12. 周波数分析法

12. 周波数分析法
12. Frequency analysis method
このテーマの要点



オクターブバンド分析を理解する
FFTなどの離散周波数解析の特徴を理解する
ホワイトノイズ、ピンクノイズの特性を理解する
教科書の該当ページ

6. 周波数分析法 [p.58]
オクターブ周波数
音響計測における周波数分析
オクターブ分析 (1/1, 1/3)
スペクトル分析 (FFT)

オクターブバンド
1kHzを基準に定比幅 (2倍)で分割した帯域
JIS C 1513 (2002) 音響・振動用オクターブ及び1/3オクターブバンド分析器

低域側遮断周波数 fl
125 250
fm =
中心周波数 fm
500
fl fh
= 2 fl
= 1 fh
2
(6.1)
高域側遮断周波数 fh
1k
f h = 2 fl
800
2k
1/1 oct.
fa
fb
1k
1.25k
1/3 oct.
Log2 ( fb/fa)
= 1 (1/1 oct.)
= 1/3 (1/3 oct.)
(6.2)
オクターブバンドとフィルタ

フィルタの特性

レベルの変換
1/3 oct. 800Hz 73dB
1000Hz 77dB
1250Hz 75dB
3
10 Log10 (∑
1/1 oct.
10 Li /10) = 80 dB
i=1
11
Over all
10 Log10 ( 10 Li /10)
i=1
∑
フーリエ変換とFFT

時間
fs
定義
+∞
− j2π f t dt
X( f ) = ⌠
⌡ x (t) e
N
(6.3)
−∞
離散、有限化
N/2
N−1
X i = 1 ∑ x k e − j2π ki / N
T k=0
周波数
Δf
(6.5)
fs /2
周期性、指数関数の性質で高速化
FFT データ数 N:2のべき乗

時間と周波数の分解能
サンプリング定理:fsで離散化すると含まれる最高周波数は fs /2
f
Δf N= s
2 2
∴Δ f =
fs
1
=
N NΔ t
時間分解能と周波数
分解能は trade off
エイリアシング
離散化によって折り返し(偽)スペクトルが生じる現象
fs = 100Hz
アンチエイリアシングフィルタ: エイリアシング防止のためのLPF
リーケージ誤差
+∞
− j2π f t dt
X( f ) = ⌠
⌡ x (t) e
−∞
有限化によってフーリエ変換の仮定が成り立たなくなる
(6.3)
窓関数
ハニング窓
w(t) = 0.5+0.5cos(2π t/T)

窓関数をかけて不連続性を低減


矩形窓 w(t) = 1
フラットトップ窓
w(t) = 0.54+0.46cos(2π t/T)
sin(4π t/T)
(4π t/T)
ホワイトノイズとピンクノイズ
周波数特性や遮音特性などの測定に利用

ホワイトノイズ
全周波数で音響エネルギーが均一
帯域が2倍になると
エネルギーも2倍で変化
1/1oct.で測定すると
10 Log10 2 = 3 dBずつ上昇
1/3oct.で測定すると
1 dBずつ上昇

ピンクノイズ
oct.バンドで音響エネルギーが均一
スペクトルを測定すると
指数的にレベルが減少
White Noise
Pink Noise