『危機に瀕するパルミラ遺跡』写真展 パルミラ博物館前館長ハレド・アサッド氏を追悼するとともに、 多くの友人たちの平安を祈って 1. 開催趣旨 奈良県立橿原考古学研究所は、1990 年以来、シリアアラブ共和国に所在するパルミラ遺跡で調査活動を 実施・継続してきました。ローマ時代の墓地遺構の発掘と修復を通じて、パルミラ遺跡の価値を世界に伝 えるとともに、観光を経済基盤の一つの柱とするパルミラ地域の発展の一端を担ってきました。 しかし、2011 年に始まったシリアの内戦は日々過酷さを深め、多くのかけがえのない人命が失われつ づけています。戦火は広がり、シリアにある 6 つの世界遺産すべてに危機が及んでいます。ユネスコはそ れらの世界遺産を、2013 年に危機にさらされている世界遺産のリストに加えましたが、2015 年 8 月から 10 月にかけて、世界遺産パルミラ遺跡の中心的な遺構であるバールシャミン神殿、ベル神殿、エラベールの 塔墓、記念門までもが破壊され、パルミラ博物館前館長ハレド・アサッド氏が殺害される最悪の事態とな りました。 私たち橿原考古学研究所では、調査をともにしたハレド・アサッド氏の冥福を祈るとともに、日本の皆様 にパルミラへの関心を寄せていただくことが国際的な支援・協力へと結びつき、長年に亘る調査活動を支 援していただいたシリア国民に平安が訪れ、貴重なシリアの文化遺産が護り伝えられることを願って、オア シス都市パルミラの美しさと、パルミラ遺跡の素晴らしさを紹介する写真展を開催します。 2. 開催日時 平成 27 年 10 月 23 日(金)~12 月 25 日(金)(8:30~17:15) (期間中の土・日・祝日は閉館。ただし 11 月 8 日(日)・11 月 22 日(日)は 13:00~16:30 観覧可能) 観覧無料 3. 開催場所 奈良県立橿原考古学研究所 1F アトリウム(奈良県橿原市畝傍町 1 番地) アクセス:近鉄畝傍御陵前駅 西出口より徒歩 4 分 4. 展示写真 展示写真 内容一覧 1 故ハレド・アサッド氏(パルミラ博物館前館長) (左)東南墓地C 号墓 レド・アサッド氏 1992 年 2 パルミラ遺跡全景 3 パルミラ遺跡遠景(列柱路とベル神殿) 4 列柱路 5 記念門周辺 6 記念門 7 四面門 8 朝日のベル神殿 9 ナボ神殿 10 円形劇場 11 アラブ城(べル神殿から) 12 葬祭殿 (西上方より) 奥棺室で碑文を読むハ (写真 2 点組み写真) 13 ヤムリコ塔墓(左) ・エラベール塔墓(右) 14 三兄弟墓(西南墓地 15 ベル神殿内陣周廊の石梁彫刻 16 石棺(身)彫刻 17 ベル神殿柱廊コリント式柱頭の彫刻 18 東南墓地 F 号墓の発掘 19 東南墓地 H 号墓の発掘 20 129b 号墓の発掘風景 21 バールシャミン神殿の破壊 22 ベル神殿の破壊 (写真 2 点組み写真) 23 東南墓地 H 号墓(タイボールの墓)南側室西壁修復と盗掘 (写真 2 点組み写真) 地下墓) (写真 3 点組み写真) (パルミラ博物館屋外展示) 発掘時(上) 修復後(下) (写真 2 点組み写真) (写真 3 点組み写真) (写真 3 点・図 1 点組み写真) (写真 2 点組み写真) 計 ◇展示図書類 (写真 2 点組み写真) パネル計 23 枚(使用写真・図 写真 35 点、図 1 点) 報告書『Tomb F: tomb of BWLH and BWRP southeast necropolis Palmyra, Syria』2001 (F 号墓、ボルハ・ボルパ墓、シリア パルミラ遺跡東南墓地) 報告書『TOMBS A AND C SOUTHEAST NECROPOLIS PALMYRA SYRIA, SURVEYED IN 1990-92』1994 (A・C 号墓、シリア パルミラ遺跡東南墓地、1990-92 年調査) 報告書『パルミラにおける葬制とその社会的背景に関わる総合的研究』2005 パンフレット 『シリア・パルミラ遺跡 地下墓発掘調査展』1993 パンフレット 『PALMYRA - 隊商都市パルミラ遺跡東南墓地発掘調査について- 』1999 パンフレット 『隊商都市パルミラ遺跡東南墓地の調査』2000 パンフレット 『Tomb H (Tomb of TYBL) 』 (H 号墓 タイボール墓)2007 パンフレット 『The people of ancient Palmyra, Syria』(古代シリア・パルミラの人々)2013 絵葉書 (パルミラの地下墓「ボルハとボルパの墓」等の調査成果)2000
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