星 野 椿 - 芭蕉翁顕彰会

残照の大アマゾンに寒夕焼
岡 崎 市 戸松つたへ
ブラジル 青木 駿浪
星 野 椿 選
伊 賀
市
森中 幸枝
水無月や湖畔に返す波の綾
金 沢 市 今村 征一
誰も 捥 が ぬ 釣 月 軒 の 枇 杷 た わ わ
伊 賀
市
冨田 悦子
忌を修し終へて夏書の墨を磨る
志 摩 市 鶴口 秀子
伊賀 小 春 翁 の 道 を 辿 る 旅
健康 の 証 の 汗 と 尊 び ぬ
津 市 湯浅 重好
海峡の海霧の中よりロシア船
忍者 町 夕 立 雲 の 忽 ち に
伊 賀
市
藤井 充子
貰ひ来し苗に土筆の紛れをり
東 京 都 曽根新五郎
鳴 門 市 三栖 菊春
西 尾 市 齋藤 朗笛
三 重 県 山本十代保
伊 賀 市 羽根 千恵
名古屋市 若森美代子
福 岡
県
濵田イサオ
廃坑 に 狐 火 で る と 言 ふ 噂
分身の杖を清めて苔清水
舟で来る人もありけり浦祭
伊 賀
市
久保 敏久
松 山
市
大久保文子
十薬や虚子の旧居は此の辺り
伊 賀
市
井上 英子
満開の桜の上に淡路置く
夏の 空 北 斗 七 星 手 が 届 く
伊 賀
市
松井 和子
喪あけ無き三月十一日の海
伊賀 人 の 芭 蕉 は 誇 り 紅 の 花
名古屋市 加藤 利尾
朝寝 し て 夢 に 会 ひ た き 人 に 会 ふ
麦稈 帽 畑 仕 事 の 待 つ て を り
富士 講 の 杖 を 束 ね る 夏 の 果
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