若い人も高齢者も安心できる年金を求める意見書 消費税の増税や円安

若い人も高齢者も安心できる年金を求める意見書
消費税の増税や円安による物価上昇で、庶民の暮らしは苦しくなるばかりです。
法人税など大企業優遇の一方で、社会保障は改悪がつづき、貧困と格差はますます
広がっています。
とりわけ年金では、マクロ経済スライドという仕組みを使って今後30年間も引き
下げようとしていますが、高齢者の生活実態からするととても容認することはできま
せん。これでは老後の暮らしは成り立ちません。若者の年金離れや未納の拡大も懸念
されます。
いま必要なことは、安定した雇用を保障し、社会保障を充実させることです。若者
も高齢者もだれもが安心できる年金の実現が強く求められています。
必要な財源は、所得が低いほど負担の重い消費税ではなく、大企業や富裕層に適切
な負担を求め、ムダな大型公共事業や軍事費を減らして確保してください。
このような事態を踏まえて、高齢者の生活と地域経済を守るために、地方自治法第
99条の規定に基づき意見書を提出する。
要請事項
1.年金を毎年下げ続けるマクロ経済スライドを直ちに廃止すること。
2.安心の老後を保障するため、全額国庫負担の最低保障年金制度を早急に実現する
こと。
3.年金の支給開始年齢引き上げ、年金保険料の納付義務期間延長など、さらなる年
金改悪はやめること。
4.社会保障財源は、消費税ではなく、大企業や富裕層に適切な負担を求め、ムダな
公共事業や軍事費を減らすことで確保すること。
平成27年(2015年)9月25日
沖縄県中頭郡北中城村議会
あて先
内閣総理大臣、厚生労働大臣
所得税法第56条の廃止を求める意見書
所得税法第56条「配偶者とその親族が事業に従事したとき、対価の支払いは必要経費に
参入しない」という最大の問題点は家族従業員の給与を必要経費として認めないこと、すな
わち、実際に働いている人間の正当な給与(対価)を税法上、否定していることにある。人間
が働いたら、その労働にふさわしい給与を受け取るのは当然の権利である。仮に家族従業
員が、世間的な常識での評価として年間150万円の給与に匹敵する労働をした場合、所得
税法第56条のもとでは、妻の場合、事業専従者控除額86万円だけであり、そのほかの親族
の場合は50万円だけしか認めないという問題点がある。外に働きに出た場合150万円の給
与が得られる労働をしているのに、家族従業員というだけで、その対価である給与を認めら
れないことは、家族従業員の人格を税法上、否定していることになる。
青色申告にすれば家族従業員の給与を経費に認めるという意見があるが、青色申告制度
は、一定の帳簿書類を備えつけ、記帳をした者に対し、税法上の各種の特典を与えようとい
うもので、所得税法第56条の例外として家族従業員の給与(専従者給与)を必要経費に認
めている。そもそも実際に行われた人間の労働について、国税当局が申告形式をもって、認
める、認めないことを判断すること自体が問題である。さらには、所得税法第56条の目的と
「青色申告なら認める」という例外規定の間には、整合性はない。
諸外国では家族従業員の給与を経費に認めており、日本では家族の働き分を必要経費
に認めないという世界でも最も遅れた制度を残し、中小商工業者の差別的な低単価や貧弱
な社会保障の足かせになっている。
よって、本村議会は所得税法第56条の廃止を求めることを要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する
平成27年(2015年)9月25日
沖縄県中頭郡北中城村議会
あて先
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣