オーディオブック業界の売上分析 - 日本オーディオブック制作社協会

オーディオブック業界の売上分析
~市場拡大を考える~
2015 年 8 月 7 日
日本オーディオブック制作社協会
当協会の独自調査で、業界企業の売上状況が分かりました。まずは、制作会社でもあり、
販売会社でもあるオトバンクについては、売上は 3 億円に満たない金額になります。オト
バンクは 13000 冊程度の蔵書があり、日本国内の殆どのオーディオブックをに技っている
のにも拘わらず、これだけの売上だと言う事は、日本に全くオーディオブックが根付いてい
ないと言う事になると思います。
業界二位のパンローリングについては、売上は不明です。主要事業は金融系のデータ販売
になるので、オーディオブックはおまけであり、オトバンクが 13000 冊に対し、パンロー
リングは 1000 冊程度なので、1/10 程度と見込んで、3000 万円の売上があると考えます。
それ以外にもオーディオブックの制作会社は有ると思いますが、殆どは売上を上げてな
いと思います。あげていて 100 万円程度で誤差の範囲です。
最後にオーディブルをあげますが、7 月 14 日からサービスを開始していますが、大台突
破のプレスリリースは出ていません。予想以上に苦戦していると思われます。また、コンテ
ンツも殆どがオトバンクとパンローリングに依存しており、自社制作が殆どないため、魅力
的なコンテンツを投下出来ていません。
次は販売側になりますが、オトバンクは Febe、パンローリングはでじじ、トゥ・ディフ
ァクトの honto、パピルス、オーディブル、アマゾンなどがありますが、オトバンクとパン
ローリングの売上の二倍程度が関の山だと思います。
それなので、現在の本当のオーディオブックの市場は 5 億円程度と当協会は見ておりま
す。
現在のオーディオブックの市場は、オトバンクが出版社と独占契約をするべく、「日本オ
ーディオブック協議会」を立ち上げていますが、オトバンクが独占をしても、出版社も利益
は出ないでしょうし、オトバンクも制作が 3 億の予算では年間 1000 冊程度が限界であり、
日本オーディオブック協議会の目標としている 60000 冊は不可能な数字と思われます。
本来なら、競争より協業が求められる状態だと思いますが、つまらない考えを持つ企業が
市場を腐らせている感じがします。
以上