埋 蔵 文 化 財 調 査 士 補 - 公益社団法人 日本文化財保護協会

平成27年度
埋蔵文化財調査士補
資
格
試
験
筆 記 問 題 答 案 用 紙
(Ⅱ小論文)
受験番号
氏 名
Ⅱ
B-
試験日: 平成27年8月22日(土)
東京会場: 東京御茶ノ水「連合会館」
大阪会場: 大阪「ホテル新大阪」
公
益
社
団
法
人
H27 年度資格試験 埋蔵文化財調査士補
公益社団法人日本文化財保護協会
【Ⅱ】
問1
次 の設 問 から2問 を選 び、400字 以 内 で述 べなさい。(横 書 きで記 述 すること)
調査を運営するに当たりどのように実施して行くか、また問題が起こったときに
どのように対処して行くか述べよ。
【解 答 例 】
・仕 様 書 、調 査 計 画 書 の検 討
・行 政 政 担 当 者 との信 頼 関 係 の構 築
・調 査 員 、作 業 員 とのコミュニケーション
100
・問 題 点 の早 期 報 告
・調 査 方 針 の確 認 と実 施
200
300
400
1
(字 )
H27 年度資格試験 埋蔵文化財調査士補
公益社団法人日本文化財保護協会
問2
大正末~昭和前期に縄文土器・弥生土器研究の基礎を作った研究者達について説明せよ。
【解 答 例 】
・東 大 人 類 の山 内 、八 幡 、甲 野 について触 れていること。
山 内 の型 式 と全 国 編 年 について触 れていること。
・大 山 と甲 野 、酒 詰 、史 前 学 雑 誌 について触 れていること。
100
・森 本 、小 林 、杉 原 について触 れていること。
・小 林 の弥 生 式 土 器 聚 成 と唐 古 遺 跡 について触 れていること。
200
300
400
2
(字 )
H27 年度資格試験 埋蔵文化財調査士補
公益社団法人日本文化財保護協会
問3
文化財保護の観点から出土遺物保存処理作業の理念はどうあるべきかについて
以 下 の 5 つ の 言 葉 を 全 て 用 い て 400 字 以 内 で 述 べ よ ( 言 葉 の 使 用 順 は 問 わ な い 。
使用箇所に下線を引くこと)。
可逆性
情報共有
展示活用
処理記録
元 の状 態 の変 更
【解答例】
貴重な文化財である出土遺物を長期にわたり安定的に保
存し、また展示活用にふさわしい状態にするために保存処理
がおこなわれる。遺物の材質や劣化状態に応じて適切な処理
方法を選択し、処理品質は十分高度でなければならない。そ
の一方では、元の状態の変更は必要最低限にとどめ、再処理
が必要となったときに備えてなるべく現状に戻せるように可
逆性に配慮する必要がある。また、作業工程や使用薬剤・機
器、写真などの処理記録を作成し、関係者がいつでも閲覧で
きるように保管しておくことも大切である。これは一種の情
報共有であるが、より望ましいのは、保存処理の工程中で発
掘担当者、保存処理発注者、保存処理担当者などが連絡を取
り合いながら処理を進め、新知見があればそれを共有し、処
理完了後も保管・展示環境について知恵を出し合うといった
積極的な情報共有の実現である。
100
200
300
400
3
(字 )