講評 水越武先生 - クラブツーリズム

佳作
厳冬の丘
大阪府 高崎三枝子さん
北海道美瑛町
美瑛の風景が好きで通い続けています。
やっと晴れた旅行最終日、白と青の世界に凛と佇む1本の木を見つけ、
影が真下に来るように位置を決めて撮りました。
影がこの木の根っこのようにも見え生命の力強さを感じました。
佳作
のぼり龍の山桜
兵庫県
村越久喜さん
関西で最も遅く開花する奈良のなめご谷の山桜です。
標高約1000メートルの国道から撮影しました。現地の開花情報が
無い中、昨年の情報と今年の気温から推測して、山の上部分の山桜が
満開になるちょうど良い時期に撮影することが出来ました。
奈良県
吉野郡
カレンダーとしての役目が終わったら
文庫本カバーとして。
旅の写真を新しい形でお手元に。
講評
Take shi Mi zukoshi
水越 武 先生
カレンダーの折り目に沿って
はさみで切る
写真部分を裏面にし、三角の折線に
沿って上下を折り込む
文庫本の背を紙の中心に置き
回り込む両端を折る
写真集『森林列島』で第18 回土門拳賞受賞。
ほか日本写真家協会賞年度賞、講談社出版文化
賞など受賞歴多数。壮大な自然界の営みを地球規模で撮り続ける日本を代表する自然写真家。
(新潮社)
を刊行。
このほど半世紀にわたる撮影行の集大成『真昼の星への旅』
大賞
優秀賞
クラブツーリズム 受賞作品
表紙に掲載した写真
優秀賞
1
11・12月
2
3・4 月
天国に一番近い教会
煌めく夜桜
兵庫県 Dobbyさん
有名な
「善き羊飼いの教会」
から深い神秘さを引き出した、素晴らしい作品です。夜空
の色合い、星の輝き、浮かび上がる手前のステップなど、難しい露出が綿密に計算さ
れ、教会にもこれ以上存在感を与えるとバランスが崩れる、限度ぎりぎりまで迫ってい
る。技術の高さ、構図のセンスに成熟を感じます。次々と連想が浮かぶ、見飽きない作
品です。
7・8月
兵庫県 今田裕さん
完成!
袋状になった部分に
文庫本の両端を差し込む
念願
10
3
4
11
5
6
思い切った画面いっぱいのフレーミングから、祭りの現場の
高揚感がそのまま伝わってくるかのようです。夜空を背景に
迫るねぶたの圧倒的な迫力。作者は色彩の鮮やかさをその
現が絶妙です。作者はこの構図を入念に選んで撮影したの
でしょう。揺るぎない自信を感じますね。
まま伝えようと、
くっきりとピントを合わせたのでしょう。撮影
者の心情がそのまま表れた作品です。
佳作
12
13 14
7
9
8
滋賀県 宮城真由さん
闇が深くなっていく時間帯のレンズ選択が成功の鍵。満開の
夜桜が今まさに光によって妖しさを漂わす、美しい一瞬を撮
りました。
さらに、手前に垂れ下がる桜をはじめ、遠近感の表
※入賞作品を除く
※
( )内は撮影地
富山県
東京都
京都府
千葉県
東京都
東京都
KUNさん
(富山県 おわら風の盆)
藤尾奈緒美さん (千葉県 小湊鉄道)
(イタリア ベニス)
ボクさん
カストムクンさん
(長野県 上高地)
(長野県 諏訪湖)
新松はるこさん
マーク・櫻田さん
7. 埼玉県
8. 兵庫県
早野由香さん (静岡県 可睡ゆりの園)
プチトマトさん
1.
2.
3.
4.
5.
6.
(アメリカ ホースシューベンド)
(モロッコ ハッサン 2 世大モスク)
(北海道 富良野町)
9. 東京都 相馬昭夫さん
10. 三重県 明石義男さん
(京都府 嵐山)
11. 静岡県 川合みねよさん (愛知県 茶臼山公園)
12. 神奈川県 伊原木永二朗さん
(長野県 戸隠高原/鏡池)
13. 大阪府
1・ ウユニ塩湖
2月 東京都 市川光男さん
5・ 初夏の花園
6 月 神奈川県 薬師郁男さん
厳冬の丘
のぼり龍の山桜
大阪府 高崎三枝子さん
兵庫県
果てしなく広がる湖面と空との一体感
が幻想的です。水平線がどこにあるの
か、
はっきりと見せないことで独特の世
画面に多くの要素を入れずに、富士山
と花畑と初夏の空というシンプルな構
成でこの季節ならではの爽やかさを表
山の紅葉は駆け足ですが、
この作品は
すべての自然状況に恵まれたといえる、
幸運な一枚でしょう。
スケール感のある
雪原にぽつんと立つ木。
作者の心象風
景なのか、
雲ひとつない空の日を選ん
山の尾根に残った自然林がこれほど
見事な風景を創造するとは!作者が
界を創り出しました。雲の量や空の色
がすべてを左右する環境ですが、
ちょう
現しています。作者は花のある風景を
撮るのが好きなのでしょう。
「きれいだ」
山肌は見ていて深呼吸がしたくなるほ
ど。
ナナカマド、
ダケカンバなど落葉広
でシャッターを押したのでしょう。
太陽
が木から遠い位置であるところに、
込め
た思いがあります。
縦位置の写真は強
発見したアングルの素晴らしさに、
目を
見張ります。光の当たっている部分と
影の部分の色彩処理も思い切りが良
ど良いタイミングを捉えています。
「一度
は行ってみたい」
と旅情を掻き立てられ
と感じたままを素直に撮影しているた
め、見る側もリラックスできる作品とな
葉樹のそれぞれの色彩が明るく、
目に
心地よいですね。
山の清らかな空気を
調したい対象がある場合に選択される
ことが多く、
この写真はその顕著な例と
く、
印象深い作品ですね。
構成に力を
注ぎ、
画面の四隅にまで気を配って撮
る作品ですね。
りました。
よく伝えています。
言えるでしょう。
影されたことがわかります。
たくさんのご応募ありがとうございました。
9・ 錦秋の駒ケ岳
10月 奈良県 吉田数政さん
あおいさん
(島根県 隠岐諸島/ローソク島)
14. 兵庫県 ROKKOさん (フランス エッフェル塔)
村越久喜さん
ご応募いただいた 応募総数 8,094 点の中から大賞 1 点、
優秀賞 2 点、
佳作 5 点を選考いたしました。
名城100選に
掲載した写真
1
2
3
1. 姫路城(兵庫県姫路市)静岡県
(熊本県熊本市) 東京都
2. 熊本城
(長野県松本市) 千葉県
3. 松本城
キッチャーさん
小泉晋さん
旅行ファンさん