北陸ライフサイエンスクラスター 研究テーマ: チタンの微細加工ならびに異なるチタン接合技術による生体 適合性のよい外科用器具、インプラントの作製 所属:福井大学医学部 脳脊髄神経外科学 代表研究者 :菊田健一郎 共同研究者 :北井隆平 招へい研究者:多田弘幸 背景と取り組みの経緯 チタンの加工技術に関する課題 福井県 鯖江地域 ○ 高精度部品の加工が困難 金型に素材の一部が凝着 ○ 安定した接合強度が得られにくい 高温で厚い酸化膜生成 チタンの特徴とその製品の利点 眼鏡産業(109年の歴史) → チタン加工:30年 越前打ち刃物(700年の歴史) 医療ニーズ (福井大学) 特殊素材 (打ち刃物) 金属加工 (メガネ) 高付加価値 医療機器 医療の効率化 ○ 軽い 術者負担を軽減 操作性向上 ○ 耐食性 製品寿命が長い ○ 非磁性 針や糸を引き寄せない MRIに干渉しにくい 研究開発の概要 ○社会的ニーズ:医療費抑制による社会保障の負担軽減 疾病により病院を訪れる患者数 ・65歳以上の割合が50%超 ・今後も単調増加傾向 ・社会保障、医療保険 ・患者、医療従事者 ○鋼製器機市場の見通し ◆現状は先進国が大部分を占める → 将来的には新興国で大きな伸び ◆鋼製器具の国内市場 500億円未満 → 潜在的ニーズが見込まれる (輸入比率が高く、操作性が悪い) ○従来製品に対する優位性 日本のアナログ的なすり合わせ技術を活用した「ものづくり」製品 感覚、官能に訴求する製品(感覚、官能評価) 試作状況 低侵襲治療器具 ニーズ :マイクロサージャリーの更なる手術精度や効率向上 現状 :長時間に及ぶ手術において、手の疲れや切れ味劣化により手術効率が低下する 解決手段 :刃先や持ち手に最適な素材の選定および使いやすさを重視したバランス設計採用 課題 :安定品質を発揮する高精度製品加工技術(コスト) 脳外科手術用マイクロ剪刃 臨床評価 国内・海外共通仕様 グッドデザイン賞金賞(2014年) 外部機関との連携 受賞 ◆グッドデザイン賞 金賞「脳外科手術用マイクロ剪刃」 外部資金獲得状況 ◆大学連携リーグ連携研究推進事業(H26、27) 「生体適合性の高い素材を用いた生体膜の自動縫合装置の研究開発」 福井大学医学部、福井工業高等専門学校、(株)シャルマン ◆戦略的基盤技術高度化支援事業(H26-H28) 「低侵襲治療用医療機器に最適な高強度・高靱性素材の開発」 (株)武生特殊鋼材、(株)シャルマン、大阪大学、福井大学医学部 ◆地域オープンイノベーション促進事業ものづくりネットワーク形成支援事業 「低侵襲治療用単回使用手術機器の開発および販路開拓」(H27) (株)シャルマン、福井大学医学部、福井県工業技術センター、福井銀行など 外部団体来訪 ◆福井県医療現場見学会:県内繊維、眼鏡、化学などの各企業 ◆地方創生の現場視察:政府要人による企業視察:(株)シャルマン工場 海外連携 ロシアとの学術交流協定:機器や人の交流 (ロシア医学アカデミーシベリア支部イルクーツク州立・移植外科研究センター) 5
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