続きを読む - Panasonic

BS-TBS『 極上のクルーズ紀行 』 ~ 番組撮影ブログ ~
弊社が5年にわたり番組制作に携わってきた BS-TBS『極上のクルーズ紀行』。
大海を往く巨大な豪華客船、のんびりとしたリバークルーズ船、ノスタルジックな
帆船など、これまで世界の様々な船や港、そして街を紹介してきました。今回は、
カナダ北部からグリーンランドまで、13日間で巡る北極圏探検船を取材。そう、
いっきに冷たい氷の世界をめざし飛び立ちました。
乗船した探検船『オーシャンエンデバー』
今回のクルーズ、みどころは「大自然」「野生動物」「イヌイット」この三つが大きなキーワード
岩肌がむき出した孤島や、周りすべてが流氷に囲まれた大海、突如として姿を現す
巨大な氷山。極北の大自然を船の上から眺め、軍用にも使用されているゾディアック
ボートに乗り込み、目当ての野生動物を探索する。停泊する場所は港も存在しない
海のど真ん中だったり、桟橋などの設備が整っていない海に面した とても小さな村。
目的地は カナダ北部の村からグリーンランドまでと決まっていますが公式な調査が
完了していない という未知の海を進むため、キャプテンたちは目的地までの安全な
航路を探さなければなりません。まさに、このクルーズは探検なのです。
流氷を進む船
カナダ
航行中に姿を現した推定50mはあろう巨大な氷山
ツンドラの大地を歩くハイキングツアー
アクパトク島の浜辺を歩くシロクマ
アンガヴァ湾に浮かぶ無人島、アクパトク島
カナダ北部やグリーンランドには、数千年も前から 極北の民「イヌイット」が
暮らしています。外部との接触を避けるかのように静かな環境で生きてきた彼ら
に近づくことは非常に困難な事。長年にわたりイヌイットとの友好関係を培って
きた船会社と上手くタッグを組むことで、彼らの本当の暮らしぶりを撮影する
ことに成功しました。
カナダ
イヌイットの村『カンギクスジュアク』に停泊中の船
今回の撮影の敵は「睡眠時間」と「蚊」
北極圏の夏といえば 日が沈まない白夜で有名ですが、このクルーズ
で訪れた地域は、白夜のエリアから少し離れていたため、日照時間が
とても長い・・・ 日の出の撮影では朝3時頃からスタンバイ、そして
日の入りは遅いときで夜の11時。撮影が終わってから次の日に備えて
バッテリーの充電や、素材のバックアップをするのであまり睡眠時間
を取れない日もありました。
日照時間の長い北極圏の夏
そして最大の敵は「蚊」。・・・そんな寒いところに蚊がいるの?
と思うかもしれませんが、ツンドラの大地を歩きながら撮影すると
それはもう、ハンパない数の蚊が大群で押し寄せます。
呼吸すると、蚊が何十匹も 口の中や鼻の穴に入ってくるのです。
大げさではありませんよ!撮影するとき対策を何もしないと必ず
蚊が映りこんでしまいます。忌々しい蚊をカメラから遠ざけるため
スタッフがカメラから少し離れた場所に立ち、生き血を黙って
提供する、なんてこともありました。
蚊の大群にも負けず撮影するスタッフ
ゾディアックボートでの撮影
水しぶきから機材を守るVE
上陸する場所は村のビーチ
イヌイットの少年に
カメラをレクチャー???
BSの長寿番組を目指して!
BS-TBS「極上のクルーズ紀行」。すでに放送回数200回を超えた番組ですが、乗船するクルーズ、
訪れる寄港地など、撮影にあたっては様々な困難や試練、想定外の出来事も待っています。
ですが船の上から見る素晴らしい景色、取材中に出会う個性豊かな素晴しい人々との出会いを思い返すと
本当に得られるものが大きい現場だと感じます。
さらに300回を超え、より良い番組になるために、番組制作スタッフ一同、これからも頑張ります!
BS-TBS 毎週水曜日 よる9時~ 放送