No.211 平成27年1月

 目 次
さいたま市大宮区高鼻町1-407
電話048(643)3542
第211号
発 行 埼 玉 県 神 社 庁
瀧原宮・瀧原竝宮遷宮諸祭奉仕の報告…………………
企画展「氷川神社と大宮公園」開催のお知らせ………
庁務日誌抄…………………………………………………
杜の味めぐり(十二)…
……………………………………
埼玉県神道青年会活動報告………………………………
神「主さんと神社を学ぼう! 開
」 催について …
…………
平成二十六年度教養研修会のお知らせ…………………
国旗掲揚推進運動について………………………………
三ヶ年継続神宮大麻都市頒布向上計画について………8
支部再編について…………………………………………6
新庁舎建設事業について…………………………………4
靖國神社終戦七十年特別参拝のご案内…………………3
安倍総理と共に日本再生を………………………………3
時局対策研修会報告………………………………………2
新年のお慶びを申し上げます……………………………2
編 集 庁 報 室
印 刷 ㈱アサヒコミュニケーションズ
9
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(平成27年₁月31日)
埼 玉 県 神 社 庁 報
1 №211
( )
風日祈宮奉幣 平成26年12月₄日 神社新報社提供
埼玉県神社庁ホームページ:http://www.saitama-jinjacho.or.jp/
2 №211 ( )
埼 玉 県 神 社 庁 報
(平成27年₁月31日)
新年のお慶びを申し上げます
山 谷 えり子
時局対策研修会報告
宮 本 修
平成二十六年十一月十七日、武蔵一宮氷川
皇 紀 二 千 六 百 七 十 五 倍総理も『被害者ご家族が、その手でしっかり
年、謹んで新年のお慶び とお子さんを抱きしめるまで、我々の使命は 神社「呉竹荘」に於いて、神政連埼玉県本部
を申し上げます。
終わらない』と何度も繰り返し述べています。
「時局対策研修会」が開催されました。正式
新 年 を 迎 え る に あ た 十二年前に北朝鮮による拉致被害者の曽我
り、五穀豊穣、天下泰平、 ひとみさんが帰国なさった時、故郷の新潟にむ 参拝、開講式を行い、その後、防衛ジャーナ
国土安穏、万民豊楽を祈 かう新幹線の中で、
『私は夢を見ているようで リスト桜林美佐氏による「集団的自衛権につ
ります。
す。人々の心、山、川、谷、みな温かく美しく
いて」と題した講演が行われました。
本年は、乙未。作物が実る年、物事が安泰 見えます。空も、土地も、木も私にささやく。
である年といわれています。
「おかえりなさい。頑張ってきたね。
」だから私 本年七月一日、安倍内閣が臨時閣議で憲法
解釈の変更による、集団的自衛権の行使を認
また今年は、戦後七十年という節目の年に もうれしそうに「帰ってきました。ありがとう」
あたります。
と元気に話します。
』と綴られました。
める閣議決定を行いました。御案内のように
昭和天皇は、終戦のときに四首の御製をお ひとみさんが横田めぐみさんと一緒の招待 集団的自衛権は、同盟国が攻撃された時に一
詠みになられました。
所にいた時に会えないご家族や故郷を思っ
と
くが
緒に反撃する権利であって、国連憲章に明記
て、声が漏れぬように布団の中で『ふるさと』
海の外の 陸に小島にのこる民の されています。我が国は今まで、憲法九条の
などの歌を歌っていたと聞きました。
うへ安かれと ただいのるなり
『一、兎追ひし彼の山 小鮒釣りし彼の川
制約によって行使出来ませんでした。
爆撃にたふれゆく 民の上をおもひ
夢は今も巡りて 忘れ難き故郷
いくさとめけり 身はいかならむとも
桜林氏は、中国による小笠原諸島周辺海域
二、如何にいます父母 恙無しや友がき
身はいかに なるともいくさとどめけり
の珊瑚の密漁、尖閣諸島周辺の領海侵犯の問
ただたふれゆく 民をおもひて
雨に風につけても 思ひ出づる故郷
題を採り上げ、日本国はいかにして対処すべ
三、志を果たして いつの日にか歸らん
国がらを ただ守らんといばら道 きだったか、そして、今回の変更によってど
すすみゆくとも いくさとめけり
山は靑き故郷 水は淸き故郷 』
救 出 活 動 の シ ン ボ ル で あ る ブ ル ー リ ボ ン のような事が可能になるのかをお話されまし
わが国は、百二十五代にわたる御皇室をい ただき、国安かれ、民安かれの祈り・大御心 バッジは、近くて遠い国の北朝鮮と日本の間
た。結論としては、今までとあまり変わらな
で、空と海だけが国境無しに続き、拉致被害
に抱かれた大きな家族のようなものです。
者とその家族や日本人が空と海を見て、再会 いという事でした。日本国が毅然と立ち向か
第二次安倍改造内閣で、私は国家公安委員
う気があるならば、憲法解釈を変えて現状と
長、拉致問題担当、海洋政策・領土問題担当、 の時を願うところによります。
国土強靭化担当、内閣府特命担当(防災)の 今日も空と海を見上げて、遠く家族や故郷 は違う結果となっていただろ う。我が国は、
を想っている被害者皆様を救い出すため、拉致 真の独立国になる為に、自主憲法制定が必要
国務大臣を拝命しております。
問題担当大臣として力を尽くしてまいります。
拉致問題に関しては、特に国民皆様の救出
なのだという事でした。
への願いは強く、“日本人拉致被 害者全員の すべてのご家族に穏やかで幸多き一年であ
安全確保と早期帰国”の実現にむけ、閉ざさ りますよう祈念いたしております。
その後、閉会の辞をもちまして、研修会が
(平成二十六年十一月十一日脱稿) 終了致しました。 ( 神政連埼玉県本部幹事)
れた扉が開かれ動き出しているところで、安
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埼 玉 県 神 社 庁 報
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( )
安倍総理と共に日本再生を
参議院議員 女性活躍・行政改革・国
有 村 治 子
ても、その有り難さと職務の重責に身が打ち
震えます。
す。これらの問題にしっかりと向き合い、老
我が国が直面する大きな課題を抱えていま
家公務員制度担当大臣
内閣府特命担当大臣(規
制改革・少子化対策・男
今回、国務大臣として六つもの幅広い領域
を任されることとなりましたが、どの分野も
女共同参画)
若男女問わず多くの方のご意見に耳を傾け、
政策に取り入れていくことが、第三次安倍政
一人のお名前を拝見するに至り、共に歩んで
からご祝意と励ましを頂戴し、そのお一人お
いて国務大臣を拝命致しました。多くの方々
れる限界集落まで、多くの地域において皆様
ビルが乱立する首都中枢部から消滅が危惧さ
力・気力勝負の日々でしたが、今こそ、高層
足を運んで参りました。まさに東奔西走、体
参議院の全国区において議席をお預かりし
て三期目、十三年間にわたり全国津々浦々に
権の評価に直結すると考えています。
きたこの年月に思いを馳せ、心より御礼の気
と膝を交えお話を伺ってきた全国区の議会人
神社界の皆様にご縁を頂いてから十三年
余、昨年秋に発足した第二次安倍改造内閣に
持ちを表するところです。これも「神道の精
続き、この度組閣された第三次安倍内閣にお
神を国政に、日本の心を政策に」という私の
与されました。その流れは僅かな時間ではあ
お言葉を賜り、総理より官記(任命状)を授
和装に身を整え臨んだ宮中での認証式。静
寂に包まれた緊張の中、畏れ多くも陛下より
謝申し上げます。
お力を与えて下さったからこそ、と改めて感
大事に思っていらっしゃる皆様が私に大きな
就任にあたりましての感謝と決意のご挨拶と
導、ご厚誼 を賜りますようお願 い申し上げ、
邁進致します。今後とも皆様には更なるご指
閣僚の一人として、全力で与えられた職務に
私が所管する分野において、
通常国会では、
安倍内閣の掲げる重要施策に関する法案が提
立つ思いです。
想いに共感して下さり、全国の 神社を護り、 ならではの強みを発揮する時だと、心が沸き
りましたが、今もスローモーションのように
致します。
出される予定です。安倍総理にご指名頂いた
脳裏に焼き付いています。何度思い返してみ
靖國神社終戦七十年特別参拝のご案内
終戦七十年の節目にあたり、御本殿での
正式参拝に併せて、遊就館を拝観下さいま
すようご案内申し上げます。
団体での特別参拝(二十人以上)
事前にお電話 フ
・ ァックス等で団体
名・ご参拝の日時・人員等を神社まで
お知らせ下さい。
玉串料は、お一人様千円から(遊就館
拝観料を含む)
人数分の参拝記念品をお渡しします。
※
個人、御家族での特別参拝
ご参拝当日に受付にお申し出下さい。
人数分の遊就館拝観券と参拝記念品
※ をお渡しします。
特別参拝ご案内期間
平成二十七年一月一日から十二月
二十五日まで
所要時間
正式参拝 約三十分
六十分、九十分、百二十分の
遊就館 三コースがあります。
ご不明な点は、靖國神社祭儀課まで
お問合せ下さい。
〇三 三
- 二六一 八
- 三二六
電話 4 №211 ( )
埼 玉 県 神 社 庁 報
(平成27年₁月31日)
新 庁舎建設事業について
埼玉県神社庁
趣意書
「新庁舎建設事業」
埼玉県神社庁は、神社本庁の各都道府県へ
の出先機関として、昭和二十一年三月五日に
事務所を大宮市(現在のさいたま市大宮区)
の武蔵一宮氷川神社社務所内に置く事とし設
立されました。その後、昭和三十六年の設立
十五周年記念大会において「埼玉県神社会館」
建設の宣言が満場一致を以て可決され、武蔵
一宮氷川神社のご厚意により土地の使用を無
償でご承諾戴き、昭和三十七年に現庁舎であ
る「埼玉県神社会館」が竣工し、現在に至り
ます。
現在の施設は老朽化及び庁務の増大により、
重要書類の保管等にも手狭となり、会議や研
修については他の施設を借用して運営をして
きましたが、庁舎新築の必要性が強く要望さ
れ、この懸案事項を解消すべく、平成二十五
年七月に新庁舎建設検討委員会を設置し、建
設予定地等の協議がなされて参りました。
当庁は神社神道を宣布し、祭祀 を執行し、
其の道を信奉する者を教化育成し、併せて県
内に所在する神社の興隆を図り、神職の共同
の利益を増進するために必要な諸方策を実施
し、その他神社庁の目的を達成するための財
産管理その他の業務及び統理の指揮を受けて
神社本庁の事務を行うことを目的としており
ます。今後も目的達成の為に、活動するに当
たり新庁舎を建設し、宗教法人化を目指すも
のであります。
各位の格別の御理解と御助力を賜りますよ
う、懇願申し上げる次第であります。
平成二十七年一月吉日
埼玉県神社庁長 中山高嶺
埼玉県神社総代会長 大野光政
各位
記
一、総事業費
(概算額) 四億三千万円
本体建設費 三億五千万円(消費税含む)
付帯工事費 五千万円(什器備品・現庁舎
解体工事費用等 )
予 備 費 三千万円
一、募財総額 二億五千万円
一、募財期間 (自)平成二十七年三月
(至)平成二十八年二月
一、建築概要
①場所 さいたま市大宮区高鼻町
(武蔵一宮氷川神社境内)
②名称 埼玉県神社庁神殿・庁舎新築工事
③期間 着工 平成二十七年六月(予定)
竣工 平成二十八年三月(予定)
一、顕彰 寄付者全員の名簿を作成、神社庁
神殿に奉納し末永く顕彰させて戴
きます。
寄付者については規定に基づ
高額
き、別に顕彰致します。
五百万円以上
壱千万円以上
●
●
●
●
●
●
●
記念品(乙)
記念品(甲)
特別記念品
(丙)
特別記念品
(乙)
特別記念品
(甲)
記 念 品
壱百万円以上
●
●
竣工祭 感謝状
五拾万円以上
●
奉 賛 額
参拾万円以上
記念品(丙)
記念品(丁)
●
五万円以上
記念品(戊)
壱拾万円以上
壱万円以上
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埼 玉 県 神 社 庁 報
(平成27年₁月31日)
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埼 玉 県 神 社 庁 報
(平成27年₁月31日)
支 部再編について
支部再編理由
埼玉県神社庁
現行の九支部は、昭和二十一年三月五日、埼玉県神社庁設立当初、
当時の行政地域(郡市町村)を基に編成され、その後一度も見直し
が行われず今日に至っています。
然るに近年、複数の支部に於いて、神職会員数の減少により支部
運営に支障をきたしています。他方、大きな支部では支部事務局の
負担増なども見受けられ、各支部間の格差が著しくなっています。
支部再編が喫緊であるとの認識のもとに、可能な限り支部の均等
化を図り、事務や財政など支部負担の軽減、情報の速やかなる伝達、
全ての支部が安定的かつ適正なる運営が行われるよう、支部再編検
討委員会では、様々な観点から検討を重ねて参りました。
尚、再編に当たっては、神職会員数の他本務宮司数・神社数、更
には地域性、特に歴史・文化・伝統を踏まえつつ、行政・地理・交
通等をも勘案致しました。
本委員会の答申としては、
一、現行の九支部を八支部に再編する。
二、再
編後の支部名称、規則、会計等運営上の必要事項については、
当事者間の協議により決する。
三、再編決定の判断に当たっては、前もって総代会他関係機関にも
十分説明を尽し理解を得る。
四、新支部の施行は、来る平成二十八年四月一日とする。
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埼 玉 県 神 社 庁 報
(平成27年₁月31日)
埼玉県神社庁
の念の涵養に努めて参りたい。
したという。この気運を逃さぬよう神宮崇敬
は一四二〇万人を超えて過去最高の数を記録
第六十二回神宮式年遷宮遷御の儀は滞りな
く斎行され、平成二十五年の神宮の参拝者数
た。
う し た 観 点 か ら、 都 市 に 重 点 を 置 い た
そ
三ヵ年継続の頒布向上計画として、三ヵ年継
したものである。
が活かせる施策であることを前提として策定
して取り組んでゆきたい。
また、次のように具体的な活動計画を掲げ
ている。
全国推進会議を開催して各神社庁の取り
① 組みについて報告し、情報や意見を交換
する。
啓発資材の製作と活用として、「むすひ」、
奉賛こよみ、啓発ポスター、簡易神棚等
②
を各神社庁へ提供する。
広報活動の検討と推進については、ラジ
オCMを継続する。
③
そこで神社本庁では、このモデル支部制度 ることは言うまでもない。
の成果と課題を踏まえ、「平成二 十六年度か
しかし、この問題は、神宮大麻増頒布とい
らの新たな施策として」を策定し、神社本庁・ う観点よりも、教化活動全体の重要課題と対
この七年間にわたる取り組みによって多く
の成果を得た一方、課題も見えてきた。モデ
策に取り組んできた。
入間支部、南埼玉支部と連携し、頒布向上施
策が必要である。神社本庁が取り組んできた
また、都市対策とともに農山村などの過疎
地域への取り組みが極めて重要なテーマであ
とが期待される。
化への取り組みが一体となって推進されるこ
軸である神宮奉賛と氏子意識の啓発、家庭教
して」であり、これまで以上に教化活動の基
を纏めて頂くよう各支部にお願いした。
案、二年目は計画を実施、三年目は活動内容
十月六日の本宗奉賛委員会で、三ヵ
その後、
年の一年目にあたる本年度は、活動計画の立
支部・北葛飾支部を中心として、頒布向上計
を以前モデル支部で取り組まれた地域以外か
埼玉県神社庁ではこれを受け、本施策を推
進するにあたり、重点的に活動して頂く地域
⑤助成金を交付する。
④研修会を開催する。
神社庁・支部及び各神社の連携により、施策
神社振興対策等の観点を踏まえて、長期的か
頒布向上に繋げてゆきたい。
等で問題点を共有し、国家的・国民的課題と
ヵ年継続神宮大麻都市頒布向上計画は、
三
教化実践目標にある地域共同体の恢復、地
モデル支部制度の成果と課題、並びに今日の 域社会の発展という観点から、全国教化会議
社会状況などを踏まえ、教化活動全体と密接
本施策に取り組んで参りたい。
画に取り組んでいく運びとなった。
ら選定させて頂く事となり、秩父支部・大里
を推進していくことを各神社庁へ通知し、次
つ広い視点での対応が求められる。
ル支部制度の成果と課題を今後の神宮大麻の
のように活動の趣旨を示している。
今後は、各支部の現状を踏まえ、具体的な
計画を立てて、神社庁、各支部一致団結して
支部制度は、平成二十三年度をもって活動を
年度か らの教化実践目標の 主題は、「氏
今
終 了 し た。 埼 玉 県 神 社 庁 で は、 北 足 立 支 部、 子意識の啓発と、家庭のまつりの振興を目指
続教化実践目標と併せて提示することとなっ
平成十七年度より三期にわたり取り組んで
きた「一千万家庭神宮大麻奉斎運動」モデル
に連動した形で、かつモデル支部制度の成果
三ヵ年継続神宮大麻都市頒布向上計画について
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埼 玉 県 神 社 庁 報
(平成27年₁月31日)
国旗掲揚推進運動について
日本人は、古代より自然や精霊 を崇拝し、
農耕・漁労において、太陽を信仰の対象とし
ました。崇神天皇は、太陽神・天照大神を宮
廷外で祀るようになり、天武天皇の頃、皇祖
神として崇拝されるようになりました。
ちょうが
、大宝元年(七〇一)以来、朝賀の
そのにっ後
しょう
げっしょう
し じ ん
儀に日像・月像・四神の幡を立てるようにな
り、この日像の幡が、日の丸の原型ともされ
ています。この他にも日の丸の幟を、室町時
代の勘合船、江戸時代の御朱印船といった外
国との貿易船や、江戸幕府では、将軍の御座
船をはじめ幕府船の標識として常用しまし
た。安政元年(一八五四)には、内外の洋式
船の識別のために、白地日の丸の幟を日本総
船 印 と 決 め、 さ ら に、 安 政 六 年( 一 八 五 九 )
には、日章旗を「御国総標」にする触書を出
し ま し た。 ま た、 万 延 元 年( 一 八 六 〇 )、 日
米修好通商条約批准のために咸臨丸で渡米し
た使節団を迎えたパレードで、国外で初めて
日章旗が日本国旗として掲げられました。
治 政 府 も こ れ を 継 承 し て、 明 治 三 年
明
(一八七〇)の太政官布告で「御國旗」とし
て 規 定 し ま し た。 昭 和 二 十 年( 一 九 四 五 )、
GHQの指令により日章旗の掲揚が原則禁止
され、昭和二十四年(一九四九)一月一日に
マッカーサーは国旗の使用を自由とする声明
を発表し、以後、自由掲揚が認められました。
平成十一年に漸く国旗及び国歌に関する法律
が公布されて、正式な国旗として定められま
した。
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埼 玉 県 神 社 庁 報
9 №211
( )
大 野 光 政
橋を渡るとき、欄干の擬宝珠の
神宮の宇へ治
んぽん
向こうに翩翻とひるがえる日章旗の眺めは、
神路山と紺碧の空を背景に実に美しく、「我、
日本人である」との思いを強めました。また、
出雲大社では日本一大きな日章旗が毎日掲げ
られ、我々を勇気づけてくれています。
我が国では戦後、国旗掲揚台が激減し、祝
日に国旗を掲げる家庭も殆ど見受けられませ
ん。 米 国 で は、 至 る 所 で 星 条 旗 が 掲 げ ら れ、
自発的に当然の様に国民が国旗を尊重し、心
の拠り所とし、誇りを持って行っております。
オーストラリアを訪問すると、学校の教室に
も掲げられています。今や日本の本来の心を
取り戻し、国を愛し、郷土を大切にし、敬神
崇祖の道を違うこと無く歩む、本来の日本人
の心にたち戻る時であります。自分が日本人
であるという自負と誇りを持つためには、日
章旗を掲げることがその第一歩であり、基本
であり、愛国心の醸成にも欠くことの出来な
いものであります。
私たち神社界に携わっている者にとっては
理解できることですが、若い人々にも伝え教
えていかねばなりません。それには先ず、率
先垂範して、実行していただき、国旗掲揚運
動を実のあるものにしたいと思っていますの
で、ご理解ご協力をお願いする次第です。神
社本庁及び全国神社総代会においても、国旗、
国歌の意義啓発を求めており、実行あるのみ
です。
ひらおか
岡神社では、東日本大震災を機に
大阪の枚
日本人の心を一
つにまとめるた
めに、国旗掲揚
運動を始め、こ
れに呼応した自
治会長でもあ
る総代が自治会
を回って説明
し、自治会員約
百五十軒が国旗
を掲揚するよう
になったといい
ます。本県では、
南埼玉郡市総代
会におい ても、会長代行の細井欽作さんが、
地元の八幡神社の氏子を中心に始めた国旗掲
揚運動が実りつつあります。
埼玉県教育委員会においては、学習指導要
領の趣旨徹底を図るため、市町村教育委員会
を通じ、国旗掲揚と国歌斉唱の要請を指示し
ているといいます。
中山高嶺庁長のご協力、ご指導の下、
現在、
当運動は埼玉県神社庁、神道政治連盟、県総
代会の総意として取り組むことになりまし
た。国旗掲揚の実行により、日本国民である
ことの誇りを取り戻し、国際社会から尊敬・
信頼される国になる様、共に歩んで参りたい
と思います。
併せて、総代会では神宮大麻の増頒布につ
きましても、今一層の取り組みを行って参る
所存ですので、皆様のご協力、ご理解を賜り
たく、お願い申し上げます。
(埼玉県神社氏子総代連合会会長)
秩父支部の実践例
10 №211 ( )
神 島 歩
「神主さんと神社を学ぼう!」開催について
東⻆井 真 臣
来る三月二十八日(土・仏滅)、武蔵一宮氷川神社におきまして「神
主さんと神社を学ぼう」を開催致します(午前九時半~午後四時
半まで)。昨年に引き続いての教化委員会の事業で、一般の方に埼
玉県の神社の魅力や神道を学んで頂く事を目的に、神社庁と氷川神
ず、家族葬や無宗教の葬儀、埋葬についても樹木葬や散骨といった
によるものか、伝統宗教の影響力が薄れ、伝統的な葬儀にこだわら
社紹介」では県内神社の特色を始め、各神社の神職による本務神社
や祓詞の解説)や「埼玉県の神社紹介」を行います。「埼玉県の神
社務所では、「祓詞浄書体験」や「神話カレンダー」の原画展、「わ
たしの我が家の神だな物語」の入選作品展、「神道講座」(作法入門
社の共催で執り行います。
方法が現れるなど、人々の死生観が曖昧なまま葬儀は大きく変化し
の紹介を行い、プロジェクター等を用いて由緒や歴史、年中行事を
今回、こうした課題をあきらかにし、改めて事の本質である死生
観・霊魂観を学びます。更に、神葬祭を主題とした研修会は平成十
たものの課題は少なくありません。
開催として「氷川神社の四季パネル展」を開催致します(期間三月
による「境内案内」を企画します。更に、楼門内西参集所では同時
境内の神楽殿では「神話の読み聞かせ」や「神話講談」、國學院
大學学生による「雅楽・神楽の奉奏」を行います。また、境内では、
解説し、県内神社の魅力を広めます。
年以降行われていないことから、この間、神葬祭祭式について考究
二十一日~四月七日)。
(教化委員会研修部班長)
い。
(教化委員会事業部班長)
や参拝者への配布を希望される方は神社庁までお問い合わせ下さ
しやスケジュール等を掲載したチラシを作成致しましたので、氏子
この時期は大宮公園の花見の時期でもある為、多くの参拝者が予
想されますので、教化事業の絶好の機会と考えております。各種催
予定です。
併せて参道では、市民団体による市場や東北復興支援販売会を開催
来訪者の氏神様をお調べする「氏神検索コーナー」、氷川神社職員
されてきた成果も研修します。
神社庁前では、神社関係書籍、神棚祭具、神話カレンダーの販売、
また氷川カレー等、県内名産の食事や御菓子等の販売も致します。
参加締切 二月二十日(金)までに、支部事務局までお申込み下さい。
埼玉県神社庁祭式講師・三峯神社権禰宜 千島直美先生
「神葬祭祭式の実践について」
埼玉県神社庁祭式講師・第六天神社宮司 高梨佳樹先生
埼玉県神社庁研修所講師・北向神社宮司 岡本一雄先生
「家庭祭祀における神葬祭の現状と課題~実際の事例から考える」
講 師 研修内容 神葬祭についての講義、神葬祭祭式の実践、事例報告等
また、神葬祭はかねてより霊魂観の不統一や各地葬儀習俗の重視
などから、主に地域差が際立ち、一定の統一は見られるようになっ
ています。
近年、高齢化が進み、多くの人々は人生の終わり方に深い関心を
寄せています。しかし、葬儀に関しては核家族化・無縁社会の進行
開催趣旨
会 場 川越 氷川会館
研修主題 「神葬祭について」
日 程 三月五日(木・先負)
平成二十六年度教養研修会のお知らせ
埼 玉 県 神 社 庁 報
(平成27年₁月31日)
抜穂祭
臨時総会 次期会長選出
震災復興支援事業
使命でありますし、福島神青の方々も、そう
望まれておりました。
◎臨時総会 十一月二十七日、武蔵一宮氷川神社にて臨
時総会が行われ、満場一致で、東⻆井真臣現
副会長が、次期会長に選出されました。次期
も神道青年会に対しまして、変わらぬ御支援
と御協力を賜りますようお願い申し上げま
す。
(神道青年会会長)
震災復興支援事業
神道青年会活動報告
に於いて、
「抜穂祭」を執り行いました。一般
参加者二十九名を含む四十六名の参加でした。
火鑽り具を使っての火起こし体験や、神事
への参列、鎌を使っての刈り取り作業を通し、
子供達にお米の大切さや、自然の恵みへの感
謝の念を伝えることが出来ました。
◎震災復興支援事業(時局対策室)
十一月五・六日の二日間に亘り、 会員二十
名で福島県双葉郡(富岡町・浪江町・双葉町)
を視察し、南相馬市鹿島区鎮座男山八幡神社
くさ の
並びに双葉郡浪江町請戸鎮座苕野神社にて、
境内清掃等を行い
ました。
原発という目に
見えず先の見えな
い問題があり、福
島県は他の被災地
とは事情が異なり
ま す。 福 島 県 神
道青年会の方々か
ら、 被 災 地 の 現
状、 生 の 声 を お
聞きし、参加した
会員が、それぞれ
の胸に様々な思い
を抱いた様子でし
た。被災地に足を
運び、実際に見て
聞いて感じたこと
を地元に戻り、氏
子崇敬者に語り伝
えることも我々の
一都七県神職野球大会
嶋 田 久仁彦
平成二十五年度は、県内神社関係者各位の
御協力によりまして、創立六十周年記念事業
を無事に終えることが出来ました。
本年度も、随時、役員会を行い、活発な議
論を交わし、事業企画部・事業発信部・研修
部・野球部・時局対策室からの発案によって、
様々な活動を行っております。九月に行われ
た禊錬成研修会以降の主な活動についてご報
告いたします。
◎一都七県神職野球大会(野球部)
十月三日に明治神宮外苑軟式球場にて、当
会主管により第十八回一都七県神職野球大会
が開催され、A・B二チームで参加いたしま
した。Aチームは二回戦敗退となりましたが、
Bチームは初の決勝進出という快挙を成し遂
げました。東京チームに惜敗し、優勝は叶い
ませんでしたが、秋晴れの下、一都七県の若
手神職が汗を流し、交流を深めました。
◎『神青ジャーナル』発行(事業発信部)
『神青ジャーナル』は、写真を 多く使うこ
と で、 会 の 活 動 を 会 員 に 分 か り や す く 紹 介
し、事業への積極的な参加を促す事を目的と
しております。会報『渓流』と比較して親し
みやすい内容となっている会員限定の情報誌
です。
◎抜穂祭(事業企画部)
十月十二日、深谷市鎮座玉津島神社御神田
抜穂祭
(平成27年₁月31日)
埼 玉 県 神 社 庁 報
11 №211
( )
12 №211 ( )
埼 玉 県 神 社 庁 報
(平成27年₁月31日)
に は 広 い テ ラ ス が あ り、
杜 の 味 め ぐ り (十二) そ の 先 に 美 し い 中 川 の
景色が広がっています。
福寿家(ふくじゅや)
っそくランチでお
さ
住 所 吉川市平沼五一
勧めの「なまず御膳」を
九八二 〇
– 〇一九
電 話 〇四八 –
注文しました。普段なか
営業時間 十一時三十分から十五時
な か 食 べ る こ と の な い、
十七時から二十一時三十分
なまず料理なので、楽し
休 日 月曜
定
みに待っていると、器に
まるしん菓子店
もこだわった綺麗な朱
住 所 吉川市平沼四八
塗りのお盆で運ばれてき
九八二 〇
– 二四九
電 話 〇四八 –
ました。なまずの天ぷらと
営業時間 九時から十八時三十分
たたき揚げ、自家製アイス
休 日 月曜、第二・三・四火曜日
定
が上品に並んでいます。
吉川市に鎮座する芳川神社の戸張滉宮司の
ご紹介で、神社周辺のお店に行ってきました。 先 ず は、「 な ま ず の 天 ぷ
吉川市は、中川、江戸川に挟まれた「川のま ら」からいただきます。サ
ち」としても有名で、「吉川に来て、なまず、 クッ、フワッとしていて淡
うなぎ食わずなかれ」といわれ、新撰組の近 白な味で、天つゆとバラン
藤勇や元総理大臣の中曽根康弘氏も吉川に来 ス の と れ た 一 品 で す。 次
に、
「なまずのたたき揚げ」
て食しているようです。
は、骨、頭、肝を包丁で叩き、味噌で味付け
近年では「なまずの里吉川」としてまちお
こしを進めていて、各店舗で趣向を凝らした して丸め、油で揚げた料理です。見た目は麩
なまず料理があります。市内には古い歴史の 菓子のように見えますが、食べてみるとつく
川魚料理屋や和菓子店が多数あり、今回は中 ねを食べている感じに似ていて、噛むごとに
川に架かる吉川橋のたもとにある料亭の「福 味噌の風味や細かく砕いた骨の食感が楽しめ
寿家」と和菓子の「まるしん」を紹介します。 ます。雅なお椀に入った赤出汁は、ほんのり
山椒の風味を効かせた大人の味がしました。
まず、天保八年(一八三七)創業の福寿家
は、平成二十六年に建替え工事を終えグラン なまずは、アンコウと同様に捨てるところ
ドオープンしたばかりです。玄関脇には心落 がなく、店員さんに伺ったところ、お店や各
ち着く庭園が広がっていて、それを眺めなが 家庭で、味付け、形も異なり特色が表われる、
吉川を代表する郷土料理です。開放感あふれ
らお点前ができる茶室もあります。
るお部屋で贅沢なひと時を味わうにはお勧め
のお店になっています。
店内は暖かい木の温もりを感じさせる雰囲
気で、通された部屋に入ると、大きな窓の外
次に伺ったのは、福寿屋の目の前に店を構
える、創業五十四年の和菓子「まるしん」で
す。店主の鈴木辰男さんは、八十歳を越えら
れた今でも、昔ながらの手作りで素朴な菓子
作りにこだわっています。以前、吉川橋の架
け替えで区画整理にかかり、一度は店をたた
む決意をしたそうですが、そんな時にお孫さ
んが、和菓子職人になると約束してくれたの
で、店を続けることにしたと、嬉しそうに笑
顔で語ってくれました。今では夫婦揃って楽
しみながら経営をしているそうです。
ョーケースの中に
シ
は、鈴木さんが考案し
た、「なまず饅頭」「な
まず最中」などが美味
しそうに並んでいま
す。「なまず饅頭」は、
黒糖を利かせた薄皮に
可愛らしいなまずの
焼 き 印 が 押 し て あ り、
たっぷりの餡が入っ
ています。一口食べると
しっとりとして、黒糖の
香 り が 口 に 広 が り ま す。
甘すぎず苦手な人でも食
べることができます。店
主の人情味あふれる人柄
に常連のお客様も多いよ
うです。お近くにお越しの際は、是非お立ち
寄りください。
(庁報編集室 小林 充)
次号も引き続き、芳川神社周辺のお店を紹
介します。
於 神宮
中山庁長参列
・1 安倍 首 相 靖 國 神 社 参 拝 訴 訟 第 二 回 口 頭 弁
論・同報告集会
前原参事傍聴
於 東京地方裁判所・靖國神社
・2~ 参議院選挙県内選挙区神政連推薦候補応援
前原・武田・髙橋(信)
於 各候補者選挙事務所
・4 事業部会(藤沼班)
於 神社庁
・9 三芳町長選挙林伊佐雄候補応援
曽根原神政連副本部長・前原事務局長
於 選挙事務所
・
新庁舎設計担当委員会・正副庁長会・神社
於 大宮「清水園」
庁役員会
平成二十七年
埼玉県宗教連盟新年会
1・
(寛)出席 於 浦和「満寿家」
宮澤・髙橋
1・ 新庁舎建設委員会・正副庁長会
神社庁新年互礼会 九十五名出席
於 大宮「清水園」
於 神社庁
庁報編集会議
3
任免辞令
任
・ 吉田 敬司 新 女体神社権禰宜
(北葛飾)
・ 内ヶ嶋一彦 本 三ツ木神社他四社宮司・三社
(北足立)
宮司代務者
・ 星野 望美 新 前川神社権禰宜
(北足立)
・ 張替 富夫 本 九重神社他一社宮司(北足立)
・1 伊藤 省治 兼 日枝神社他六社宮司(入 間)
1・ 宮本 直樹 兼 藤田神社他六社宮司(大 里)
者 北埼玉)
1・ 宮内由紀子 新 玉敷神社他十八社宮司代務(
1・
16
15
16
19
12
12
庁 務 日 誌 抄
26
12 12
安昼 清和 本 九重神社宮司他一社(北足立)
伊藤 雅浩 本 日枝神社宮司他六社(入 間)
宮本 吉弘 兼 藤田神社他六社宮司(大 里)
(比 企)
馬場 福治 諏訪社宮司
(十二月二十四日 享年八十九歳)
帰幽
免
・
・
1・
20 15
・ 北白川統理喜寿祝賀会
於 明治記念館
中山庁長出席
・ 神社本庁評議員会
中山・竹本・大野・前原出席
於 神社本庁
・ ~ 一都七県神社庁教化担当者会
高麗・山田・武田出席
於 群馬・伊香保温泉「ホテル小暮」
・
於 大宮・氷川神社
神政連県本部役員会
・5 靖國神社霊璽簿から氏名抹消等請求訴訟第
二回口頭弁論・同報告集会
25
21 20
28
前原参事傍聴
於 東京地方裁判所・靖國神社
・7 神宮式年遷宮別宮瀧原宮遷宮祭奉幣ノ儀
於 神宮
高麗奉仕
・ 研修部会(神島班)
於 神社庁
・ 一都七県神社庁長会
中山庁長・前原参事出席
於 明治記念館
・ 庁報編集会議
於 神社庁
・ 神政連時局対策研修会 百二名出席
於 大宮・氷川神社「呉竹荘」
・ 神社庁関係団体連絡協議会・神社庁研修所
於 大宮「一の家」
運営会議
・ 事業部会(東⻆井班)
於 神社庁
・ 大里・児玉支部合併協議会
於 高城神社
前原参事出席
・ 杉山林繼宮司の神職身分特級昇進を祝う会
中山庁長・他出席
於 明治記念館
・ ~ 全国教化会議
於 神社本庁
高麗・馬場・山田出席
・ 神政連全国選挙対策委員会
於 参議院議員会館
宮澤出席
於 神社庁
研修部会(新井班)
・ 事業部会(原班)
於 神社庁
・ 新庁舎建設委員会
於 大宮・氷川神社
・ 神宮式年遷宮別宮伊雑宮遷宮祭奉幣ノ儀
20
26
20 11
10 30 20
21 21
29 28 27
12
21
25
11
10 10
22
31
12 11
11
17 12
11 11
11
12 10 10
11 10
10
27
10
10
11 10
11
11 11
11 11
11
11 11 11
(平成27年₁月31日)
埼 玉 県 神 社 庁 報
13 №211
( )
企画展「氷川神社と大宮公園」開催の
お知らせ
明治十八年九月二十二日、氷川神社境内地
を明治政府へ上地し、大宮公園が開園して今
年で百三十年。また、氷川神社は、明治元年
十月二十八日に明治天皇が御親祭あそばさ
れ、平成二十九年には百五十年を迎えようと
しています。
これらを記念し、企画展を開催いたします。
公園一帯から発掘された、縄文より平安時代
の遺跡や出土品からみた人々の営みや信仰の
様子。氷川神社の歴史。明治天皇行幸。明治
の公園開園より大正から昭和にかけて、東京
近郊の行楽地として親しまれた大宮公園(旧
氷川公園)。ここに訪れた人々の美術や文学
作品の題材となっていた時代から、公園の現
在までの歩みを紹介いたします。
資料として、氷川神社遺跡・氷川神社東遺
跡などの出土品。氷川神社所蔵の文化財。県
指定文化財「氷川行幸絵巻」の展示や、この
絵巻を描いた山田衛居(川越氷川神社宮司)
の紹介。公園開設に関する資料や美術・文学
作品、写真などによる公園の発展を展示予定
しております。
お立ち寄りください。
大宮にお越しの際は、
会場 埼玉県立歴史と民俗の博物館
会期 平成二十七年三月二十一日(土祝)~
五月十日(日)
月曜休館 九時~十六時
高 麗 文 康
り着装に入った。到着すると神域は既に浄闇
にあり、手水の後列立、時刻に参進した。諸
儀粛々と進み、出御のための召し立てとなっ
た。私は、御神宝の梓弓を捧持する役目であ
る。召し立て前に諸準備として絹の手袋を着
ける折、帖紙に入れたはずの手袋が見つから
ず、内心ひどく焦った。幸い奥に入り込んで
いたのを探り当て、無事に役を終えた。瀧原
竝宮の遷御は瀧原宮に倣うもので、落ち着い
て奉仕に臨んだ。
諸員奉拝八度拍手両端を終えて、退下・対
揖で諸祭儀を終えた時、双肩の 緊張が解け、
斎館に帰ると、早速、奉仕の記念に正服姿を
写真におさめた。
この度は、大変な緊張感の中で奉仕をさせ
ていただいた。自ずからこれまでの神明奉仕
を反省し再考する機会となり、感謝に堪えな
(高麗神社宮司)
い。 遷御 11月₇日 神社新報社提供
瀧原宮・瀧原竝宮遷宮諸祭奉仕の報告
この度、埼玉県神社庁の推薦により、神宮
別宮瀧原宮、瀧原竝宮遷宮諸祭に奉仕の機会
をいただいた。
第六十二回神宮式年遷宮は、平成二十六年
十月から翌年三月まで、月讀宮以下十二別宮
の遷御の儀が順次斎行されている。
の支流大内山川の
瀧原宮、瀧原竝宮は宮と川
おのみや
辺りに鎮座し「大神の 遥宮」とも称さ れる。
かつて倭姫命が鎮座地を求めていた時、まず
当地に新宮を建立した。皇大御神を伊勢の地
に奉斎した後も両宮は同地に鎮まった。両宮
が並び建つ様態は、皇大神宮に皇大御神を祀
り、別宮荒祭宮に荒御魂を祀る現在の古形と
も言われている。
十一月六日午前十一時より内宮斎館にて参
籠となった。私を含め五名の奉仕者は、潔斎
の 後 宮 掌 補 を 委 嘱 さ れ、 川 原 大 祓 の 準 備 に
入った。奉仕条件に「装束の自身着装」があ
るも、祭儀に差障りがあることを恐れ、宮掌
補は、互いの着装を適宜手伝うことを申し合
わせた。
川原大祓は午後三時より瀧原宮、瀧原竝宮
の川原祓所にて斎行された。この中で、大麻
所役御塩所役の宮掌がそれぞれ祓を修した
後、大麻所役が祝文(しゅくもん)を奏上した。
原宮の遷御の儀は七日午後七時十分参
瀧
進、瀧原竝宮には引き続き参進と定められた。
宮地までの移動を考慮し、我々は午後五時よ
川原大祓 11月₆日 神宮司庁提供
14 №211 ( )
埼 玉 県 神 社 庁 報
(平成27年₁月31日)