある場合、適切なる網目構造を取り付けることに
より、外部からの異物の混入、或いは内部からの異物の放出を防ぐ構造になって
いなければならない。
61
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(10) エアロパーツに関する特認事項
1) ホンダ S2000 用、株式会社無限製ハードトップ「86000-XGS-K0S0」、又は、
「86000-XGS-K1S0」
のいずれかの使用は認められる。
2)ホンダ S2000 用、アメリカンレーシング株式会社製「チームスパルコハードトップ」
(形式 AP-1)
の使用は認められる。
3)ホンダ S2000 用、ムーン・クラフト株式会社製ハードトップ「部品番号 MCSRS2A-001」
の使用は認められる。
4)ホンダ NSX に設定されるエンジンフードは、色を含め後方の視界を確保し、外気
を吸入する装置ではなく、かつ当初の開閉機構が保持されている場合に限りエアロ
パーツ
(ボンネット扱い)
として申請が認められる。
第 4 条 空 力部 品
(エアロパーツ)指 定 登 録 規 定
本指定登録規定は、スーパー耐久シリーズに使用される空気力学部品
(エアロパーツ)
を、
スーパー耐久シリーズ技術規則 第3章に従い指定登録を行うものである。指定部品として
の認定は、
「スーパー耐久機構部品認定委員会」によって行われる。同委員会は、指定部品
認定取得に関する登録手続きを次の通りとする。
(1)申請に必要なエアロパーツの条件
スーパー耐久シリーズ技術規則 2015年版 第 3 章の要件に準拠した部品であること。
通常の国内流通手段により、一般消費者が常識的範囲で平等に購入可能な商品であ
ること。
販売価格が、上市された他の同種商品の平均価格に対し、常識の範囲を超える大幅
な価格差が無いこと。
車両量産時の特徴的車体形状が適度に保たれ、容易に当初の車両は認識できること。
申請は、1車種に対しフロントスポイラー(リップスポイラー)、ボンネット、両サイドス
カート、リアウィング/ スポイラー、リアスカート、ブレーキダクト・フロントフェンダー
の7 種類までが、同時に申請することができる。1車種に対し複数の部品
(セット)
を申
請する場合は、それぞれに申請が必要とされる。
(2)申請者の条件
申請者は、エアロパーツ製造者とする。但し、競技参加者が手続きを代行することは
認められる。
(3)申請の手続き
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
3)当委員会は、申請内容を審査し指定部品認定を行った部品については申請書に認
定証明の捺印を行い、1部を申請者に返却する。但し、認定の最終決定は大会現
地にて申請された部品そのものを実測確認されてからとなるので、レース参加者は
申請中の部品が認定却下されることを念頭において参加しなければならない。ま
た、申請者は申請部品に対し修正の条件が付されることがある事を了承していな
ければならない。
4)申請が却下された場合は、申請料が返還される。
(4)申請書類
スーパー耐久シリーズ・エアロパーツ指定登録申請書……3 部
(当委員会用、申請者返却用及び競技会技術委員会用の 3 部を作成して申請してください)
(5)競技会での認定部品表示(認定シール)
1)指定部品の認定を受けた部品には、指定部品を表す表示物
(認定シール)が当委
員会より発行される。
2)認定シールは、最初の認定時に 20枚が発行される。また、追加発行は1枚に付き
540 円とし、10 枚単位で発行される。
3) 競技参加者は、競技会中いかなる場合も指定部品であることが示されるよう、そ
の部品に表示していなければならない。指定登録認定証明書のコピーを携帯しい
かなる時も照合できること。
(6)特別事項
本申請に関する申請料は、ASEA会員団体一括申請の場合、特別優遇措置として申
請料1件 32,400 円とされる。
(7)有効期限
認定されたエアロパーツは、認定された年を含めて 3 年間を有効期限とする。有効期限
が切れたエアロパーツを使用する場合、当該エアロパーツの製造者による再申請
(新
規扱いとなる)
が必要となる。
※ 2015年シーズンは、2012年を含みそれ以前に認定されたエアロパーツは有効期限切れとなる。
(8)本規定の施行
本スーパー耐久シリーズ・エアロパーツ指定登録規定は、1997年 3 月1日制定、2015
年1月19日改定、施行される。
1)所定の申請用紙に必要な写真、図面等を添付し、必要事項を記入の上、申請書 3
部を使用される競技会の16 日前までにスーパー耐久機構
(STO)
事務局内のスー
パー耐久機構部品認定委員会宛に申請しなければならない。
2)申請料は、1申請(1車種につき7 種類まで)
につき¥54,000 とする。申請料は、申
請部品が承認された後に STO 事務局よりの請求に基づき支払われるものとする。
62
63
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
第 4 章 S T O 認 定 クラッチ、フライホイール 規 定
第 1 条 S T O 認 定クラッチ、フライホイール の定 義
スーパー耐久機構
(STO)
は、次の規定の基づきクラッチ、フライホイールの STO 認定部品
を規定する。認定は、
「スーパー耐久機構
(STO)
部品認定委員会」
にて行われる。認定部品
は本技術規則書、もしくはブルテンにて公表される。大会での使用は、公表後、最初の大
会から使用が可能となる。
第 2 条 クラッチ、フライホイールに関する認 定の定義
クラッチ及びフライホイールは、製造者からの申請に基づき、STO の認定を受ける事により
純正部品以外の部品の使用が認められる。但し、STO 認定を受けるには「クラッチ
(ツイン
プレートまで)
」
のみ、または「クラッチ
(ツインプレートまで)
+フライホイール
(スチール製の
み)
」
のセットの何れかで申請されることを条件とする。フライホイール単独での申請は認め
られない。
第 3 条 クラッチ、フライホイールの STO 認 定部品申請
(1)申請は、当該申請部品の製造者により申請されるものとする。
(2)申請料及び登録料
1) 申請料:
クラッチ&フライホイールの場合は、申請 1回につき¥21,600とする。
但し、申請 1回はクラッチ、またはクラッチ及びフライホイールのセットが 5 件まで
とする。5 件を超える場合は、以後 5 件を単位に申請回数が増加され、増加申請
料が追加される。
2)登録料:
クラッチ&フライホイールの場合は、登録1件につき¥10,800 とする。登録するク
ラッチ、またはクラッチ及びフライホイールのセットが登録される数に対し、1件あ
たりの登録料が加算される。
例: 3 種類のクラッチ、又はクラッチ及びフライホイールのセットを認定部品申請する
場合。
1) 申請料:¥21,600(1回 3 件なので規定内申請料となります)
2)登録料:¥32,400(登録が 3 件なので登録料は 3 件分となります)
なお、申請料及び登録料は申請部品が承認された後に STO 事務局よりの請
求に基づき支払われるものとする。
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
第 4 条 申 請 の 期 限 及び 方 法
申請は、2 月 23 日
(月)〜 3 月13 日
(金)
及び 6 月1日
(月)〜 6 月19 日
(金)
までとし、年間で
二回受け付ける。ただし、2015 年より参戦する新型車両においては、使用希望大会の 2 週
間前までにスーパー耐久機構
(STO)事務局へ申請料を添えて申し込まれるものとする。申
請は専用の申請書に必要事項を記入し、スーパー耐久機構
(STO)事務局へ申請されるもの
とする。
(消印有効)
第 5 章 S T O 認 定 部 品 、ブレーキ規 定
第 1 条 STO 認 定ブレーキの定義
スーパー耐久機構
(STO)
は、次の規定の基づきブレーキの STO認定部品を規定する。認定
は、
「スーパー耐久機構
(STO)
部品認定委員会」
にて行われる。認定部品は STO認定書が
該当車両のテクニカルパスポートに添付される事で有効となる。
第 2 条 ブレーキに関する認 定の定義
ブレーキの関する STO 認定は、ブレーキキャリパー(取り付け用部品含む)、ブレーキロー
ター(ベルハウジング含む)及びプロポーショニングバルブの 3 点とする。申請する部品は、
第2章 第 4 条
(9)
に規定された要件を満足していることが条件となる。
第 3 条 ブレーキの STO 認定部品申請
(1)申請は使用する車両ごとに、参加エントラントが行うものとする。
(2)申請料は申請1件につき10,800円とする。この場合の1件とは、
フロント用左右で1件、
リア用左右で 1件とカウントされる。
第 4 条 申 請 の 期 限 及び 方 法
申請は、2 月 23 日
(月)〜 3 月13 日
(金)
及び 6 月1日
(月)〜 6 月19 日
(金)
までとし、年間で
2回受け付ける。ただし、2015 年より参戦する新型車両においては、使用希望大会の 2 週
間前までにスーパー耐久機構
(STO)事務局へ申請料を添えて申し込まれるものとする。申
請は専用の申請書に必要事項を記入し、スーパー耐久機構
(STO)事務局へ申請されるもの
とする。
(消印有効)
第 6 章 S T-X クラスの車 両 規 定
第 1 条 参加車両の基 本定義
FIA国際スポーツ規則[ THE INTERNATIONAL SPORTING CODE]
の附則 J[ APPENDIX
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65
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
-J ]、257A 項
[ Article257A-2015 ]GT カーカップ技術規則
[ Technical Regulation
for Cup Grand Touring Cars]
のグループ GT3[Group GT3]
の規定に準拠し、
本 6 章の
各条項に従った車両とする。又、シーズン前、
或いはシーズン途中にてSRO(Stephane Ratel
Organization)、又は FIA GT Committee において決定され公示された事項に関しても、
随時車両規定として採択される。よって、本技術規則、第 2 章、第 3 章、第 4 章、第 5 章、
第 7 章及び第 8 章は適用されない。
第 2 条 参加車両
(1)参加車両は、2011から2015年までの FIA により公表されたグループ GT3 ホモロゲー
ションリストに記載された車両に限られ、FIA または SRO が公表した BOP を基に、
STO が参加車種・モデルイヤー毎に決定した数値を適用しなければならない。
また、当該参加車両が前記 FIA グループ GT3 ホモロゲーションリストに記載された車
両である事は、モデルイヤーや仕様含め、参加者によって証明出来るようにしておかな
ければばらない。
但し、SRO がテスト参戦車両として参加を認めた車両は、前記に拘わらず参加が認め
られる。
この場合の参加条件は、別途 STO より発表される。
(2)
(1)
で定める車両は、ホモロゲーションリストに記載された指定部品を、指定外品に換
装する事は認められないが、以下の部品に関しては性能面の向上では無く費用抑制な
どの理由から、STO に対し寸法及び現物の写真を記載した書面をもって登録申請し
承認された部品に限り、
「STO 認定パーツ」
とし認定され換装が許される。申請料は、
1申請につき¥108,000 とする。申請料は、申請部品が承認された後に STO 事務局
よりの請求に基づき支払われるものとする。申請が却下された場合、申請料が返還
される。そして、エントラントからの使用申請をもって申請のあった部品の変更なら
びに使用を認めるが、
「STO 認定パーツ」の使用を申請出来るのはシーズン初戦前の
1回とする。
但し、ホモロゲーション指定外部品の
「STO 認定パーツ」を使用して参加する車両は、
仕様の違いを明確にすべく、クラス区分のステッカーを
「ST-X+」
とし、プログラムやリ
ザルト等の一切の公式通知等に明示されると同時に、
「ST-X+」
クラスの車両は STO
によって個別に BOP 数値が発行され、
「ST-X」
クラスの車両を上回らない範囲で性能
調整される場合がある事を了承しなければならず、シーズン途中で
「ST-X」
「ST-X+」
間での変更は出来ない。
シーズン途中に
「STO 認定パーツ」を追加・変更した場合、ならびにシーズン途中で
「ST-X」
「ST-X+」間での変更を行った場合は、それまでに獲得したポイントを失うも
のとする。
また、
「STO 認定パーツ」
に登録したメーカーは、出場全車種に対しラインナップを有
し、STO にその仕様と価格を公示すると共にエントラントにいつでも供給出来るよう
にしなければならない。STO が安全で無いと判断したパーツ、ならびに速やかな部品
供給が出来なかった場合には認定登録から外される。
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
1) ホイール
F I A ホモロゲーション公認品と比較して各寸法、材質が変わらず、重量は同等以上
の物。
2)ブレーキキャリパー及びローター
耐久性において公認品と同等以上で、フロントローターの外径が 390mmの寸法
を上回らない物。
3) ストラット及びサスペンション
車体への取付け位置、取付け方法、主要な形式及び作動原理を変えない物で、補
助スプリングの付加は許されるが、走行中に減衰力を変更できるシステムの搭載
は許されない。また車高調整面においても、ホモロゲーションリストに記載された
指定部品と比べ著しく性能上のメリットを得る製品は認められず、BOP の数値を
遵守しなければならない。
(3)参加車両には、STO が指定するデータロガーの搭載が義務づけられる。
1) STO が指定するデータロガーは、
「FIA GT3 専用 SRO データロガー」
であり、STO
が各 GT3クラスチームに貸与するものとする。
2)STO は STO 指定データロガー担当者を設け、各大会に派遣する。よって、STO
データロガーの取り扱いは、STO 指定データロガー担当者の指示に従わなければ
ならない。
3)STO 指定データロガーにて抽出された各チームのロガーデータは、STO によって
適切に管理されると共に、FIA 及び / 或いは SRO の要求がある場合は情報提供
されることをエントラントは承諾しているものとする。
4)エントラントが、STO 指定データロガー担当者の指示に従わなかった場合、或いは
指示に反した配線の創作、操作及びデータ抽出等を行った場合、競技結果の抹消
を含めた罰則の対象となる。
(4)車両の参加条件
(BOP 数値)
は STO によって設定され、変更があった場合にはブルテ
ンによって発表される。
(5)車高が指定された場合、車検時に参加者の専用計測用具にて数値を証明しなければ
ならない場合がある。
(6)BOP 重量は車両重量に含めることができる。
(7)車室内には安全装備/装置、ドライバー装備品
(クールスーツ/ドリンクシステム)、計
器/電装品/無線システム等、性能に影響しない追加装備品を搭載、装着できる。
但し、追加装備する内容は事前に STO に申告、認定され、STO テクニカルパスポー
トにその内容を明示しなければならない。
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(8)エアジャッキシステムは当初の差し込み口がドライバーより後方に位置する場合に限
り、その位置を変更することができる。
但し、変更する際は事前に STO に申告、認定され、指示された内容に沿って変更しな
ければならない。
第 3 条 消音器の装着と触媒式排気ガス浄化装置の装着
参加車両は、2015年国内競技車両規則、第 4 編 付則
「レース車両の排気音量測定に関す
る指導要綱」に則った方法で排気音量を計測した場合、各大会が指定する最大音量以下に
音量を規制できる消音器を装着していなければならない。また、各車両は触媒式排気ガス
浄化装置を装着しなければならない。車両が排出する全ての排気ガスは、常に触媒式排気
ガス浄化装置を通過しなければならない。
触媒式排気ガス浄化装置取り付け位置は自由。但し、取り付け位置は車体下部に着色マー
キングにより明示されなければならない。
(1) 消音器の保持
当該大会の公式車検を通過した車両に取り付けられている消音器は、当該大会が終
了するまで同車両の元の位置で保持されていなければならい。このことは、競技中に
脱落などが生じた場合、直ちに修復されなければならない事を意味する。
(2) 触媒式排気ガス浄化装置の保持
当該大会の公式車検を通過した車両に取り付けられている触媒式排気ガス浄化装置
は、当該大会が終了するまで同車両の元の位置で保持されていなければならない。こ
のことは、競技中に触媒、或いは触媒式排気ガス浄化装置本体に脱落などが生じた
場合、直ちに修復されなければならない事を意味する。
ただし、競技終了後の再車両検査にて、同装置が内蔵する触媒に当初の体積より明ら
かに減少が認められた場合、不可抗力と思われる場合を除き、その処置は大会審査
委員会に委ねられる。
第7 章 STO 特認車両規定
STO は、スーパー耐久シリーズに参加することを目的とする車両を、次の各項にしたがって
STO 特認車両として認めることができる。
第 1 条 S T O 特 認 車 両の 要 件
自動車製造者により製造され、一般市販された車両
(モータースポーツ専用車など)
を原則
とする。よって、独自のフレーム構造などに他社製エンジンを換装するなどで制作された車
両は含まれない。
68
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
第 2 条 特 認 車 両申 請
STO 特認車両は、次の手続きにより特認申請がなされ、STO によって承認されたものに限
られる。
(1)STO 指定の特認申請書に必要事項を記入し、必要なる資料を添えて参加対象大会の
少なくとも 3ヵ月前までに STO 事務局へ特認車両申請を行わなければならない。
(2)STO 指定の特認申請書に必要事項を記入し、必要なる資料を添えて参加対象大会の
少なくとも 3ヵ月前までに STO 事務局へ特認車両申請を行わなければならない。
1) 新規申請料は、1件(1台)¥108,000 とする。
2) 継続申請料は、1件(1台)¥75,600 とする。
3)仕様変更申請料は、1件(1箇所)¥54,000とする。
第8 章 STO 特認部品規定
スーパー耐久機構
(STO)は、次の規定の基づきSTO 特認部品を規定する。認定は「スーパー
耐久機構
(STO)部品認定委員会」にて行われる。特認部品は STO 特認書が該当車両のテ
クニカルパスポートに添付される事で有効となる。
第 1 条 STO 特認部品の定義
STO 特認部品は、原則として 2010 年時点において日本国内で新車販売が行われていた
車両を最古年式とし、それ以降に販売された車両を対象に、レースに使用するにあたり耐
久性の向上、車両重量の軽減、及び整備性の向上等を目的に、当初より設定されている純
正部品に替えて、他の市販部品に交換する事を認めた、交換部品を言う。
又、交換部品は原則として NAPAC・ASEA 事業部による
「ASEA 基準」認定品であること
が求められる。
第 2 条 STO 特認部品申請
(1) 申請は使用する車両ごとに、参加エントラントが行うものとする。
(2) 申請料は、申請部品1件
(1部品)
につき¥10,800 とする。但し、軽量化部品で左右が
対となっている部品に関しては、左右 1対で1部品とされる。
第 3 条 申請の期限及び方法
申請は 2月23 日
(月)〜 3 月13 日
(金)
及び 6 月1日
(月)〜 6 月19 日
(金)までとし、年間で二
回受け付ける。ただし、2015 年より参戦する新型車両においては、使用希望大会の 2 週間
前までにスーパー耐久機構
(STO)
事務局へ申請されるものとする。
申請は専用の申請書に必要事項を記入し、原則として E メールでスーパー耐久機構
(STO)
事
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
務局へ申請されるものとする。申請料は、特認申請部品が承認された後、STO 事務局より
請求され、20 日以内に指定銀行口座へ振込によって行われなければならない。
第 9 章 ハイブリッド車両に対する特別規定
本特別規定は、スーパー耐久シリーズ 2015 に参戦するハイブリッド車両に適用される規定
である。以下に示す特別規定は、スーパー耐久シリーズ 2015 技術規則に付加して規定され、
適用されるものとする。
第 1 条 基本車両及びその改造範囲
(1) 基本車両は、量産車両としてカーメーカーより製造販売された車両であり、出荷され
た状態の仕様を保持した車両とする。
(2) 基本車両への改造、改良、変更、交換及び追加は、スーパー耐久シリーズ技術規則
第 2 章及び以下の各項に示されたものとする。基本車両に当初から搭載されている装
置、装備、パーツ等は電子制御を含み当初のままを保持することを原則とする。
(3) 基本車両の換算総排気量は、次の換算方式にて算定される。
1) 搭載されているガソリンエンジンの最大出力
(kW)
に基づき、そのエンジン出力1kW
あたりの排気量を算定する。
2)搭載されているモーターの最大出力
(kW)
に対し、前項で求められた数値を乗算
しモーターの換算排気量を求める。
3) 当初のエンジン排気量と前項で求められたモーターの換算排気量を合算し、換算
総排気量数を求め、その換算総排気量数に対する N1重量を最低重量とする。た
だし、この N1重量が基本車両の量産重量を上回る場合、当初の量産重量を最低
重量とする。
4) ST-5 クラス参加のハイブリッド車両に関しては、同クラス専用の統一最低重量が
適用される。
(4) 基本車両の参加クラスは、特に認められた場合を除き、前項 3)
により求められた換算
総排気量に従って求められる該当クラスとする。
(5) 基本車両の最低重量は、シーズン途中に見直しが行われる場合がある。
(6) 電気系統
当初から搭載されているエンジン、及びモーターを制御する電子機器
(センサー類を
含む)
は、当初の状態が保持されていなければならない。
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(7)バッテリーは、当初から取り付けられている場合に限り、その搭載位置が車室内であっ
ても認められる。但し、当初の搭載位置に強固な方法で取り付けられ、有効な絶縁体
でカバーが施されていること。また、バッテリーのみを冷却する目的での冷却装置の
追加及びオルタネーターの変更は認められる。
(8)サスペンション
当初から搭載されている電子制御システムを一部、または全面的に解除することは認
められる。当初から搭載されている電子制可変式サスペンションシステムは、自動調
整を除き走行中にドライバーが調整できるものであってはならない。
(9) 高電圧発生装置
(パワーコントロールユニット等)
サーキットブレーカーを作動させた場合、パワーコントロールユニット及び内蔵の昇圧
コンバーターへの電力供給が即座に遮断できる機能であること。また、パワーコント
ロールユニットを確認しやすくするため、黄色で
「高電圧」のマーキングを施しておく事。
(10) 窓ガラス
フロントウィンドウを除き、多機能なセンサー類を有する窓ガラスは、当初のものと同
等の透明度を保持できこことを条件に、他の材質のものと交換が認められる。
第10 章
インタープロト車 輌 に 対 する特 別 規 定
第1条 総 則
(1) 本規則は FIA 国際競技車両規則付則 J 項、2015 年 JAF国内競技車両規則 第 1編第
3章
(一般規定)、第 4 章
(安全規定)、第 14 章
(リブレ車両規定)
に準拠し、改造・変更
の範囲を最小限に抑え、平等な条件のもとに参加できることを目的として制定された
ものであり、本規則に記載されていないすべての項目は、各大会の特別規則書及び公
式通知により示される。なお、当規定の変更・解釈等については、インタープロトシリー
ズ委員会
(以下「IPS 委員会」
という)から IPS ブルテンとして公示される。本規定の各
項目について、IPS 委員会によって認められていない参加者独自の解釈は一切を無効
とする。万一疑義が生じた場合は、IPS 委員会及び大会技術委員長の解釈をもって最
終決定とする。
(2) 参加車両は、IPS 委員会認定の車両
「Inter Proto Series “kuruma”」
に限定する。
(3) 車両の改造範囲は、下記の各項に従ったものでなければならない。また、本規則で触
れられていない項目は全て当初の状態であり、純正部品を装着した状態でなければな
らない。本規定にて定義されている純正部品とは “kuruma” 納品時のすべての部品を
意味する。なお、部品の改造や変更は IPS 委員会が認定した部品に限られる。認定部
品は各ユーザーへの販売を前提として製作されなければならない。
71
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(4)修理義務として、モノコックやロールゲージ、エンジンAssy を分解修理する場合、事
前にその旨をIPS 委員会まで届け出るものとし、IPS 委員会指定ガレージにて修理交換
しなければならない。
(5)スプリング及びアンチロールバー:IPS 純正部品を使用し、改造・変更は認められない。
(5)全ての参加車両は、IPS 委員会において、車体ナンバー、エンジンナンバー、トランス
ミッションナンバーを管理され、登録されていなければならない。
(7)サスペンションアーム:IPS 純正部品を使用し、改造・変更は認められない。
(6) 参加車両に IPS 委員会が認定していない部品の使用は一切認められない。
(7) 大会期間中、IPS 委員会の判断により、IPS 委員会指定ガレージが所有するスペアエ
ンジン・スペアミッションに限り使用することができる。
(8) 大会期間中にボディ等に修復を伴うダメージを追った場合、次大会までに車両修復を
おこない参戦すること。材料および構成、重量は当初のものを保持すること。
(9)大会期間中にやむを得ないと判断する事象が起きた場合、IPS 委員会は審議し結論
を下すものとする。
第 2 条 エンジン
(1) 使用を許されるエンジンは、IPS 委員会より指定された部品を使用し、指定された方法
で指定されたガレージによって改造・調整を施されたものに限定する。
(2) エンジンオイル:IPS 委員会指定のエンジンオイルを使用する。
(3) データロガー:改造・変更は認められない。
(4) その他の要素:冷却システム、燃料ポンプ、プーリー、ベルト類、エンジン位置と傾斜
及び支持方式等の改造・変更は認められない。
第 3 条 シャーシ
(1)クラッチ:改造・変更は認められない。
(2) トランスミッション及びシフトコントロール:
改造・変更は認められない。また、IPS 委員会指定のミッションオイルを使用すること。
(3) ディファレンシャル及び差動装置:
改造・変更は認められない。ランプ角の変更も認められない、純正の角度はブレーキン
グ方向 20°トラクション方向 60° である。
(4)アクスル:
IPS 純正部品を使用し、スピンドルを含み、一切の改造・変更は認められない。
72
Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(6)ショックアブソーバー:IPS 純正部品を使用し、改造・変更は認められない。
(8)ステアリング系統及びステアリングホイール:
改造・変更は認められない。
ただし、
ドライビングポジション対応への調整は可能とする。
(9)ホイール:
IPS 純正部品を使用し、改造・変更は認められない。エアーバルブは必ずキャップを装
着すること。
(10)タイヤ:
IPS 委員会指定タイヤを使用する。走行による摩耗を除く一切の加工・改造及びタイ
ヤウォーマーの使用は認められない。
(11)ブレーキシステム:
ローター及びパットは IPS 委員会指定部品を使用し、改造・変更は認められない。
但し、IPS 委員会指定部品のマスターシリンダーのボアサイズ変更は許される。
各輪へのブレーキダクトの設置は自由。但し、次の条件を満たすこと。
・ ダクトの断面積は最大φ100 相当とする。
・ オリジナルボディー形状を保持すること。
・ フラットボトムより下方にあってはならない。
・ いかなる空力的効果も生じないこと。
・ IPS 委員会の承認を得ること。
第4 条 車 体
(1) 外観形状:
外観、ホイールハウス内、シャーシーフロア一面の形状等は、一切の改造・変更は認
められない。但し、雨天走行時
(ワイパー作動時)にワイパーアームが視界確保を遮る
場合、また外気導入用エアーダクト
(最大φ100 相当)
を取り付ける場合のみ、カウル
カバーを最小限度加工することが許される。
(2) ドア・リアビューミラー:安全性を向上させる目的でミラーの変更は許される。
(3)サーキットブレーカー:改造・変更は認められない。
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
(4) 牽引フック:指定部品に限る、取り付けに於いて、安全を考慮した改造は許される。
第5 条 部 品
(5)ウィンドウガラス:
フロント及びサイドウィンドウの変更は認められない。室内の換気に関連する必要最
低限の改造は許される。
(1) 純正部品:
純正部品とは、IPS 委員会が出荷する部品の無修正のものを示す。純正部品であっても
当初の部品と形状・仕様
(年式を含む)
が異なる部品の交換は認められない。本条に関
し問題が生じた場合、IPS 委員会が結論を下すものとする。
(6) モノコック・フレームの補強:一切認められない。
(7) ライト類:
形状を大幅に変えることなく、また正常に作動することを前提に交換可能。
(8) 車体の内部:
ドライバー及びパッセンジャーの安全性・操作性向上に関係する最低限の改造は車検
時の安全性確認を前提とし認められる。
(2)IPS 委員会指定部品:IPS 委員会発行の IPS 委員会指定部品リストによる。
IPS 委員会指定部品リスト(本リストの追加・変更は IPS 委員会公示による)
No.
指定部品
メーカー
指定マーキング・他
1
タイヤ ドライ/レイン
YOKOHAMA
指定マーキング
2
ステアリングホイール
SPARCO
指定マーク
3
ドライビングシート
BRIDE
品番指定
4
エンジンオイル
MOTUL
エンジンチューナー指定
5
エンジンオイルフィルター
TOYOTA
エンジンチューナー指定
6
安全ベルト
TAKATA
品番指定
(11) 安全ベルト:IPS 委員会の指定部品を使用し、改造・変更は認められない。
7
エンジン Assy
TOM'S
エンジン番号管理
(12) ロールゲージ:改造・変更は認められない。
8
トランスアクスル Assy
RICARD
TA 番号管理
9
モノコック
TRAS
製造番号管理・マーキング
(9) ドライビングシート:IPS 委員会の指定部品を使用し、改造・変更は認められない。
(10) パドルシステム:改造・変更は認められない。
(13) バッテリーの位置:変更は認められない。
(14) 冷却水、エンジンオイル、ミッションオイル配管:
改造・変更可能とする。ただし、各ユーザーへの販売が可能であることを前提とし、IPS
委員会へ申請し承認を受けなければならない。
(15) 燃料タンク:ブラダー本体の改造・変更は認められない。
(16)ガーニーフラップ:
取り付けを義務とし、ガーニー部距離は 50mm 以上とする。50mm を超える距離は
自由とするが車両寸法は厳守しなければならず、またウィングやスポイラー形状として
はならない。
同部品は適宜R処理
(最低 5R)を施さなければならず、取り付けに際して安全を考慮
して拡大解釈をしてはならない。
(17) 各レース終了時の車両の最低重量:1,035kg
(18) 車体の寸法:全長 4,395mm 全幅 1,950mm 全高 1,155mm
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Super Taikyu 2015 Technical Regulation
10
ロールゲージ
B-POINT
製造番号管理
11
ブレーキディスク
ENDLESS
IPS 委員会指定
12
ブレーキパット
ENDLESS
IPS 委員会指定
第11 章 STO ブルテン
(STO BULLETIN)
第 1 条 STO ブルテン
シーズン途中における規則の追加、訂正、修正などが生じた場合は、STO ブルテンとして
公示、発布される。ブルテンとして公示された内容は、翌年の規則に反映される。
また、性能調整をする場合があり、その際も詳細をSTO ブルテンとして、公示、発布される。
以上
2015年 1月19 日
スーパー耐久機構
(STO)制定
スーパー耐久機構
(STO)
事務局 発行
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◆ 触 媒 式 排 気 ガス浄 化 装 置 推 奨 先
藤 壺 技 研工 業 株 式 会 社 裾 野 総 合工 場
技術部研究開発課開発企画 担当:久野 修司
Tel. 055-998-1600 Fax. 055-998-1611
◆ ASEA 基準認 定クイックリリース、チルトアップステアリング
株式会社ワークスベル
担当:佐藤 純
Tel. 0266-79-3761 Fax. 0266-79-4706
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