ステキな時間を… かつて「真珠の耳飾りの少女 「真 」 珠の首飾りの女」と

ステキな時間を…
H27.5.26
第81号
かつて「真珠の耳飾りの少女」「真
珠の首飾りの女」とフェルメールの
絵を何度か観たことから、折角今回
も「天文学者」が日本に来ているの
だから機会があれば何としても観た
いと思っていた。ちょうどルーブル
美術館展が六本木の国立新美術館で
行われていることを知っていたので、
待ち時間が少ないようなら観ようと
思っていた。
実は同じ美術館の2階では「マグ
リット展」が同時開催されているこ
とも知っていたので、万一「ルーブ
ル美術館展」が混雑しているようだったら、「マグリット展」はすいているだ
ろうから「マグリット展」だけは観ようと考えていた。
私の予想通り「ルーブル美術館展」
はかなり混雑していたが、それでも3
0分程度の待ち時間であったことから
折角なのでフェルメールの「天文学者」
に逢って行くことにした。窓から差し
込む柔らかい光は、流石光の画家とも
称されるフェルメールだと感じさせる
ものであった。そして私にはフェルメ
ールブルーが心地よい。何だか人の心
を惹きつけてはなさない魅力がある。
そしてルネ・マグリットである。も
うこの画家の絵は美術の教科書を開く
と必ず何処かに存在する。浮遊する物
体、切り取られた空、一見アットランダムに配置されたかに見える人体…。私
にはいずれも「人は、物は、本当に存在しているのか?」「そう思って、錯覚
している愚かさを君は気づいているのか?」そんなふうに問われているように
感じた。実存とは、何か?マグリットはそれを面白くかつユーモラスに、よく
観るとシニカルに真面目に重く表現しているように感じた。
大好きなルネ・マグリットの作品
に、これでもかと思うほど出逢えたこ
とが何よりもうれしく思えた。
心はステキな絵を眺めることで、美
しい音楽を聴くことで、塵が洗い流さ
れるように感じる。心は肉体とは切り
離せない存在なのだ。だから、皆さん
も辛くなったり、疲れたりしたら、運
動して汗を流したり好きな音楽を聴い
たり本を読んだりして、積もった心の
塵を流すことも必要だと思っている。
学校はちゃんとそのための環境が整
った場所だと私は思う。共にがんばろう!出中生諸君!
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