20年に及ぶリーダシップを祝して

20年に及ぶリーダシップを祝して
ザイリンクスの創立者たちが1984年に最初のビジ
ネスプランを作成したときに「特定アプリケーショ
ン市場でユーザがコンフィギュレーション可能なロ
ジック アレイを設計、製造、マーケティング、お
よびサポートするリーダ企業になること」と非常に
高い目標を掲げました。
ザイリンクス・スタッフ
ザイリンクスが1984年に創立されたとき、コンフィギャブル ロジック
アレイは風変わりな好奇心で見られていました。当時、半導体業界はスラ
ンプに陥っており、パーソナル コンピュータ(シリコン消費の牽引力にな
ると言われていた)は導入されたばかりで、懐疑的な批評を受けていまし
た。そういう状況の中で多くの人々は、ザイリンクスの創立者であるRoss
Freeman、Bernie Vonderschmitt、およびJim Barnettが作成した計画
書(設立趣意書)は余りに野心的であると考えていました。しかし、彼らの
計画の推進力はリーダシップにあり、これを目標にしました。この目標は、
あるときは漠然としたもので、しばしば多くのハイテク企業が求めようとし
ても獲得できるのは稀で補足しがたい内容でした。
今日では、業界の誰もが、ザイリンクスの創立者達が自分達の掲げた目
標を達成したことを知っています。ザイリンクスがプログラマブル ロ
ジック デバイスの卓越したサプライヤ(市場の50%以上を占有)として3
度目の10年に臨み(21年目)、ほとんどのデジタル ロジック設計でザイ
リンクスの技術が好まれて選択されていることがますます確実になってき
ています。何れの定義を考慮しても、ザイリンクスは成功のための新しい
標準を設定しているといえます。
実際、ザイリンクスの創立者達の目標でもある、今日の設定されたビ
ジョンは当時より、比較的穏やかなものに見えます。ザイリンクスが創立
20周年を迎えるにあたり、ザイリンクスの市場リーダシップは疑いの無い
ものとなり、現在のザイリンクスの目標は未知の領域へと広がっています。
すなわち、
「次の10年以内に、個々の電子装置すべてにプログラマブル デ
バイスを搭載する」こと。この指針は、世界中のザイリンクス社員の精神
に刻み込まれており、ザイリンクス独自の着実な革新の流れと優れた経営
を裏付ける精神的な力となっています。
Wim Roelandts / CEO,
Xilinx, Inc.
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1984年にFPGAを発明して以来、ザイリンクスは競合他社に先んじて、連続的に
新しい技術的マイルストーンを刻んできています。
リーダシップは社内から始まる
Wimは、よく話し合うことの重要性について多くを語ります。
ザイリンクスのCEOであるWim Roelandtsにリーダシップにつ
社員ベースだけでなく会社の他のステイクホールダ(パートナ、顧
いて質問しても、市場占有率、業界第1位であることの冗長な話や、
客、および株主)と「一貫性を維持し信頼関係を築く」ことが重要
ほとんどの企業がリーダであることの定義に通常使用する印象的な
であると、述べています。社員からのe-メールに対して一生懸命に
統計資料に関しては多くを語りません。Wimは、その代わりに、
返事を書き、また会社を別の角度から見るために毎年彼のオフィス
本質的価値観、経営哲学、企業文化、および伝統の構築について熱
を新しい場所に移動します。このような姿勢が価値観と誠実性を支
く語っています。これが、
「ハイテク企業を経営する新しい基準を
えています。これにより、ザイリンクスがFabless Semiconductor
策定する企業を設立すること」をザイリンクスの第2の企業目標と
Organization(FSA)の同僚達から2年連続して「最も尊敬できる
するゆえんです。2004年のForbes誌上で、ザイリンクスは「最
企業」に選ばれ、またFortune誌の「最も働きたい企業」トップ
良経営の半導体企業」に指命されたのは、この目標が今や現実にな
10入りを最近4年連続して果しました。
っていることの一つの証明です。
Wim自身の経営スタイルはHewlett-Packard社での長年の経験
革新とリーダシップ
に基づくもので、それは伝説的な「HP方式」という企業文化を育
ザイリンクスは、すべての社員とパートナが成功するような組織
てたハイテク企業パイオニアに類似したものです。しかし彼は、ザ
を構成しました。1984年に創立されて以来、ザイリンクスの戦略
イリンクスチームの目標は斬新でユニークな経営スタイルであるこ
はパートナシップ モデルに依存してきています。このモデルによ
とを明確にしています。すなわち、従来ありがちな、強権的でトッ
って、我々は、製造、販売、および自社で行うのは実際的でない他
プダウンの代償をいとわず勝利する方式と、
「より柔軟」で合意に
の業務に於いては、専門家達とお互いに利益が得られる関係を発展
基づく人間中心のモデルの最も良いところを組み合わせたもので
させてきました。例えば、会社の創立者の一人であるBernie
す。両者のベストのものを得られると彼は主張します。
「ザイリン
Vonderschmittは、1984年にセイコーエプソン社と事業協定を
クスには、同僚に対して尊敬の念を持って接し、合意に基づく管理
結ぶことにより、ファブ(チップ製造工場)を持たない半導体モデ
を行い、かつリーダであり続けるという文化があります。どうすれ
ルの基本的発明を行いました。この協定により、ザイリンクスが設
ばそのようなことが可能か?それは革新を通じて行います。ザイリ
計した最初のチップがセイコー エプソン社の製造ラインから送り
ンクスには革新を育むプロセスを有しており、革新がリーダシップ
出されました。今日では、ザイリンクスは我々の製造パートナに依
をもたらす」と。
存し(実際、これを推進しています)
、一緒に次の新しいマイルス
人事部門副社長Peg Wynnは、
「ザイリンクスは、黄金の心を持
つワイルドな競争者である」と競争姿勢を述べています。900を
トーンに到達しようとしています。
ザイリンクスは1984年以来、各種多様なニーズに応えるために、
超える特許取得が示すように、この競争姿勢により、ザイリンクス
パートナシップに関する広範で成長する「エコシステム」を展開さ
の最初の20年間における革新精神と業界第1位であるという精神
せてきました。我々は、販売、設計ツール、知的設計資産(IP)コ
は少しも失われませんでした。ザイリンクスのこの素晴らしい実績
ア、およびチップ デザイン サービスの各分野の専門家とパートナ
は、社員を鼓舞するためのプロセスと、企業がその最善の業務に集
を組んでいます。この戦略により、我々自身のコアの競争力アップ
中することを可能にするビジネス モデルの結果です。
分野(設計、マーケティング、および当社のプログラマブル
チップのサポート)にしっかりと焦点を当てることが可能となりま
歴史的な経営哲学
ザイリンクスのリーダシップは、持続的に革新する能力に基づい
した。
「数少ない分野でしかリーダにはなれないのだから、どの分
野でリーダになりたいかを決めて、パートナの協力によりその仕事
ています。従って、その経営哲学は次の簡潔な信条に基づいてい
を補足してもらうのがよい」と、Wimは述べています。「我々は、
ます。
テクノロジと革新の分野でリーダになりたいのです。それを行うに
●社員は良い仕事をすることを望んでおり、ザイリンクスに入るの
は最良の仕事をするためである
は、パートナが必要になりますが、そこには常にパートナのために
も何かがなければなりません。すなわち、パートナの期待に沿うも
●仕事には、意味と価値がなければならない
のでなければなりません。パートナシップに関する我々の哲学は、
●企業は、共同社会的意識を提供しなければならない
パートナの利益を考えて、最低でもシェア(配分)を51∼49%に
●個人の成長の機会がなければならない
するというものです。
」
●社員全員が会社のオーナでなければならない
この理由により、ザイリンクスには稀に見るチーム体制が存在し
ています。これは、他のハイテク企業の職場でたびたび見られるも
のではありません。これは、この企業にみなぎる静かな自信感覚と
織り合わされています。実際、
「リーダシップ」の統計資料に関し
て、議論になった際にWimが好んで口にする唯一のものは、業界
でまれにみる社員の在職率についてです。
「ザイリンクスは、この
業界における社員の離職率の新しい標準を設定しました。ビジネス
の平均値である20パーセント半ばと比較してザイリンクスの離職
率は約5∼6パーセントです。
」と。
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革新に関するザイリンクスの実績には印象深いものがあります。
1984年にFPGAを発明して以来、ザイリンクスは、競合他社に先
んじて、連続的に新しい技術的マイルストーンを成し遂げ、半導体
設計に対して新しい標準を設定してきました。ごく最近では、90 nm
プロセス技術を駆使した量産用デバイスの製造を最初に行った企業
となりました。IntelTMと同様、ザイリンクスはほとんどのチップ
を最新の300 mmウェハを使用して製造しています。この両方の
成果は我がエンジニアリング チームのデザイン上の偉業によるも
のです。我々の栄冠に満足したりせず、また業界トレンドに従った
りもせず、ザイリンクスの経営部門は、将来のビジネス活動に従事
している社員数の比率は会社全体の約3/4であることを誇らかに指
摘しています。
将来への道を開く
「リーダであることは、リスクを取ることを意味しています」と、
Wimは、ザイリンクスをリ コンフィギャブルな会社と呼ぶのが
マーケティング部門副社長Sandeep Vijは述べています。
「そして、
好きです。この賛辞は、この会社が広範囲な電子機器メーカに提供
ここザイリンクスの文化では、リスクを選択することを奨励してい
してきた革新的技術に対してだけでなく、彼がハイテク分野で生き
ます。我々の技術(プログラマビリティ)の背景にある全体の概念
残るために必須の要素と見ている柔軟な経営スタイルに対しても与
は、創立者達が取った大きなリスクに基づいています。それが革新
えられるものです。
「課題があればこそ、ザイリンクスは敏捷に反
を鼓舞するものなのです。我々が設定した方法ゆえに、社員すべて
応しなければならないのです。毎日我々は変化しています。それが、
がオーナのように感じ、各社員は自分がチームの一員であると感じ
技術、ビジネス プロセス、あるいは我々の地理的焦点であれ、変
ています。彼らは、個人的貢献を超えたなにものかの一部です」と、
化には快適に対応しなければなりません。内部から再革新を続けな
続けます。革新によりリーダシップがもたらされますが、常に一夜
ければならないのです」と、Wimは述べています。プログラマブ
にして得られるとは限りません。
ル チップを発明した会社に、これ以外の何を期待できるので
実際、Sandeepは、ザイリンクスの最初の20年間を2個の異な
しょうか?
る相で構成されていると見ています。最初の10年間は、最初の数
少ない世代の製品が製造されて、プログラマブル技術の市場での採
用が徐々に進んでいった時代です。次の10年間は、ザイリンクス
製品がもっと主流になりつつあり、新しいマイルストーンに到達し
た時代です。このマイルストーンには、デバイスの出荷数が100
万個になったこと、1個のチップに10億個のトランジスタが搭載
されたこと、収益が10億ドルを達成したことなどが含まれます。
「リーダシップとは、勝利者になることとは異なる」と、Sandeep
は述べています。
「我々が世界を見る見方では、勝利者は一人だけ
ではありません。実際には、我々のパートナも勝利者とならなけれ
ばいけないので、そのような見方が要求されます。リーダであるこ
ザイリンクスの最初の任務宣言1984
特定アプリケーション市場でユーザが
コンフィギュレーション可能なロジック アレイを
設計、製造、マーケティング、および
サポートするリーダ企業になる
リーダ企業になるためのザイリンクスの戦略
1. 製品のアーキテクチャと設計に我々の力を最大限に発
揮する
とには、触れることのできない多くの要素が内在しています。リー
2. 我々の強さを、高品質、量産可能、競争力のあるコス
ダは尊敬を持って迎えられます。リーダは、人々が彼に続くことを
ト設定機能、および最新のプロセス技術を有する長期
鼓舞します。リーダは、今日起こっていることをよく観察して、そ
のファブ パートナで補足する
れの将来への影響を考えなければなりません。それは、ザイリンク
3. 集積度が4,000∼5,000ユニット セルで、SSI/MSI,
スの創立者達が20年前に行ったことであり、現在我々が継続して
PALS, およびゲート アレイよりも費用対効果が高
行わなければならないことなのです。
」
く、設計するのが容易なロジック ソリューションを
提供する
4. すべてのユーザに対して、ソフトワイヤード製品と
ハードワイヤード製品のサポートを提供する
5. 顧客の設計作業を最小にするために設計ツールを開発
しサポートする
ザイリンクスの社長&CEOが、早稲田大学オープンカレッジでゲスト講演!
早稲田大学オープンカレッジにおいて、井之上PR社の井之上喬
じ取らせ、IT産業の動向について学びます。またリーダシップ
氏による「パブリック リレーションズ概論 −次世代のリーダ
を身近に学び国際感覚の修得を目指します。
のために−」と題しての授業が行われています。
ウイム ロレンツは「企業経営におけるパブリック リレー
その7月28日(水)の授業にゲスト スピーカとしてザイリン
ションズの必要性、コーポレート PR、レピュテーション マ
クスの社長&CEOであるウイム ロレンツ(Wim Roelandts,
ネージメント」との内容で米国シリコン バレーのハイテクベン
CEO, Xilinx Inc.)が招聘されています。
チャーから、業界最大手の企業に成長し、独自の経営手法によ
授業の目的は米国第一線で、最先端のハイテク技術をもち、独
り、フォーチュン誌の「働きたい会社」ベスト4(上場企業で
自の経営哲学で脚光を浴びているグローバル企業のトップがい
は1位)にランクされた企業がいかにPRを経営の中枢に組み
かに事業成功のためにPRを重要視しているかをダイレクトに感
込み成功したか等を、講演いたします。
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