坂田 佳子

男女共同参画・女性研究者支援事業 研究スキルアップ経費
研究スキルアップ経費利用内容について
病院内部障害リハビリ科・坂田 佳子
・目的
・旅程
JOINT MEETING ESH-ISH
往路:平成26年6月12日
仙台駅→羽田空港→フランクフルト空港 →
アテネ空港
HYPERTENSION ATHENS 2014(欧州高血
圧学会・国際高血圧学会合同会議)に参加し、こ
れまでの研究成果を発表することにより、研究成
会議参加:平成26年6月13日~16日
果に対する評価や意見を
復路:平成26年6月16日→17日
アテネ空港→ミュンヘン空港→ 羽田空港→
仙台駅
得るともに、今後の研究
課題遂行に必要な情報
を得ることを目的とした。
・講演等内容について
“Effects of Exercise Training on
・得られたスキルアップ効果や
成果について
Hypertension and Renal Function in
世界中から高血圧領域のスペシャリストが集まる、
Dahl Salt-Sensitive Rats” と題し、ポスター
高血圧領域の最高峰の国際学会に参加できたこ
発表を行った。食塩感受性高血圧モデルである
とにより高血圧の研究や診療に関する最新の知
Dahl食塩感受性ラットにおいて、長期的運動は
見を得ることができた。また、これまでの研究成
高血圧の進展は抑制しないものの、腎障害の進
果を発表し世界各国の研究者と議論することが
展を抑制すること、さらにこの運動の腎保護作用
できたことにより、今後研究を発展させていくた
の機序には腎臓内の酸化ストレスや一酸化窒素
めの新たな手掛かりを得ることができた。高血圧
が関連している可能性について報告した。
あるいはそれに伴う臓器障害に対する運動の効
果に関する研究、特に、基礎研究の発表は数少
長期的運動は腎臓の
なく、今後もさらに知見を積み重ねて、積極的に
糸球体硬化を抑制した。
発信していかなければならないことを実感した。
非運動群
運動群
・研究内容紹介
内部障害リハビリ科および医学系研究科内部障害学分野では、呼吸循環、代謝、腎、消
化器などの内部機能障害の予防やリハビリ、運動療法に関する診療と教育・研究に取り組
んでいる。腎機能障害に関しては、未だ安静が重視され積極的なリハビリは行われていな
い。しかし、腎機能障害においても、呼吸循環機能障害と同様に、リハビリによる有益な効
果が期待できる。我々のグループでは様々な腎疾患モデル動物を用いた基礎的検討にお
いて運動が腎障害の進展を抑制することを報告してきた。今後、さらに運動の腎保護作用
の科学的根拠を明らかにすることで、「腎臓リハビリテーション」という新たなリハビリ領域
を確立し普及させていきたいと考えている。
謝辞:本支援プロジェクトにこの場を借りて心より御礼申し上げます。