西南学院小学校

No.05-014-2010作成
西南学院小学校
Seinan Gakuin Elementary School
設計・監理
KAJIMA DESIGN
施工
35
A. 環境配慮デザイン
鹿島建設
育環境づくりを持続的に行う仕組みとして
7000
33%
30.9
カテゴリー
B. 省エネ・省CO2技術
C. 各種制度活用
D. 評価技術/FB
E. リニューアル
F. 長寿命化
G. 建物基本性能確保
I. 周辺・地域への配慮
J. 生物多様性
K. その他
H. 生産・施工との連携
環境配慮技術の導入と効果検証の継続
28.8
30
25.6
25.2
25
23.1
19.0
20
16.4
17.6
2階高3-1
3階高2-1
4階高1-1
15
10
18.6
17.3
17.0
22.7
22.2
22.0
21.4
20.9
18.5
15.8
16.6
17.9
16.2
中水利用量(㎥/年)
学校法人 西南学院
先進的な建築環境技術を取り入れ、最適な教
雨水利用で洗浄水を33∼74%削減
北側採光:年間16∼30%の電力削減
照明電力削減効果(%)
発注者
■中学・高等学校での省エネルギー運用と改善
中学・高等学校におけるエネルギーデータ
新築
学校
5000
0%
34%
58%
能検証を行い、施主に対して月次報告および
74%
4000
50% 雨水
年次報告を行いる。これにより7年経過した
3000
現在まで、省エネルギー運用とその改善が継
2000
続されている。
1000
0 2003 2004
2005
2006
2009
2008
2007
0
■小学校への展開
2003 2004
2005
2006
2007
2008
2009
達した歴史ある地域であるとともに、福岡で
と共に成長してきた歴史を持ち、2003年には
西南学院旧本館の赤レンガを踏襲した中・高校
校舎を建設。2006年老朽化した旧本館を大学
博物館として復元改修を行い、それ以降段階的
にキャンパス再整備を行っている。2010年4月
の小学校新設により幼稚園から大学院までの
総合学院となった。
アトリウムを利用した自然換気
35
300
2.5℃
30
250
25
度数(時間)
学院は1918年の移転以来90年、西新の街の発展
クール&ヒートチューブによる空調負荷低減
クール&ヒートチューブ出口温度(℃)
も有数の文教地区として知られている。西南
20
15
10
7.5℃
5
10
5
空調停止
換気ガラリ閉
空調停止
換気ガラリ開
空調運転
換気ガラリ開
20
15
外気温度(℃)
25
30
35
調光。また学校の中心に明るい吹抜空間を設
け北側教室の明るさ感向上による快適性も実
-2 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38
外気温度(℃)
熱だまり
アトリウム
クール&
ヒートチューブ
体育館
クール&
ヒートチューブ
自然換気
雨水利用システム
アトリウム熱だまりの現地測定結果
熱だまり
40℃
ガラリ
西南学院からの要望は、「真理を探究
し、平和を創り出す人間の育成といった
普通教室
が見守り、死角のない教育空間とするこ
居間の様な交流空間があること。これら
かさを感じられる施設」「崇高さを感じ
を設計コンセプトとし、こども達がのび
させる空間を持つこと」の3つであった。
のびと育ち、様々なつながりが生まれる
日常生活においてチャペルが子供たちの
ひとつ屋根の大きな家のような学び舎を
身近にあること。子供たちの行動を誰か
めざした。
図書館
外国語
活動室 多目的室
福岡県福岡市
2010 年
22,310㎡
8,305㎡
RC造
地上3階
まかなうことを目指している。
クール&ヒートチューブ/屋根散水
壁面より約5℃低い温度となっていることを
確認できた。
体育館クールチューブの現地測定結果
チャペル
体育館天井面のふく射熱抑制の現地測定結果
夏場は屋根散水による天井面のふく射抑制を
行っている。実側では天井面温度が散水10分
35℃
体育館
散水開始
2階平面図
PAL削減
ERR(CASBEE準拠)
LCCO2削減
高等学校と同様に年間で約30~70%を雨水で
10 分 -4℃
後には約4℃下がる効果を確認できた。
設計担当者 省エネルギー性能
建物データ
雨水利用
チューブを採用。実測により出口周囲は今の
アトリウム
職員室
アトリウム
ト下の十分な熱だまり効果が確認できた。
温度上昇を抑えるため、風通しに配慮し、さ
4-B
3・4年生普通教室
と。光がやさしく包み込む、あたたかな
理念に沿った施設」「ぬくもりとあたた
所在地
竣工年
敷地面積
延床面積
構造
階数
PC室
4-A
を目指している。また実測によりトップライ
らに地下ピットを利用したクール&ヒート
「大きな家」のような小学校
3-B
す。中学・高等学校同様年間約70%空調停止
空調を行わない体育館に対して、夏季の室内
教室側
29℃
配置図 S=1/7500
3-A
て空気の流れをつくり、外部が無風時でも窓
便所の洗浄水に雨水を使用している。中学・
クール&ヒートチューブ
自然換気シュミレーション(中間期)
アトリウムを中心に学校がつながる
アトリウムのトップライトに換気開口を設け
を開けるだけで、教室に快適な風を生みだ
職員室
西南学院
中学校・高等学校
現。中学・高等学校と同様に年間で約25%の
電力消費量削減を目指している。
体育館頂部
からの排気
アトリウム頂部
からの排気
普通教室
西南学院
小学校
した。
自然換気システム
人感センサー
による
省エネ照明
自然風利用
N
いるかを建物の使用開始後の実測により確認
設置して適正な照度となるように照明器具を
小学校の環境配慮
北側採光
自然換気
ペアガラス
レーションを踏まえ小学校の環境配慮技術の
検討を行った。また所定の目的が達成されて
教室に安定した光環境を確保し、センサーを
100
0
中学・高等学校の7年間の計測データとシミュ
北側教室
空調運転
換気ガラリ閉
50
0
0
年間 GHP 運転 :32%
年間自然換気 :22%
200
150
2003年4月に竣工した中学・高等学校におい
て、エネルギーデータを蓄積しながら随時性
44%
中水
5
西新は福岡の西の中心で、旧唐津街道沿いに発
6000
CASBEE評価
15 %
25 %
88 %
Sランク
BEE=3.0
2007年度版
自治体提出
3.0
100
S
1.5
A
3.0
70
+
BEE=1.0
B
-
B
Q 50
0.5
C
0
0
23
50
L
100
クールチューブ
統括:篠田秀樹/建築:丸山琢、今尾敏之、吉川寛華/構造:小
30℃
川浩、土合博之、丹羽貴子/設備:小林直樹、大橋清文、谷泰文
主要な採用技術(CASBEE準拠)
Q3. 2.
LR1.1.
LR1.2.
LR1.4.
LR2.1.
LR3.1.
まちなみ・景観への配慮(西南学院の歴史性の継承する外装レンガ、公開空地、壁面後退、学校の森)
建物の熱負荷抑制(PAL性能向上、ペアガラス)
自然エネルギー利用(アトリウムを利用した重力換気・自然採光、クールチューブ)
効率的運用(BEMS)
水資源保護(雨水利用、節水型機器)
地球温暖化への配慮(教室の北側配置)
サステナブル建築事例集/社団法人建築業協会
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