黒田電気株式会社に対する臨時株主総会招集請求について

2015 年 6 月 26 日
黒田電気株式会社 株主各位
株式会社 C&I Holdings
代表取締役 村上 絢
黒田電気株式会社に対する臨時株主総会招集請求について
弊社は、共同保有者である株式会社南青山不動産(以下、同社と弊社を合わせて「弊社ら」といい
ます。
)及び村上世彰氏保有分を合わせて、現時点で黒田電気株式会社(以下「黒田電気」といいま
す。
)の発行済株式総数の 14%強を保有しておりますが、弊社らは、会社法 297 条 1 項の規定に基づ
き、本日付で、黒田電気に対して、臨時株主総会の招集請求書を提出いたしました。
1.
臨時株主総会の招集請求について
弊社らが招集を請求した臨時株主総会の決議事項は、黒田電気の社外取締役 4 名選任の件です。
弊社らは、鈴木俊英氏、金田健氏、村上世彰氏、及び福島啓修氏の 4 名を、黒田電気の取締役(い
ずれも社外取締役)として選任することを提案いたします。当該 4 名の社外取締役候補は、就任後
速やかに、100%の株主還元性向を含めた黒田電気の株主還元について議論をし、実現していく所存
です。なお、弊社らは、今後 3 年間の株主還元性向 100%は黒田電気の継続的な成長を阻害すること
なく実施できる水準であり、株主価値最大化を図ることができるものであると考えています。ただし、
今後、黒田電気の取締役会が中期的な成長戦略を検討していく中で、株主還元を実施するよりもさら
に株主価値向上に寄与する資金使途がある場合には、当然のことながら経営陣が株主への説明責任を
果たしたうえで、株主還元策を修正していく可能性があります。
2.
臨時株主総会の招集請求を行うに至った経緯
黒田電気は創業以来独立系の商社として強固な成長基盤を築き、国内 26 拠点、海外では、15 カ国
33 拠点を結び、電子部品業界の発展に寄与してきました。弊社らは、電子部品業界を中心に、生産
用部品・材料のサプライヤーとして、一貫した顧客密着型のビジネスを展開し、売上、利益を拡大し
てきた黒田電気の実績を高く評価しています。一方で、黒田電気の資本政策、そして M&A を活用し
て成長戦略を加速させるという点については、以下に述べるように、株主の目線からは改善の余地が
十分にあるように見受けられます。
一つ目は株主価値を毀損する新株予約権付社債(CB)の発行という資本政策上の失策を行ったこ
とです。黒田電気は、2012 年 12 月に 70 億円の新株予約権付社債を発行しました。発行時には現預
金も 100 億円程度を保有し、ほぼ無借金経営だったにもかかわらず、PBR0.6 倍という、純資産を 4
割も下回る転換価額で発行したものであり、株主価値を毀損する失策であったと株主として極めて残
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念に思います。この件について、黒田電気経営陣からは、黒田電気は歴史的に銀行借入を起こさない
という考え方であったためそれを踏襲し、取締役会では特段の議論もなく、議長提案どおり満場一致
で可決したとの話を伺いました。弊社らはこの説明には到底納得できるはずもなく、現経営陣が本当
に株主の目線に立って黒田電気の経営を行っているのか強く疑問に思うと同時に、より一層株主の目
線も考慮したバランスのとれた経営が必要だと考えております。
二つ目は、十分な株主還元が実施されていない点です。弊社らはこれまで黒田電気の経営陣との面
談において、100%株主還元による株主価値向上策について提案してまいりました。黒田電気はこれ
まで二期連続で過去最高益を更新し、2015 年 3 月期の一株あたり利益は 189 円となりました。しか
し当期純利益に対する配当性向は 19%に過ぎず、過去三年間の平均配当性向も 19%と他の上場企業
と比較して低いものです。
また過去最高益を更新した 2015 年 3 月期の配当を決定した取締役会でも、
配当性向について特段の議論もなく、議長提案どおり満場一致で可決したと経営陣から聞いておりま
す。これは黒田電気において社外取締役による株主の目線に立ったガバナンスが行われておらず、株
主の皆様への利益還元を軽視されているためだと我々は考えております。実際に黒田電気には、2015
年 3 月期の貸借対照表から推計すると、営業債権も含めたネットキャッシュは 244 億円もあり(現
金預金 181 億円+売掛金 621 億円+投資有価証券 34 億円-買掛金 542 億円-電子記録債務 44 億円
-短期借入金 6 億円)
、当期純利益の 100%を株主還元に充てても、財務的にも十分余裕があります。
また今後黒田電気が中期経営計画で発表した 3 年間の事業投資総額 160 億円を行った上でも、100%
の株主還元が十分できる水準であるにも関わらず、2016 年 3 月期の予定配当性向 19%という水準に
とどまっています。
三つ目は、現経営陣が自社の現在保有する経営資源の活用による内部成長に過度にこだわり、M&A
や他社との戦略提携などを活用して外部資源を積極的に取り込みながら成長を志向するという姿勢
が見受けられない点です。日本における電子部品業界には、売上高 1,000 億円から 3,000 億円の中小
商社が、上場企業、未上場企業を含め、数多くあります。この状況に比して世界を見てみるとメガデ
ィストリビューターと呼ばれる、Avnet 社(米国)
、Arrow Electronics 社(米国)
、World Peace Group
社(台湾)等の巨大な電子部品商社が 1990 年代から M&A を繰り返して年商 1 兆円から 3 兆円を実
現し、同業界において圧倒的な影響力を持つに至っています。世界の潮流からすると、日本の電子部
品業界においては統合に向けた動きは非常に鈍く、ガラパゴス状態となっており、弊社らは、日本の
電子部品業界も、流通の要として規模の利益を追求すべく構造改革が必要であると強く感じています。
そのため、業界のリーディングカンパニーとして黒田電気が業界再編をリードしていくべきではない
かと提案してまいりました。しかしながら黒田電気の現経営陣からはこれまでコツコツと着実に利益
を伸ばしてきたことを自負として、大規模な事業買収や他社との提携あるいは統合、ひいては他社へ
の売却などは現時点では選択肢にないと聞いております。弊社らは、M&A によって、黒田電気の現
在の中期計画(2018 年 3 月期 売上高 4,000 億円 営業利益 130 億円)の実現を前倒しするととも
に、その先の売上高 1 兆円企業の実現を推し進めて行くことが、黒田電気に関わる全てのステーク
ホルダーのみならず、日本経済への貢献と、電子部品業界における日本のプレゼンス向上についても
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大きな意義があるものと信じています。黒田電気の「商社機能を持ちながら製造比率を高めることで
利益率を高める」というビジネスモデルの長所を生かしながら、かつ世界のメガディストリビュータ
ーと肩を並べるまでの規模を手に入れることによって、グローバルな電子部品業界における黒田電気
のポジショニングは圧倒的に強固なものになると考えています。
弊社らは、これまでも黒田電気の現経営陣との対話を続けて参りました。しかしながら社外取締役
の方々は、純資産価値を割る新株予約権付社債の発行は、たとえ黒田電気のようなほぼ無借金経営で
ネットキャッシュが豊富な企業であっても、今後の成長戦略が描けている場合には問題ないと考えら
れておりました。また、株主還元については、安定的な配当へのこだわりが強い一方で、どの程度ま
で還元可能なのか、具体的な検討が不十分であると感じられました。こうした経緯から、弊社らは、
黒田電気の現在の取締役会では、弊社らが前述したような株主価値向上策を積極的かつ主体的に検討
することは難しい、という大変残念な結論に至りました。そして、今回、この状況を一刻も早く打開
して、黒田電気における今後の経営と取締役会運営が、株主目線をしっかりと具備した形で行われる
ようにするために、社外取締役の追加選任を提案させていただくことにしました。
3.
弊社らの考え方
弊社らは、社外取締役を追加選任することによって、黒田電気の取締役会を補強すると同時にそこ
で行われるべき議論の活性化と適正化を促したいと考えています。その結果として、黒田電気の企業
価値、株主価値向上を正しく追求できる体制が整うと考えています。今般、アベノミクスを推進する
現政権の強力なリーダーシップにより、日本版スチュワードシップ・コード(機関投資家の規律)と
コーポレートガバナンスコード(企業経営の規律)が相次いで導入されました。今回の弊社らの提案
は、まさにその後者であるコーポレートガバナンス・コードの実践を黒田電気に期待するものであり
ます。
なお、弊社らは黒田電気の経営権を取得することが目的ではなく、黒田電気の資本政策を変えるこ
と、および新たな企業戦略として M&A による業界再編を積極的に検討・実施することで中長期的な
企業価値向上を目指すことを目的としています。このことから、黒田電気の個々の事業運営について
は、基本的には現任の執行役に引き続き委ねることとし、株主の皆様、お取引先の皆様、従業員の皆
様等、黒田電気のステークホルダーの皆様には不都合や不利益が生じないように細心の注意を払いま
す。
もし、黒田電気の経営陣、株主を含むステークホルダーの皆様から、弊社らの考えについて疑問を
お感じになったり、確認を必要とされることがありましたら、弊社らはいつでもフェアな形で対話の
機会を設けさせていただきたいと考えております。
黒田電気の株主を含むステークホルダーの皆様には、是非とも弊社らの方針にご賛同いただきます
ようよろしくお願い申し上げます。
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本件に関するお問い合わせ等については、株主か否かを明らかにしていただき、連絡先を明記のう
え、電子メールにて宛先 [email protected] へお送りください。弊社らがお答えすべき事項と判断した場合、
その回答を弊社ホームページ(www.c-i.bz)にて開示いたします。回答を行わない場合の判断理由は
開示せず、個別の回答はいたしませんのでご了承ください。また、電子メール以外での電話等でのお
問い合わせは受け付けておりませんので、大変恐縮ですが合わせてご理解願います。
以上
添付資料:社外取締役候補略歴
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添付:
【社外取締役候補の略歴】
候補者番号
名前、生年月日
略歴
1
鈴木
昭和63年4月
野村證券株式会社入社
としひで)
平成16年7月
同社企業金融本部
昭和39年7月26日
平成17年4月
株式会社M&Aコンサルティング入社
俊英
(すずき
電機・精密グループリーダー
マネージングディレクター
平成19年1月
株式会社CFCリサーチ代表取締役社長
平成19年11月 株式会社ダヴィンチ・アドバイザーズ入社
シニア・マネージャー
平成21年1月
オムロン株式会社入社
企業情報部長
平成23年4月
同社グローバル戦略本部
平成25年5月
ルネサス エレクトロニクス株式会社入社 主席事業主幹
平成25年6月
同社執行役員
経営戦略部参事
平成25年12月 同社執行役員常務兼CEO室長
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金田
健
(かなだ
UCHIDA YOKO SHINGAPORE PTE LTD.
平成11年4月
けん)
昭和48年11月20日
(株式会社内田洋行 シンガポール法人)入社
CHIYODA ELECTRONIC (S) PTE LTD.
平成13年4月
(千代田電子機器株式会社
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村上
世彰
(むらかみよしあき)
シンガポール法人)入社
平成26年1月
Scentan Investments Pte Ltd. Director(現任)
平成26年5月
Scentan Venture Partners Limited Director(現任)
昭和58年4月
通商産業省(現経済産業省)入省
平成8年4月
同省通商産業研究所主任研究官(コーポレ―トガバナンスの
昭和34年8月11日
研究)
平成9年7月
同省生活産業局総務課サービス産業企画官
平成11年8月
株式会社エムアンドエイコンサルティング(変更後の
商号:株式会社MACアセットマネジメント)代表取締役
平成12年1月
株式会社エム・エイ・シー(変更後の商号:株式会社M&A
コンサルティング)代表取締役
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福島
啓修
(ふくしま ひろなほ)
昭和57年4月
オリエント・リース株式会社(現オリックス株式会社)入社
平成11年10月 オリックス株式会社投資銀行本部
昭和34年7月13日
マネージングダイレクター
平成20年10月 オリックス株式会社リスク管理本部副本部長
平成24年4月
オリックス・レンテック株式会社常務執行役員
平成25年10月 株式会社レノ入社
平成26年9月
株式会社シティインデックス社外取締役(現任)
平成26年12月 株式会社レノ代表取締役社長(現任)
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