隣人愛 そして 調和 - 総合福祉施設 社会福祉法人恵の園

恵 の 園 ニ ュ ー ス(平成 27 年新年号)
(1)2015 年 1 月 7 日 発行 SSKP通巻 5915 号 1977 年12月3日 第3種郵便物認可(毎月18回1・2・3・5・6・7の発行)
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お 正 月 の 餅 づ く り ( あ け ぼ の ホ ー ム )
◎ 巻頭言 ◎
隣人愛 そして 調和
社会福祉法人 恵の園 理事長 池田 澄子 新しい年のはじめにあた の故かと思います。絶え間
り、この一年が皆様にとっ なく湧き起こる思いや願い、
て、幸いな年となりますよ 日々の営みの中に見え隠れ
う心からお祈り申し上げま する怒りや悲しみ。更には
す。
絶望や諦め。突然やってく
創立以来、恵の園が大切 る怪我や病い。そうした状
に守ってきました〝
隣人愛
〟 況にいちいち反応し、翻弄
の精神は、四十六年を経た されてしまう人の心。そん
今も尚、職員・家族をはじ な渦中の中でふと、自分の
めとする多くの理解者・協 本音に気付かされる時。イ
力者の心の中に静かにあた エス・キリストが、愛と慈
たかく生き続けてまいりま しみのまなざしで語られた
した。
「 隣 人 を・・・ あ な た 自 身
恵の園の理念の中心であ のように・・・」という言
る、イエス・キリストの言 葉のもつ深さと重さを覚え
葉『隣人をあなた自身のよ させられるのです。
うに愛しなさい』という教
思えば、恵の園は一人の
えは、日々、幾度となく繰 重度の障害を抱えた親御さ
り返される中で、この言葉 んからの「助けてください」
のもつ意味が年月を重ねる という訴えがきっかけで生
毎に、深く心に響いてきま まれた法人・施設です。
す。
「 何 故 な の か?」 そ れ
幼児期に高熱で重度の脳
は益々複雑化する人間の心 性小児麻痺にかかり、最愛
の両親に先立たれて、尚、
一人暮らしをされていた身
障歌人の女性の存在も施設
作りのきっかけとなりまし
た。牧師をされていた創立
者が、イエス・キリストの
教えに従って、弱い立場に
あった方々の隣人になった
ことから始められた施設で
ありました。そして、今、
新たに特別養護老人ホーム
建設のために隣人愛の精神
を結集して進もうとしてお
りま す 。
誰かの隣人になるという
のは、単に隣りに居るから
隣人ではなく、今、助けを
必要としている人に近づ
き、今出来る手助けをした
時、 初 め て そ の 人 の 隣 人
になるのだ。というのがイ
エス・キリストの教えの真
髄なのです。そうして考え
ると、私は今まで何と多く
の隣人の前を通り過ごして
き た こ と で あ ろ う? キ リ
ストの教えに忠実に生きよ
うとする時にどうしても必
要なことは、人間存在への
尊敬と優しさであるように
思います。そして、思うだ
け、語るだけではなく、行
動する力と勇気。助ける立
場の人と、助けられる立場
の人がいる。その双方に対
して同様の恵みが天から降
り注ぐ事実を覚えるもので
す。困っている人を助けた
時に感じる喜び。逆に、困
っている時に助けていただ
いた時の喜びと感謝の思い。
この思いは共通で、人間世
界に調和をもたらすのだと
いうことを知らされるもの
です。
知恵のある者、力のある
者、行動力のある者。思索
の出来る者。いつくしみ豊
かな者、他者の悲しみに寄
り添える者、器用な者、不
器用な者。様々な人が集ま
って、それぞれの持てる能
力を生かしあって恵の園の
理念を実現していきたいと
思います。今年も皆様方の
お力添えをよろしくお願い
いたします。
「出エジプト記」に記述されています。
SSKP通巻 5915 号 2015 年 1 月 7 日 発行(2 )
恵 の 園 ニ ュ ー ス(平成 27 年新年号)
1977 年12月3日 第3種郵便物認可(毎月18回1・2・3・5・6・7の発行)
〈特 集〉
『新 規 開 設 特 養 の名称が
決まりました!』
平成 28 年 4 月 1 日の開設に向けて、現
「カナン」は神様から与えられた肥沃な
在建設準備を進めていますが、名称が「カ
潤った土地ですが、土地そのものが豊かと
ナン」と決まりました。
いうことだけではなく、神様の祝福と守り
「カナン」という名前は、
聖書にある「約
のある安心・安全な場所、慈愛に満ちた場
束の地カナン」から名づけたものです。
所、突き詰めるとカナンは神の国、天国を
イスラエル民族が長くエジプトで奴隷の
象徴するものです。
身としてあったなかで、イスラエルの民の
神様の恵みや守りのあるやすらぎに満ち
叫びを聞きとめた神様が「カナン」の地を
た平安な住まいにしていきたいという思い
示され、エジプトを脱出する様子が聖書の
から、
「カナン」としました。
恵 の 園 ニ ュ ー ス(平成 27 年新年号)
(3)2015 年 1 月 7 日 発行 SSKP通巻 5915 号
1977 年12月3日 第3種郵便物認可(毎月18回1・2・3・5・6・7の発行)
〈特 集〉
、
「ベテル」 うにとご寄付をいただいたこと
十一月十八日(火)
の作業棟(MGM)の玄関横に、 に対して、感謝と敬意を表した
株式会社シモジマ下島淳延相談 ものです。
役の顕彰碑を建立し、除幕式を
下島様は、昭和六十一年、恵
行ないました。当日は下島様ご の園との取引開始時の担当者で
夫妻、株式会社シモジマ管理本 あり、株式会社シモジマの第三
部副本部長の猪木秀彦様にご臨 代社長に就任後は、店頭公開、
席を賜りました。
東証二部上場、東証一部上場を
今回の顕彰碑建立は、下島様 成し遂げました。また、山田二
より多額の株式会社シモジマ株 三雄相談役の信念に感銘を受け、
の寄贈があり、その配当金で恵 障害者雇用にもご尽力されてい
の園へ継続的な支援ができるよ ます。
二十八年前の取引開始時、山
田相談役の「障害者の施設だか
らといって、いい加減な商品は
絶対に作りません」の言葉にも、
会社では「ヘイコーブランドの
名にふさわしい商品を製造でき
るのか」という厳しい意見もあ
ったそうですが、そんな意見を
一蹴したのが「山田先生を信じ
なさい」という下島様の母で、
当時会長であったキク様の一声
でした。
キク様は創業者である下島平
次様の妻として会社の礎を築き、
平成八年にご逝去されるまで、
お子様たちと共に会社経営に携
わってこられました。気骨ある
顕 彰 碑除幕式
明治の人、優しさと厳しさを兼
ね備えた男勝りの女性だったそ
うです。
この度、そのキク様の顕彰碑
に並ぶ形で、下島様の顕彰碑を
建立させていただきました。あ
らためて恵の園は、沢山の人の
支えがあって運営されているこ
とを痛感すると共に、この恵の
園の歴史を継承し、感謝の気持
ちと恩を後輩たちに伝えていき
たいと思います。
1977 年12月3日 第3種郵便物認可(毎月18回1・2・3・5・6・7の発行)
今年で七回目を迎えた筑
井孝子先生のチャリティ絵
画展を十一月二十二日
(土)
から二十四日(月)の三日
間で開催しました。
来場された方々の中には、
「 毎 年、 恵 の 園 チ ャ リ テ ィ
絵画展を楽しみにしていま
す 」「 先 生 の 絵 が 大 好 き で、
見にきました」とのお話が
多く聞かれました。恵の園
限定で出展されている「ク
リスマス」をテーマにした
作品では、可愛らしい天使
やクリスマスツリーをモチ
ーフにした絵画が大好評で
した 。
恵 の 園 ニ ュ ー ス(平成 27 年新年号)
SSKP通巻 5915 号 2015 年 1 月 7 日 発行(4 )
~筑井孝子ふるさとを描 く~
チャリティ絵画展
ご協力ありがとうございました
また「スケッチコーナー」
では、子ども達が先生の手
ほどきを受けながらクリス
マスの絵を描き、世界に一
つだけの作品を作ることが
でき、喜んでいる姿も見ら
れました。
今回の売り上げは、平成
二十八年四月開所予定の特
別養護老人ホーム建設の資
金 に 使 用 さ せ て 頂 き ま す。
ご来場・ご購入していただ
いた方々に心より感謝申し
上げます。
東京女学館ワークキャンプ
もう 20 年以上続いている東京女学館の
子を食べながらビンゴゲームやカラオケ等
ワークキャンプ。今年は 8 月 18 日から
を一緒に楽しみました。また、東京女学館
21 日の 3 泊 4 日で行なわれ、中学生から
の生徒達がこの日のために練習を重ねたダ
高校生までの生徒 10 名が来園され、活動
ンスや踊りを披露したり、利用者の方と一
をしていただきました。これは女学館の教
緒に踊ったり、楽しい時間を過ごすことが
師であり、社会福祉クラブの創設者でもあ
できました。
る橋本先生の「中・高校生に福祉体験をさ
今回、参加した生徒の中には、5 年間こ
せたい」という動機から始まったものです。
のワークキャンプを体験している生徒の方
期間中は 4 つグループに分かれて朝早
もいました。今後も多くの生徒さん達との
くから夕方まで、各施設で窓拭きや車椅子
出会いを利用者の皆さん、職員も楽しみに
掃除などの環境整備を行なったり、利用者
しています。
の行なっている作業を手伝ったり、日中活
動を一緒に行なったりしていただきました。
普段とは違い、自炊をしながらの活動だ
ったため、1 日が終わると「疲れた」との
声も聞かれましたが、毎日、一所懸命に取
り組んでいただいたおかげで、施設も綺麗
になり、利用者の方々も喜んでいました。
そして、最終日の夜には、東京女学館の
生徒達との交流会が行なわれました。お菓
交流会でのダンス披露
「 卯 三 郎 こ け し 」 で は、
クマのプーさんやカエル
など、自身で好きな絵柄
を選び、こけしに色塗り
を行ないました。どの作
品もユニークな表情に仕
上がりました。 今回、外部に出掛けて
実施したことで、創作意
欲が高まる良い機会にな
りました。
陶芸創作にチャレンジ
ていただきました。
色々な方々と楽しい時間
『ハープトーンあじさ
を過ごせればと考えてい
い&フレンド』や『音あ
ます。
そびの会たんぽぽ』の皆
さ ん の 演 奏 を 聴 い た り、
一緒に楽器演奏をしたり
今までにない経験ができ
ました。
ボランティアの皆さま
のおかげで新たな楽しみ
が 増 え ま し た。 今 後 も
ハープトーンの生演奏
を入れました。秋刀魚と焼き芋
は中庭で炭火焼き。焼きたての
香ばしいかおりのする秋刀魚を
美味しく頂きました。
利用者、職員の共同作業でこ
しらえたたくさんの秋の味覚で、
食欲の秋をお腹いっぱい楽しみ
ました。
11 月 5 日、 毎 年 恒 例 の「 秋
を味わう会」を行ないました。
メニューは、栗ごはん、きの
こ汁、秋刀魚の塩焼き、舞茸の
天ぷらに焼き芋、デザートには
梨と巨峰。
栗はみんなで皮むき。きのこ
汁にはもみじの形に切った人参
工芸・陶芸体験
体験を行ない、世界に一
つだけの茶碗を完成させ
ました。
「ハルナグラス」では
ガラスのサンドブラスト
体験を行ないました。繊
細な作業でしたが、ゆる
キャラグランプリで優勝
したぐんまちゃんの絵柄
のかわいコップができあ
がりました。
ループに読み聞かせやバ
ルーンアート、南京玉す
だれを披露していただき
ました。
とても楽しかったよう
で、
「つぎは聖子ちゃん
が聴きたい」
「仮面ライ
ダーが良いよ」といった
会話も弾みました。そこ
で渋川市社会福祉協議会
から様々な団体を紹介し
日中活動での新しい取り組み
グ レ イ ス ホ ー ム で は、
「 創 作・ 文 化 活 動 」 を 支
援の柱のひとつとして位
置 付 け て い ま す。 今 回、
創作・文化活動の一環と
して、工芸に興味・関心
の幅を広げることを目的
とし、三グループに分か
れて近隣の施設で創作体
験を行ないました。
「 渋 民 焼 」 で は、 陶 芸
〈グレイスホーム〉
〈あじさいの家〉
「 読 み 聞 か せ や 大 道 芸
をやってくれるボランテ
ィアさんがいますよ」と
ご家族に教えていただい
たのをきっかけに、あじ
さいの家では様々なボラ
ンティアの方々をお迎え
しています。
めぐみの里の保護者が
所属する親の会「ひまわ
り会」のボランティアグ
秋を味わう会 さつき
行事だより
恵 の 園 ニ ュ ー ス(平成 27 年新年号)
(5)2015 年 1 月 7 日 発行 SSKP通巻 5915 号
1977 年12月3日 第3種郵便物認可(毎月18回1・2・3・5・6・7の発行)
1977 年12月3日 第3種郵便物認可(毎月18回1・2・3・5・6・7の発行)
恵 の 園 ニ ュ ー ス(平成 27 年新年号)
SSKP通巻 5915 号 2015 年 1 月 7 日 発行(6 )
○一泊旅行 千葉方面 (めぐみの里) (8日~9日)
<9月>
○日帰り旅行 赤城方面 (めぐみの里) (2日)
○りんご狩り (あじさいの家) (10日)
○一泊旅行 (シャローム) (4日~5日)
○一泊旅行 箱根方面 (マイーム) (11日~12日)
○梨狩り (あじさいの家) (5日)
○渋川市民文化祭 カラオケ出場 (12日)
○地域サービスデー (6日)
○日帰り旅行 安中方面 (めぐみ里) (15日)
○日帰り旅行 (グレイスホーム) (10日)
○日帰り旅行 新潟方面 (エステル) (16日)
○日帰り旅行 埼玉方面 (めぐみの里) (15日)
○創立記念セール (シャローム) (19日)
○一泊旅行 静岡方面 (めぐみの里) (17日~18日)
○家族連絡会 (めぐみの里・マイーム) (26日)
○ボランティア交流会 (べテル・グレイスホーム)
○渋川社協ボランティア祭模擬店出展 (26日)
(19日)
○ぐんまフラワーパーク外出 (あじさいの家)
○群馬県障害者スポーツ大会 (21日)
(31日)
○髙桺歌謡教室発表会 (21日)
○会食会 (あじさいの家) (24日)
○群馬県障害者スポーツ大会 陸上競技 (28日)
< 11 月>
○秋を味わう会 (さつき) (5日)
○一泊旅行 長野方面 (めぐみの里)
< 10 月>
(10日~11日)
○第三者委員来園 (めぐみの里) (3日)
○㈱シモジマ相談役顕彰碑除幕式 (18日)
○ふれあいボーリング大会 (3日)
○日帰り旅行 埼玉方面 (めぐみの里) (19日)
○バザー (4日)
○チャリティ絵画展 (22日~24日)
○群馬県障害者スポーツ大会
○ザスパ草津サッカー観戦 (23日)
◎採用
〈正職員〉
10月 1日付 後藤 昇 (べテル)
〈契約職員〉
9月 1日付 三本由香里 (あけぼのホーム)
11月 1日付 荒木ふみか (めぐみの里)
〃 松村登美江 (ダビデホーム)
10月16日~12月31日 星野ルリ子 (シャローム期間限定契約職員)
◎退職
〈正職員〉
11月30日付 荒井 公美 (めぐみの里)
〈契約職員〉
9月30日付 町田 文子 (ダビデホーム)
11月30日付 荒木ふみか (めぐみの里)
◎配置転換
〈正職員〉
10月 1日付 東城 裕太 (ポパイチーフ)
〃 都丸 博生 (めぐみの里・クロスホーム兼務)
〃 小出 真美 (めぐみの里)
〃 原沢 潤 (グレイスホーム)
11月 1日付 高橋 由佳 (マイーム・めぐみの里兼務)
◎育休開始
〈契約職員〉
9月14日付 本多 唯 (めぐみの里)
◎産休開始
〈正職員〉
11月17日付 小見 晴美 (めぐみの里)
◎改姓
〈正職員〉
11月 1日付 藤川 知紗→櫻井 知紗(グレイスホーム)
〈契約職員〉
11月23日付 荒木 理沙→高橋 理沙(めぐみの里)
◎休職より復職
(正職員)
9月18日付 畠山 俊信 (さつき)
フライングディスク (5日)
●バザー
、恵の園
十 月 四 日( 土 )
後援会主催のチャリティー
バザーを開催しました。
今年度も恵の園を様々な
形で支援してくださる皆さ
まに寄贈していただいた物
品を、展示販売させていた
だきました。また多くのボ
ランティアの方々にご協力
をいただき、活気に満ちた
催しとなりました。
当日は、多くのお客様に
ご来場頂き、盛大に開催す
ることができました。寄贈
品、寄付金等、ご協力いた
だいた皆さまには、厚く御
礼申し上げます。
バザーの収益につきまして
は建物修繕や新規事業に活
用させて頂きます。ご協力
心から感謝申し上げます。
●RING!RING!
プロジェクト
公益財団法人JKA(競
輪&オートレースの補助事
業 ) の 補 助 金 交 付 に よ り、
ベテルへ新しい車両(ハイ
エース十人乗り)が納車さ
れました。
現在、主にダビデホーム
とクロスホームの送迎用と
して活用しています。
●髙栁歌謡教室発表会
九月二十一日、吉岡町文
化センターにて第二十七回
チャリティ歌謡祭髙桺歌謡
教室発表会が開催されまし
た。髙桺歌謡祭には毎年ご
招待をいただいていますが、
今年はあけぼのホームの利
用者二名が出演致しました。
歌う前は二人とも緊張した
面持ちでしたが、歌い終わ
った後は清々しい表情でし
た。
ご招待いただきありがと
うございました。
あけぼのホーム 戸田 政男さん 八十歳)
十一月二十四日 (
あけぼのホーム 牧野 正信さん
七十九歳)
十一月二十六日 (
あけぼのホーム
太田めぐみさん
五十五歳)
十二月 三日 (
寒い日が続いております。
昨年の二月、群馬県は空前
絶後の大雪に見舞われまし
た。それをきっかけに除雪
用スコップを買い直した方
もいらっしゃるのではない
で し ょ う か。
「備えあれば
憂いなし」の精神を何事に
おいても忘れずに持ち続け
ておきたいものです。