報道発表資料 平成27年7月24日 公益社団法人 全国消費生活相談員協会 電気通信事業者のサービス変更に伴う不当な対応が是正されました 当協会は、適格消費者団体として、電気通信事業者のモバイルインターネット接続サー ビスの仕様変更が、利用者にとって著しく不当な対応となっていたため申入れを行いま した。一定の改善が見られたので申入れを終了しました。 平成27年3月30日 本協会から申入書送付 相手方事業者 : 株式会社 ハイホー 東京都千代田区神田神保町1-103 1 申入れまでの経緯 本協会に、株式会社ハイホーの一方的なサービス変更に伴う苦情が寄せられました。 苦情の内容は、 「MNO(※1)であるUQコミュニケーションズが Wimax2+を開始する のに伴い、MVNO(※2)である当該事業者の Wimax の最大速度が 40Mbps から 13.3Mbs に低下することになった。MNO事業者は無料で新しいサービスに乗換える等の代替 キャンペーンを行っているが、当該事業者は行わず、しかも解約する場合には規定に 基づいた解約料の支払いを求められた」との情報が寄せられました。 本協会において、当該事業者が 2014 年 10 月 27 日付けで公表した「WiMAXサービ ス仕様の変更について」のお知らせや利用規約等を入手して内容を検討したところ、 消費者取引の公正・適正の観点からみて、改善・是正が必要と判断し申入れを行いま した。 2 本協会からの申入れの内容と理由の要旨 対応を求めた主な内容 ①本件サービスの仕様変更は、UQコミュニケーションズのキャリアアグリゲーション 導入に伴って、当該事業者が提供しているサービス「hi-hoモバイルコース Wimax」 が「下り最大 40Mbps」から「下り最大 13.3Mbps」へと一方的に変更(サービス品質の 低下)された。 ②最低利用期間を経過している利用者には「オトクなキャンペーン」を案内しているが、 最低利用期間を経過していない利用者には何の言及もなかった。 ③最低利用期間(2 年)途中の契約解除には手数料がかかる。 1 □ 対応を求めた理由: ・事業者からの一方的なサービスの提供条件の変更は、契約で合意されていた提供条件 (下り最大 40Mbps)を提供する義務を事業者が履行できなくなったということで、消 費者の側からみれば、事業者の債務不履行と考えられる。 ・事業者が提供するサービス内容の変更(サービス品質の悪化)という事業者側の事情に よる解約にも関わらず消費者が本来負担すべきものではない解約手数料を消費者に負 担させることは、消費者に一方的に不利で不当な取り扱いである。 求めた是正の内容: ・仕様変更に伴い中途解約を申し出た契約者から解約手数料を徴収しない取り扱いとす ること ・本件サービス仕様変更により消費者の利益を一方的に害することのないよう対策をと ること 3 相手方事業者の対応 □ 事業者は、申入れを受け ・契約のサービスと同等の代替サービス「hi-ho LTE typeEMGL10」の提供を行う。コー ス変更に伴う解約手数料を免除し、通信機器代金や契約事務手数料等も無料にする。 ・(当該事業者は、UQ コミュニケーションが提供する新サービスの提供を行わないことか ら)他社 ISP での乗り換えを検討し、6月26日より乗り換えを実施。 ※契約後2年未満の消費者が中途解約をした場合の解約手数料を徴収しないようにとい う要望は認められなかった。 4 申入れの終了 申入れ後、一定の改善が得られたため 2015 年7月7日終了しました。 MNO※1 (移動体通信事業者のこと。携帯電話や PHS などの移動体回線網を自社で保有 し、通信サービスを提供する事業者を指す。ドコモ、au、ソフトバンク他) MVNO※2(仮想移動体通信事業者のこと。周波数の割り当てを受けずに、携帯電話など の無線通信インフラを借り受けて事業を行う企業。 ) 以上 2
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