第 5 回アジア精神医学世界大会

「第 5 回アジア精神医学世界大会」参加へのお願い
日時:平成
日時:平成 27 年 3 月 3-6 日
場所:九州大学
場所:九州大学医学部・
九州大学医学部・百年講堂
医学部・百年講堂(〒
百年講堂(〒812
(〒812812-8582 福岡市東区馬出 3-1-1)
2015 年 3 月、九州大学医学部・百年講堂で開催される第 5 回アジア精神医学世界大会に、
アジア諸国の精神医学者のみならず、日本からも多くの先生方が参加されることを希望い
たします。
日本精神神経学会(
日本精神神経学会(JSPN)
JSPN)と世界精神医学会(
世界精神医学会(WPA)
WPA)
西暦 2002 年 8 月、日本精神神経学会百周年を記念して、世界精神医学会12回世界大会
がアジアで初めて横浜で開催され、国内、国内から 7,000 名を超える参加者がありました。
日本精神神経学会 (JSPN) は、WPA 横浜大会で、アジアの国々と精神医学・精神医療
の面で交流を盛んにしてアジアの精神医学の向上に寄与するとの宣言を行いました(横浜
宣言)
。
アジア精神医学会とは
2002 年横浜大会の際に、世界精神医学会(WPA)の執行理事、アジアの指導的立場の精神
科医が集まり、アジアの精神科医の交流の場を作ることが提案されました。ヨーロッパに
は
欧州精神医学会(EPA),
南米アメリカではアメリカ精神医学会(APA) が
それぞれの
地域の精神科医の学術交流の場となっています。これまで、アジアにはそのような学会が
ありませんでした。2005 年、カイロで開催された第13回世界精神医学会の際に、アジア
精神医学会(Asian Federation of Psychiatric Associations, AFPA) が創設されました。
アジア精神医学世界大会とは
その後、2007 年に第一回のアジア精神医学世界大会をインドのゴアで、第二回大会を
2009 年に台湾の台北で、第3回を 2011 年にオーストラリアのメルボルンで開催していま
す。2013 年タイのバンコックで開催された第4回大会には、43 か国から、1,500 名を超
える参加者がありました。アジアの精神医学の熱気を感じられた大会でした。
アジアの精神医学への世界的な
アジアの精神医学への世界的な関心の増加
世界的な関心の増加
また、昨年 2014 年 9 月にスペインのマドリッドで開催された世界精神医学会総会で、
新しい執行理事の選挙があり、日本精神神経学会理事長の武田雅俊先生をはじめ、アジア
の精神科医が、欧米の推薦する精神科医を圧倒して選ばれました。世界の、精神医学の潮
流が
欧米からアジアへと動きつつあります。アジアの精神医学のアイデンテイの確立が
求められています。
アジア精神医学世界大会の特徴
今回のアジア精神医学世界大会は、世界精神医学会(WPA)、世界精神衛生連盟(WFMH) 、
世界社会心理リハビリテーション学会 (WAPR)、環太平洋精神医学会(PRCP) 等の精神医
学分野の学会・連盟の後援をえて、世界の指導的立場の精神科医が多数参加します。また、
アジア諸国の精神医学会の会長を始め、アジアの精神医学・精神医療の指導者が参加しま
す。
精神医学会の会長及び代表者が参加予定の24か国は、以下の通りです:
インドネシア、マレーシア、ミアンマー、フィリピン、タイ、シンガポール、カンボデ
イア、ベトナム、中国、香港、韓国、台湾、モンゴル、バングラデッシュ、インド、ネパ
ール、スリランカ、アルメニア、イラン、パキスタン、パプアニュウギニア、オーストラ
リア・ニュージーランドの精神医学会です。これだけの数の、アジアの精神医学会・会長
が一堂に集まるのは、日本で初めてのことです。ミアンマー、ベトナムの精神医学会は、
アジア精神医学会に初めての参加です。彼らの日本での精神医学会参加も初めてです。
2015 年 3 月、九州大学医学部・百年講堂で開催される第 5 回アジア精神医学世界大会に、
アジア諸国の精神医学者のみならず、日本からも多くの先生方が参加されることを希望い
たします。21 世紀はアジアの時代です。精神医学においてもアジアの時代の到来です。皆
様のご参加は、会議への大きな支援になります。4 日間の会議を通して、アジアの精神医学・
精神医療の現状、問題点、世界の精神医学の趨勢、日本の精神医療の課題等、多くの発見
があることを、お約束いたします。
第 5 回アジア精神医学世界大会
組織委員会(LOC)
委員長
神庭 重信
委員
新福 尚隆
委員
川嵜 弘詔
委員
鬼塚 俊明
委員
加藤 隆弘
委員
久我 弘典
第5回アジア精神医学会のプログラムについての概要
第5回アジア精神医学会のプログラムについての概要(敬称略)
の概要(敬称略)
1.
会長講演、基調講演、全体講演、大会長講演、記念講演は、アジアの精神医学と精
神医療の優先的課題、今後の世界の精神医療の方向を明らかにするものです。
1)「アジアの精神医学と精神医療の潮流」 (Pichet Udormratn, AFPA 会長)
2)「精神疾患と身体疾患の合併」 (Norman Sartorius
WPA 元会長)
3)「21世紀の精神医学」 (Dinesh Bhugra, WPA 会長)
4)「現代日本におけるうつ病と自殺」 (Shigenobu Kanba, 本大会長)
5)「アジアの精神医療問題と公衆衛生学方法」 (Naotaka Shinfuku, AFPA 前会長)
2.上記のほかに 13 の特別講演が組まれています。
1 ) 「発達とストレス、ドパミンとセロトニン」
Atsushi Kamiya (ジョンスホプキンス大学)
2) 「21世紀における精神科医のアイデンテイテイ」
Allan Tasman
(WPA 医学教育部門議長、前米国精神医学会会長)
3) 「統合失調症はもはや神秘ではない」
Sir Robin Murray (前ロンドン大学精神医学研究所教授)
4) 「アジアにおける社会精神医学」
Roy Kalliavalil
(WPA 事務局長、世界社会精神医学会 次期会長)
5) 「若者の精神保健を改善するための新たな方法」
Helen Herrman
( WPA 次期会長、メルボルン大学教授)
6) 「2020 年における統合失調症―診断と治療―」
Wolfgang Gaebel
(EPA 欧州精神医学会・会長)
7 )「オーストラリアにおける自殺予防」
Diego de Leon
8) 「アジアにおける精神保健向上と WHO の役割」
Wang Xiang Dong
(WHO 西太平洋地域事務局・精神保健担当顧問)
9) 「アジアにおけるアルコール問題」
樋口 進(国立久里浜病院)
10) 「21世紀における心理社会リハビリテーション」
Afzal Javed ( WPA 研究部門担当執行理事、世界心理社会リハビリテーション学会・会長)
11) 「アジアにおける高齢化と精神保健」
武田雅俊 (WPA 会議担当執行理事、日本精神神経学会会長)
12) 「精神保健における実用的概念」
Manickam Thiruanbukarasu (元 WPA 南アジア地区代表、前インド精神医学会会長)
13) 「リワーク(就労支援)プログラム」
秋山 剛 (元 WPA 執行理事、日本精神神経学会国際委員会)
3.各国際学会主催ワークショップ
世界精神医学会、世界心理社会リハビリテーション学会、オーストラリア・ニュージ
ーランド精神医学会との間で、次のテーマで共同のワークショップを開催します。
1) 「アジアにおける精神科リハビリテーション」
WAPR 世界社会心理リハビリテーション学会
2) 「いかにして良い精神科になるか」
WPA 世界精神医学会
3) 「オーストラリアの地域精神医療」
RANZCP オーストラリア・ニュージーランド精神医学会
4.ワークショップ
共同ワークショップに加え、次のテーマに関するワークショップが開催されます。
1) 「科学論文の書き方」
Winston Shen(台湾)、橋本亮太(日本)
2) 「マインドフルネス 療法の実際」
Yongyud(タイ 厚生省顧問) .
3) 「共同研究の始め方」
Norman Sartorius, Afzal Javed
4) 「アジアの若手精神科医のフォーラム」
加藤隆弘、Seok Woo Moon
5.Meet with experts(先達に聴く)
また、特別講演の演者との意見の交換を可能にするために Meet with experts を演者
との間に設けています。
1) 「21 世紀おける精神障害を抱える人のためのサービスの構築」Norman Sartorius
日本若手精神科医の会(JYPO) との共同企画
2) 「統合失調症は進行性の疾患ではない」Sir Robin Murray
3) 「アジア地域での共同研究、活動のための優先課題」Wang Xiang Dong
4) 「精神医学に若い学生を引き付けるにはどのようにすればよいか」Dinesh Bhugra
5) 「利用者、家族、医療者が、協力するための最良の関係」Helen Herrman.
6.シンポジウム
日本、アジア、世界の精神科医の協力のもとに 37 の魅力的なシンポジウムが企画され
ています。それぞれのテーマは、日本を含むアジア諸国での精神医学・精神医療が直
面している課題です。
(「シンポジウムテーマ」演者の国名)
1) 「精神医療政策と偏見の除去」中国、日本、インド、スリランカ
2) 「国際的課題である社会的引きこもり、ASD、ADHD 」日本、香港、米国
3) 「アジア諸国における双極性障害」台湾、韓国、日本、香港
4) 「双極性障害に関するアジアの共同研究の発表」 シンガポール、カタール、タイ
5) 「災害後の精神保健問題」
パキスタン、フィリピン、日本
6) 「精神医学卒前教育」 米国、スリランカ、日本、カタール
7) 「精神医学卒後教育」 台湾、インド、オーストラリア、日本
8) 「東洋と西洋の精神療法」
日本、中国、ロシア、タイ
9) 「アジアのうつ病」 香港、中国、タイ、日本
10) 「性同一性障害」 シンガポール、インド、日本
11) 「ICD-11 における精神障害」 タイ、日本、ドイツ
12) 「リワークプルグラム」 日本
13) 「東アジアにおける精神医学と毎日の生活の接点」
日本、カナダ、米国
14) 「地域における精神障碍者の支援―バングラデシュ、台湾、日本、英国の比較」
15) 「社会変動の子供に与える影響」 台湾、日本、オーストラリア
16) 「社会開発指標としての精神保健、幸福度、障害」 マレーシア、日本、オースト
ラリア
17) 「アジアにおける薬物問題」 タイ、台湾、インドネシア、日本
18) 「台湾とベトナムの精神医療改善のための協力」 台湾、ベトナム
19) 「東アジアにおける老年精神医学」 中国、韓国、台湾、日本
20) 「日本における重度精神障害者の就労支援」 日本
21) 「アジアにおける精神療法の現状と挑戦」 中国、台湾、インド、日本
22) 「アジアにおける向精神薬処方」 中国、台湾、韓国、タイ、日本
23) 「性暴力と心的外傷」 オーストラリア、日本
24) 「中央および西アジアにおける精神保健」 パキスタン、イラン、クエート、アル
メニア
25) 「女性と精神保健」 オーストラリア、日本
26) 「東アジアにおける多剤併用」 中国、香港、台湾、シンガポール、マカオ、日本
27) 「東北の声―被災体験の語りと癒し」 日本
28) 「アジアと世界の薬物問題」 タイ、ミャンマー、日本、英国
29) 「自殺予防」 中国、シンガポール、日本、オーストラリア
30) 「地域における精神医学研究協力」 中国、台湾、シンガポール、パキスタン、日
本
31) 「ミアンマーにおける精神医学」 ミアンマー、日本
32) 「南太平洋諸国における精神保健」 パプアニューギニア、オーストラリア
33) 「アジアの国々は、他国から如何に移民や難民を受け入れるべきか」 カンボジア、
オーストラリア、日本
34) 「精神医学における、アジアとヨーロッパとの出会い」 タイ、日本、ドイツ、英
国
35) 「カンボデイアとベトナムにおける精神医療」 カンボジア、ベトナム、オースト
ラリア、日本
36) 「アジア精神医学会と、精神医学部門の各種団体との連携」 タイ、オーストラリ
ア、日本
37) 「生物学的精神医学と脳画像研究」 韓国、トルコ、日本
その他、一般演題(口演・ポスター)、懇親会(九大フィルの演奏会を含む)などが開
催されます。
詳細についてはホームページをご参考ください。
http://www.wcap2015.org/index.html